1.《ネタバレ》 デビュー当時から江川って一貫した漫画かいてたんだねとしっかし納得してしまう。年もとらず永劫回帰して世の中の真理を知りつくも一見するとただの能天気に見える者(笹錦、『東京大学物語』の遥、『GOLDEN BOY』の錦太郎)と、それに対して万能をもってあらゆる事象を自身のコントロール下におくことで全体の功利を図る者(虎子光、同じく村上、金剛寺)の構図。とどのつまり、江川は「自分で考える」ことをひたすらに自身の漫画にかけて訴えているのだと。真に独立し、自由なのは後者(虎子光)ではなく前者(笹錦)だ、他人に縛られるな、他人に洗脳されるな、自由になれ(BE FREE!)と。青春時代の多感な時期に読めて良かったです。