2.今の若い人には『ハレンチ』という言葉は、死後のような気がするが、私の年代における『破廉恥』は、漢字ではなくカタカナ字の『ハレンチ』であり、また、今現在日本の漫画発行部数の記録を持つ『ジャンプ』も当時は後発漫画誌で状況は苦しかったらしい。その中で、『ジャンプ』を成長させたのは、当時新人の本宮氏の『男一匹ガキ大将』とこの『ハレンチ学園』であるという。
当時PTAが大騒ぎし、作者は自虐的に作品の中でPTA対ハレンチ学園の戦争を起こし、最後は主要キャラがすべて死んでしまう様と、ギャグマンガを超えた劇画調のタッチは、これまでのギャグマンガの枠を破った革新的な作品であったと思われる。話が盛り上がり最後は破壊による終局という手法はこの後の永井氏の定番となっていくのだが、間違いなく日本の漫画史を語る上では避けられない作品の一つだと私は思う。
また、氏の作品としてハダカの女の子は、隠微ではなく、健康的でとても明るく決して過度にエロクはないのは定番であり、この作品の十兵衛も同様であり、先に触れた『ハレンチ』私語と思われるが、今の流行の『エロカッコイイ』で有ると私は思う。