10.《ネタバレ》 「死ぬんじゃねぇ!お前は俺を喰うんだろ!」「もう喰ったさ・・・ハラァ・・・いっぱいだ。」このセリフ、このシーンのために何度も読み直してしまう。 日本のマンガは文学を超えました。 【バニーボーイ】さん 10点 [全巻 読破](2010-02-02 23:52:32) |
9.マンガをものすごく馬鹿にしていた自分が完全にはまった作品。 一つ一つの短編としての完成度が高い。そして、ド迫力なクライマックスと同時進行で物語の伏線を回収をし、一つの壮大なサーガが紡ぎだされるのは圧巻。読者サービスをしっかりしているのも印象的。 これほどの構成力を持った作品は小説や映画を見ても稀有だろう。 また、名シーン、名セリフが多いのも読みどころの一つ。(なかなかリリカルで泣かせる。) どうも、藤田氏はほかの漫画家とは違うことを語っているような気がする。しかも、薄っぺらさが感じられないほど真剣に。 【シラヒゲ】さん 10点 [全巻 読破](2009-07-25 00:56:39) |
8.《ネタバレ》 日本の物の怪、民間伝承をベースにした作者のデビュー作。熱く、優しい気分になれる。古代中国で獣の槍が誕生するシーンは涙なしには読めない。少年マンガにありがちな戦闘のインフレがなく、ダラダラ感がない。おそらくストーリーに一本芯が通っているからだと思う。最近の少年マンガでは「結界師」が同じく大人の鑑賞に堪える作品。 【MASS】さん 10点 [全巻 読破](2009-05-09 22:54:29) |
7.《ネタバレ》 なかなか面白い少年マンガではあるが、やや単調で設定の甘さが散見される。特に、初期のとらのキャラクター設定が中途半端で不安定。そういう点も気にならないくらいの勢いがあるのは確かだけども。 【みんな嫌い】さん 6点 [全巻 未読](2009-02-15 12:41:05) |
6.キャラクターに力があり魅力的。また表情が上手い!これほど心に訴えかけてくる顔を描ける作家というのは希有である。途中中だるみは感じるものの、最終局面での盛り上がりはそれを吹き飛ばすほど完成度が高い。少年漫画の金字塔。 【ふじりんご】さん 9点 [全巻 読破](2008-12-25 14:01:50) |
5.《ネタバレ》 ストーリーが凄く面白いし、とらとうしおのコンビが最高。正直最初は絵柄が好きになれなかったけど、途中から格段に作者の画力がパワーアップしてからはすごく読み応えのある漫画になったと思う。 とにかくその圧倒的な画力に圧倒された。うしおのいかにも少年漫画王道のまっすぐで純粋な性格も、この今の世の中ではとても健全でほっとする。 真由子、麻子、うしおの三角関係や真由子とキリオやととらとかがりの仲がちょっと消化不良で残念でした。 【ドテカボ】さん 9点 [全巻 読破](2008-12-07 20:30:16) |
4.《ネタバレ》 連載をしていた当時、コンビニで立ち読みをしてから高校に通っていました。最終回を読んだときは、白面を倒した後のくだりを読んだら涙が止まらず恥ずかしい思いをしました。 初めにラストシーンがあり、そこから逆算してストーリーが生まれた様に思います。次々に新しい敵が登場して、倒した敵が仲間になって的な日本の漫画の悪しき習慣を踏襲する事のない展開が好きです。 ただ一つ不満は、麻子との絡みが中途半端で終わっていると言う点!! ガラス越しの別れをしたならそれに見合った再会の場面があっても良いものが、たった一コマそれもセリフもなく小さなコマの日常風景の中に書かれているだけで終わっていることが納得いかない。(キリオと真由子は描かれているのに) 【クロフネ】さん 10点 [全巻 読破](2008-11-24 11:58:10) |
3.《ネタバレ》 個性的で迫力のある絵柄。独自の世界観。魅力的な妖怪たち。 ストーリー展開に若干の難はあるけれど、それでもしっかりと楽しめました。 とらと真由子のコンビが好きでしたね。 【暁】さん 7点 [全巻 読破](2008-10-17 21:59:04) |
2.戦闘描写に定評がある藤田和日郎の代表的作品。派手なシーンもシュールな笑いもシンミリするシーンも、何かと印象的。チョッとサービス過多?と思うこともシバシバだが、何にしろ主人公「うしおととら」の活躍の痛快さが素晴らしい。嫌味なくらいに気持ちいい少年漫画。 【aksweet】さん 9点 [全巻 読破](2007-10-26 01:35:53) |
★1.《ネタバレ》 つい最近読み終えたのだけれど、少年時代に読まなかったのが本気で悔やまれる。
とにかく、熱い。うしおはいかにも少年マンガ的な主人公に輪をかけたような性格で、明るくてバカで乱暴で、真っ直ぐで正義感が強くて、絶対にあきらめない不屈の意志を持っている。しかし典型的なキャラクターであるようでいて、不思議と厚みがあり、ひとりの人間としての存在感がある。台詞もまたびっくりするほどきれいごとばっかりなのだが、なぜか鼻で笑ってすませることのできない説得力を持っている。
これはきっと作者が、ほんとうに胸の底から湧き出てきた自分の“声”を作品に乗せているからだと思う。エピソードのなかには明らかにご都合主義のものも散見されるんだけど、それを許せてしまうだけのほとばしるようなエネルギーがある。作者が心血を注いで描いたものだということがはっきりと感じ取れる。
そして何よりラストに向けて収束していく物語展開が素晴らしい。当時全盛だった少年ジャンプの連載が編集部の意向でだらだらと延ばされていったのに対して、本作はあらかじめ予定されていた大団円を迎える。この最終回、涙をこらえるのは難しい。しかも作者があとがきで「このあと登場人物たちはみんな幸せになりました」と断言。これは反則だっ(泣笑)。
明日を信じること、人を信じること、正義を追い求めること。少年マンガのもっとも素朴なテーマを嫌味なく、完璧に昇華させている。こんなに強くてあったかくて、気持ちのいいマンガはない。 【no one】さん 10点 [全巻 読破](2007-10-26 00:37:12) |