1. うさぎドロップ
ひとり暮らしの男が突然小さな女の子を引き取ることになる――って自分と置き換えて考えてみると滝のように汗が出てくる状況ではあるけれど、この作品では必要以上に深刻な雰囲気にはならない。育児というととにかく大変なイメージが強調されがちではある。覚悟すべき責任や労力に触れつつも、楽しいこと面白いこと、感動することもたくさんあるんだよ、とやんわり諭してくれるこうした作品は貴重だと思う。育児というのは特別なことではあるけれど、でもまぎれもなく日常の生活の一部であって、他のことと同じように楽しまなきゃもったいないのだと、教えてもらっているようだ。女の子も(最近の萌え系とはまったく別の意味で)とても可愛くて、読んでいて気持ちがなごむ。 8点(2008-05-31 20:31:06) |