1. 音楽と漫画と人
ショートの名手・戸田誠二が描く、清濁併せた見開き2ページ×69篇。 押し付けがましくなく、嫌味でもなく、ベタつきもしない、堂々としたヒューマンドラマ。読後に「明日も頑張って生きるか」というささやかな活力を、貰ったような気がした。 9点(2012-04-14 01:22:49) |
2. オールラウンダー廻
前作「EDEN」で、ソコソコ魅せていた格闘技描写ですが、まさか「総合格闘技」なんて出涸らしみたいなジャンルに移行するとは…って、アレ?よく考えれば「何でもアリの格闘技漫画」や「何でも組み合わせ異種格闘技戦漫画」は数あれど、キチンとした「総合格闘技マンガ」って言うのは、このマンガが初めてか。 とりあえず、主人公・廻の試合や男男した描写、ライバルとの乖離やヤクザなエピソードなどよりも、脇の女子ファイター同士の戦いに作者の力が入っているように見えるのは…気のせいか?いや、これはこれで…いいとおもいます。 (いや、格闘技描写も比類ないくらいにアツいんですけどね) 7点(2012-01-17 08:34:57) |
3. 乙嫁語り
19世紀のシルクロード、遊牧民の生活風景を、無理なく見事に「森薫ワールド」に取り込みつつ、美しく彩っている。森薫自身の「描く事への喜び」が、絵やコマから満ち溢れてきそうですね。 というか「森薫の作家性なんて、メイド(英)100%で構成されてるに違いない」と思っていた私が、ウルトラ・アサハカでした。 9点(2011-09-28 06:16:10) |
4. 男組
80年代の破天荒な少年マンガは、実に味があって良い。昔は少年サンデーも、硬派だった・・・今は、ただ、懐かしい。 「途中から、作画がアシの藤原芳秀に任せっきりやん池上先生!」とか「裡門頂肘と猛虎硬爬山がごっちゃになってるやん雁屋先生!」とかは、言いっこナシだ。 6点(2010-10-13 06:36:45) |
5. 王様はロバ~はったり帝国の逆襲~
上野顕太郎がやっている事を120倍くらい薄めたような内容。至極当然過ぎる意見ですが「ハッタリ」は「ハッタリ」でしかない。 3点(2009-09-11 03:12:15) |
6. おやすみプンプン
この作品を読んで、改めて「漫画」という鉱脈の無限さを知る。浅野いにおは、今、一番凄いコトをしている漫画家なのかもしれない。 10点(2008-07-05 22:16:58) |
7. おひっこし
血生臭いネオ時代劇「無限の住人」の作風が印象強い沙村広明。その作者がラブコメを描くとは。その意外性には正直驚いた。そして、まぁ、案の定的な小器用さに驚いたというか、笑えたというか。面白かった。 8点(2008-02-13 23:41:57) |
8. おおきく振りかぶって
もはや枯渇しきったと言っていい野球漫画という鉱脈に、未だ手付かずの鉱脈を探し出した名作。どちらかといえばメンタルヘビーな物語と素朴な絵柄がウリだったひぐちアサなだけに、野球漫画の巧みさには正直驚いた。綿密な取材と野球漫画に対する慈愛に満ちた視点が素晴らしい。野球好きだけでなく、野球はイマイチわからん・知らん・興味ない、といった人にでもお奨めしやすいという懐の深さも、好印象。 8点(2007-11-01 00:57:52) |
9. お茶にごす。
テイスト甘めでユルイ漫画が多い最近の少年サンデー誌上で、稀有なまでに自分の世界観を崩さない西森博之作のヤンキー×茶道という「くっつけりゃイイってもんでもねーべよ!?」とツイ突っ込みたくなる漫画。 平凡な高校に伝説のヤンキーが入学!そして茶道部に!という展開は、いかにも西森節で面白い。飽きないし、プッと笑わすの、うまいよなー。 7点(2007-10-23 02:20:58) |