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1.  もののけ草紙
この世のものでない人達と交流できる特殊能力を持つお座敷芸人の少女を主人公とした怪異談。 絵的には手塚治虫似の可愛らしい絵柄ですが、微細な表情の表現がとても上手い。 第1巻は戦前日本を舞台としたレトロモダンなお座敷妖怪譚。第2巻は大陸(満州でなく上海ぽい)に渡っての支那風妖怪譚、次いで終戦になり本土に引き揚げて遭遇する戦災にまつわる様々な怪異譚。特に中盤以降、終戦直後の「焼け野原と化した東京」という極めてデリケートな素材と、幻想的な物語が絶妙にマッチングしていて圧巻。この辺りのセンスは皆川博子氏の幻想小説に匹敵すると思う。4巻に入って何故か急激にトーンダウンしてしまい、そのまま終わってしまったのは残念。 個人的には、戦前大陸幻想譚をもっと展開してほしかった感じ。諸星大二郎氏ならこの辺が得意そうな。 ちなみに本作は「夢幻紳士 逢魔編」のスピンオフ作品。こちらを先に読んでから本作読むとより味わい深いです。
8点(2022-08-15 23:40:49)
2.  風魔の小次郎 柳生暗殺帖
「風魔の小次郎」の正統続編。オリジナルでの突っ込み所・・柳生蘭子が何で風林火山持ってたのか?とか、柳生は忍びの総元締なのに何で風魔に助力を乞うたのか?等々に上手い説明があり、そこから話が展開していく。今回の敵は柳生一族(裏柳生)。敵のメインとなるのが仏教の四天王(多聞天、広目天等 ※サンスクリット語読みのルビがあるw)になぞらえた剣士と帝釈天(インドラ神)。オリジナルの聖剣戦争の最後に弥勒菩薩みたいなキャラが出てきたのでちゃんと世界観が結びつく感じ。 オリジナルの難点は、当時の人気投票の影響かやたら美形ばかり出てきて人物描写が希薄だったこと。竜馬や武蔵等一部のキャラ以外は誰が何を喋っても同じのような状況だった。本編は各キャラの人物像・・項羽兄弟の性格の違いや、子供時代からの小次郎との確執なんかも描かれており、結構読み応えがあります。作者は車田氏のアシスタント出身らしく顔の描き方はオリジナルにとても近く良い感じです。独自に加えた装飾品(武蔵が学ランの上に着物を羽織ってるとか、伊達総司の学ランに炎の刺繍がしてあるとか)も良い。 逆に残念なのまず話のテンポが良くない事。車田漫画の本領は阿修羅九門やアテナ十二宮のように話が決められた順番に進んでいく、ある種パターンの美学のように思う。本編はあっちこっちに話が飛びすぎ。四天王が一通り出終わった後にγ(Σ=死牙馬への伏線か)やインドラ神が出てきてほしかった。 またコマ割も御大のモノとは感覚が違う。車田氏だと1ページ丸々使った情景描写(渓谷や滝、山門、海など)で一気に世界に入り込める所が有りますが、本編はそういう点は物足らない・・良い線は行っていると思うんですが。キャラや技のネーミングももう少し考えてほしい感じ。  現在、何故か長期間の休載中。何とか再開を切望します。
8点(2018-10-14 02:55:38)
3.  この世界の片隅に
戦中の日常生活を描くという主眼は成功していると思う。当時の風物をよく勉強されてる感じで、生来のユーモアや遊び心もあって楽しく読めました。 ただ終戦直後の描写は何かおかしく残念。どう収束させるか考えが纏まっていない内に終章辺りまで来たという感じなのかな。 「最後まで戦い抜くべき」なんて伏線もなく唐突に言い出すし「暴力で支配されていた・・この国の正体かね」というのは、GHQによる公職追放やそれによってメディアを牛耳る事になった在日によって、後になって人工的に形成された思考。終戦になっていきなりこんな事を考える人は居ないでしょう。「少年H」の時にさんざん言い尽くされた話かと思ったら、まだ罠に引っかかってる人いたのね・・という感じ。この辺で減点。 これは筆者氏がサヨク的思想というより、根が素直なので読んだもの聞いたものをよく考えずに信じてしまう性質ゆえという気がします。 同じ女流ベストセラー作家でも、戦前生まれで実際の経験者である小説家の某女史などは、終戦直後の混乱や「三国人集団」の暴虐などがごくごく普通に正確に描写されており、改めて流石だなと思いました。
7点(2017-04-16 22:53:00)
4.  めぐみ
いまなお解決の目途がつかない北朝鮮拉致事件の実録マンガ。 めぐみさんの日常生活のエピソードはとても良かったです。よく写真で見る和服姿が撮られた情景とか、ガマガエルで遊ぶ話とか、転校した虐められっ子を庇う話とか・・。明るく、正義感の強い子だったんですね。 事件発生以降の描写はかなり変。解決の為に尽力したのが、新聞記者と共産党員だけ・・という事になってしまっている。 リアルタイムで覚えていますが、当時は新聞も野党も「拉致事件は公安当局が予算を獲得する為にでっちあげた架空の事件」という立場だったはず。新聞の社説でも何度このフレーズを見た事か。 実際に尽力したのは当時一閣僚に過ぎなかった安倍現総理であり、事件が発覚したのは当時のアメリカ大統領にイラン・イラクと並べて「悪の枢軸」と名指しされたから。当時は湾岸戦争の激戦の真っただ中。彼等と同格にされて腰を抜かしたあちらの元首が慌てて白状した事により、拉致事件が世界的に明らかになりました。(その機を逃さずに被害者返還までこぎつけた当時の日本政府も大したものだったし、アメリカ政府からその文言を引き出すための与党議員・官僚らの水面下の外交努力も相当なものだったと推察できます。) ・・なのにその事は全く描かれていない。新聞記者と共産党議員が被害者の相談に乗っただけで、その後唐突に小泉首相の有名な奪還シーンが登場する。なにコレ?って感じ。 さらにはご丁寧な事に、発覚後の在日朝鮮人の号泣謝罪大会がまるまる1章を費やされて描かれている。個人的には在日朝鮮人の団体が何か謝罪声明を出したなんて聞いた事がないし、リアルでも(匿名のはずのネットですら)謝罪する在日など見た事がありません。よくこんな白々しい事が描けるな・・と呆れてしまいます。 本作は「監修・原作 横田滋・早紀江」となっていますが、恐らくご本人が手掛けたのは拉致前の日常生活でのエピソード部分のみでしょう。あとは名を出さない誰かが作っているという感じ。とにかく一人でも多く問題を知ってほしい・・という横田さん夫妻の願望を利用して、第三者が実に都合のいい話を作り上げているようで、かなりヒドイ。 家庭内のエピソード10点、それ以降の描写0点、間を取ってこの点数です。
5点(2015-08-26 12:32:39)
5.  バジリスク―甲賀忍法帖
山田風太郎の原作がストーリー・ビジュアルイメージとも完成度が高いので、漫画化された当時はあえて読む気が起こらなかったのですが…勿体ない事した。最近読んだ万城目学の忍者小説から「甲賀忍法帖」読み直してまたハマリ、今度は漫画も読んでみました。個人的な理想は小島剛夕のようなリアル画だけど、コレはコレで悪くない。各々のキャラを自家薬籠の物としていて読み応えありました。小説では今一つ区別つかなかった朱絹と陽炎の風貌の描き分けなどお見事だし、若いような老けてるような天膳のルックスも上手い。蓑念鬼は白土三平や沙村弘明辺りが描きそうなもっと下賤な野生児ってイメージだったけど、こういうユニークなキャラも悪くないです。惜しいのは背景がほとんど写真のCG?な事。作者氏が風景を描く事に興味がないのか、物語後半の道中記的な(ロードムービー的な)味わいが楽しめず。原作の名シーンの一つである関宿での蓑念鬼vs豹馬の対決は「もうちょっとこうだろう…」的な感覚に身悶えしました。  アニメもオリジナルなエピソードによって更に各キャラの個性が深めてあり良かったです。ただ一つ頂けないのは肝心の朧さま。確か小説では「あらゆる忍法を破れる代わりに自身でも忍法を身につける事ができない」が、剣術や体術は普通に一流だったはず。(そうでないとラストの対決が成立しない。)漫画ではちゃんと「怒ると怖い朧さま」だし、頭領としての立振る舞いや葛藤が描かれていてまだ良かったですが…。アニメでは何だか頭領でも忍びですらない甘えん坊なだけのお姫様みたいになってしまい、朧本来の魅力が台無しに。「10人衆対決」という元々の趣向から見ても極めてバランスが悪くなってしまった感じで、これだけは残念でした。
8点(2013-05-12 06:33:48)
6.  乙嫁語り
中央アジアの遊牧民という滅多にない舞台設定が良。衣装や装飾品の描き込みが凄い。作者氏、いかにも楽しんで描いてるって感じでイイですね。全編カラーで見れたらさぞかし綺麗だろうな。あまりにホームドラマ然とした感じが個人的にはすこし物足りない気も。
7点(2011-12-29 09:23:53)
7.  キャプテン翼 ROAD TO 2002 《ネタバレ》 
今までの国家代表編とはうって変わって今回はクラブチーム編。これまでの見知ったキャラ達が異なる組合せで対戦するのは新鮮味有りました。シュナイダー(ドイツ)、レヴィン(スウェーデン)、肖(中国)がトリオ組んでたりする。日向のセリエA初試合はシュートシーンがほとんどないFWとDFの駆け引きだけの話なのに、あそこまで面白いのは流石。トリのエル・クラシコ:ナトゥレーザとの長大な試合は読み応えありました。奇抜な技のアイデアが次から次へとよく思いつくなって感じ。「2002年大会への道」というタイトルなのにアジア予選すら始まらないままリアルでは本大会が終わってしまい、打切りのような形で終わったのは残念。こういうタイトルじゃなきゃCLまで行って大舞台での翼vs若林等の対決が見れたのかな。
8点(2011-12-29 08:50:23)
8.  進撃の巨人
もっとシュールでナンセンスな話かと思ってたら、まともなSFで意外でした。大小さまざまな巨人達が無表情に人を喰う様は絵的に何だか面白い。理不尽な化け物vs戦闘集団という点で個人的には「彼岸島」を連想する。ただ本作の方が、主人公達の戦う意志や手法や組織などが丹念に描かれてあって、好感が持てます。
6点(2011-08-01 22:09:56)
9.  魔女
こういう民族幻想・伝奇ものは好きだが、何かお話の展開の仕方に何か居心地の悪さが。何かしら共産党風。同じ自然好き、伝承好きでも、それに何を求めるかが違うのだろうか・・・。いずれにせよ丹念に描かれたセンスのよい絵は申し分ないです。
7点(2011-05-07 09:53:11)
10.  嫌韓流
在日朝鮮人が強制連行で連れて来られたのが本当なら、戦争が終わって喜んで祖国に帰ってないのは何故だろうか…というのはかねてから不思議でした。日韓併合などたかだか30数年。下手すれば拉致被害者の方々の方が長い。しかも彼らとは違っていつでも自由に帰れる状況。つまりは「在日朝鮮人の存在」自体が「強制連行は嘘でした」という何よりの証拠ではないのか。(その分、我々の祖父や祖母がとんでもない冤罪を蒙っている事になる。)…その他にも彼等には色々な疑問や辻褄の合わない話があるわけですが、そういった点を実に解りやすく解説してくれるのが本作。「ネット上では目新しいものではない」とよく言われますが、書籍化してこうやって纏め上げる事の意義は大きいと思います。タイトルこそセンセーショナルですが、内容は両国の問題を客観的に検証し、その上で並存の道を探ろうとしているだけ。これに過剰反応する人を見かけますが、全くその気が知れません。他国なら教科書に載ってても当然の話という気もします。 個人的に不満な点は、冒頭で出て来た主人公のお祖父さん(従軍経験者)、この方が最大の被害者でしょうに、そのまま放置されてしまった感じなのがストーリー的に少し残念でした。
8点(2010-10-10 00:48:56)
11.  ヘタリア
歴史そのまま元ネタにしたコロンブスの卵。普通に歴史好きが楽しんで描いているという感じがイイです。作者氏は米国在住だそうですが、そのせいか近代史をネタにしながらも日本のメディア・教育界が喧伝する「枢軸は悪、連合は正義、A級戦犯がうんたらかんたら」等…に全く無縁な所が新鮮でした。(・・考えて見れば、その価値観を創出して押付けたのは米国の筈なのに、変な状況。) ただ書籍化に当たっては韓国ネタがほとんど収録されてないのは残念。ネット上では欧米の漫画ファンをも巻き込んで相当な盛り上がりようだったと聞きますが。やっぱり日本の出版界はまだまだダメですね…。
7点(2010-10-10 00:11:38)
12.  バトル・ロワイアル
可視化されたBRの中では比較的原作に忠実でよく出来てる方だと思う。けどやっぱり演出過剰気味ですね。(格闘、セックス、やたら泣きすぎる事等) この人の人物絵はあまり好きではないですが、人物と風景の絡みが秀逸。様々なシーンにおいて島の風景が自分のイメージとばっちりな所が多く、そういう点では満足度が高いです。あと本作に限った事ではないけど元渕(委員長)の描き方に少々不満が。ああいうガリ勉タイプは確かに居そうだけど委員長のタイプじゃないでしょう。例えば「バツ&テリー」に出てきた空手使いの生徒会長、或いは「宮本から君へ」の外交官志望のラガー男、ああいう日常ならば屈強な存在が、権力から切り離された途端に脆く崩れ去っていく…こういう辺りも本作のテーマだと思うんですが。
7点(2009-09-21 09:49:58)
13.  BIOMEGA(バイオメガ)
「BLAME!」で死闘の舞台となった東亜重工の遺跡。本作はありし日(何十世紀前?)の東亜重工が主人公。「BLAME!」での静謐な世界から一転してアクションがメイン。こういう表現力も素晴しいです。ゾンビがドロドログチャグチャはあんまり好きくないですが…
8点(2008-02-17 00:30:10)
14.  夕凪の街 桜の国 《ネタバレ》 
最初読んだとき、「夕凪の街」と「桜の国」は別のお話かと思ってた。 細かな、さりげない伏線を通じて徐々に両者が繋がり、三世代に渡る原爆被害者の壮大な物語が見えてくる。 (ラスト近くで河原でお父さんと長々と話しこむ農家の老人は打越さん?やっぱり禿げましたねw) ともかくも「反日プロパガンダ」とは全く無縁の原爆マンガは初めて読んだ気がする。 控え目すぎて痛々しいくらいですが、きちんと「(原爆を)落とした人」に対するメッセージとなっています。 (ちなみに、原爆について日本を批判する筋違いな意見をたまに見かけます。そう主張する人は、例えばイラク戦争でアメリカがイラクの市街地に原爆を落としたとしても、それを批判する事ができない。核廃絶に何の寄与もしていないようで聞いてて虚しくなります。) あと作者の何気なくも神経の行き届いた表現力が素晴しい。実に人間観察が巧みですね。   …ところで、東子ちゃんの「言えなかった夢」は「七波ちゃんのような 男 の 子 のお嫁さんになれますように」かしら …野暮ですみません。 
10点(2007-12-08 20:56:05)
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