1. がんばれ元気
《ネタバレ》 今でも良く読み返しています。 今読むと、現代とは違うあの頃の特有の時代感というか、泥臭さと言うか何と言うかそういったものを含めてとても心に刺さるものがあります。 元気や、元気の周りの人々を取り巻く状況は結構ハードだし、元気にいたっては生まれて同時に母親を失い、幼少の頃からボクシング、大好きな父も亡くなり、中学を卒業して全てを捨てて上京・ボクサーの道へ。青春時代を全て父の想いを胸にボクシングにかけて来た。そしてプロわずか14戦で引退。その間に大切な人との幾たびの別れ、ライバル・親友の夢を潰して上に上がらなければいけない世界。 たとえ漫画だとしても恐ろしく過酷で尋常ではない苦難の連続にもかかわらず、元気は真っ直ぐで綺麗な目のまま真っ直ぐ歩いて来た。 他の漫画でこんな事があったら、主人公は道を踏み外し、主人公も汚れて行くでしょう。 がんばれ元気が特異で、これだけ心に残る作品なのはこういった点だと思います。 こんな聖人いないだろと思いながらも、作中のライバル達が、いつの間にか元気と戦う事を自らのボクシング人生の最終目的に変えて行くのはこういった元気の人物像に惹かれていったからでしょう。 そしてあのラスト。関拳児戦の終わりから田沼家へ帰るまでにシーンは漫画史上、これほど晴れやかで美しいラストは無いと思います。 今読むと、時代のずれを大きく感じるかもしれませんが、多くの人に読んで欲しい作品です。 10点(2017-10-25 11:46:34) |
2. デビルマン
《ネタバレ》 今更ですが、これは日本漫画史に燦然と輝く傑作でしょう。 あの時代だから描けた作品なのかも知れません。 勿論、現代の漫画にも素晴らしい作品が多いが、あの時代の漫画のパワーは桁違いに凄まじい。 色々な文献等にインスパイアされたのでしょうが、永井豪という一人間の想像力・発想力にも敬服します。 あれだけ超巨大に拡げた風呂敷を、見事に閉じた(閉じちゃった?)事に驚きです。 独自の悪魔論、飛鳥了の正体、シレーヌ&カイムの気高さ、人間の狂気、最終決戦・・ 語りたい事は書き出せばきりが無い。特に、飛鳥了が自らの行動に疑問を持ってからの急展開が素晴らしい。 シレーヌ編で終了してしまった高品質OAVを是非とも完結させて欲しい。 10点(2009-10-29 16:55:02) |
3. コブラ
《ネタバレ》 好きで好きで何度も読み返しました(最近のCG化は賛成できませんが)。 あらゆるもののデザインに強烈なインパクトを受けまくり、洋画を観ている様な興奮を覚えたものです。 ストーリでは「異次元レース」、画では「神の瞳」の回がベストだと思います。あ、「ラグボール」は別格です。 9点(2009-10-29 17:38:45) |
4. 野球狂の詩
《ネタバレ》 大好きな水島作品の中でも、一番好きな作品です。 試合よりも、主に選手のバックボーン(人間ドラマ)にスポットライトを当てた作品は、今も昔も稀では無いでしょうか(でもメッツのシーズン成績がないがしろにされ過ぎな気もしますが・・。「メッツ泥沼の7連敗!」とかが多過ぎ・・(^^;))? 何と言っても、登場人物の直向さに感動します。 水原登場で少し冷めましたが、武藤の執念で再び燃え上がりました。 「北の狼、南の虎」等の有名な話も良いですが、個人的には地味ですが「おれは長島だ!」、「どしゃぶり逆転打」がオススメ! 9点(2009-10-29 17:20:01) |