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新井英樹が描くだけあって、他に観たことのないような斬新なボクシングものになっている。キャラクターもそうだけど、単純に表現として衝撃的な手法も多くて、読んでいて驚かされることもあった。
主人公の石川凛はボクサーとしてはまごうかたなき天才で、でも超おしゃべりのお調子者で、あほで……というかなり片寄った人物。ようするに才能としてはずば抜けていても性格的には並、というかそれ以下のところもそなえている普通の少年が、誰にも予想のつかない形で成長していく。才能に振り回されているだけだったのが重い授業料を払って、いつしか真の能力を覚醒させていく。天才の成長譚という、『はじめの一歩』とはまったく違った作品となっている(まあこれは考えすぎかもしれないけど、一時期の『一歩』は意識していたんじゃないかという雰囲気があった)。 ちなみに個人的には凛より中尾会長の救いのないキャラクターが大好きです。 【no one】さん 9点(2007-12-06 02:38:47)
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