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ただのギャグ漫画と思ったら裏切られた。
競走馬には皆、得手、不得手というものがある。 例えばマイルが得意な馬も居れば長距離が得意な馬も居る。 勝負根性が売りの馬も、重馬場が得意の馬も居る。 そして競走馬の能力にはピークというものがありそれほど長いものではない。 マキバオーであっても不得意の距離では全くの凡走をしてしまうこともあるしマキバオー、カスケードはもちろん、エルサレム、そしてブリッツですら全盛期を過ぎれば並の馬になり次の世代に追い抜かれてゆく。 ヒーローを生み出しがちな少年漫画であるにも関わらず、そういう競馬の世界の理を冷淡に、そしてリアルに描写した素晴らしい作品。 この漫画ではヒーロー達が、勝ち続けたら面白くないからとかそういう理由で負けているのではない。 競馬を知ってれば勝った馬が何故勝ったのか、主役であるはずのマキバオーは何故負けたのかがよく理解できる。 マキバオーやカスケード、アマゴワクチンの戦績を見れば実にリアルであることに驚かされる。 彼らはいずれも一流馬の中の1頭に過ぎないのだ。 もちろんギャグ漫画としても面白い。しかし面白さの背景にそういうしっかりとしたベースがあることが一見下品なギャグ漫画として捉えられかねないこの作品を名作にしている。 【Arufu】さん 9点(2007-12-24 01:46:33)(良:1票)
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