《ネタバレ》 世間の評価がどうであろうと、無理やり貸した友達に「同性愛はわからん」と突き返されようと、間違いなく私の殿堂入り漫画です。当時本屋で購入して家に帰るまで途中でやめられなくて、公園のベンチで夢中で読みました。独特のリズムのある詩的な台詞まわしや絶妙なコマ割りと流れるような美しい画、大変素晴らしいのですが、読んでいる間は違和感なくストーリーとはまって一つの確立した世界を作っており、そんなに特別なものと思わなかったです。実際にそれらを味わったのは何度か読み重ねているうちにです。それよりも一発目の読後は大どんでん返しの小説を読んだような衝撃が大きかったです。私はユーリの過去よりも、それに対するトーマの贈り物に気づかされたとき、衝撃とあたたかい気持ちとで涙が止まりませんでした。10代のときに読んだのですが、もし今読んでいたらここまで共感できたか分かりません。それくらい繊細でギリギリの内容だと思います。この漫画以降、これ以上の衝撃を受ける漫画に出会っていません。サイフリートのビジュアルにも衝撃。実写版作るなら彼はアルフィー高見沢しかいない。
【餅】さん
10点(2010-01-10 08:58:47)