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仮面ライダーと言えば、私のような40代の男性には思い入れのある子供特撮ヒーローものですが、
この原作作品は決して子供向けではなく、現代社会の問題点を題材にする有る意味社会派とも言える作品です。 主人公は、石ノ森ヒーロー像の典型的な孤独のヒーローで有り、悪の秘密結社に改造され脳改造を免れ脱出した本郷猛。 人間であり人間でなくなった自分であり、それが故愛する人の愛に背を向け、自分と同類は敵であり、人間でなくなった自分が人間を助けるために唯一の同類で有るショッカーと戦う悲哀に満ちた作品である。 そのヒーローがニセ仮面ライダーに取り囲まれ銃で死んでしまうハードな展開も特筆すべき点だと思います。 作画的には、1970年初頭と思えないほど洗練されており、映画的手法をマンガに持ち込んだのは手塚治虫であるのは有名な話ですが、 石ノ森章太郎はその手法をさらに推し進め柔軟なコマ割り(それまでは、縦4段、横3段が一般的)によりさらに流れるような描写や叙情的な描写に発展させた作家であると考えられます。 私は、この作品は、その表現の完成を見た作品と思え、またその作画構図も卓越したものが有り大きな評価に値する作品と考えます。 唯一、後半若干作画が荒くなっている点が残念で-1点・・・・ 【totorosatukimey】さん 9点(2008-01-16 12:20:36)
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