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夕凪の街 桜の国 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 夕凪の街 桜の国
連載開始年 2004
ジャンルドラマ,戦争もの
レビュー情報
《ネタバレ》 作者の作品は『ぴっぴら帳』しか知らなかったので、最初に読んだ時の衝撃はなんとも言えないものでした。あのほのぼのとした絵から描かれる『夕凪の街』の静かなる悲劇、ラストの白コマの連続の中にある何とも形容し難い深い感情のうねり。打ちのめされつつ、そこから続く『桜の国(1)』の変わり様に戸惑い、『桜の国(2)』に至って現在へと続く大きなドラマを見る事になる・・・。読めば読んだ回数分だけ新しい発見があって、コマの端っこに小さく描かれた何気ない物、何気ない事柄が無数の伏線になっていて、非常に高度な作品でもあります。そして、読んだ回数分だけ、最初に読んだ時よりも更に深く沁みてきます。「『やった!またひとり殺せた』とちゃんと思うてくれとる?」から「このふたりを選んで生まれてこようと決めたのだ」までの流れの中に一体どれだけの説得力ある物語が必要でしょう? それをほんの数十ページで描いてみせた力量には感服します。日本人としてこの国に生まれたことをじっくり考えさせてくれる必読の名作です。
あにやん‍🌈さん 10点(2007-11-20 22:46:45)
その他情報
作品のレビュー数 10件
作品の平均点 8.90点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.51
このレビューの偏差値 54.80
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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