1.《ネタバレ》 男女2人の事件トリック解決もので、トリックとかスペックとかの堤幸彦によるお得意のスタイル。全く面白くない映画「20世紀少年」の監督さんだけど、ドラマでは、テンポがあって、シュールな不気味さとちょいちょい挟まるコミカルさのバランスが絶妙で、僕はこの監督さんのドラマは正直、めちゃくちゃ面白いと思ってます。知能が高く推理は超得意だけど日常生活ではかなりな天然ボケを連発する女刑事、柴田が毎回事件の謎を解くドラマだけど、僕がこのドラマが面白いと感じるのはオチ。普通ならいい話風だとか犯人の気持ちもわかる系で終るところを、柴田への突っ込み担当刑事の真山がその犯人の心の闇を暴露して、人間のダークな部分を浮き彫りにしちゃう事件の決着のつけ方なので、毎回、観た後、ゾゾゾってきちゃいます。ただ、このドラマ、そのスタイルは7話までで、残り4話、トンデモない展開になります。超能力を使う快楽殺人犯が登場し、その朝倉とゆうモンスターと柴田たちとの死闘アクションドラマになっていくのです。そして、それをきっかけに、次々超能力犯罪者が出現し、やがては世界大戦へと発展してしまうんだけど、それはこのケイゾクのシーズン2にあたるドラマ「スペック」で描かれています。ケイゾクのドラマシリーズ→テレビスぺシャル→映画→スペックのドラマシリーズ→テレビスペシャル→映画とゆう作品全てをまとめてケイゾクサーガって呼ばれているんですけど、僕は、このケイゾクサーガの世界設定が、貴志祐介の「新世界より」の歴史設定に似てるなーって思ってまして。貴志祐介は好きなホラー作家の1人で、アニメにもなった「新世界より」は、そんな中でも夢中になって読んだ小説です。中世日本風な世界観で、住人はみんな魔法のような超能力が使えるって設定のファンタジーSF。物語内で、なんでそんな世界になったかてゆう歴史が語られるんだけど、それがものすごく不気味で恐ろしい歴史なんです。ようは、超能力が使えるサイコパスが出現し、犯罪を起こすのをきっかけに、世界中で超能力が使える人間が徐々に増え、それにより世界中が混乱し滅亡の危機を迎え、荒廃してしまったってゆう歴史。ケイゾクサーガでも超能力が使える朝倉とゆうサイコパスの登場から、超能力者の犯罪者増え、世界滅亡の危機を迎えます。超能力が使えるサイコパスって考えたらめちゃくくちゃ怖いし、なんかそんな人間が出現するかもってゆうリアリティーを感じちゃう所が怖くて好きなのかも。まー、そんなこんなで、このケイゾクは今見ても全然面白いし、特に最後の野口五郎の演技はトラウマ級の気味悪さです。