1.《ネタバレ》 公共放送の某番組の中で佐久間さんが絶賛していたので、わざわざU-NEXTに登録
して鑑賞しました。
ありふれた小さな町のごく普通に見える人々が実は不倫、ドラッグ、十代の妊娠、同性愛、精神障害、
自殺、家族崩壊など様々な問題がてんこ盛り(いくらなんでも問題ありすぎだろうという気がしなく
もないのですが)という設定の中で丁寧に描かれる濃密な人間模様と二転三転する犯人捜しは確かに
見ごたえがありました。
犯人捜しに加えて、登場人物それぞれの感情や心の機微が丁寧に描かれています。
粗製乱造されるサスペンス作品の多い昨今、優秀な脚本家と製作者の手によればこういう秀逸な作品
が作れるということでしょう。
生活環境や宗教観が異なるので主人公への完全な感情移入はできないのですが、それでも十分堪能するこ
とができるドラマでした。
【以下ネタバレ注意】
連続女性誘拐犯とエリン殺しはおそらく別々の犯人だろうということは途中で推測できてしまうのですが、
エリン殺しについては登場人物が誰も怪しく容疑者が次々に変わっていく展開に次の話を見ずにいられま
せんでしが。ところが6話で犯人が判明してしまい、じゃあ最終話では何をするのかと思っていたら、さら
に意外などんでん返しが用意されていていました。
推理ドラマとしても十分楽しめましたが、その後の登場人物たちそれぞれの心情がうまく描かれていて、
余韻を残すラストシーンはとても良くできていたと思います。