2.《ネタバレ》 良い物語を作ろうとする前に、視聴率を上げるためにみたいな理由が
ずいぶんちらつくドラマでした。(演出や脚本に)
ペアンが残ったままのレントゲン写真のインパクトと
凄いドクターが最後解決する。っていうのが最初に決まっていて
それから肉付けしたような脚本だった為
いろんなところが破綻しているように思えました。
一番致命的だったのは
渡海先生を凄いと思わせる為に
周りを無能にした脚本。
名探偵を知的にする為のミステリーとかでも良く見られる手法で、
話を煮詰めていない印象を持ってしまいますが
このドラマは度が過ぎてます。
やっぱり医療事故が命の危機に直結する医療関係で、
医師の技術不足やら準備不足という落ち度ありまくりなんですよねぇ。
オペ中に血液がない事に気づいたり
オペ中手を止めて、神様にお祈りしたり
一発業務停止レベルのインシデントですよ。
医療事故が毎回起こるレベルの病院のおかげで
肝であるインパクトファクターそのものの価値もないですし
医療事故起こしまくってる人たちが技術論を語っても
野球経験のない野球ファンがイチローのスイング良いね。
レベルな会話にしか聞こえてないですし
チームとしてどうにかやろうとして
そこに爽快感がでてくる訳もないですし
周りのドクターの言動に対して説得力が
「周りを無能」にしたことで、0になってしまっています。
よって無能ドクターが失敗して渡海先生がなんとかする
安易なワンパターンに逃げてしまった感じがします。
視聴率狙いとしても
リアリティのあるワンパターンなら良かったですが
現実から乖離しすぎているワンパターンはちと辛いです。
患者にさほどフォーカスされないので
他の医療系ドラマに比べて患者の印象があまり残らない。
むしろ実験材料的な扱いですよ。
心臓に鉛筆サイズのものをぶっ刺して、縫合もせず放置とか
人間の回復力に頼りすぎかと。
奇をてらいすぎのは脚本だけでなく
配役も狙いすぎですね。
特に治験の人は物語上重要な位置にいたようですが、
結果別にいなくても良かったですし。
やっぱり演技力に違和感がありました。
と、色々不満を言いましたが、
とはいえ、1話目の展開は良かったですし
二宮君含め演者の演技も良かったですし(カトパン除く)
音楽も良かったので
1話だけのスペシャルドラマだったら
だいぶ印象は違ってました。
ま、それでも、最初の数話は気に入ってましたし、
ツッコミながら楽しめたといえば楽しめたので
シーズン的には5点です。