1.《ネタバレ》 第1話を見た段階ではあまりのテンポの速さについていけず、どうなのかなと思ったが、その後ずっと見ていくうちにキャッツのメンバーそれぞれに愛着がわき、ハマるまではいかなかったものの、最終回までとても楽しく見た。主人公のぶっさん(岡田准一)が余命いくばくもないという設定なのだが、オジー(古田新太)や美礼先生(薬師丸ひろ子)などのぶっ飛んだ登場人物や、クドカンらしいハイテンションな脚本のおかげでそういった重さをほとんど感じさせないのがいいし、それでいて、ぶっさんの周囲にいる人々との関係もよく描かれていて、そこがすごく見ごたえがあり、友人たちや親と過ごす時間の大切さというものを教えられた気がした。ぶっさんの父親を演じる小日向文世が素晴らしく、中でも、息子の余命がわずかだと知った後、その動揺を隠しながら和田アキ子のものまねで「あの鐘を鳴らすのはあなた」を歌うシーンはおかしみがありながらも、それ以上に切なさを感じさせていて、このシーンは本当に名シーンだと思うし、オジーの最期とかも良かったんだけど、やっぱりこのシーンがこのドラマの中でいちばん好き。最終回、この手のドラマでありがちな終わり方でないのも良かった。