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翳りゆく夏

2015年【日】 第1シーズン[全5話]
平均点: / 10(Review 2人) (点数分布表示)
ドラマサスペンス小説のドラマ化
[カゲリユクナツ]
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タイトル情報更新(2018-09-18) 【グルコサミンS】さん
放送開始日(
放送終了日(2015-02-15)


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監督波多野貴文
キャスト渡部篤郎(男優)梶秀和
門脇麦(女優)朝倉比呂子
菅田将暉(男優)武藤俊治
橋爪功(男優)杉野俊一
時任三郎(男優)武藤誠一
音楽村松崇継
あらすじ
20年前に発生した新生児誘拐事件の犯人とされる男の娘が、ある新聞社の内定を受けたことが週刊誌にスクープされる。 新聞社内では社主の意向で事件の再検証を行う事になり、窓際に追いやられたかつて社会部記者である梶が担当に任命される。 事件担当刑事、事件の舞台となった病院関係者、そして被害者家族などに取材を進める内に、積み重ねられていく新たな事実。 それらの事実を繋ぐ為の、ある「仮定」が衝撃の真実を導き出した。 第49回江戸川乱歩賞受賞作原作のドラマ。
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2.《ネタバレ》 先に減点した理由から  (ネタバレです)

とんでもない事件と20年もの歳月の中で、本当の我が子は人知れず土の中。
他人の子供との生活を、果たして続けられるものだろうか?
事件記者ならば、赤ん坊を失った被害者夫婦の発狂寸前の感情を、容易に想像できる筈だが、
逆に麻痺してしまった心無いブンヤの設定?
その麻痺した神経で、20年間も他人の子を、死んだ我が子の代用品として、愛せるものなのか?
その代用品の息子も、本当の親から引き離されて、最大の被害者なのに、冷静に過ごせるとは思えない。
それらが平気な神経なら、武藤が大手新聞社のエリートで人格者のような描写は似合わない。
本当の親が、子供を育てるには不適格な人物だったとか、親が既に居なかったとかの設定でないと
武藤が「事実を知った時点で子供を返して自首・・」をせず、隠蔽する根拠が薄い。 という訳で減点。
更に、真相究明物語に徹底したのみで、事件が発覚し晴天の霹靂の如き境遇に、打ちのめされる関係者の
描写があまりに少ない点。あまりにアッサリ描き過ぎでは? 別に泣き顔は要らないけど・・
本来なら、その阿鼻叫喚の展開だけでドラマがもう1つ出来るくらいの真実。これらが減点の理由。

しかし、このドラマはそれらの不満を吹き飛ばす程の内容になっています。
犯人とされ事件直後に死亡した男・九十九の娘と、武藤が面接で出会い、その人生の岐路で応援したくて
仕方なくなる序盤。表向きは、犯罪者の子供を差別しない大企業の倫理的姿勢のアピール。
しかし、東西新聞の社長はこの事件の再調査を、別件で干されていた武藤の部下に命じた事で、事件の真実が全く
違う物だと、少しずつほどけていく・・
武藤の不安とは裏腹に、蘇った記者魂で、警察捜査も及ばなかった誘拐の主犯にたどり着くが・・・ 実に秀逸な構成。

1話から5話まで、全く気が抜けず、一気に見せるドラマの造りに脱帽。逆に、こんなに先が気になる話だと、
1週間後の次回放映を待つのは、かなりのストレスになったかも。ネット配信で一気に見たのは幸いでした。
特筆は、役者の演技も然る事ながら、音楽が素晴らしい。ドラマで、こんなクオリティのものが見られるとは思わなかった。
映画なら名作になったかも知れないが、この内容は2時間には納まらない。あえてドラマなのが幸いでした。
NHKの名作「ハゲタカ」に並ぶ秀作ドラマとして、コレクションしたいと思っています。

追伸・・ エアコンのルーバーが停電後に閉まるのは、間違いです。監督さん、以後お気をつけ下さい。
グルコサミンSさん [CS・衛星(日本ドラマ)] 9点(2018-09-17 11:28:47)(良:1票)
1.《ネタバレ》 江戸川乱歩賞を受賞した小説が原作です。原作は未読ですが、ドラマの原作再現率は非常に高いそうです。

この作品は派手な演出は無く、かつ俳優陣の抑えた演技で「粛々と」ストーリーが進行して行きます。
観ていて引っかかる箇所が無く、ストレス無く作品に集中出来ます。構成が素晴らしいです。

俳優陣も本当に素晴らしい。
渡部篤郎は物語の中心ですが、特に自己主張が強い訳でも無く、掴みどころがなく飄々とした雰囲気で、しかし着実に取材を進めて行きます。この人はこういった役柄が本当にお似合いですね。とても好きな俳優です。
その取材の過程での事件関係者とのコミュニケーションによって事実を積み重ねて行きます。粛々と。
橋爪功は新聞社の社長という役柄で、社主の意向には素直に従いますが、業界・世間の裏を知り尽くしたやり手の社長らしくとても癖の強い演技が良いアクセントになっていました。
そして菅田将暉。今までこの世代の所謂若いイケメン俳優を一括りにして、正直興味はありませんでしたが、この作品で考えが変わりました。役柄そのものの、純粋で真っ直ぐさが滲み出て来るような演技にはとても目を見張るものがありました。シリアスな映画作品で観てみたい俳優ですね。

積み重ねて事実によってラストに大きなどんでん返しはありますが、武藤息子の年齢や、他の登場人物については細かい人物描写があるのに、唯一武藤元妻についてはほとんど語られていない事などから中盤で大体の推測はつきます。
が、ネタばらしの展開が良く、最期まで緊張感は途切れません。
そしてラスト。本当の物語はここから始めるのでしょう。
とても衝撃的で重い話ではありますが、事件に関わった人物が止まった時間を進めてそれぞれの人生を始めていく、ある意味希望が持てるラストでもあると思います。

久々に嵌った、非常に面白い作品でした。お奨めです。
夜光華さん [DVD(日本ドラマ)] 10点(2017-10-11 10:28:22)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 2人
平均点数 9.50点
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100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
600.00%
700.00%
800.00%
9150.00%
10150.00%

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