1.海外の刑事ドラマは結構見てますが、どれも、途中で飽きちゃって見なくなるのが多くて。それは日本のドラマに比べて長いってのもあるのですが、ただ、このドラマはずっと見続けています。連続異常殺人を解決するためにアメリカ全土をあっちゃこっちゃと飛び回るFBIの1チームを描いたドラマです。彼らは誰もが優秀な分析官です。犯人は無差別な殺人なので一般市民にとけこみ、証拠から特定するのが難しいのですが、このBAUのチームは犯行現場や被害者像から犯人の妄想やファンタジーを探り出し、犯人像をプロファイルしていきます。それにより次の犯人の行動を予測し時には先回りし犯人を捕まえます。ドラマは他の刑事ものと同じく、まず、殺人描写が描かれ、次にBAUがその地域に出かけ犯行現場や被害者を調べ犯人像をプロファイルします。その間にも、犯人は次の犯行を犯したりします。ある程度プロファイルがまとまると、それを地域の警察や市民団体に発表します。毎回、このプロファイルの発表シーンがあります。彼らは非常に優秀なので、この発表のプロファイルはいつも、だいたいあたっています。この犯人特定の過程が実にスムーズでスピーディーで日本の刑事ドラマにありがちな見当違いな捜査を途中までしてウダウダする部分がそんなにないから、見ていて退屈な部分があまりありません。それに見てる者は最初は、なぜ犯人がそんな殺人行動をするのか、わからない時が多く、このプロファイルで、なるほどと理解できるようになり、そのへんのさじ加減が実に絶妙です。そして、これは賛否両論がありますが、このドラマでは、意外に途中の被害者が助かりません。子供ですら容赦なく殺されちゃったりします。だからより現実的なのですが、慣れてない人はそこが見ていてつらいかもしれません。ただ、だからといって被害者描写をないがしろにしてない部分があり、助かった被害者や残された遺族の悲しみや愛情がダイレクトに見てるものに伝わる表現が多く、意外に泣けたりもします。僕は何回かこのドラマで泣きました。あと、毎回、ドラマの冒頭と終わりにその回のテーマに沿った有名な人の格言をBAUのメンバーが語る描写があり、これが見た後に、深く心に突き刺さる仕組みになっています。さらにシーズンの最後は毎回、次のシーズンにまたがった大事件が扱われ、これで次のシーズンが気になってしかたなくなります。シーズンを通しての大きな事件や手ごわい犯人の存在とゆう要素もあり、BAUのメンバー自身も危機に陥ったりもして、シーズン1から順に見ていくと、各キャラに愛着がもてるようにもなります。長いシーズンなのでメンバーの入れ替えもありますが、彼らの誰もの職業意識の高さにもいつも感服いたします。目的に向かって真面目に機能的に仕事をこなす素晴らしさもこのドラマの魅力の一つです。基本は45分の一話完結ですが、その中で描かれる心理戦や各キャラの人間ドラマは非常に濃く、それでいてテンポがよくて見たあとには、何か深く考えさせるものが残る刑事ドラマ、オススメです