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ザ・チャンバラさんのレビューページ
プロフィール
コメント数 32
性別 男性
年齢 43歳
自己紹介 嫁・子供・犬と都内に住んでいます。職業は公認会計士です。
ちょっと前までは仕事がヒマで、趣味に多くの時間を使えていたのですが、最近は景気が回復しているのか驚くほど仕事が増えており、映画を見られなくなってきています。
程々に稼いで程々に遊べる生活を愛する私にとっては過酷な日々となっていますが、そんな中でも細々とレビューを続けていきたいと思います。

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1.  ヴァイキング~海の覇者たち~ 《ネタバレ》 
かなりシンプルだったシーズン1とは対照的に、当シーズンでは北欧とイングランドを行ったり来たりで、しかも立ち位置がコロコロと変わる登場人物が何人かいて、シーズン全体を眺めた時のイベントの詰め込み方がアメリカドラマに似てきたなぁという印象を受けました。いかにじっくりと見せるかに重きが置かれていたシーズン1のテンポも好きだったんですけどね。 イングランド内での権力闘争にヴァイキングの軍事力を利用しようとするウェセックス王と接近したり、一方で味方であるはずのホリック王との関係に亀裂が入り始めたりと、本シーズンでは敵味方のボーダーレス化が本格化するのですが、そこに「どうなる!?ラグナル」という緊張感が伴っていないために、製作者の意図とは裏腹に、あまりハラハラさせられませんでした。ピンチになれば駆けつけてくれるラゲルサ、素直なビヨルン、寡黙だが心強いロロと、ラグナル陣営が盤石すぎて負ける気がしないのです。また、これは歴史ものならではのハンデなのですが、ラグナル・ロズブロークとその息子たちがこの時点では死なないことは分かっているため、何が起こっても「ま、どうにかして解決しちゃうんでしょ」という目で見てしまう点もマイナスでした。この先どうなるのかというサスペンス要素で引っ張るよりも、人間ドラマに重きを置くべきだったと思います。 また、そのドラマ部分がとにかく雑という点も気になりました。シーズン前半ではすっかりヴァイキングの一員となりイングランドの同胞を殺しまくっていたが、中盤ではアッサリとキリスト教の聖職に復帰し、後半ではまたヴァイキングに戻っていくというアセルスタンが一体何を考えているのか分からなかったり、前シーズンでラグナルの不貞によって家を去ったラゲルサとビヨルンが、何のわだかまりも見せずラグナル勢に再合流することが不自然だったりと、そこにあるべき感情がすっ飛ばされていることが結構多いのです。新キャラ・ポルンに至っては、最初はビヨルンの好意を迷惑がっていたはずなのに、いつの間にかビヨルンとラブラブになり、彼のお母さんラゲルサを目指して剣術の稽古を始めるほどの健気さを見せていたものの、後半では突然ツンデレキャラになるという、同一人物とは思えないほどの不安定さで、この人物をどう理解すればいいのか悩みました。 IMDBなどではこのシーズン2のスコアはかなり良いのですが、私はシーズン1よりも落ちる出来だと感じました。とはいえポテンシャルの高いシリーズなので、続くシーズン3にも期待していますが。
[テレビ(吹替)] 6点(2017-08-20 10:26:22)
2.  ヴァイキング~海の覇者たち~ 《ネタバレ》 
Netflixの『ラスト・キングダム』が面白かったので、同時代をヴァイキングの側から扱った本作も視聴しました。 主人公のラグナル・ロズブロークはスカンジナビアの伝説的な英雄。ただしその実在性はかなり疑わしく、日本で言う卑弥呼みたいな位置づけにある人物なのですが、歴史と伝説の狭間の存在という点が読者・視聴者のロマンを余計にかき立てるのか、過去にも様々な媒体で扱われてきました。本シーズンでは農民出身のラグナルが首長になるまでの物語が描かれます。 「首長、今年はどこを略奪しましょうか」と、えらく物騒なことを村人全員で話し合う第一話からヴァイキング感全開。デカくて不潔で豪快で、「己の命よりも武勲を優先」という真っ正直な戦士達が基本ガハガハ言ってる内容なのですが、武勲を上げる中で村内での注目を集めるようになったラグナルと、そのラグナルに対して警戒心を抱くようになった現首長との対立が鮮明になった辺りから、ドラマは一筋縄ではいかなくなります。 この首長からラグナルへの嫌がらせがとにかく卑劣で、豪快な戦士に対してどんな汚いことをやってくるんだとイライラさせられました。対するラグナルは純粋一直線。この時点では権力欲や名誉欲はほとんどなく、だからこそ自分が首長から狙われている理由もよくわかっておらず、二度目の略奪では「これだけの財宝を持ち帰るのだから、首長からも褒めてもらえるはず」などと呑気に考えているわけです。それ逆だから。ラグナルが成功すればするほど、首長は焦ってラグナルへの攻撃を強める。もし二度目の略奪が失敗に終わっていれば、首長は彼へのマークを緩めたはずです。 ドラマの進行とともに、首長の背景も明らかになってきます。元はラグナルのように勇猛果敢な戦士であり、おそらくは実力でのし上がってきた人物だったが、息子二人を失ったことから守りの姿勢が強くなり、そのうち己の弱体化を周囲に悟られることへの恐怖心から謀略を張り巡らす人物になってしまった。盛りの過ぎたベテランと伸び盛りの若手という、多くの組織に見られる対立構造を持ち込んだことで、本作は歴史ドラマでありながらも時代性に縛られない普遍性を獲得しました。決して褒められたものではないものの、首長の立場にも一定の理解ができるのです。 また、本作はヴァイキングという世界史上でも特異な存在の理解にも役立ちます。彼らの信仰・文化・風俗が克明に描かれているし、セットや小道具はかなりよく作り込まれています。スカンジナビアの自然や冬の厳しさもきちんと捉えられており、これまで教科書などでしか読んでこなかった存在を、目で見ることができます。これは見ごたえがありました。 問題は、上記の通りヴァイキングの生活の描写に予算が費やされたためか、戦闘シーンが恐ろしく安っぽかったこと。前述した『ラスト・キングダム』ではウェセックス軍vsヴァイキング軍の大合戦が見られたのに対して、本作では数十人のヴァイキングが英国の海岸線を脅かすのみ。これだけこじんまりとした相手なら英国側も簡単に撃退できただろうと思う程度のスケールであり、侵略者としてのヴァイキングの描写には不満が残りました。
[テレビ(吹替)] 7点(2017-08-05 22:49:35)
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