みんなの連続ドラマレビュー |
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《ネタバレ》 現在もまだ続いているシリーズの記念すべき第1回である。
史上初の巨大ヒーローであり、怪獣ばかりが出ていた従来の特撮怪獣物からすれば常識外の存在だったはずだが、それにしては人間側の驚きが表現されていない。ウルトラマンを見た科特隊員が、何も疑問を持たずにいきなり応援していたのは直前のナレーションでも聞いていたからか。視聴者にしても事前のアナウンスで、ウルトラマンとはこういうものと知っていて何とも思わなかったかも知れないがちょっと物足りない。 背景設定に関するナレーションの説明によれば、「科学特捜隊」とは「国際科学警察機構」という国際組織の日本支部に置かれた特別チームであって、ウルトラセブンでいう地球防衛軍の極東基地にいるウルトラ警備隊と同じような位置付けになっている。本部がパリなのはなぜかと昔から思っていたが、実在の「国際刑事警察機構」(ICPO)の本部が当時はパリにあったことからの連想かも知れない。 科特隊本部内の透明地図を見ると、本部の位置を示しているらしい赤丸が練馬区と杉並区(と中野区?)の境界あたりに付いている。円谷プロなので世田谷区かと思えばそうでもなかったようだが、ちなみにその後に怪事件があったと埼玉県警から通報があった場面では、なぜか群馬県館林市の付近に赤丸を付けていた(その日の全国最高気温の場所?)。あまりこの透明地図は当てにしない方がいい。 ドラマ的には、初回なので仕方ないかも知れないが半端な感じになっている。テープレコーダー(オープンリール式)を使った意図が不明で、命令を素直に聞いてよかったという意味になるわけではなく、あるいはフジ隊員の精神状態が正常であることの証拠にもなっていない。 初回なので主要人物が一通り出ている中で、特にフジ隊員とホシノ君のやりとりの部分が大きかったが、しかしこれも何がいいたいのかよくわからない。科特隊は規律が厳しいのか緩いのかが最終的に不明瞭だったが、大人の社会はそんなものだということか、あるいは建前よりも実態に即した臨機応変な動きが優先するということなのか。要は硬軟あわせ持った組織ということだと思っておく。 なおフジ隊員はイデに「所詮は女の子ですからね」と言われていたが、ジェット機(それもVTOL機)の操縦を普通にしているなどそもそも常人にできることではなく、これはイデの偏見というしかない。 【かっぱ堰】さん [DVD(日本ドラマ)] 4点(2022-12-31 10:17:54)
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