みんなの連続ドラマレビュー |
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《ネタバレ》 第2話にしていきなり怖い話である。
まずは植物モンスターに襲われて怪物化した者が、また別の者を襲って増殖していく吸血鬼/ゾンビパターン自体が恐ろしい。また路上で襲われた酔っ払い(演・大村千吉氏)の恐怖に歪む顔とか、救急隊員が背後から襲われるなど映像面のインパクトも大きい。終盤の電車がトンネル内で停車してしまったのは不測の事態で慌てるが、そこで逃げ場のなくなる運転席というのがまた怖い。 それでも最後に敵が倒されると、犠牲者も元の姿に戻ってめでたしめでたしなのは子ども番組らしい優しさともいえるが、しかし最後のナレーションではまた視聴者の不安を煽るようなことを言ってみせる。年齢が上がってしまえばそんなこと言われても怖くないぞ、と強がることもできるが、昔これを見た子どもの立場としては、内心本当に不安になってしまうというのが正直なところだった。 ちなみに昔の田舎の子どもとしては、東京に関することをTV番組で初めて知る場合も多かったわけだが、その面で今回記憶に残ったのは終盤の電車だった。この番組のせいで、自分としては「小田急ロマンスカー」(3100形らしい)というのは恐ろしいものだとその後ずっと思っていたわけだが、そういうのは小田急電鉄にとって誤算ではなかったのか。 ほか登場人物ではレギュラー紅一点のアンヌ隊員が、物言いは女の子風ながら沈着冷静で有能なところを見せているが、ラストではちゃっかりダブルデートを企んで、それを隊長が黙認していたのは緩い職場と思わせるものがある。またゲスト出演の中真千子さんが、いわゆるいたずらっぽい顔をしてみせるあたりは表情豊かとはいえるが、今の目で見るとわざとらしかったりする(笑う)。 なおこの回の変な点として、地球防衛軍の隊員が妙に金持ちらしいのには突っ込まないとしても、自宅に若妻を残して6か月ぶりに帰宅して、最初の晩に「先にお休み」と若妻を寝かせておいて次の晩以降も同じだったろうと思われるのを当の若妻は一体どう思っていたのか。一応その辺は若妻の態度に表れていたと見えなくもないが、本来いち早く夫が別人であることに気付くべきだったのに箱根に誘われて浮かれてしまったのは呑気な奥様というしかない。またそのことと直接関係ないが、宇宙ステーションでは自室に鍵をかけるのが習慣というのはどういう理由なのかも気になる(南極観測隊ではどうなのか)。 【かっぱ堰】さん [ブルーレイ(日本ドラマ)] 6点(2018-12-31 23:22:03)
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