《ネタバレ》 30年以上前のリアル放送で無関心を決め込み見なかったのが悔やまれましたね。当時から現在に至るまで、諸外国での放映ですら大ヒットしているのも納得の濃いドラマです。現代でいうところのパワハラ・モラハラ・セクハラ・ネグレクト・児童虐待・暴行・すべてを受けても決して屈せず立ち向かい、笑顔と優しさを失わない、おしん。辛抱というより耐久力とか闘争心って感じですが。あの時代とはいえ僅か7歳の少女がこんなに強いのは、同じ目に遭っても耐えてきた先駆者である祖母・母・姉の愛情を受けたからでしょうか。その分、父と兄は短氣で短慮でデリカシーに欠ける小心者に描かれているのが、いかにもこの脚本家らしいです。いずれ視聴者の共感と感涙を誘うドラマに間違いなく、見ごたえ充分な力作です。加えて言わせてもらえばこのドラマ、晩年を迎えた現在のおしんが過去を語るという形式で展開しているわけですが、まあ改めて言うのもなんですけど、故・音羽信子さん始め、他のキャストの演技がとにかく美しく見事です。キチンと訓練された役者の演技ってこんなに心地よいものか思い知らされるほど。現代のドラマを見慣れた方に是非、見て欲しい点です。
【役者の魂】さん
[CS・衛星(日本ドラマ)] 10点(2019-06-27 03:49:06)
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