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《ネタバレ》 先に減点した理由から (ネタバレです)
とんでもない事件と20年もの歳月の中で、本当の我が子は人知れず土の中。 他人の子供との生活を、果たして続けられるものだろうか? 事件記者ならば、赤ん坊を失った被害者夫婦の発狂寸前の感情を、容易に想像できる筈だが、 逆に麻痺してしまった心無いブンヤの設定? その麻痺した神経で、20年間も他人の子を、死んだ我が子の代用品として、愛せるものなのか? その代用品の息子も、本当の親から引き離されて、最大の被害者なのに、冷静に過ごせるとは思えない。 それらが平気な神経なら、武藤が大手新聞社のエリートで人格者のような描写は似合わない。 本当の親が、子供を育てるには不適格な人物だったとか、親が既に居なかったとかの設定でないと 武藤が「事実を知った時点で子供を返して自首・・」をせず、隠蔽する根拠が薄い。 という訳で減点。 更に、真相究明物語に徹底したのみで、事件が発覚し晴天の霹靂の如き境遇に、打ちのめされる関係者の 描写があまりに少ない点。あまりにアッサリ描き過ぎでは? 別に泣き顔は要らないけど・・ 本来なら、その阿鼻叫喚の展開だけでドラマがもう1つ出来るくらいの真実。これらが減点の理由。 しかし、このドラマはそれらの不満を吹き飛ばす程の内容になっています。 犯人とされ事件直後に死亡した男・九十九の娘と、武藤が面接で出会い、その人生の岐路で応援したくて 仕方なくなる序盤。表向きは、犯罪者の子供を差別しない大企業の倫理的姿勢のアピール。 しかし、東西新聞の社長はこの事件の再調査を、別件で干されていた武藤の部下に命じた事で、事件の真実が全く 違う物だと、少しずつほどけていく・・ 武藤の不安とは裏腹に、蘇った記者魂で、警察捜査も及ばなかった誘拐の主犯にたどり着くが・・・ 実に秀逸な構成。 1話から5話まで、全く気が抜けず、一気に見せるドラマの造りに脱帽。逆に、こんなに先が気になる話だと、 1週間後の次回放映を待つのは、かなりのストレスになったかも。ネット配信で一気に見たのは幸いでした。 特筆は、役者の演技も然る事ながら、音楽が素晴らしい。ドラマで、こんなクオリティのものが見られるとは思わなかった。 映画なら名作になったかも知れないが、この内容は2時間には納まらない。あえてドラマなのが幸いでした。 NHKの名作「ハゲタカ」に並ぶ秀作ドラマとして、コレクションしたいと思っています。 追伸・・ エアコンのルーバーが停電後に閉まるのは、間違いです。監督さん、以後お気をつけ下さい。 【グルコサミンS】さん [CS・衛星(日本ドラマ)] 9点(2018-09-17 11:28:47)(良:1票)
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