1. カールじいさんの空飛ぶ家
《ネタバレ》 カールとエリー2人のストーリーは極めて秀逸。 冒頭部分だけで一気に泣けてしまった。 物凄く丁寧に繊細に描かれていて素敵だった。 でも、アドベンチャーに突入してから、どんどんテンションが下がっていく。 展開や設定があり得なさすぎて、なんかどうでもよくなっちゃったなぁ。 妙にウケ狙いな部分も鼻についちゃうし。 「妻への想い」や「少年との友情」や、情熱だとか青春だとか色々、そういう部分を表現するのに、あんな大冒険である必要なんてないんだけどねぇ。 「子供向け」を意識しすぎちゃったのかもしれないね。 まあ、ここらがディズニーの哀しいところかもしれないなぁ。 [DVD(字幕)] 6点(2010-05-07 02:38:01) |
2. カッコーの巣の上で
《ネタバレ》 名作です。 もちろんマクマーフィ(側)に感情移入してしまうんですけど、作品全体を俯瞰する目線が要求されますね。 社会システムとしての「管理統制と自由尊重のバランス点」とはどこなのか。 深く考えさせられます。 行き過ぎた管理体制は人間としての尊厳を破壊するが、同じく行き過ぎた個人の自由は社会全体を危機にさらす。 そして、そのバランス点そのものも右にいったり左に寄ったり、内外の情勢でその位置が変化する。 そんな天秤の傾きをどうコントロールするか、それは人間(社会)に与えられた命題。 精神病棟内を見る目線を、神が人間社会を俯瞰する目線に置き換えてみる。 管理社会と自由社会のせめぎ合い(社会主義と資本主義というのは少し違う気がする)。 どちらかが正しいのではなくて、どちらも正しく、どちらも間違う。 社会の平穏の為に圧制をしく看護士長、自由を勝ち取る為に戦うマクマーフィ、無気力無関心を決め込むチーフ、ただ状況に流されるだけの患者達。。。 全ての人類の「最良の妥協点」とはどこなんだろう。 [DVD(字幕)] 8点(2006-07-20 16:30:44) |
3. カーズ
《ネタバレ》 今までのピクサーと比べると確かにインパクトは弱い。 「車の目線」と「我々人間の目線」が同じだからだろう。 「見える風景」自体に目新しさを出せないもんね。 でも、やっぱり面白かった。 それはやっぱりセンスがいいってことですねぇ。 これだけ期待されて、毎回きっちりその期待を裏切らずに面白い作品に仕上てくるってのは凄いと思う。 前半は結構バタバタしてて散漫な印象を受けるんだけど、後半からぐぐっと濃密になる感じ。 「楽しみにいく為に運転するのではなく、昔は運転そのものを楽しんでいた」って、ノスタルジックなセリフにホロリ。 フェラーリバカ(チンク)のフェラーリバカっぷりが楽しい(俺もそうなので(笑) アンドレッティやシューミーをチョイと引っ張ってくるあたりは嬉しさ増量(笑) モータースポーツを分かってる方が楽しめるだろうなってところもあるけど、分かってなくても(そういうこと無視して観ても)全然問題ないところがうまい。 お約束なストーリーだけど、それを毎回しっかり楽しませてくれるピクサーに拍手です。 [映画館(吹替)] 8点(2006-07-13 11:57:04)(良:1票) |
4. ガタカ
《ネタバレ》 何十年後かには確実に訪れそうな最先端選民思想への恐怖をうまく描いていると思う。 少し冗長な分カタルシスも弱いが、展開自体はなかなかスリリング。 「着眼点の良さ」を、ストーリーが壊すことなく、キッチリ仕上がっていると思う。 面白かった。 [DVD(字幕)] 9点(2006-06-15 01:29:16)(笑:1票) (良:1票) |
5. カプリコン・1
《ネタバレ》 「アポロ計画偽装」のゴシップから発想を得ているらしいんですが、かなり面白いですな。 説得力もあるしね。 ただ、サバイバル映画になってしまったのが残念。 俺が見たいのはそっちじゃないんだよなぁって思いません? 純然たるサスペンスに仕上てくれた方が絶対に面白いと思う。 だいたい、国家の威信をかけた一大プロジェクトなのに、仲間の囲い込み(根回し)が弱い。「関係者をもっとしっかり管理統制しないと」って思ってしまう。 この計画に納得してない主人公達に対する警備なんかも手薄だしね。 「帰還できない」ってシナリオなんだったら、もっと早い時点で確実に口封じすべきなんじゃないの? 主人公が戻ってきて「メデタシメデタシ」ってエンディングだけど、この後の合衆国は、確実に政府崩壊の危機ですぞ? それだったら、「偽装計画はとりあえず成功したけれど、ごく一部の関係者が真相を暴こうと今も奮闘している」的なシメの方がいいなぁ。 とか、文句を垂れつつ8点(笑) [ビデオ(字幕)] 8点(2006-05-12 04:56:09) |
6. 華氏911
うーん。。。どうでしょう。 プロパガンダではありますな。 ただまあ、キナ臭いと思う人物のキナ臭い部分を的確にエグって見せてくれる。 「キナ臭い」の説得力ある表現方法を授けてくれるってことには価値があるかと。 死んでいった人達への冒涜だけはしませんが、アメリカ人って「死に近い場所にいる」ことを軽視する傾向がある国民だと感じる。 やっぱり本土への侵攻をうけた経験のない国だからだろうか。 そんなことを考えながら観てた。 「この映画だけが真実ではない」。 そのバランスの上で観たい。 製作者の立ち位置が偏っている分を差し引いて俯瞰してください。 ただ、傍観者にはならないでください。 それが俺の立ち位置です。 [DVD(吹替)] 7点(2005-12-04 22:04:11) |
7. 眼下の敵
《ネタバレ》 素直に面白い! 戦争を美的に描き過ぎだとかそういうのは、この映画に関しては全くナンセンス。 物凄く秀逸な娯楽作品なわけだから^^ とにかく両艦長がムチャクチャかっこいい! 潜水艦VS駆逐艦、その駆け引きをお腹いっぱいになるまで見せてくれる。 好敵手同士の戦いってのは、スポーツでもゲームでも、見るものを必ずワクワクさせるもんね^^ 爆雷の投下のシーンは、物凄い迫力だし! 両者引き分け。 うん。 このエンディングしかないわな^^ いやあ、面白かった! 名作! [ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-03 00:58:52) |
8. カンフーハッスル
面白い映画作るんだから、能書きたれるよりやれることやっちゃいましょう! 難しいこと抜きにして、楽しんでちょ! って感じ^^ 面白いよ^^ でも、最後に突き抜け切れなかったのは、何故だろう? 全編どこを切ってもカタルシスだったからか。。。(笑) [映画館(字幕)] 7点(2005-10-27 13:49:11) |