41. コール
《ネタバレ》 30分に一本の電話とか3人別々の誘拐とか、設定はいろいろ考えているはずなのに、全然生かされていません。途中からは単に、被害者が隙を見て逆襲→犯人側がさらに逆襲というサイクルが繰り返されるだけです。最後の高速でのカーアクションも、限りなく予定調和的に見えてしまいます。それに、この内容だったら、ケヴィン・ベーコンやシャーリーズ・セロンを投入する必要は全然ないですね。 [DVD(字幕)] 3点(2009-11-28 01:45:46) |
42. 50回目のファースト・キス(2004)
《ネタバレ》 設定にほとんどよりかかってしまったような感じで、そこから先の工夫がほとんど感じられない。主人公が自分の状況に気づく場面なんて、一番のポイントなんだから、もっといろいろ盛り上げたらいいのにね。ラストシーンのすっきりしたまとまり具合に+1点。ところで、作中で他作品のネタバレを思いっ切りしているのは、問題にならなかったの? [CS・衛星(字幕)] 4点(2009-09-13 02:53:15) |
43. 告発の行方
《ネタバレ》 やたら暗いだけとか不条理なだけの内容だったらどうしようと思っていたので、予想外に前向きで堅実な描写に感心した。特に、冒頭いきなり主人公の逃走シーンから始まり、その後は地道にいろいろな立場からの供述を積み重ねて、最後の最後に一気に回想を見せきるという構成が巧い。どのような事件でも、当事者以外には事件の真相などというものは分からないわけで、その観点からのリアリティを醸成することに成功している。ただ、法廷シーンは今ひとつであり、特に、キーマンの一発の証言だけで逆転するというのは、着地点を予定調和の方向に導いてしまっている。 [DVD(字幕)] 6点(2009-06-10 01:48:51) |
44. コブラ
最初から最後まで、見事なくらい、何の工夫もない。というか、この敵集団、一体何がやりたかったんだろう・・・(せいぜい数名かとお思っていたら、途中では無限に増殖するし)。あと、連続殺人をまったく抑えられないのに、危機感のかけらもなく、「俺たちが捜査するぜ!」みたいに振る舞っている上司連中は、やっぱり突っ込みどころなのでしょうか。 [ブルーレイ(字幕)] 3点(2009-04-05 01:55:29) |
45. 五線譜のラブレター/De-Lovely
各シーンは何かを表現するという段階に至る以前でブツ切りになり、次々に楽曲がかぶさってくる。結局、楽曲ありきで作られ、ストーリーや人格表現はそれにつじつまを合わせているようにしか見えません。あくまでも映画なんですから、きちんと俳優に演技をさせて下さい。年老いた主人公が画面に出てきて回想するという手法も、必然性があるわけではなく、成功しているとはいえません。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-01-19 01:04:00) |
46. 地上より永遠に(1953)
《ネタバレ》 特にひねった工夫があるわけではないのですが、殴り合いのシーンにしろシゴキのシーンにしろ女性絡みのシーンにしろ、対象を単純に忠実に写し撮っているのが良い。それによって、各俳優のキャラクターが生きています。陰湿な上官に対してもどこかで盛大に復讐、と思いきや、ごく淡々と組織的対処によって処分がなされるというのも、逆に目新しい。 [DVD(字幕)] 5点(2008-12-31 01:25:10) |
47. ゴシカ
ただ暗いだけの虚仮威し映像が延々と続くだけで、一体何がやりたかったの?という感じ。ペネロペ・クルスの使い方もひどいね。 [DVD(字幕)] 3点(2008-10-29 23:58:14) |
48. ゴッドファーザー PART Ⅲ
《ネタバレ》 魅力的なキャラクターが減ってしまっているのはやはり大きなマイナス。いや、減ったとしても、それを補う次の人物がいればよいのですが、アンディ・ガルシア1人に全部それを振ってしまったのは、やはり荷が重かったと思います。ソフィア・コッポラについては、本人の責任というよりも、本来あまり前に出るべきではないメアリーというキャラに大きく重きを置いてしまった構成力不足(もしくは親馬鹿)の問題(これまでのダイアン・キートンやタリア・シャイアの効果的な使い方とは対照的)。ラストの娘撃たれる→主人公絶叫なんて、あまりにもありがちな締め方すぎて悲しくなりました。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-08-28 03:40:42) |
49. 恋のためらい/フランキー&ジョニー
《ネタバレ》 前半は地味で起伏のないやりとりが続くだけなのですが、2人の感情が動き出す後半が良い。ベッドインしそうになって、途中で止めて、でもやっぱり・・・なんてじっくり見せてくれるのがいいですね。ラストの朝の光も、作品の優雅で穏やかな着地に貢献し、印象を上げています。ただ、120分弱はやっぱり長かったと思う。全体的に、カメラの切り替わりが妙に速いのもちょっと残念。 [DVD(字幕)] 6点(2008-06-10 03:03:17) |
50. 恋人たちの食卓
《ネタバレ》 いろいろ考えている割には、人物描写は平坦なんですよね・・・。三姉妹についても、それぞれの男性関係の推移から何となく人格の想像がつくという程度であって、内面からにじみ出る個性というものが希薄です。なので、そんなに面白い作品ではありませんでした。オチでかなり救われているのでは? [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-04-17 02:16:18) |
51. ゴッドファーザー PART Ⅱ
《ネタバレ》 現在のパートが妙に緊張感に欠けるなあと思っていたのですが、キューバのシーンや公聴会のシーンは、もう少し刈り込むべきでしたね。ロスとの対決も、終わりそうで終わらない割に締め方は妙に乱暴です。他方、過去のパートは、引き締まってはいますが、不遇時代に重点が置かれすぎで、ビトーが「のし上がっていく過程」をもう少し見たかった。ただし、いずれについても、入国のシーンにせよお祭りのシーンにせよ、ちょっとしたところでもきちんとセットやエキストラにこだわっているところは素晴らしく、作品に重厚感を与えることに貢献しています。 [DVD(字幕)] 6点(2008-04-07 01:19:24)(良:1票) |
52. 恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ
《ネタバレ》 紹介文などからは、3人の三角関係が中心テーマであって、最初にミシェルに惚れたのはボーだったんだけど、ジェフとミシェルがだんだんいい感じになってきたのでボーは黙って身を引く・・・みたいな展開を勝手に想像していたのですが、ミシェルはストーリー上はあくまでもサブの位置であって、軸はあくまでも兄弟の絆、その破綻と再生だったのですね(「俺たちはこれまで15年も一緒にやってきた」というジェフの台詞が、観客に対しても説得力を持っています)。中途半端に波風を立てたりせず、地道に当事者の素朴な心理を追っているのが、見た後の印象を良くしています。挿入される楽曲群同様、渋めに抑えた大人向けのドラマです。 [DVD(字幕)] 8点(2008-01-26 19:49:29) |
53. 恋する人魚たち
《ネタバレ》 ボブ・ホスキンスはともかく、娘の恋の相手の方が、どこでどう考えているのかがまったく見えないお人形状態なのは、ラブロマンスとしては大いにマイナス。シェールも、演技してるときよりも、最後のテーマソングでの歌唱の方がずっと楽しそうなんだよね・・・。ウィノナのしつこいナレーションも邪魔。やろうとしていることに全体の構築がついていかなかった感じ。 [DVD(字幕)] 5点(2007-12-11 03:20:47)(良:1票) |
54. ゴッド・アンド・モンスター
いろんな人間模様や人生の深さなどをたっぷり味わわせてくれる作品かと期待していたのですが、予想に反して、ボソボソした平坦な会話がほとんど最初から最後まで続けられるだけの内容でした。イアン・マッケランの存在感だけでもっているような作品。彼に5点。 [DVD(字幕)] 5点(2007-09-26 23:51:54) |
55. 心の旅路
《ネタバレ》 事故にあって元の記憶が戻り、代わりにそれまでの記憶がなくなるところまでは筋を知っていて見たのです。ところが、それから先に大河級の人生ドラマがしっかり準備されていたのでびっくり(しかもそれが約2時間できっちり収まっている)。メロドラマでありながら、安易な解決に走らない(途中、さまざまなアイテムで記憶の復活を期待させておいて、全部挫折させている)ところが、ラストの感動を高めています。ラブロマンスの切なさを描出するだけでなく、その先にある登場人物の人生への讃美にまで作品を持っていっているところが素晴らしい。 [DVD(字幕)] 8点(2007-08-01 23:55:47) |
56. 恋しくて(1987)
《ネタバレ》 「モテナイ君と高嶺の美女」「友人関係に秘められた恋愛感情」なんて、切なくなる要素ビシバシなのですが、それが無駄なく手際よくまとめられています。主役の3人が3人とも、いろいろ考えていながらそれを全然うまく表現できず、もどかしさに満ちています。青春というのはそういうものです。中でも、「練習キス」のシーンがベタだと分かっていても特に好きです。ただし、ラストはもうちょっと引っ張ってほしかった。一番大きな感情の変化が起こるところなのですから。 [DVD(字幕)] 8点(2007-07-15 02:59:50) |
57. 心みだれて
《ネタバレ》 ちっとも「心みだれて」ないじゃん・・・。ニコルソンとストリープなんだから、どんな男女間の微妙な心の動きとか感情のゆらめきでも表現できるだろうと期待するのに、脚本が全然それについて行っておらず、二人ともあらかじめ定められたレールの上を淡々と進んでいるだけです。大体、100分を通じて二人の間に生じる問題が一方の特定の一人との浮気だけってのも、想像力が貧困すぎる。まあ、脚本がノーラ・エフロンという時点で予想すべきでした。そんな状況でも頑張った真面目なメリルに5点。 [DVD(字幕)] 5点(2007-05-22 02:38:58) |
58. コンフェッション(2002)
かりにCIA云々が本当だという枠に乗ってあげるとしても、どこがポイントなのか分からない地味で平坦な作りはいただけない。ところどころのドキュメンタリー調のインタビューも余計。気合と雰囲気だけは評価してこの点数。 [DVD(字幕)] 4点(2007-05-12 23:15:44) |
59. コンフィデンス
《ネタバレ》 レイチェル・ワイズの美しさに+1点、と思ったけど、オチがあまりにも下らないので-1点。ガルシアの一人勝ちであとはみんな負けでした、というラストの方がずっとよかったと思うけど。 [DVD(字幕)] 4点(2007-05-12 01:10:43) |
60. 荒野のストレンジャー
《ネタバレ》 見ていたときは、「何じゃこの陰気でじめじめした雰囲気は。これでもウエスタンか」などと思っていたのですが、よく思い返すと、荒野、馬小屋、鞭打ち、喉を棒で刺される男、3人組の来訪者など、キリスト教アイテムのオンパレードなのですよ。加えて、もっともらしく登場する牧師は、作中でまったく活躍の場面のないひどい扱いです。つまり、ストーリー上さしたる意味もなく街全体を真っ赤な「HELL」に強引に変えてしまう主人公は、イーストウッドの「俺様は神よりも上に立つのだ」という勝利宣言なのかな、ということも考えたりします。作品としては、主人公以外のキャラが弱すぎるのが難点。 [DVD(字幕)] 7点(2007-04-22 17:56:51) |