201. ブラックアダム
《ネタバレ》 原作ではシャザムの敵として出てくるようですが本作は完璧な悪というよりダークヒーローといった感じ。 「俺ヒーローなんて一言も言ってねーし!」という開き直りからヒーローだろうが敵だろうが「俺の前に立つ奴はみんなまずぶっ飛ばす。話はそれから聞いてやる」な姿勢が逆にすがすがしくてよかったです。 もともとロック様自体が超人みたいな人なので、そんな人が神の力持って暴れてるというのであればそれは面白い¥くないわけありません。 バイオ5のウェスカーみたいに高速移動からの敵を翻弄しながら倒す疾走感や、ヒーローチームも個性的な面々でとにかく見ていて楽しいですし、「その名前はもう古い」からの最後のタイトルバックがデデンと出るところは最高に格好いいです。 「この星で俺に勝てる奴はいない」って言われて「ですよねー(笑)」っていう説得力があるのは本当にすごいと思います。 とても楽しい作品でした。 [映画館(吹替)] 7点(2022-12-04 20:19:51)(良:1票) |
202. ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー
《ネタバレ》 前作の主人公だったチャドウィック・ボーズマンがなくなってしまったので大幅な路線変更があったとのこと。代役を立てずにここまで持ち直したのはさすがと言う感じです。 現実世界での喪失と映画内の出来事をうまくリンクさせつつ、前へ進むという意味や、最後の「継がれていくもの」と言った演出は良かったともいますし、その他にも、征服者と非征服者の関係、力を持つが故の責任という某蜘蛛男を王仏とさせるテーマなど色々盛り込まれていて長いながらもとても楽しく観られました。 ブラックパンサーって言ってる割に実際出てくるのなんて30分程度じゃんかよ!とかもっと暴れてよ!とか色々と物申したいこともありますが、「復活」時の出立、兄とはまた違ったしなやかさなどこちらもとても良かったですし、なんだかんだ最後まで楽しめたので自今回は7点ということで。 あとこれは映画とは関係ないのですが、今回自分はとある事情で吹替で観ていますが、今回も続投で堂々主役を演じた夏菜子ちゃんは前作以上に役にはまって非常にいい声の演技をしていたと思います。 [映画館(吹替)] 7点(2022-11-26 00:14:19)(良:1票) |
203. 緋色の街/スカーレット・ストリート
《ネタバレ》 ルノワールの「牝犬」のリメイクだそうで。 前半は人のいいおじさんから金を騙し取ろうとする若いカップルのやり取りなどはちょっとサスペンス風でもありコメディのようでもあり、しかし後半以降から一気に複雑になってきてどんどん面白くなってきました。 偽の作者に仕立てて絵画を売り捌いていたくだりや日頃から彼女に暴言暴力を振るっていたくだりが後半の殺人の証言のための伏線になっていたりして良かったですし、それで終わりではなく、ずっと頭の中に声が響いて死ぬことも許されないという業を背負う羽目になるラストは皮肉というか恐ろしかったです。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-11-10 01:30:26) |
204. アンドロメダ・ストレイン<TVM>
《ネタバレ》 旧作は個人的にSFのオールタイム・ベストですが、このリメイクもなかなか良くできていたと思います。 旧作のワイルドファイア研究所内の造形は今見るとちょっと古めかしい悪の組織の秘密基地、と言われてもしょうがないような感じですが、今作ではちゃんと最新鋭の機器やら情報端末やら、研究所内の雰囲気も現代に合わせrた洗練された感じになっていて良かったと思いますし、これまでは描かれなかた、アンドロメダが徐々に広がり封じ込めに奔走する軍の動きや、冒頭のピードモントの街で何が起こったか?というのを映像化していたり、核自爆装置のくだりもよりスペクタクル感があって映画的に映えるものになっていたのは良かったです。 また、ここは賛否がより分かれるところですが、よりSF色が強くなった設定や陰謀説などもなかなか好みでした。 その反面で、外部の描写が多くなりすぎて緊張感が持続しなかったのと、旧作では十数分かけて描かれていた、郁恵にも厳重に行われる滅菌・消毒や、度重なる実験・検証を持ってしてアンドロメダの正体に迫るという非常にサスペンスな部分がごっそり抜け落ちて随分あっさりになってしまったのは非常に残念でした。 ある意味、旧作はちょっと古いけど、というときに観るのが正しい見方なのかもしれません。 [DVD(吹替)] 7点(2022-11-10 01:24:48) |
205. NOPE/ノープ
《ネタバレ》 ホラーか、と言われると、正直この監督の描くものと僕の求める「ホラー」のベクトルが違うので、ホラーではないです。 ただ、音響だったり、構図だったり、不穏な雰囲気はよくできていましたし、怖いと思うシーンはちゃんと怖かったし、それなりの長尺m長r話も退屈せずに最後まで楽しく見ることができました。 [映画館(字幕)] 7点(2022-08-29 00:25:41) |
206. ナイト&デイ
《ネタバレ》 よくあるラブコメディのような空港での出会いでつかみはOK、と見せかけての機内でのアクションという急速なギアチェンジで一気に作品世界に引き込まれます。 そこからはひたすら、どんなピンチも素敵スマイルで切り抜けるトム・クルーズと、だんだん人間じゃなくて一般人をやめていくキャメロン・ディアスのコンビネーションを観てるだけで楽しいです。 正直、同系統であるM:Iシリーズはアクション映画としては大好きですが諸般の事情で絶対に許せない作品群なので、いっそこちらのほうにシフトチェンジしてほしいと思うくらいでした。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2022-08-13 12:00:16) |
207. オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主
《ネタバレ》 原作はクーンツだそうで。あまりクーンツ原作であたりを引いたためしがないので、、、と思っていたらどうやらほかの人もそうだったようで一安心(笑) で、本作ですが、観る前はどうなん?とか思ってましたが、観た後はなるほどこれは面白い、となりました。 主人公の能力を周知の事実として描くことでまどろっこしい展開を省き、そこからもスピーディに物語が運んでいき、しかもしっかりホラーテイストは残してある。 冒頭の「成仏」の伏線をラスト、ああいう形で回収するのも「そうきたか!」という感じでよかったです。 アントン・イェルチンが亡くなってしまっているので、もうこのキャストでの続編は無理なのですが、願わくば続きが観たいな、と思わせてくれる作品でした。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2022-08-13 11:54:58) |
208. ANNA/アナ(2019)
《ネタバレ》 リュック・ベッソンお得意のネタ?のようでいて、近年のノリと勢いだけの感じを受ける作品よりは幾分かストーリーも複雑になっていて、二転三転する展開に最後まで楽しめる作品でした。 まあ、KGBのスカウト理由がそれ?とか、3年で超一流の超一流の諜報員になるとか半年でトップモデルになるとか、「ウソ~ん?!」なことも多いですが、それは主人公の美貌と、士官学校に通っていた(+親も軍人)という設定で強引に納得。 過去と現在を行ったり来たりしてちょっとテンポが悪いな~と始めのうちは思うのですが、作戦の導入部やその後の展開を描写するスパイものの作品には半ば仕方ないことですし、後半からは気になりませんでした。 何よりも、強くて美人で格好いいおねぃさんが男どもをバッタバッタと葬り去るレストランでの大立ち回りや、華麗にヘッドショットを決めてスマートに暗殺を遂行していく描写などがひたすら格好いいです。 ラストに関しても、男どもは無駄に翻弄され、女が求めるものを手に入れて去っていく「勝ち逃げ」感があってよかったですし、某南画のセリフ「裏切りは、女のアクセサリー」ともいうべき感じでm手玉に取られてる感があって、バカな男の一人としてはとても良かったです。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2022-07-31 15:51:39)(良:1票) |
209. バズ・ライトイヤー
《ネタバレ》 トイストーリーの1作目おをはるか昔に観たような記憶が…?程度の前提知識で観ているので、果たしてスピンオフとしてどうなの?とかは言えませんが、一つの作品として自分はとても面白かったです。 基本的に主人公側はみんなドタバタして、単純な任務ですらまっとうにこなせないようなありさまで終始それが続いてフラストレーションがたまるのは確かですが、「自身のコンプレックスから新人が嫌い」なバズが、そんな仲間と一緒に過ごすことで、自分のプライドや過去の贖罪を吹っ切って前を向こうとするという成長を描くのにいい設定だと思いましたし、「それって結局何に使うん?」みたいな小ネタや「5分稼いだよ」の伏線もちゃんと回収していたし、何よりもよく画が動いており、観ているだけで楽しかったです。 あんだけ予告で流れたスターマン流れないんかい!という感じですが、まあァ歌詞の内容的に流れないだろうなーと思っていたので、ある意味予想通りでした(笑) [映画館(吹替)] 7点(2022-07-31 00:53:18) |
210. ヴィジット
《ネタバレ》 POV形式ですが「記録映画」として撮っているのでだいぶ観やすいです。 そして序盤から不穏なことが起こりつつ、オカルトか?それとも?と思わせる描写や最後の種明かしなど、展開もうまく、怖いシーンもきっちり怖いのでとても面白い作品でした。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-07-31 00:39:19) |
211. リコリス・ピザ
《ネタバレ》 PTAにしてはずいぶんドストレートな青春映画だなーと。 もちろん拗らせてはいるんだけど過去作のように「観ていてひりひりするような」感情はなし。 それでいてしっかりと時間を気にせず楽しめる作品なおだからさすがでした。 ハイム三姉妹の出演もそうですが、故・PSホフマンの息子、クーパー・ホフマンの映画デビュー作とは思えない演技はさすがに父譲りだな、と思いました。 [映画館(字幕)] 7点(2022-07-15 01:10:13) |
212. ソー:ラブ&サンダー
《ネタバレ》 もともとMCU作品にストーリーなんぞ求めていない上に昨今の作品はどうも「前作ありき」な作風が顕著で、結構辟易していたのですが、これは特に前の作品観ていなくても「前回までのあらすじ」のように端的に演出してくれたり、劇中劇で表現してくれるのでそういうところは結構新設設計かな、と思いました。 ストーリー自体も「行って救ってぶっ倒す!」という単純明快ですし、敵側も最近のヴィランの中では個人的に抜群の存在感を放っていたと思いますし。 何よりスコアというか使われてる曲がガンズやDioっていう時点で自分は十分面白かったです。「神の恐ろしさを思い知らせてやる!」って言って流れるのがDio(イタリア語で神の意味)のレインボー・イン・ザ・ダークってギャグかと(笑) 細かいこと抜きにして、頭空っぽにして楽しめる作品でした。 [映画館(字幕)] 7点(2022-07-15 01:06:22)(良:1票) |
213. 宇宙戦争(1953)
《ネタバレ》 前半から中盤までは確かにすこしかったるいというか、緊張感があまり感じられないかなぁという感じなのですが、初めて火星人が主人公らの前に姿を現す演出がさりげなくホラーだったり、淡々と世界の崩壊を語られる演出が逆に無情さを強調していてリアリティがあったり、実際に街々が容赦ないくらい破壊され、暴徒と化す人々の様子など結構迫力あるなぁと思いました。特撮は確かにチープですが、最終的に勝利の鍵は人間の知恵ではなくて自然、というのも、現在(2022年)世界を覆っている状況を考えても説得力あるなぁと思いました。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-05-27 02:27:05) |
214. 地球の静止する日
《ネタバレ》 先にリメイク版の方を鑑賞しており遠い記憶ながらあちらは結構特撮などでスペクタクル感があったような感じでしたが、オリジナルは、といえばSF的、と言える円盤やロボットは非常に短時間しか登場せず、異星人クラトゥと母子との親交、政府の操作網を出し抜く過程、など何方かと言えばミステリーやサスペンス、といった感じを受けました。 ただ、SF的なガジェットや世界観ではないけれど、クラトゥの真意や日常パートの地球と異星人とのギャップなど、そういった点がなかなか細かく描写されているので、派手さはありませんが面白かったです。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2022-05-27 02:22:07) |
215. 狂恋(1935)
《ネタバレ》 確かにこれは狂恋というタイトルがぴったりです。 はじめのうちはなんてことない感じで観ていましたが、中盤以降のゴーゴリ医師が次第に本性を表すあたりからがぜんエンジンがかかってきており面白くなります。 ラストはちょっとあっけないかな、とは思いましたが、それでも十分怖く、狂える作品でした。 [DVD(字幕)] 7点(2022-05-09 00:04:43) |
216. ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス
《ネタバレ》 ドラマ版を見ていないと話が全て理解できない、というのは昨今ディズニーのえ悪いところ。 まあそれ差し引くと、中盤まではいつものMCUじゃん?とか思うと終盤一気にサム・ライミ印のホラー映画になっていくのでそこで「死霊のはらわた」からの古のファンからすれば嬉しい限り。 もちろん。死霊のはらわた(1作目)の純然たるホラー要素ではなく、Ⅱ以降のどこかコメディ要素を含んだホラー要素、一番近いのはキャプテン・スーパーマーケットでしょうか。そのほかでも、シーンの切り替えや、アングル、マルチバースを突き抜けてくあの演出共々やはり「只者ではない」と思わせてくれる要素満載。 最後のゾンビ・ストレンジなどレーティングギリギリのところ攻めてますし、やっぱこういうのがやりたかったんだなーと思うと同時に、「これって完全にイヴィルアッシュじゃんw」とファンなら思わずニヤリとすること請け合い。 サプライズに関しては、へーそうですか、くらいにしか思っていないので特に、なのですが、終盤からのエンジンのかかりようが半端ないのでなんだかんだ言いながら楽しく見ることができました。 そしてポスト・クレジットの延々殴り続けるキャンベルには、ファンじゃなければ「なんでこの人殴ってんの?」という感じ、嫌いじゃないです。さすがライミ。 しかしストレンジ先生、200万以上するルクルトのコンプリケーションウォッチを風防とは言え自分で取り替えちゃうなんて、随分なことしますね、、、 [映画館(字幕)] 7点(2022-05-05 14:43:51) |
217. ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密
《ネタバレ》 ハリー・ポッターシリーズよりもちょっと複雑?1作目まではなんとなくもう少し能天気な作風かと思えば2さくめからどんどん後期ポッターシリーズのような暗ーい展開になってきて、さて3作目、ということで、完全初見お断りとなっています。 というかあの魔法フィールドでの戦いみたいなやつ説明されなきゃどういう状況なのかわからないって、、、 と、思いながら、ストーリーに関してはあんまりあんまり面白くないんじゃね?と思ってしまうのですが、とにかくマッツ・ミケルセンのイケオジグリンデルバルドの存在感抜群でそれだけで十分です!と思えてしまうほど、。終盤のダンブルドア対グリンデルバルドの戦いは時間こそ短いけどある意味至高の時間でした。 はじまりは唐突ですが終わりは一応(事態は収拾してないけど)キリ良く終わる感じなので、昨今の@終わったと見せかけてまだ続く気満々!」という歯切れの悪いものでなかったのもよかったです。 このシリーズもちゃんとラストまで完走してくれることを楽しみにしています。 [映画館(吹替)] 7点(2022-04-11 01:09:23) |
218. THE BATMAN-ザ・バットマン-
《ネタバレ》 個人的にヒーロー映画は明るくて単純明快なものが好きですが、これはこれでアリだと思いました。 終始暗い画面、ホラーやサイコサスペンスを思わせる凄惨な殺人描写などもそうですが、「恐怖の象徴」としての蝙蝠のモチーフ、世界最高の探偵という通り名の通り、バットマンとゴードンがサイコパス野郎、リドラーの悪行を」止めるために奔走する姿はなかなか面白かったです。 展開の爆発力、という意味では最後の大立ち回りや途中のカーチェイスくらいしかなく、終始青白い顔のバットマンことブルース・ウェインが辛気臭い顔をしながら事件に挑むので場面によっては変わり映えのしないシーンが続いたり、展開がもっさり、という点もなきにしもあらず、そしてキャットウーマンとの関係もなんだかとってつけたように感じてしまうのはあれど、殺陣などは格好いいと思いましたし、中盤のカーチェイス後の、炎を背にマントを翻しながら迫ってくるバットマンのシルエットなど好きだなと思う場面も多かったですし、なにより3時間という長さを感じなかったので、今回はこの点ということで。 [映画館(吹替)] 7点(2022-03-13 02:09:58) |
219. ウエスト・サイド・ストーリー(2021)
《ネタバレ》 ワイズ版は遥か前に観た霧なのでどこがどう変わっているかとかそういうのはいいとして、キレのいいダンスや楽曲群、ハッピーエンドではないのになぜかあまり嫌な気分にならないストーリーなど、観ていてとても楽しかったです。 ただ、ダンスシーンは、あまりカットを割らずに見せて欲しいなあと思ったり。 あとはストーリーについてというか、まあ前から思っていたことですけど、さんざん移民移民とか言ってますけどあんたら白人だって元々移民じゃん?というのが気になって気になって。まあそこは気にしたら負けなのですが(笑) [映画館(字幕)] 7点(2022-02-24 05:34:39) |
220. ジキル博士とハイド氏(1931)
《ネタバレ》 ハイド氏の面が猿顔で今見るとコメディっぽく見えてしまう、とは思うんですが、人間の原始的な欲求が具現化した姿=先祖返り、という解釈だとすればこれも納得。 何より、ジキル博士からハイド氏に変身するシーンが九十年前の作品とは思えないほどスムーズ。 そして意外に軽やかに立ち回る姿や、一人称視点、分割画面など映像的に凝った演出も多々。 怖いか、と聞かれるとそれほどなのですが、本当に同じ役者かよ!?と思える変身っぷりや、ハイド氏になった際の鬼気迫る演技など今でも十分見応えのある作品でした。 [DVD(字幕)] 7点(2022-02-08 04:28:30) |