401. アンダーワールド(2003)
《ネタバレ》 どこかで見たことあるような上下黒のレザースーツにこれまたどこかで見たことあるような黒のロングコートを着た女ヴァンパイア戦士が宿敵狼人間たちと戦うってストーリーですが、ホラー好きな自分としては「何を今さら?」って感じです。そもそもミイラ男やフランケンシュタインの怪物とともにゴシック・ホラーを共に支えてきた彼らが戦うストーリーが凄く陳腐。それに、もはや恐怖の対象ではない吸血鬼や狼男に残されたものといえば、人間を超越した凄まじい能力。しかし、この映画のアクションは全く持って「超人味」がない。本作のラストは、次なる作品を予想させるようないかにもな終わり方だが、次回作もこんなだったら、1作目共々アンダーワールド(あの世)に葬って差し上げたい。 4点(2004-07-31 19:16:50)(良:2票) |
402. 監獄ロック
熱狂的なエルヴィス・プレスリーの信者からには物凄い名作とされているのかもしれませんが、プレスリーのファンでもなんでもない僕の目から見ればいたって普通の映画でした。いや、恐らく誰が見てもそう映るかも(笑)ストーリーはよくあるサクセス・ストーリー+友情、挫折等の青春映画ですし、エルヴィスはお世辞にも“演技派”とはいえないですが、やはり歌を歌うシーンは本業が歌手であるために普通よりは気合入ってます。映画としての評価は5点がいいところでしょうけど、各所に挿入されているエルヴィスの歌と、主題歌でもある「監獄ロック」があまりにもいい味だしてるので総評は6点とさせていただきます。 6点(2004-07-13 03:50:22) |
403. スパイダーマン2
《ネタバレ》 なんてったって敬愛するサム・ライミ監督の最新作なんで公開初日に早速見に行きましたよ。前作と違い、スクリーンで見たためか、やはりその圧倒的なスピード感は最高です。本来僕はCGにまみれた映画ってのは好まない方なんですが、今回は前作より格段にCGモデルの映像が進歩していてあまり不自然には思わなかったし、なんと言ってもNYの摩天楼群を超高速で飛び回るという空前絶後のシーンの再現には今の技術ではCGでなければもはや再現不可能なので、CGについては合格点です。その他、高速で走る電車の上での死闘や時計塔での決戦など見ごたえ十分のシーン満載、そうかと思えばライミのトレードマークとも言うべき“お手製ステディカム”(ドック・オクのアームを切除しようとした医者が襲われるときに見られる、アームの視点になってカメラが動くアレね)や、スパイダーパワー不調のためにエレベーターに乗ってるスパイダーマン(恐らくヒーロー映画史上最も情けないシーン)など、A級の中にもこうした遊び心を忍ばせてくれているところがさすがライミ!ストーリーの方も、安直な続編ではなく、主人公の、人々の英雄であるがために自己を見失うという心の葛藤や、メイ叔母さんに許しを請うシーン、そして、そんなピーターを勇気付けるために、「人々にはヒーローが必要なの」と教え諭すメイ叔母さんにはホロリとさせられるし、ドック・オクの最期も「怪物のままでは死なんぞ!」と実に晴れやかに散ってくれる。そしてそして、親友ハリーと恋人MJとの関係も拗れたままにしておかなかったのがやはり一番の評価点。それから忘れちゃいけないのが(忘れてても良いんだけど・笑)ライミ映画には殆ど顔を出してるブルース・キャンベルの存在(ん?ちょっと太った?歳のせいかな?)っていうか実際のところ彼目当てで見に行ったってのが本心なんですよね~(笑)ファンとしてはライミ監督がこうしたA級作品を撮るようになったってことは非常に嬉しいんですが、やはり彼の真価は「死霊のはらわた」シリーズのような映画愛溢れるB級でこそ発揮されるというもの。個人的には、再びサム、ロブ、ブルースの最強トリオでの映画を見られる事を切に願っております。 長くなりましたが、評価の方は、作品自体が7点、そして、A級になってもライミらしさが失われていなかった事、今後の作品に期待の意を込めて8点を付けたいと思います。 8点(2004-07-11 18:31:21)(良:1票) |
404. トゥームレイダー2
元々がゲーム原作の映画化なんで、こうもストーリー性がなくアクションばかり目立つような作品になっても半ば仕方ないでしょう。それでも前回のようないかにもCGと判るクリーチャーがそれほど出てこなかったことには個人的に好感が持てるし、原作の(原作は未プレイ)アクション・アドベンチャー的な要素も入っているのでまあこれはこれで良しとしましょう。 5点(2004-07-09 19:05:55) |
405. サイモン・バーチ
まあ確かにお母さんの死に方はちょっとふざけてるんじゃねぇか?とも思いましたけど、これほどに信仰厚き主人公なのに全く偽善だとか、そう云うことは感じませんでした。そもそも信仰(何かを信じるという事)というもの自体、何かを信じる事によって絶望の淵から生きる希望を見出すというものだと思いますし、サイモンの場合は自分のハンディを“神様がある計画を実行するために僕の体を小さくした”と信じる事で生きる希望を得ているんですから、欲や権力に魅入られた似非信仰者のような偽善的考えが一切無いのも至極当然です。これがこそ、信仰の真の有り方ではないでしょうか? 8点(2004-07-09 18:59:14) |
406. ジム・キャリーはMr.ダマー
アホキャラ奮闘劇では個人的に「オースティン・パワーズ」よりも面白かったなぁ。下ネタとか下劣ネタダメな人には受けが悪そうだけど、ロードムービーにもなってるし、友情物語にもなってるし、(一応)犯罪もの?にもなってるし、それらを全部足して馬鹿で割ったような映画かな。「必要なだけ拝借して、ちゃんとあとで返す!」で、泊まってるのが超高級スイートで、乗り回してる車がディアブロだもんね(笑)でもやっぱりあのラストは呆れると同時に笑いがこみ上げてくるよ。あんた等馬鹿だ、大馬鹿野郎共だよ(笑) 6点(2004-07-07 00:44:45) |
407. エントラップメント
《ネタバレ》 艶かしい体をフル活用してのレーザートラップ回避を見せてくれたキャサリン・ぜタ・ジョーンズ…は置いといて(笑)やっぱりご老体ながら一層ダンディになったショーン・コネリーの存在感ですかね。しかし、冒頭のレンブラント強奪のシーン、中盤の黄金のマスク強奪シーンは見ごたえがあるとして後半から失速していくのがイタイ。やっぱりこういう騙し騙されの怪盗ものは最後は大どんでん返しで鮮やかに見る者を”騙して”くれないとね…。 5点(2004-07-05 19:42:20)(良:1票) |
408. CUBE2
《ネタバレ》 前作のような、次の部屋(キューブ)に移動する時の緊張感がまるで無かったり、大して謎解きも無かったりと、前作の良い所は見事に消えうせてしまったけど、結果的にはなかなかな出来をしていると思う。特に今回目を見張るのが、前作にも増して難解になったキューブの構造。前作はまだ3次元の立方体だったのに対し今回は4次元立方体(超立方体)つまり時間と空間が入り乱れた構造になっているところ。重力の向きが全く異なったり、時間の流れが違ったり、果ては平行宇宙(パラレル・ワールド)までの概念が存在したりと、正に某映画の宣伝文句「驚異の超立体ホラーシステム、キュービック・ショック」である。しかし、本作が前作に及んでいない点はやはり、脱出後の無駄なストーリーを用意してしまった事である。ここに来て今まで積み上げてきたものがすべて崩れ去っていく感じである。こういう描き方をするなら、観客全員が納得するストーリーを用意するか、最初から描かないで欲しいものである。 6点(2004-07-05 19:26:04) |
409. 2010年
《ネタバレ》 前作の哲学的な要素が殆ど消え去っているため、前作を崇める方々からはイマイチ教評価のよくない作品ですが、前作の難解な世界が把握できなかった自分としては、作品の質とインパクトでは敵わないにしろなかなか良く出来た続編だと思います。これといって惨事も起こらず淡々と話が進んでいきますが、激しい演出無しで静かな音響によって作り出された宇宙空間はどこか居心地がいいとさえ思いました。前作で残った謎も上手く解消されていると思いますし、個人的に、HAL9000とチャンドラ博士との別れのシーンが、ある意味での犠牲愛を表現するもののように思え、実に感傷深いシーンであると思いました。そしてこの作品が出来たのは丁度冷戦真っ只中。その中での人々が抱いていた平和という願いを、気取ることなく実に自然体で描いているのにも好感が持てました。 8点(2004-06-30 21:13:19) |
410. ゾンヴァイア/死霊大血戦
《ネタバレ》 あぁぁぁぁ…また意味不明な邦題つけて…“ゾンヴァイア”って一体…?“ゾンゲリア”とか“ゾンビドローム”よりも凄い題名だなぁ。まあ、“ゲロゾイド”よりはマシだけどさ…。さて題名はこれくらいにして…といっても肝心の中身が殆ど…ない。大体はフロム・ダスク・ティル・ドーンの二番煎じみたいなモンなんだけど、演出の下手さもあって何がなにやら全然わかんない。それに、指をぶった切ったり、車に轢かれたり、爆発したりと笑いを狙ってる事はわかるんだけどこれが全然笑えない…しかも夢オチなんて…まあでも、この監督については誰もマシなストーリーは期待してないので、残虐描写だけ見ればいいんだけど、今回はそれすらも全くオハナシニならない。バーニング・ムーンや、かの“ブレインデッド”を超えたとまで言われる新ゾンビ(未見)の勢いは何処に…?あぁこれでまた一人、職人さんが消え去ったわけか… 4点(2004-06-27 15:51:13) |
411. ダーティハリー
《ネタバレ》 イーストウッドはこれでスターダムにのし上がったと言っても過言ではないくらいの刑事モノアクション映画の傑作。なんと言ってもイーストウッド扮するハリー・キャラハンのアンチ・ヒーローぶりが魅力的だし、後半のキレぶりがなんとも凄まじいアンディ・ロビンソンもまたはまり役。犯人を殺してサンフランシスコ市警のバッジを川に投げ捨てるという、“ダーティ”の名に恥じないくらいに一筋縄ではいかない終わり方だけれども、それがかえって男臭さを強調して、今のヒーローモノとは違う凄みを生み出している。 8点(2004-06-26 04:26:12) |
412. トロイ(2004)
久しぶりに登場した正統派の史劇って感じですね。トロイの要塞都市とか宮殿内とかは壮大ですし、戦闘シーンもなかなか迫力あって良いですけど、けど!ブラットもブルームも、確かにカッコいいんですけど、やっぱり“死ぬ思いでガレー船を漕いだ”ヘストンや“大奴隷反乱を起こした”ダグラス、“リヴィウスと覇権を争った”ギネスたちの気迫には敵わないんだよなぁ。まあ、この手の映画が大好きな僕にとっては、こういう作品が登場するのは嬉しいんですけどね。 [映画館(字幕)] 6点(2004-06-21 19:28:35) |
413. デーモン・ナイト
話題性ばかりが先走りして、全く怖くなくなってしまった近年のホラーですがこれはその中ではかなり良く出来た作品だと思います。冒頭からテンポよく展開されていくストーリー、篭城、キリストの血が入った鍵、そして人間を配下に置くために“誘惑”する悪魔などといったオカルト要素、そして程よいスプラッタ描写など、最後まで飽きさせずにきっちりと見せてくれるので、近年のホラーに飽きた人にはお薦めの作品です。 7点(2004-06-21 18:49:25) |
414. 我が道を往く
《ネタバレ》 既にこの作品については↓の皆様がありったけの賛美の言葉をお贈りになっておられるので、もう僕のようなボンクラが付け加えるような事も無いんですが、ここはあえて失礼して…こんなに信仰厚き人が沢山登場するのに、偽善だとか、そう云うことを全く感じない。自己流のやり方で教会復興に、司教区の人々に奉仕するオマリー神父、最初は彼のやり方に不満をもち、まるで子供のようなことをやるのが妙に可愛いフィッツギボン神父。この一見全くタイプの違う2人の神父が、徐々に心を通わせていく、その全く不自然さを感じさせない展開の上手さ!随所に挿入される歌の数々…そして、長年の夢であった、フィッツギボン神父と母との再会、そしてそれを窓の外から眺め、静かな余韻を残してマオリー神父が去っていく、物静かながら、心にいつまでも残るようなラスト…もう言う事はありません、これは間違いなく、映画史に永遠に残る不朽の名作です。 [DVD(字幕)] 9点(2004-06-20 03:39:51)(良:2票) |
415. キャッスル・フリーク
ゴードンとコムズって、なんかいつもつるんでるような気がするんですが…大ゲテモノ大会をやらかした初監督作品の「ZOMBIO/死霊のしたたり」よりは大人しめで、「ドールズ」のようなオカルトみたいな作りで、魔女のような老婆が蝋燭を持って薄気味悪い地下に降りていくところで、ゴードンにしては、ちゃんとホラーに取り組んでるな、と思ったものの、その後いきなり怪物の姿(というか正体)が映し出されたときは「あぁ、やっぱり真面目なものを期待した俺が馬鹿だった…」と思ってしまいました。せっかく設定とかは良かったのに、ちょっと怪物(ジョルジョっていう名前)を出すタイミングに失敗してると思います。それと、実はこれもラヴクラフトが原作(ほんの少しだけらしい)なんだそうですが、死霊のしたたりといいフロム・ビヨンドといいこの人って本当にラヴクラフトが好きなんですね(笑) 5点(2004-06-20 03:05:08) |
416. ロスト・イン・ラ・マンチャ
映画という一つのものにとらわれずに、何かを作り出すときのその困難さを垣間見た気がする。別にこの「ドン・キホーテを殺した男」にかかわらず、すべての映画やその他芸術作品が、このような不慮の事故、運命の悪戯と隣り合わせであるという事、そして、その中で完成されたものは、出来栄え以前にやはり一つの作品として賞賛されるべきものなんだという考えがよぎった。これを見てしまっては、ただその作品をつまらない、駄作と切り捨てるのが、非常に惜しまれる事になるだろう。 7点(2004-06-16 21:39:08) |
417. ナイトウォッチ(1997)
《ネタバレ》 オリジナルの方(モルグ/死体消失)も、ホラー慣れした人にはそれほど衝撃を受けるようなものでもなかったんで、それのリメイクであるこの作品が普通の作品になってしまっているのも半ば仕方の無い事。まあ、オリジナルに物凄く忠実ってのは評価できるが、あまりにも忠実すぎってか全く同じ展開(細部まで殆ど同じ…)なのは、既にオリジナルを見てるものにとっては物凄くかったるい。同じ監督のセルフ・リメイクなんだから仕方ないといえば仕方ないのかも知れないが、せめてリメイクなりの味付けを加えるとか、そう云うことをして欲しかった。そして、オリジナルにあった“イカしてるラスト”、あれをすっぱ切ったのが一番の痛手… 5点(2004-06-15 03:30:41) |
418. フライトナイト
《ネタバレ》 あのなんともイイ味を出してるビデオジャケットに魅了されて見たクチです。あのジャケットからもう少し大人しめの、それでもきっちり怖い吸血鬼映画だと思っていたのが、いざ蓋を開けてみるとこれが随分とノリのいい事。あの「狼→吸血鬼→人間」の変身を筆頭に後半は結構グロいシーンの連続、それでもB級特有の味がある映像が映画をいっそう面白くしてる。やっぱりホラーは金をかけちゃいかん、そしてB級のこの味がある“いかがわしさ”があってこそホラーである。 7点(2004-06-14 04:35:11) |
419. 交渉人(1998)
ただの切れ者の犯人ならそうでなかったかもしれないけど、腕利きの交渉人が篭城犯になるっていう設定が凄く面白く、交渉人対交渉人の手に汗握る心理戦、自分をはめた犯人を見つけるというサスペンス要素が上手く絡み合って2時間以上全く退屈しないものだった。 7点(2004-06-13 15:04:10)(良:1票) |
420. 暗殺者
なんだろう、この脈略のないアクションは…スタローン、バンデラス、ムーア…なんか中途半端だなぁ。やっぱり印象に残るものがない…いや、ある!ムーアが飼ってた猫の「パール」だ!!あの猫は可愛い!しかし…もしかしたら「スペシャリスト」と同じ猫?可愛いから別に良いけど…。 5点(2004-06-12 18:03:38)(笑:1票) |