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41.  コレクター(2012)
「デクスター」でおなじみのジェニファー・カーペンターが出ていたので、観てみた。が、こ、これは…(汗) 王道のサスペンスかと思ったら… どんでん返しのラストで観客を唸らせたろ~としたのが、すべて裏目に出た感じ。 はったつもりの伏線が意味をなしてないし、登場人物たちの関係性が不自然だし、第一犯行の動機や犯人に追従した人間の動機が説明不足で、意外な展開というよりはご都合主義な展開にしか感じられなかった。 そのままオチへ雪崩れていくのだが、不自然さと説明不足のせいで感情移入はまったくできず、ただただ「はぁ、そうスか」としか思えず。  たとえありきたりなストーリーでよくあるサスペンスになったとしても、ラストでどんでん返しをするべきではなかった。意外性を狙ったせいで、映画の質を落としたと思う。 制作側は「ソウ」のような映画を作ってみたい、と思うものなのかもしれないが、それにはクオリティの高い綿密な脚本と俳優陣が不可欠だ。この映画はどれもが中途半端。「実話が元ネタ」と宣言すれば観る側も興味を持ってくれる率が高いわけだが、そーゆう小手先だけじゃダメなんだよな…。才能があってなおかつ職人気質の監督でも連れてこない事には難しいのではないかな。俳優たちも皆上手に演じてはいるものの、心理的な奥行きがない。…まぁこれは脚本の問題かもしれないが。  それにしても、これは毎回思う事なのだが、「実話が元ネタ系映画」を作るのなら、実際の事件のショッキング部分だけを描写するのではなく、実話ではかなわなかった犯罪の全貌や犯人の心の闇や被害者の心の傷をこそ描くべきではないのか? ショッキングな部分を野次馬的に取り上げ大げさに描写することは、事件にかかわった人たちの心を傷つけるだけではないのか。 物語を作る側として、それはあまりにも金儲けに走り過ぎではないのか。  そういった自覚と反省を持って作ってもらいたいのだが…。それがかなわないのなら「実話をもとにした」などと一切書かない事だ。それが作品を作る人間としての矜持だと思う。 大いに反省していただきたい。…無理だと思うけど。
[DVD(字幕)] 4点(2015-12-09 22:19:46)(良:1票)
42.  25時(2002) 《ネタバレ》 
小悪党が実刑をくらってジタバタするお話。  この「小悪党」って設定は、たぶん「あなたも一歩間違えば同じ運命になるかも」と共感させるためなのでしょうけど、アメリカ人にしか通用しないんじゃないかなぁ。 「ヤクの売人」って、日本では相当なワルだし。 一般人からすると、刑務所へ行ってひどい目にあって当然なワル。「一度でも奴を諌めたことがあるか?!やめろと言った事があるか?!」なんてヌルい話じゃなくて、そんなワルとつきあう一般人はいないってのが日本社会だから、この映画は日本ではありえない設定なワケです。  主役の彼女が幼友達に、「奴が他人をヤク中にした金で贅沢してきたんだろ?!」と責められるシーンがありましたが、まさにそう。「彼が刑務所へ行ってしまう…」って泣かれても、ねぇ…。 「刑務所へ行ったら、俺は終わりだ」って落ち込むなら、刑務所へ行くような事、すんなよ。しまいには八つ当たりでNY中に毒を吐く始末。…って、自業自得なのはわかった上での言葉なワケで、そこが救いなわけですが。  E.ノートンのルックスを、どうしても「カッコイイ」に分類できないワタシには、彼のいいところは全く伝わってこず…冒頭の犬を助けるシーンも、ただの気まぐれ程度にしか感じ取れず…女子高生にタバコの火を借りるのがなれ初めとか、ありえん…「欲張らずに適当なところで満足して、大金は株につぎ込めばよかった!そうすれば遊んで暮せたのに…!」ってオマエ、まったく反省してないな!!一体どーやってこの男に感情移入をしろと??!!(泣)  ラストの逃亡する幻想だけは、よかったです。 悪党だって人間。自分が罰を受ける段になって、ようやく「小さな幸福を作ればよかった」と気づく。かなわぬ夢だからこそ、美しく感じるのでしょう。観てるコチラもちょっと涙が出ました。現実不可能な夢だとわかっているから。  でもさ、たった7年じゃん。20年くらったわけじゃないんだから、そこまで大げさに悲劇ぶるなよ。と思ってしまうのは、アメリカの刑務所の実際をよく知らないからかもしれませんが。 罪を償って出直してこい、ノートン!(あ、モンティか)
[DVD(字幕)] 4点(2015-11-27 19:46:34)
43.  トランス(2013) 《ネタバレ》 
観客をおどろかすために、色々後だしを準備しました~!というストーリーです。  なので、結末を読もうと思ってもムダ。なんの伏線もはってないし、むしろわからないよう~に、後出しが効くよう~に、ストーリーが展開します。観ている間は面白いけど、観終わった後は「なんだかな」という気分になってしまうのは、そのためですね。  どう考えても、一番最後の後出しはいらなかったんじゃないかなー。 「な~んだ、DVを受けた女が元恋人に復讐したっつーだけか」と鑑賞後の気分はシラケまくりですわ。  しかしDV…。ほっぺた一発はたかれただけで、DVとは言わない気が。  むしろストーカー被害がひどかった、って感じ? 彼女はストーカー被害を受け、自分の愛情と献身、キャリアや生活を荒らされたことがよっぽど許せなかったのね…。 憎しみがなければ、元恋人に「あなたはこの先もギャンブルを続け、人を騙し、盗みをする」なんて暗示をかけられないものね…。 新しい男を助けるために、喜々として元恋人を轢き殺してましたもんね…。  でもさ、依存症の患者と恋仲になったら、依存対象が恋人(自分)になってしまうであろう事くらい、当然予想がつくはずだろ~、仮にもカウンセラーなんだからさぁ。 そもそも患者と恋愛するなんてカウンセラーの倫理に反してるわけで、破局したのは彼のせいっつーより、自分の責任というか自業自得なんじゃないか? それで恨みをつのらされても…と、どうしてもヒロインの自己中ぶりに違和感を覚えてしまうので、ラストも「よ~やりますわ」としか思えませんでした。爽やかな歌を流して、2人の再会という未来がありカモ?と、後味いいように味付けしてありますが、余計にシラケましたよ…。 観ている間はそれなりに面白かったんですが…始まり方もスピード感があって面白いみせ方をしてくれましたし。ナンとも評価しづらい作品でありました。
[DVD(字幕)] 4点(2015-11-22 12:25:09)
44.  スティーヴン・キングのローズレッド<TVM> 《ネタバレ》 
いや、面白かったですよ~。 みなさん「無駄に長い!」と評価が厳しめですが、長いのはTV用だからで仕方がないというか。 呪いの屋敷に超能力者たちが集うという、一粒で二度おいしいストーリーになっています。  このローズ・レッド、もしかしてカリフォルニア州にある「ウィンチェスター・ミステリーハウス」がモデルなのではないでしょうか? 遠近法の廊下、行き止まりの階段、開かない窓、上下さかさまの部屋、隠し扉、そして永遠に終わらない工事。こりゃ~どう考えてもミステリーハウスだね!(笑) そのミステリーハウスを幻想的なホラーに味付けして映像化した作品、として見るのもまた楽しい。  多数いる登場人物たちも、みな丁寧に描かれています。 ヒロインは、学内派閥で嫌な奴に陥れられて後がない、美貌の大学教授。彼女を陥れる事に情熱を燃やす小心者で野心家の同僚教授。能力・キャラクターともに個性的で事情をそれぞれ抱えている、年齢も性別もバラバラな超能力者たちとその家族。ついでにマツコと中瀬ゆかりを掛けあわせたような強烈なグレートマザーも登場して、まったく飽きさせません。 この中で、誰が呪いに負けて憑り殺されるのか、誰が助かるのか、その為にどんな風に能力を使うのか、誰と誰が協力関係を結ぶのか、誰が裏切るのか、結末は後味がいいのか悪いのか。 等々、いろいろ考えながら楽しんで観賞しました。  あと、キング以外の映画だったら真っ先に殺されそうな二人が最後まで生き残ったのがよかったです。口を開けば嫌な事ばかり言うデブのマザコンおたくと、無害で優しいけれど老女という弱い立ち位置の自動書記能力を持つ女性。 最初からワタシはこのマザコンおたくは嫌いではありませんでした。やな奴だけど、強烈な母親に苦しめられてきた被害者だという事が、ちゃんと描かれていましたから。老女は、なぜかハリウッド映画では気の毒な役回りが多くて用無しとばかりにサッサと殺される、というイメージがあって、それがとても嫌で。「この作品では最後まで生き残れるといいな…」と心配して観ていたので、ホッとしました。  クライマックスで、脱出するため超能力者たちがそれぞれ自分の能力を使うシーンも「待ってました!」な感じでワクワクしましたし、経験から自分を見つめなおしたり成長した人物たちもいたりと、全体にとても丁寧に作られた娯楽作品になっています。 ちょっと長いのが難といえば難ですが、お時間のある時にゆっくりご覧になって下さい。ホラーハウス物や超能力ものが好きな方なら、失望しないと思います。面白いですよ。
[DVD(字幕)] 6点(2015-11-20 20:38:30)
45.  プリズナーズ 《ネタバレ》 
なかなか面白かったです。にも関わらずこの点数なのは、観終わった後にたくさんのモヤモヤや謎が残るから。  だいたいケラー父さん、やりすぎ。最初のうちは「気持ちわかるぜ」と思って観てたけど、途中から「気持ちが抑えられないんだ」「こうでもしなきゃ殺してしまう」とか言い出して大暴走。ブツブツ「神よ赦したまえ…」と赦しを請いつつ、10歳程度の知能しか持たない人間に対し、絶対にしてはいけない拷問をやりだした。たとえどんな理由があろうと、これはイカン。父さん「暴力衝動を抑えられないただの暴力男」に成り下がり、観ているコチラは「もっと頭を使え!10歳児をおどしたってビビって嘘つくだけだろ。障がい児に対する話の仕方を勉強して出直してこい!」と説教したくなってしまったよ。  で、タイトルの「プリズナーズ」ってナンだ?誘拐された少女たちのこと?と疑問を抱きつつ観ていたのですが、お手製の「身動きする事すらできない狭い独房」にアレックスが入れられたので、「ああ、囚人というより囚われ人って感じのプリズナーね…でもなにゆえ複数形?」と思ってたら、クライマックスで父さん地下の穴に閉じ込められて、自分もプリズナーになっちゃった。そういやケラー父さんの父親は刑務官で、英語だとprisoner officerだしねぇ…「なるほどプリズナーがいっぱいで複数形!」と納得…で、刑事が笛の音に気づいて、たぶん父さん助かるけど、その後は刑務所行きで本当のプリズナーに!オチがついてるわ…と、ちょっと脱力しました。ははは。  いえ、たぶん聖書をよく知る人が見れば、きっとコチラが抱いた疑問のシーンや台詞にもぜんぶ意味があることがわかるんだと思いますよ。たくさんの蛇(悪魔の象徴?)とか迷路とか自殺しちゃった男の役割とか、刑事さんのたくさんのタトゥーの意味とか。でもあいにく当方無神論の日本人なので。「そういや、冒頭でも祈った後に鹿を殺してたしなぁ。ケラー父さんの信仰って、しょせん自分に都合いい程度なんだよなぁ」とか、皮肉にしか観られませんでしたよ。  難解というよりは、信仰を持った人間向けの映画、という感じで、そこがちょっと期待外れでした。中世の絵画じゃないんだから、象徴とかヒントをちりばめるのはストーリーの謎解きだけにしてほしいな。 それとケラー父さんの行動は、肯定してはいけないと思う。たとえどんなに信仰心が強かろうと、あの行動は人間としてダメだし、第一怖いよ。なのでたぶん異教徒の象徴としての刑事さんに、ぜひ応援の一票を入れたいです。
[DVD(字幕)] 5点(2015-11-08 02:46:14)
46.  ファイナル・デッドブリッジ 《ネタバレ》 
シリーズ最初の1に一番近い作りの作品。キャラクターの描き方は1の方が丁寧だったと思いますが、この5もなかなかです。登場人物たちの性格が伝わりやすいエピソードを上手に組み込んでいます。たぶん後半で殺人鬼に変貌する親友がいるので、そこら辺を丁寧に描いたのでしょうね。 しかし難点も結構ありました。オープニングが長くて眠りそうになったりしたのはともかく、悪魔の使い(葬儀社の黒人)に運命を逃れる方法をペラペラしゃべらせるなど、ストーリー運びに安易な点が目立ちました。 結局葬儀社の男の言った事は嘘八百だったワケで、なのになぜそんなウソを言わせたのかというと、「助かった仲間同士で殺し合いをさせるという見どころを作るため」に他ならない。あ、安易だ…。 しかも、予知夢では死ななかったモリーも死ぬし。工場の監督は脳の血管が破裂しそうな状態で遅かれ早かれ死ぬ運命だった、と一応話のつじつまを合わせているのに、なぜもっと大事な「助かったはずのモリーが死ぬ」に説明を与えないのだ?!これは安易ではなくストーリーの破たんだ…。 なんだか、最初は頑張って丁寧に作りだしたんだけど途中で息切れしてきて最後はやっつけ仕事になっちゃった、のでは?! 一番嫌な奴である上司がアッサリ軽めに死ぬとか、手抜きすぎです。どんな死に方するのか楽しみにしてたのに~。ピタゴラスイッチ的なのも今回ないしで、ちょっと残念。最後の「パリ行きの飛行機→1につなげる」というのも、なんちゅーか苦肉の策というか、別にやらなくてもよかったかも。  …と思ったんだけど、モリーの死に方は本当は主役のサム(だっけ?)がするはずだった死に方で、サムの死に方は1のアレックスがするはずだった死に方で…と、ここがピタゴラスイッチになっているのか?!それでなんとか辻褄を合わせたつもりなのか、死神さん!!じゃない、製作者の方々!!!  …などなど、伝わりにくい懲り方をしているのも、なんか中途半端ですなぁ…。 それでも、役者さんたちがそれなりに魅力的なメンツだったり、序盤の橋崩落のシーンが圧巻だったり(ちょっと現実味に欠けるが)、最後は頑張って収まるべきところへ収めたり、映画としてはそれなりに楽しめるんじゃないかと思います。
[地上波(吹替)] 5点(2015-10-30 22:09:12)
47.  マニアック(2012) 《ネタバレ》 
悪くない。悪くない映画なんだが・・・。  <イマイチな点> ・「幼児期に母親の乱交を日常的に見せられたトラウマから、見捨てられ不安&女性嫌悪&性的不能になり、歪んだ性的欲望を満足させるため女性を惨殺するシリアル・キラー誕生」という、もろセオリー通りの王道パターン。 ・主役が心惹かれる女性がアーチスト。女性アーチストときたらカメラマンでフランス人で金髪だろ、というこちらもあまりにも王道パターン。 ・主役は「髪フェチ」で、女性の髪を剥いでマネキンにかぶせる。これがなかなかショッキングで映画に重要な色を与えているのだが、その説明というか理由としては、回想で幼児期に母親の髪をブラシでとかすシーンがちょこっとあるだけ。母親の髪を美しいと思うのは理解できるが、髪しか触らせてもらえなかったわけではあるまいに、ちょいとこじつけっぽいかなぁ。 ・合計何人殺しているかは不明だが、けっこう無造作に行き当たりばったり殺人を犯しているので、最近始めたのだろうと推測。とすると、最初の殺人を始めたキッカケは?必ず何かがあったはずなのに全く触れられていない。フランス女への恋心より、そっちの方を描くべきなのでは~(どうせ女性は殺されるんだし)  <ヨカッタ点> ・シリアル・キラー目線のPOVがなかなか新鮮。(でもちょっと覗き趣味というかAVっぽい気も…) ・殺人描写がかなりリアルで残酷かつバラエティにとんでいる。そういうのが好きな方はかなり楽しめる。(ワタシは気持ち悪くなりました…) ・主役が偏頭痛持ち(?不安神経症の発作?)に苦しんでいるのがPOVで上手に表現されている。主役の見る不安定で狂った世界を見ていると、「こりゃ生きるのが苦しいだろうなぁ」と気の毒になり、「早く死ねたらいいのにね」とまで思ってしまった。死ねてよかったね。 ・映像がスタイリッシュ。かなり考えてキレイに撮られている。 ・話にちゃんとオチがついている。  こんな感じで、なかなか評価が別れそうな作品。 ちょっと残酷描写がつらいかも~と思ったら、アジャ監督が制作に名を連ねているのを見て、納得・・。
[DVD(吹替)] 5点(2015-10-23 22:47:55)
48.  300 <スリーハンドレッド>
こ、これは・・・まさにゲイの方たちの為の映画ですね・・・(汗)  男性陣はみな不自然なほどいっつも裸で、筋肉をアピール! 激しい戦闘シーンでも筋肉ムキムキの体はまったく汚れず、いつでもピカピカ! ペルシアの王様はボディピアス&スキンヘッド&厚化粧で、どうみてもドラァグ・クイーン! はっきり言って女はそえモノ。子どもを産むだけが役目!  どう考えても、ゲイ向け映画・・・!!  というのが感想で、神話っぽくするためなのかいらんスローモーションとCGの多用、ストーリーは単純なのにわざわざ長いナレーションで説明する演出(?)などなど、ゲイでない私にはとっても退屈でした・・・。 まあでも迫力「だけ」はありましたが。 でももう喉元までお肉でいっぱい、お腹いっぱいです。  会社のイケメン&マッチョ好きの女子が「レオニダス王がサイコーなの!」と言ってこのDVDを貸してくれたのですが・・・「王様と他の筋肉モリモリさん達との見分けがつかない」なんていう感想はとても言えず、「筋肉すごかった」とだけ言って返却しました。 そしたら、すぐさま続編の「300~帝国の進撃~」を貸してくれたのですが・・観るのが苦痛です・・・(泣)
[DVD(吹替)] 4点(2015-07-06 14:41:59)(笑:1票)
49.  THE LOST ザ・ロスト 失われた黒い夏<TVM> 《ネタバレ》 
ケッチャム原作という事で見てみたんですが…特に目新しいものは何もなかったなぁ…。  登場人物たちは、なーんも考えないで生きている、怠惰で刹那的で目の前の誘惑(ドラッグ、セックス)に弱くて暴力衝動が強い、頭の悪い若者たち。犯罪を犯すのは見え見え、というクズ予備軍? 主役の男は、少々他のクズたちより見目かたちがよく、輪をかけて暴力的な、スペシャルクズ男。 そして異様にプライドが高い。クズ男のプライドの所以は、他のクズたちに輪をかけて暴力的ゆえ「ボス格である」という事と、見目がいいので「女にもてる」という事だけ。 まあこの二つは野生動物だったら雄として評価されるものなのかも。強いからボスになり雌たちを従える、という。 でもさ、一応人間に生まれたんだから、頭脳を使えよー。頭、悪すぎだろう(苦笑)。  で、主役は「女にもてるオレ」というプライドを脅かす女たちを、絶対に許せない。 この薄っぺら~いプライドにすがって何とか生きているわけだから、プライドが粉々に砕け散ったら精神的に死ぬのと同じだから。 女たちに壊されたプライドを修復するため、もう一つの武器である「暴力」を使い、女たちの支配者になることで男であるプライドを満たそうとした、というのがこの映画のお話のようですが、クズ男が最後の砦である「男」というプライドを守るために女を殺す、というのは、現実でもよくある話なのではなかろーか。  そこら辺を含めて、「八つ墓村」の原作となった「津山33人殺し」という実際の事件を思い出しちゃいました。 あれに比べれば、まだ被害者の数は少なめかな…。  結論としては、「小人閑居して不善をなす」は本当だ。 しょーもない輩たちには、犯罪を犯す暇な時間を与えちゃいけません、と改めて確信いたしました…ってこの結論、なんだかな。
[DVD(字幕)] 4点(2015-06-18 22:23:50)
50.  デビル(2010) 《ネタバレ》 
人間の中には善と悪があります。 シャマラン監督は、弱い人間の小さな善が悪に打ち勝つストーリーを、いつも描いてくれる。 ちょっとファンタジーが入ったような描き方で、観る側の好き嫌いが別れるのですが、この描き方がクセになってシャマラン映画のファンになるワタシのような人間も多いでしょう。  今回は、警備の太っちょさんが、シャマラン節をうならせてくれました。 現実だったら、誰も彼の言葉には耳を貸さないでしょう。映画でも彼は「イタイ奴」扱いされてしまうのですが、悪魔のばらまいた様々な符牒が少しずつ合いだし、悲劇が突き進むうちに、妻子をひき逃げされアルコール依存症で死にかけたスーパーリアリストの刑事さんも、彼の言葉に耳を傾けるようになります。  この「信じがたい言葉にも耳を傾ける」姿勢、「悲劇を回避するためにありったけの努力をする」姿勢、それが人間の善に通じる力なのでしょう。 たとえ大切な家族を失ってひどく傷つけられ苦しんだたとしても、最後には、人間を信じ、罪を許す、という不可能に近いほど困難な事を成し遂げる。それが人間のもつ最大の善なのでしょう。  シャマラン監督の映画は、人間を信じさせてくれる。 ホラーでもミステリーでもSFでも、根底に流れるテーマは同じ。 今回は原作がシャマランであって監督は別の方ですが、この監督の、決して目をそらさせずに緊張感を持続し、最後までストーリーをひっぱるやり方も、なかなかです。 エレベーターって普通に人が何も考えずに利用するものだし、誰もが「閉じ込められたらどうしよう」と一度くらいは考えたことあるだろうし、題材としてすごくいい。観客は、みんな自分が閉じ込められている側の気持ちになって観ていたんじゃないかな。  奇抜さはないけれど、心理的にジワジワくるのでホラーとしても良作。 観賞後の後味もとてもよかった。オススメです。
[DVD(字幕)] 7点(2015-05-13 22:49:59)(良:1票)
51.  マレフィセント 《ネタバレ》 
つまんなかったなぁ。  どの年代をターゲットにした作品なの? 幼児向けにしては画面が暗すぎだし、大人向けにしてはストーリーが単純でご都合主義的だし。ティーンの女子向け、てトコですかね。最近のディズニーの訴求対象はティーンの女子なのか。確かにその年代の女子が一番ファンタジーを夢見ているのかもしれないね。 まあだから、大人が観るには不出来すぎる映画だったわ。  王子は不要で「義理の母娘愛が真実の愛」というオチは、アナ雪の「姉妹愛が真実の愛」といっしょ。 男女愛を否定し、女子愛を高らかに歌い上げてるけど、それって「自分とは異質なものは愛せない」と言っているのと同じでしょ。そんな偏った価値観を可愛くラッピングしてティーンの女子に提示するって、ど~なのかな~。 まぁこれまでのディズニーは、「女子は男子がいて初めて人生ありきなのだ」という古典的な刷り込みを延々としてきたので、その罪滅ぼしなのかもしれませんが。  テーマもストーリーもいまいちでしたが、キャラクターもいまいちでした。 マレフィセントもステファンも、中途半端に悪人で善人。 ステファンは、本気で人間界を妖精界に勝たせたかったのなら、翼を奪うだけでなくマレフィセントを殺すべきでした。 マレフィセントは、オーロラ姫に付きまとって様子を見るくらいなら、最初から呪いなんてかけるべきではありませんでした。 どうせ最後は殺し合いになるんだし、2人とももっと傷が浅いうちに相手の息の根を止める努力をするべきなのに、どーにもこーにも中途半端。  それにマレフィセントがいい人みたいに描かれてるけど、どちらかというと、ステファンのやり方の方が理解できたなぁ。 自分の国を守ることと出世の方が、疎遠になった元恋人より、そりゃ大事に決まってる。 マレフィセントは、ステファンが憎いくせに、ステファンの娘に呪いをかけてステファンを苦しめるという、女として一番嫌らしいやり方で復讐をした。 ステファンの妻と娘にはなんの罪もないのにね。その後見守って成長を助けたとか言われても、娘の事を苦にして死んだ本当の母親が気の毒過ぎるよ。マレフィセントには憎い恋敵なのかもしれないけどさ。  というワケで、最後の「真実の愛」とやらにも、なんなんだ、このいやらしい魔女のこの偽善は~と、白けましたわ。 何を考えてディズニーはこの映画を作ったのでしょ。子どもには見せたくないざます。
[DVD(字幕)] 3点(2015-05-09 11:19:19)
52.  GODZILLA ゴジラ(2014) 《ネタバレ》 
ああ、これは怪獣映画なんですね。そりゃそうだ、なんたって「ゴジラ」ですもんねぇ!!  …と鑑賞後ひどく納得したくらい、ストーリー性はなかった。  まず、父と息子の2代をゴジラの謎に絡めて描こうとして、失敗。次に、怪獣による世界壊滅危機の中で離散した息子一家を描いてはいるが、すべてが中途半端で薄っぺらく、だからなんだ?という感じ。 だいたい父親と亡き母親はゴジラの謎に絡んでるかもしれないが、息子は単なる軍人で爆弾処理係だ。ゴジラとまったく関係ない。 関係のある父親が死んじゃったら、あとは怪獣を倒すために息子が軍で働きだす、というシナリオがとってつけたようで、その不自然さを誤魔化すためにかかげた「家族愛」が、これまたわざとらし過ぎだろう。  こんなどーでもいいシナリオでゴチャゴチャやってるより、もっと早くゴジラを出してくれよ。 悪い怪獣を倒すためにいきなり途中で出現して、チャチャッと倒して、あっという間に海へ還ってしまったゴジラ。あまりの見せ場の少なさにガッカリです。  怪獣映画として観るなら、怪獣の見せ場が少なくて物足りなくて不満。 人間ドラマのあるパニックものとして観るなら、人間ドラマが下手すぎて陳腐すぎて不満。 かなり中途半端な作品だと思いました。  ただ、海へ還っていくシーンとか、役に立たない芹沢博士(日本人)だかに、一応原作へのリスペクトは感じました。  もっと派手に怪獣だらけでギャース!と責めたらよかったのに。アメリカ人の中に眠っていたコアな怪獣映画ファンが掘り起こせたかもしれないのに、と思いました。残念。  
[DVD(吹替)] 5点(2015-03-14 22:49:25)
53.  シャッター アイランド 《ネタバレ》 
「島の人間すべてがグルで、孤立無援の主人公が必死に陰謀を暴こうとする。果たして生きて脱出できるのか?!」というホラー系なのか、 「色々あったけど、結局この世界すべてが主人公の妄想でした~」というサスペンス系なのか、考えながら観てました。 途中から「後者だったらガッカリだな」という気持ちになり、ラスト近くで「ちぇ、やっぱり」とまんまガッカリしました。最後の主人公の選択も、そのガッカリ感を打ち消してはくれるほどのインパクトはなく。 なにより、ディカプリオの髪型がよくなかった。もう少しダイエットしないとあの髪型は似合わないだろ。 ビジュアルがいまいちな主人公に肩入れできず、なので感情移入もできず、ヤツの行動すべてに突っ込みを入れたくなった気持ちのまんま、ラストまで行ってしまった…。 島の雰囲気や人物たちはとてもよくて、撮影もバッチリ、B級感もないというのに、この不完全燃焼感はなんでしょうか。 主人公の妄想物語をサスペンスフルに見せようというのなら、主人公はもう少し魅力的でないといけない。めずらしく繊細さの足りなかったディカプリオが残念でした。 
[DVD(吹替)] 5点(2015-02-25 20:07:46)
54.  8月の家族たち 《ネタバレ》 
「夫は去った。自分の死期は近い。集まる妹夫婦、娘一家たち。久しぶりに会ったからって、仲のいい家族ごっこなんかしない。徹底的にぶち壊してやる!」  と、強い決意を持ってメリル・ストリープ演ずるヴァイオレットが「家族」をぶち壊していくストーリーでした。多分に他の家族たちの自爆部分もありましたが。 しかし、そこまでぶち壊さなければならないほど、彼女は家族たちが許せなかったのでしょうか。 「もっと認められ尊敬され尊重され愛されたかった」という狂おしいほどの願望と「それらはひとかけらも手に入らなかった」絶望、「自分が望んだようには何一つ育ってくれなかった娘たち」への失望、「自分をひそかに裏切っていた夫と妹」とのパワーゲーム、老いに蝕まれ癌に侵され「自分の人生のストーリーに何一つ満足できない」虚無感が、彼女を狂気に近いほど攻撃的にさせたのでしょうか。  しかしあそこまでモンスター級に描いてしまうと(演じられてしまうと)、観る側はみな「あんな母親のいる家からはそりゃ誰だって逃げ出したいよ」と思うだろう。 次女のアイビーは逃げ出せなかったが…あの後、自殺でもしなければいいのだが。たぶん彼女はそこまで弱くはないけれど(腐ってもヴァイオレットの娘だ)、けれど長女のバーバラほどには強くはない。 あの絶望的なラスト、一人ぼっちのバーバラは、やがて年老いた時、ヴァイオレットになってしまうのかもしれない。たぶん、それほど彼女も強い。ヴァイオレットから引き継いだその強さが、自分の家庭を壊してしまったのだから。きっと、バーバラが自覚しているその恐れが、ラストで自分自身を母親から引き離したのだと思う。  いや、離れた方がいいです。醜い自我むき出しの野生の手負いのケモノみたいな危険な人。同情も憐憫もわきゃしません。怖いでしょ、あんな人間。  この作品は映画としてどうなのか、と思ったのですが、戯曲の映画化だったのですね。それで色々納得いきましたが、評価が難しいですね。 映画向きではない脚本だったと思います。が、役者たちの熱演・怪演を評価してこの点数で。
[DVD(字幕)] 6点(2015-02-06 23:50:16)(良:1票)
55.  ドリームハウス
オチが2段構えになっていて、1段目の落ちの後、「ええっ、どうなるの?」と観客に思わせるように作ってある。上手です。 2つのオチも各々見ればよくあるオチなんだけど、それが2段構えになっていることで、先が読みずらくなっているのね。 その2段構えの作りに家族愛を絡めた事で、サスペンスと主役の喪失感・寂寥感が増し、よりいっそう感動的な家族愛のお話に仕上がっています。 最初B級だと思い込んで観始めましたが、もちょっと上のいい作品だと思いました。 ただ、1段目はともかく2段目のオチがいまいち…よくあるオチだし無理がある。2段目がもっといいオチだったら、もっといい映画になったと思うのですが…残念です。 それにしても、レイチェル・ワイズは美しい。ナオミ・ワッツが教科書みたいなタイプの美人なのに対し(彼女は金髪碧眼でなかったら大して美女ではないだろう)、レイチェルはもっと情熱的で「生きている美女」という感じ。ダニエル・クレイグが惚れちゃったのもわかるなぁ。ワタシも惚れそうです。
[地上波(吹替)] 5点(2015-02-05 21:31:50)
56.  ワールド・オブ・ライズ
DVDレンタルして再視聴して評価が変わりました。腰を据えて観るほど評価が上がる作品ですね。まず、中東がどういう雰囲気なのか肌で感じることができるのがスバラシイ。 世界中で起きるテロと一体どう戦えばいいのか、目に見えない戦争を闘うCIA、現場のCIA職員の過酷さと米本土でのCIAの温度差、それよりさらに温度差のある日本人の自分、という構図と価値観など、様々な事を考えさせられました。そんな混沌とした中で己の立ち位置や生き方を決めた、ラストのフェリスの選択がイイですね。 そういやワタシはディカプリオとラッセル・クロウがずっと苦手だったのですが、この映画でOKになりました。ディカプリオが黒髪だったのと、ラッセル・クロウが20キロ太ったせいかな?20キロ太らせてもこの役をラッセル・クロウにやらせたかったリドリー・スコット監督は正解なのでしょう(笑)衛星を使った見せ方もウマイです。  以下↓がTVでサラッと観た時の感想です。 う~ん。ディカプリオって実力ある俳優さんだったのですね。上目使いがいい感じの太っちょラッセル・クロウに食われずに、しっかり主役を張れてました。観客に魅力的に見せるのが難しい役だったと思いますが、ちゃーんと魅力的でしたよ。 今までちょっぴりバカにしててスマン。ディカプリオ、キミは魅力ある俳優さんだ。 ラッセル・クロウもディカプリオも地味な役なんだけど、しっかり説得力を持つ人物に演じられてました。お二人ともなかなかイイ役者だったのね。それを認識できた映画でした。   
[DVD(字幕)] 7点(2015-02-05 21:04:44)
57.  さらば冬のかもめ
コメディと言われればコメディタッチではあるのだが、それは人生の首根っこを巨大な何者か(軍、権力、貧しさ、etc)に押さえつけられている彼らの、表層的な明るさというかヤケというか、刹那的にでも楽しまなくちゃやってられないじゃないか、という土台の上での悲しい笑いだ。  ジャック・ニコルソン演じるバッド・アスの立ち位置は、「グリーンマイル」のトム・ハンクス演じるポールと同じだ。しかし、バッド・アスは自分にできる精一杯を冤罪の少年にしてやるのに比べ、ポールは冤罪の死刑囚に同情して泣くしかせず、ワタシは観賞中に非常に苛立ったものだ。しかしバッド・アスは、反抗すること、楽しむこと、怒ること、他人に要求すること、それらを自分のやり方で少年に教えていく。最後にはナゼか感動するいい話にまとめてしまった「グリーンマイル」に比べ、「冬のかもめ」はラストも非常にリアル、そしてライト。ライトといっても、理不尽がまかり通るのが世の中である、というやりきれない共通認識と諦めがある上でのライトなので、それがまたリアルなのだと思う。  ポールは誰にでもできる役だが、バッド・アスはジャック・ニコルソン以外にはできないだろう。精悍で野性味にあふれた若い頃の彼を観れて、非常によかった。  タイトルのかもめ…というのは、水兵さんの事か。 水兵さんの制服がセーラーカラーの元祖とはいえ、セーラー服といえば女子中高生、という刷り込みのある日本人のワタクシには、最初微妙な違和感が。 私自身も中学はセーラー服だったが…今考えても意味のわからない制服だ。軍服を制服にするなんて、考えてみればヒジョーに危ないのではないだろうか。 
[DVD(字幕)] 6点(2015-01-24 16:32:49)
58.  ローズマリーの赤ちゃん
自分が生まれる以前に製作された古い古い作品だという事を念頭に置いても… 名作…とは思えません。スミマセン。 たぶんこの作品は、「ミア・フォローに魅力を感じるか否か」で評価がまったく分かれてしまうのだと思います。 ミア・フォローに魅力を感じる人ならば、この「依存的で深い思考が苦手で頭空っぽな鶏ガラみたいに痩せた少女チックな人妻」というヒロインにイライラせず、心配したりドキドキしたり感情移入できるのでしょう。 しかし21世紀の健康的で自立していてタフで行動的でセクシーなヒロイン像に慣れた人だと、「このオンナノコ(としか言えないくらい幼稚な人妻だ…)、アホなのだろうか。ちっとは想像力を働かせてはどうなのか。いちいち旦那に頼ってメソメソ泣いてないで行動すればいいのに。泣くか電話するしかないのか。結局周囲に言いくるめられておしまいか。オマエは中学生か」と呆れるばかり、怖さなんて微塵も感じられナイのです。 もう少ししっかりしたタイプの女優さんがヒロインを演じていたら、たとえ同じ芝居をしてもここまでイラッとしなかったかもしれないなぁ…と思わせるくらい、ミア・フォロー演じるヒロインには魅力を感じませんでした。 まあね…。若くして自分よりずっと年長の俳優と結婚するタイプの女性の精神年齢なんて、こんなもんなのかもしれません…ので、ミアは上手に演じているとも言えるのでしょう…。もしかして、ヒロインにイラッとしたりせず、「危なっかしいな、大丈夫かな」と思ってあげられる人ならば、全編スリリングに感じたりするのでしょうか…疑問。 こういったヒロインの視点で進んでいく映画は、魅力を感じられないヒロインだと全滅です。それでも脇役陣がよかったせいか、作品全体が持つ吸引力にも似た魅力は伝わってきました。当時としては十分ショッキングな内容だったのでしょうし。なので、+1点でこの点数で。
[DVD(字幕)] 5点(2015-01-22 00:29:05)
59.  ストレンジャーズ/戦慄の訪問者
「実話に基づく不条理系ホラー作品」だって知らなかったせいか、観ている最中はそれなりに面白かったです。 なんでしょうか、「現実の未解決事件を題材にした」って言えば何の説明も解決もナシでやりっ放しですむからなのか、近年、こーゆう作品多いですよね。  「実話に基づく」を売りにした場合、やり過ぎるとキツイ場面ばかりになって観客が引くしヌル過ぎると観客が退屈するしで、徹底的に極める事が出来ない分作品の完成度が高くならないのが、この「実話に基づく系」の宿命だと思いました。 まあ最初に「実話が元なんだ。観てみようか」という興味を引くから、興行的に失敗することはないでしょうけど。  そーゆう意味でも、リブ・タイラーを起用したのは成功でした。 「正体不明ゼム」みたいにあまり華のない女優・俳優だと、画面が退屈だわ感情移入もできないわで、大してドキドキもせず終わっちゃいますから。でも「実話に基づく」を強調したい場合は、その方がリアリティがあるのでしょうけど。でもでも、やっぱり映画ですから、お金を払ってでも観たいと思わせるものがなくちゃーいけません。なので、この作品は彼女で成功したようなものかも。  観た後、トマス・H・クックの「七つの丘のある街」を思い出しました。実際の事件で逮捕後に法廷も開かれたけれど、結局犯人たちの犯罪理由に納得できる「なぜ」はありませんでした…。犯人たちの証言もなにが本当で嘘なのかわからない。「リアル」の限界です。それが現実なのだから、映画でくらい、人が求める解答を作って見せてくれてもいいのに、というのが私の本音です。残念。
[DVD(吹替)] 6点(2014-12-28 15:53:43)(良:1票)
60.  サンゲリア 《ネタバレ》 
「ゾンビ好きなら一度は観るべき古典であろう」と思って観賞してみたところ、自分はゾンビ映画は好きだがゾンビ本体はそんなに好きではない、という事に気づかされた作品でした。 いくらゾンビの造形がスバラシくても、心を動かされないのです。ゾンビ映画初期の作品なのだから、ストーリー展開や登場人物たちの設定がユルくてもヌルくても、それは当然のこと、仕方がない。 しかしその点を考慮しても「イマイチだなぁ…」と思ってしまうのは、人間ドラマがまったく描かれていなかったから。かろうじて島の医者夫婦の葛藤が描かれかけてはいたものの、美人妻はアッという間に殺されてしまいました。(だから言わんこっちゃない、アホ医者め。)4人いる主要人物たちも、なんのぶつかりあいもなく、人間の善なる部分も悪なる部分も出すことなく、普通に殺されていきました。も、盛り上がらない…。 自分は「極限状態での人間ドラマ」をゾンビ映画に求めていたのですが、残念ながらこの映画は、徹底的に「リアルゾンビを披露するための映画」だったのです。 監督と映画クルーの職人技が映える、魅せるゾンビが主役のゾンビ映画。ゾンビの造形にこだわりのある方は、ぜひご鑑賞を。
[DVD(字幕)] 5点(2014-12-23 21:06:46)
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