601. ファール・プレイ
ゴールディをこの種の作品で主演させるのは反則です。そこにいさせるだけで、どんな凡庸なはずのシーンでも魅力的に色づいてしまいますので。この作品は、基本的な笑いを丁寧に積み重ねるところに好感が持てるのですが、中盤以降は少しだれたかな。尺はもっと短くてよかったと思います。 [DVD(字幕)] 6点(2011-12-13 02:24:01) |
602. ザ・ファイター
《ネタバレ》 途中まではボクシングの試合そのものにもドラマを絡める努力をしているのに、肝心のメインイベントがどこかで見たようなありきたりな逆転劇展開。これは拍子抜けしました。ウォールバーグ/ベール/アダムス/レオの演技は充実しており、この緊張感だけで2時間楽しめます。というか、その4人にかなり助けられています。 [DVD(字幕)] 6点(2011-11-17 00:42:24) |
603. レッスン!
《ネタバレ》 類作の先例がいくつも見えてしまう単純な作りではあるのですが、バンデラスの久々の真面目な演技と真剣な表情によって、強く印象づけられる作品となっている。生徒たちとどうこうという部分よりも、一番の肝は、校長先生とのダンスシーンですね。これによって作品の軸足が座っています。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-11-10 04:09:35)(良:1票) |
604. キック・アス
《ネタバレ》 設定からして、オタクが何の能力も技術もなくオタクの執念だけで悪に勝ってしまうという素敵なお話かと期待していたのですが・・・ビッグ・ダディやヒットガールが出てきた頃から変に重くなって、後半は、作品世界自体がバットマンやスパイダーマンの美味しいところ取りですね。せっかくのオタクのキャラがもったいない。途中で突然流れるスパークスの"This Town Ain't Big Enough For Both Of Us"に+1点。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2011-11-08 03:23:16) |
605. スパイナル・タップ
架空のバンドをここまでもっともらしく作り込んだ執念には敬意を表したいし、それを迷いなく作品として完結させる根性は称賛されるべき。ただし、あまりに実際のドキュメンタリーっぽく見せるべく突き進んでしまったため、デフォルメの要素が少なくなり、逆に笑える部分は減ってしまったのですね。現実と架空のギャップの部分がもう少し欲しいところでした。 [DVD(字幕)] 6点(2011-10-23 23:54:29) |
606. シルバラード
《ネタバレ》 実に何のひねりもない勧善懲悪一直線の西部劇なのだが、変にぶれていないところが、青春映画っぽい雰囲気もほんのり漂っていて良い。ただ、音楽が俗っぽい上にしつこいのが気になった。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-09-04 00:22:13) |
607. アンヴィル!夢を諦めきれない男たち
《ネタバレ》 世界で一番へヴィ・メタルに対して敬意を持ち、その本質を理解しているのが日本人であることがとてもよく分かる作品。それにしても、自分がアンヴィルが大好きだから、とにかくその先々についていって撮影し、まとまったら作品として発表するというプリミティブな姿勢が良いではないの。アンヴィルの音楽姿勢自体に共通しています。構成はところどころチープながら、その底知れない愛情が作品を強く支えています。 [DVD(字幕)] 6点(2011-07-11 00:05:02) |
608. JFK
《ネタバレ》 前半部分は、登場人物がごちゃごちゃしていたり、実写と再現が不規則に入り混じっていたりして、あまり入り込めなかったのだが、一気に喋りまくりのサザーランド、そして最後のコスナーの30分超えの論告は圧巻。ただ、話の性質上、オズワルドはシロということは論証できても、そこから先は推論の域を超えないというのが、映画として見た場合でも、何とも歯がゆい。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-07-04 01:16:48) |
609. 夕陽のギャングたち
《ネタバレ》 B級メキシコギャングとアイリッシュ爆弾テロリストという取り合わせが面白い。敵の大佐の、一見して明らかなほどの分かりやすい冷酷悪人顔も面白い。橋の爆破のシーンは、その前からの「じりじり感」も含め、圧巻。「そこまでせんでも」と言いたくなるほどの無駄な熱さが、作品の質を高めています。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-05-02 01:06:37) |
610. コマンダンテ
ひたすらインタビューで延々突っ込んでいくという構成には誠実性を感じるし、内容的にも興味深い部分はいろいろあったのだが、横から聞こえてくる通訳がしつこいのが邪魔だった。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-04-20 00:48:20) |
611. プライベート・ベンジャミン
《ネタバレ》 脳天気お嬢様と規律厳格な軍隊とのギャップが笑いをもたらすはずなのに、途中からは全然別の話になってしまいました。ゴールディの天性の雰囲気でそれなりにまとまった作品にはなっていますが、彼女でなかったら大駄作になっていたかも。 [DVD(字幕)] 6点(2011-04-02 00:30:46) |
612. ザ・ローリング・ストーンズ/シャイン・ア・ライト
《ネタバレ》 気合を入れてカメラを入れまくったはいいけど、ちょっとあれは割りすぎでしょ、スコセッシ先生。あまりにも目まぐるしくて、人の動きを追うのに苦労しました。それに、8割くらいはミックしか撮ってないじゃん(まあ、キースもロンも、ほかのことを考えてるのかと思うくらい動きが少ないわけですが・・・)。終盤の定番曲連打で盛り上がってはいますが、これがバンドの代表映像作の一角を締めないことを祈ります。前半は、選曲対象アルバムが妙に偏っているのが気になったのですが(「女たち」と「ならず者」)、何か意味があったのでしょうか。"She Was Hot"と"All Down The Line"が格好良い曲であることに気づいたのが収穫でした。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-03-30 00:37:44) |
613. ヘアスプレー(2007)
《ネタバレ》 怒濤のような躊躇いのない楽曲の連打と、カット割や動作・振付の工夫によって、舞台とはまた別の映画としてのミュージカルを完成させている。ミシェル・ファイファーがきちんと歌える人なのは分かっていたが、相変わらずなのにはびっくり。意地悪な役であるにもかかわらず不思議に不快感がないのは、彼女のにじみ出るコメディ・センスの賜であろう。若い男優を中心とするサポート陣の働きもなかなか。ただし、トラボルタの歌があまりにも下手なのと、いくら単純賑やか作品とはいえ人種差別問題の処理があまりにも適当なのは、やはり気になった。説明的な決め台詞を抜いて、普通に筋を追うだけでよかったのでは? [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-03-23 15:12:03) |
614. ハート・ロッカー
《ネタバレ》 ただのヒーロー大活躍アクション映画だったらどうしようと思っていたのですが、そうではなかったので安心しました。携帯電話をものすごい勢いで警戒するところなどは現実の生々しさを感じさせますし、中盤の砂漠の銃撃戦も、何もないところがかえって緊張感を高めています。前半でさんざん白く乾いた埃っぽい地面を見せ、中盤以降は暗闇中心に移行して、最後に日常のスーパーマーケットを持ってくるのも、ギャップの体感を醸し出しています。これでカメラがもうちょっとまともだったらよかったのですが。 [DVD(字幕)] 6点(2011-03-16 02:29:59) |
615. 聖者の眠る街
《ネタバレ》 どうしても「黄昏に燃えて」と比較してしまうのですが・・・あちらに比べると、ホームレスの日常生活における恐怖感や孤独感の掘り下げが弱く、描写の生々しさに欠けます。途中で奇跡云々の方に話が行ったときは、そのまま一気にファンタジー路線でまとめるのかと思ったのですが、それも中途半端でした。ただし、マット・ディロンの繊細な演技には見るべきものがあり、彼を役者として奥深く味わえたのは、もしかして初めてかも。 [DVD(字幕)] 6点(2011-03-03 04:12:53) |
616. 野のユリ
《ネタバレ》 余計な脇の筋に浮気せずに「教会を建てることだけ」に徹しているのが良いし、ラストで主人公が挨拶も何もなくさりげなく消えていくのも良い。本当にあの主人公は神の使いだったのではないか?なんてことまで考えてしまいます。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-02-27 21:39:55) |
617. 屋根の上のバイオリン弾き
《ネタバレ》 歌やダンスのシーンはものすごい迫力なんですが・・・それ以外のところが何もないというか、娘が男とくっつきそうでどうしようというのを延々3時間見せられるだけというだけなので、長く感じました。ただ、それを保たせた主演男優の存在感は強力だったと思います。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-02-27 13:14:26) |
618. イングロリアス・バスターズ
《ネタバレ》 やっぱり、タランティーノの場合は、登場人物がアホだったり低俗だったり間が抜けていたりするからこそセンスが光ってくるのであって、このようなみんながそれなりの目標を持ってそれに向かって進むような真面目な世界では、その光も霞んでくるのではないだろうか。いろいろな枠を破ろうとして、かえって枠の存在を際立たせる状態になっている気がする。それでも、ラストの大スクリーンでのど迫力の哄笑など、忘れがたい場面はいくつかあったので+1点。 [DVD(字幕)] 6点(2011-02-10 23:09:09) |
619. セブン・イヤーズ・イン・チベット
《ネタバレ》 ストーリーはいろいろ詰め込んだ割には描写は平坦で、チベットの土地柄や社会背景や風景に寄りかかっただけという気もするが、チベットが何であって、そこに中国がどう関わったのかということを、端的に示した心意気は買いたい。また、ブラッド・ピットはいい演技ができているとは言い難いが、彼が主演であることによって見たという人も多いと思われるし、こういった作品ではそういう要素も案外重要。 [DVD(字幕)] 6点(2011-01-16 02:23:16) |
620. 花嫁のパパ(1991)
《ネタバレ》 あまりにも凡庸な出だしに期待が大きく下がったのですが、その後は、「花婿が嫌な奴で喧嘩が起きる」とか、「式の準備をめぐって対立発生」とか、「誓いの言葉の前に一悶着」とか、ありがちなパターンをことごとく外して、ひたすら式や宴席を堂々と讃美することに徹しているのが、かえって新鮮でした。着地も単純あっさり風味で好印象です。これであのしつこいナレーションを8割ぐらいカットしてくれたら、はるかに良くなったのですが・・・。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-01-05 20:16:33) |