701. アメリカン・スナッフ<OV>
《ネタバレ》 実際の殺人事件を再現したというテイの作品、そして最後に実際の殺人フィルムが流れる、という「スナッフ」系列の作品ですが、では実際どうかといえば、ドキュメンタリータッチを追求しているためか直接的なゴア描写はほとんどなく、件の殺人にしても銃殺というあっさりしたものなのでさほど衝撃というものではありません。 人が死んでるのに「衝撃的ではない」ってどういうことだよ!?ってな感じなんですけど、実際この類の作品見るのって怖いもの見たさ、興味本位が大多数を占め、その興味の対象が「いかに人が殺されるか」という点なので、それがサラッと終わってしまっては肩透かしというしかありません。 そもそもドギツい映像見たいなら「○○○○○21」だとかメキシコの処刑動画とかそこらじゅうに転がってますし。 とまあ、ゴア描写や殺人の過程などの点から見れば全然ヘロヘロなのですが、淡々と続いていく感じや精神的に嬲る点など、(映画的な派手さという意味ではなく)やってること自体は結構えげつないので実際にこんなことありそうだよね、という意味では結構怖いのではないか、と思います。 [DVD(字幕)] 5点(2021-07-08 03:55:14) |
702. ダニエル 悪魔の赤ちゃん
《ネタバレ》 オリジナルは薬害エイズ問題を大胆に皮肉ったホラー映画。対して本作はそのリメイクに当たりますがまったくその要素が抜け落ち、ただの「ヤベー赤ちゃんが大暴れ」するだけの残念な結果になってしなっています。 一応、堕胎薬の副作用で狂暴になった、というのが示唆されますけど、オリジナルは「狂暴だけど、それは防衛本能が異様に発達しているから」であり、「この子は化け物ではない。生きている(It's Alive)」という意味があっただけに、今回の設定だとただの冗談にしか見えません(まあ、オリジナルもそんな高尚な出来ではないですけど)。 むしろ、友人とか殺されてんのに平然とし過ぎじゃね?とか、そもそも生後間もない赤ん坊がネズミ食い殺してる時点でヤベーって思えよ、とかそういう突っ込みが真っ先に来てしまい、純粋に楽しめませんでした。そんな状況になっても我が子を庇い通す動機と愛情があんまり感じられなかったのが痛いです。 ただ、オリジナルよりも数段パワーアップしたゴア描写だけは、観ていてよかったです。 [DVD(字幕)] 5点(2021-07-05 01:24:05) |
703. 鮮血の美学
《ネタバレ》 ベルイマンの「処女の泉」がモチーフだそうで、といっても娘を殺された両親が森の中で復讐する、という点が同じだけで件の作品の持っていた宗教的救いなんぞ全くなくただ後味が悪いだけ、という作品です。 とは言え後味が悪いのはこの作品に限らずこの年代に作られた作品の大多数が当てはまるので何とも言えないのですが。 確かに内容は不愉快。現代の視点から見ればそれほど直接的に痛めつけられるというわけでもないのでそれほど陰鬱さは感じないのですが、何か所かはそうしたシーンもあり。 ただ冒頭から「観る映画間違えたんじゃね?」と思ってしまうような牧歌的な始まりをするのと、本筋の内容とは別に挿入されるコメディ要素がどうしてもちぐはぐな印象を受けてしまい、乗り切ることができませんでした。 [DVD(字幕)] 5点(2021-07-03 04:18:04)(良:1票) |
704. ピーターラビット
《ネタバレ》 やんちゃ、というか小憎らしい、というにはちょっと度が過ぎる気がするウサギたち。 確かにキャラはよく動くし、CGでできている動物たちはどれもよくできているし、スラップスティックコメディとしてもドタバタのノリで画面を見ているだけでも楽しい、のですが、どうしても観ていて愛着というか可愛らしさが微塵も感じられなかったのが個人的感想です。 死人が出てる、とか、アナフィラキシーを起こす、とか、不謹慎じゃね?と思う場面もあるのですが、そこはまあお国柄というか「ブラックだな〜」で済ませられるのですが、ピーターラビットはもちろんのこと、トーマスもビアも中途半端に魅力がなく全然感情移入できなかったのが個人的に残念でした。 終盤の「分り合い」からのくだりはまあ良かったですが、全体的にあんまり観ていて気分のいい作品ではありませんでした。 [地上波(吹替)] 5点(2021-06-26 03:31:50)(良:1票) |
705. ファイナル・デッドサーキット 3D
《ネタバレ》 このシリーズの十八番というか設定上、夢オチが使えるので登場人物以上に死者数が多いです。更に本作では夢オチが2度もあるのでとにかく主人公たちが死にまくります。 ストーリーは、もうここまで来ると死神様もやっつけ仕事になったのでしょう。以前は空港やハイウェイなど比較的身近な、あるいは使用頻度の高いであろう場所で地獄絵図が繰り広げられたのに対し、今回はサーキット場と、人によっては一生縁のない場所になってますので、偶然感かあまり感じられません。 そして、助けたいんだか殺したいんだかわからない死神様のヒントもうざいだけです。 まあ殺したいんでしょうけど。 殺しのギミックは多彩ですが、ここまで来ると、職人の仕事や建物の耐久度ってこんなに雑なのかよッ!?と思えてしまい、もはや恐怖なんぞ期待できない作品になってしまいました。 [DVD(字幕)] 5点(2011-07-11 02:21:58) |
706. MAY -メイ-
《ネタバレ》 DVDのジャケットは結構暗そうな雰囲気を醸し出していますが、実際に観てみると中盤までは、不思議ちゃんの恋愛奮闘記、にもなり得そうな設定や展開。 後半、ついにメイの精神が崩壊して殺戮に至りますが、殺戮方法と云い精神崩壊のタイミングと云い微妙にインパクトに欠け、実に中途半端なイメージでした。根暗ちゃんからだんだん女の子の顔になっていくメイの変化がなかなか良かったため、後半の展開がむしろ邪魔に思えてしまった何とも消化不良な作品でした。 [DVD(字幕)] 5点(2011-07-11 01:59:49) |
707. 肉の蝋人形 (1933)
《ネタバレ》 幾度もリメイクされている作品のオリジナル。 現代風にアレンジされた蝋人形の館は残虐描写がなかなかすさまじいですが、さすがに本作は80年近く前の作品であるためそんな残虐描写があるわけもなく…古き良きゴシックホラーの趣で進んでいきます。 が、実際にホラー色を感じられるのは冒頭と終盤のみ。あとは結構ノーテンキ、そして結構複雑に進んでいきます。 まあ、上映時間も77分と短く、人形師の造詣もなかなか気合が入っていたり、結構タフで一人で警官隊十数人を相手にするアクションシーンもあり、幾分フランケンシュタインを彷彿とさせるギミックもあったりするので色々と楽しめる面もあるのですが、展開が遅い割にはちょっと場面転換が忙しすぎな気もするので、この点数で。 [DVD(字幕)] 5点(2011-07-11 01:34:24) |
708. REC:レック/ザ・クアランティン
《ネタバレ》 ほぼオリジナルに準じたストーリー展開。 ですが上映時間が長い分、やや冗長に感じてしまいます。 そして、事の顛末も、オリジナルではウィルスか、悪魔憑きかという微妙なラインで止めておいたのに対し、本作ではほぼ「ハルマゲドンウィルス」というバイオテロを彷彿とさせるものに置き換えられているので、鑑賞後の余韻があまりありませんでした。 [DVD(字幕)] 5点(2011-06-11 16:51:42) |
709. アンダーワールド:ビギンズ
《ネタバレ》 ベッキンセール主演ではないため、一瞬モックバスターと間違われそうですがれっきとした続編で安心。 …ですが、内容自体は、だからどーした?といった感じです。 ライカンたちの脱出場面やそれぞれの戦闘シーンは見ごたえありですが、このシリーズの宿命というか、どうしてこれを「狼男」と「吸血鬼」でやるかが疑問です。 ライカンは百歩譲るとして、吸血鬼たちは闘うにしても殆ど剣やボウガンやらを使っての闘い。途中思い出したかのようにビクターがちょっと本気出しましたがそれ以外は殆ど人間と描写が変わらず、「別にこの題材なら人間対狼男でいんじゃね?」と思えてくる始末です。というか太陽光で死んで初めて「あぁ、こいつも吸血鬼だったのね」なんて気付くことも…。 前日談としては上手く出来ていると思いますが、どうしてもそこが(初代から)引っかかっているので5点。 [DVD(字幕)] 5点(2011-03-31 19:38:49) |
710. 蝿男の逆襲
《ネタバレ》 前作がカラーだったのに対し本作が白黒という時点でもはやトホホな線が有力になってくるわけですが…。 強引なこじつけですが確かに前作の続編、ということは間違いないんですが、娯楽要素に走りすぎたのか聊か質が落ちています。 皆様仰るとおり蝿の特撮だけはパワーアップしているのですが、ここぞという時に登場させていた前作違いほぼ出ずっぱり、そして自分を陥れた連中を殺しにうろつくって「蝿男の恐怖」の続編というブランドネームがなければ本当にただのB級ホラー映画です。 そう考えると、わざわざ物質転送機に蝿を入れたのはもはやこじつけとしか思えません。 [DVD(字幕)] 5点(2011-03-30 04:20:14) |
711. ゴースト・ハウス(2007)
《ネタバレ》 皆さん仰るとおり、邦題ゴースト・ハウスに対しこの原題ですので観る前に半分ネタばらしをされているようなものです。 編集が平坦、というより、(モノクロのクレジットではなく)冒頭から超常現象が起こったり音響で驚かせる手法をところどころ使っているので、いざそういった場面になっても緊張感がまったく感じられません。 鳥やらポルターガイストやら、色々とオマージュしたであろう場面が出てきますが、それ程見所になってはいません。 まあ、ひまわり畑と、ジョセフ・ロドゥカの牧歌的な音響はそれなりに効果を発揮してはいましたが。 [DVD(字幕)] 5点(2011-03-20 01:49:07) |
712. サイコ(1998)
《ネタバレ》 元がサスペンス映画の最高峰だけあってこれを再映画化するのは相当な勇気が要ったでしょう。もっと云えばこれをリメイクできるということは相当な誉れなのかもしれませんが。 で、実際内容としては、「悪魔のような女」のような改悪はないにしても現代的な解釈もなく、最後にライラの一発が加わるだけで(あとは館の外観が違う)ほぼオリジナルと一緒です。 カラーになってとっつきやすくなった分、オリジナルが放っていた白黒の不気味さ云々がすべてなくなっているように思えます。登場人物については、言わずもがなでしょうか。 元々完成度の高い作品だけに、外れもしませんがリメイクの域は脱していません。まあ当然といえば当然なのでしょうが…。 [DVD(字幕)] 5点(2011-03-20 01:36:11) |
713. 第七の予言
《ネタバレ》 この題名、そして黙示録というテーマということで、「オーメン」のようなオカルト映画を期待してみると見事に外れます。 ハイチの海での魚の死や、イスラエルでの雪に閉ざされた村など、前半、というより冒頭はかなりいい雰囲気を出しているのですが、デミ・ムーアが出てきてからは現代劇になってしまい、少しトーンダウンします。 それでも、デミが真相に迫るシーンと黙示録の予言が交差する作風はなかなか緊張感があるのですが、その予言自体の描写が小ぢんまりしたものに見え、どうにも終末観が伝わってこないのも事実。 最大の欠点は、日ごろから新旧の聖書及びキリスト教の教義に触れる機会が少ない我々にはあまり実感がない、というところでしょうか。 [DVD(字幕)] 5点(2011-03-12 21:18:21) |
714. 斬撃 -ZANGEKI-
《ネタバレ》 無敵超人のセガールおじさまのことですから、例え対象が人間ではなく異形の者になっても危機感無しの無敵モードで闊歩していく…そんなことは端から判ってるんです。 ただ、セガールおじさまのもう一つの見どころであるセガール拳が殆どなく、刀で斬るばかり。まあ確かに題名「斬撃」ですけどね。 おじさまvsゾンビという取り合わせ、やりようによっては物凄く面白いアクション、エンターテイメントになり得たはずなのに、どうしてこんなものになっちゃったんでしょ。 [DVD(字幕)] 5点(2011-03-11 02:58:13) |
715. TEKKEN 鉄拳(2010)
《ネタバレ》 とりあえず、平八のあの鬼瓦のような顔と、髪の毛のとんがり具合が再現されてない時点でこの作品の志の低さがうかがえる。全く「アナタ(監督)のヤッテルコトワカリマセーン!」 [DVD(字幕)] 5点(2011-03-11 02:50:13) |
716. バイオハザードIV アフターライフ
《ネタバレ》 “楽しみ”ではあったが“期待”はしていなかったのでこのくらいの出来でも満足。 さすがに4作目ともなるともうお腹いっぱいというか、いい加減目新しいことをしようよ、とも思えてきますが…。 ゲームファンへのサービスのためか、ゲームの設定をちょいちょい小出しにしてきていますが設定がごちゃごちゃしていてさっぱりわかりません。というかそもそもTウィルスと寄生体プラーガがごちゃ混ぜになってる時点で失笑するしか…。原作知らなかったら口から変なモンが生えてくる理由が判らんでしょう。 処刑マジニのビジュアルはなかなかいいですが、どことなく三角頭と被るし…。 極めつけはウェスカー隊長(議長)。ゲームではコード・ベロニカからの伏線があったためにあの馬鹿みたいな強さや能力にも説得力がありましたが、いきなり何の説明もなく瞬間移動されたんじゃ置いてけぼりを食らいます…。というかレッドフィールド兄妹対隊長の戦闘シーンがアングルとキャラクター以外殆どゲームのまんまの動きっていうのもどうかと…。 で、最後はジル姐さん。やっぱり次回作でウェスカー隊長とタッグを組んで襲い掛かってくるんでしょうか?? ま、ゲーム画面を大スクリーンで、という意味合いではなかなか楽しめたのは事実ですが、映画としてみると残念ながらあまり面白みのないものに仕上がっています。 ゲーム以上に風呂敷を広げすぎた映画版。そろそろ何とかしないと収拾がつかないのではないか、と少し心配になってしまいます。 [映画館(字幕)] 5点(2010-09-20 12:54:17)(良:1票) |
717. インフェルノ(1980)
《ネタバレ》 サスペリアより始まる魔女三部作の第2作目。 というかここでようやく“三母神”などといった設定ができてきます。 前作があまりにもインパクトがあったせいか、今回は不完全燃焼といった感じであまりスピード感やテンポのよさを感じられませんでした。 今作も、原色のすさまじい色使いとキース・エマーソンの紡ぎだすビートは印象深いですが、前作にあった独特の不気味さやいかがわしさがあまり感じられませんでした。 また、今回の“暗黒の母”も、特に何をするわけでもなく、いきなり「私は死神ッ!!」といって被り物と丸わかりなガイコツ姿になるばかりで、いったい何がしたかったのかわかりません。やはり、前作には及ばないと感じました。 それから、唐突に襲ってくるホットドック屋の親父については、月蝕が動物や人の精神を狂わせた、と無理やり解釈しています。 [DVD(字幕)] 5点(2009-12-07 04:37:18) |
718. クローバーフィールド/HAKAISHA
《ネタバレ》 食人族の進化系、というかブレア・ウィッチの亜流。 この手の作品の突っ込みどころの常としては、なぜそこまでカメラにこだわるのか、というかあんな状況でもカメラを回し続けられる主人公たちがスバラシイ、というものです。 ま映画の構成というかは、なかなか面白いんですが、破壊者の正体がデデ~ンと出てしまう時点でなんか興ざめをしてしまいました。 エンディングは、なかなか皮肉が利いていて良かったとは思いますが。 [DVD(字幕)] 5点(2008-09-28 03:55:26) |
719. ホステル2
《ネタバレ》 前作の主人公を冒頭であっさりと殺すという、とてつもない力技を見せてくれる本作。まさか今の映画でこの類をお目にかかれるとは思いませんでした。 さて、本編のほうですが、殆ど1発ネタだったような脚本なため、印象は前作よりも落ちます。 というか真相がわかっている分物語の不気味さも落ちます。 今回は殺す側のエピソード(というか心理描写?葛藤?成長??)も描かれていますが、ホラーにおいて殺人者が恐ろしいわけとは、とにかく不条理に、何の理由もなく殺すから怖いのであって余計なエピソードを混ぜるとただ物語がぬるくなるだけなのです。 まあ、この作品唯一の評価点は、オチくらいでしょうかね。 [DVD(字幕)] 5点(2008-07-21 03:40:47) |
720. Dr.ギグルス
《ネタバレ》 ホラー・スプラッターが下火になった90年代前半に制作されたサイコホラー…というかメディカルホラー。 宣伝文句等では「ジェイソンやフレディに次ぐ新たなホラーキャラ登場!」みたいな事が書いてありますが、まあ誇大宣伝とまでは言わないまでもそこまでの迫力、カリスマ性があるわけではありません。 まあ、命を救うはずの医者が殺人鬼、という設定は良いとしても、そう云った設定は過去にもいくつか存在していますし、何より、宣伝文句にある「心臓採集」が全然描かれていないので、お話になりません。 かといって、他の殺人シーンはといえば、特に代わり映えのしない方法で殺していくだけ。ラストで「私の発明だ」といって怪しげな医療器具…というか殆ど殺人道具が登場しますが、そんなもんがあるならもっと早く使えって感じです。 しかも、警官には腹(胸)撃たれるわ、医者には脚刺されるわでどこか間抜け。まああの笑い方(ギグル)だけは不気味で良いですが。 ストーリーのほうも、孤児になったのに成人した後は何故か精神病院に入院していたり、ゲームしてる子ども見て「手遅れだ」とか言って見逃したり(まあ、そこはアメリカ的といえばアメリカ的ですけど)、ヒロインは心臓が弱くて激しい運動するなとか言われてるのに思いっきり走ってるし(走らないと映画が映えないんだけどね)、ヒロインの友達カップルが「苦労して盗んだんだぜ~」と彼女に母ちゃんの下着着させようとしたり…っておいおいおい(汗)そんなの着させるなよ。俺だったら絶対ヤダけどね。 と、まあこんな感じに、どこか間抜けでゆるい感じに進行していくので、暇つぶし程度にしかなりませんよ、と。 [ビデオ(字幕)] 5点(2008-07-20 03:22:02) |