861. 恋する宇宙
全体的にえらく描写がチマチマしていて小さく完結していて、ドラマの広がりを感じません。例えば小学校前で職務質問される下りなどは、2人のギャップや心理の綾が正に表出するはずのシーンであって、もっと効果的に使えたはずなんだけど、そういったところもあっさり通り過ぎてしまいました。 [DVD(字幕)] 4点(2018-06-23 01:51:13) |
862. ファンダンゴ
《ネタバレ》 青春時期の、ふわふわと浮ついた感じ、現実逃避、無駄な熱さ、友情といった要素を的確に捉えきった好作品です。おそらく、年をとった人ほど感動できる作品でしょう。祭りの後のそこはかとない虚しさを感じさせるラストも良いです。 [DVD(字幕)] 7点(2018-06-22 00:47:52)(良:1票) |
863. リーサル・ウェポン4
《ネタバレ》 やたらと雨の暗いシーンが多いのは、香港ノワールっぽいものもちょっとはやってみたくなったのでしょうか。ところが、その流れで登場したかもしれないジェット・リー先生が異様に強すぎたのは、制作側からは誤算だったのでしょう。彼がちょっと動くだけで、どんなガンアクションよりもカーアクションよりもはるかにスリリングな光景が、一瞬にして形成されてしまうのですから。まともに彼をキャラクターとして動かしてしまうと、メル&ダニーでは勝てないことは一目瞭然なので、どうみても出番が削られまくっているっぽいのも無理ありません。格闘演出の人、どうやって主人公コンビを勝たせるのか、苦労したでしょうね。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2018-06-20 01:47:19) |
864. リーサル・ウェポン3
あれこれ凝ろうとした1や2と違って、アクション・コメディの定番のようなオーソドックスな作り。しかし脚本は割と頑張っていて、小ネタがずらっと並んだ幕の内弁当のような感じです。難点は、1も2もそうだったんだけど、尺が妙に長くて、ともするとすぐにダレる方向に行ってしまうこと。この種の作品の基本は100分以下でしょ。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2018-06-19 01:36:14) |
865. 摩天楼(ニューヨーク)はバラ色に
サクセスストーリーならばそのためのアイディアやネタがもっと欲しかったし、ラストの演出は二時間ドラマレベルだし、脚本には突っ込みどころは多数ありますが、それを全部吹き飛ばしているのは、当時のマイケル・J・フォックスの神がかり的にアクティブなパワーに尽きます。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-06-17 00:32:41) |
866. 夕陽の群盗
《ネタバレ》 何と、これがロバート・ベントンの監督デビュー作だったんですね~。いいとこの坊ちゃんが徴兵を拒否して逃げ出し、いろいろ計画があるはずが、あっという間にワルの集団に引きずり込まれていく。となると、ここからこのギャング団が派手に暴れ回って、とか想像するのですが、その後の展開は次々に予想を裏切りまくります。そして、一つ一つのエピソードが寓話性や象徴性を帯びていて、いつしか別世界を構築していくのです。ありきたりなウエスタンの枠にはまったくとどまっていないのが、後の大監督の萌芽を表しています。ただ、そこまで行った割には、終盤は逆に分かりやすくまとめすぎたのではないかという気がしました。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-06-16 01:07:09) |
867. リーサル・ウェポン2/炎の約束
マニュアルにあるようなシーンが連続しているだけだし、ところどころのコメディチックなところもかえって逆効果だと思う。パッツィ・ケンジットちゃんの懐かしさに+1点・・・するまでもないか。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2018-06-16 00:58:35) |
868. アデライン、100年目の恋
《ネタバレ》 序盤、凄い勢いでナレーションがすっ飛ばしていくところで、もったいないなあ、と。このスタート地点や、あるいはその後の経過をしっかり描いてこそ、それらを背負ってしまった主人公の人生の重みが表現できるはずです。「それ」に気づいたとき主人公はどうしたのかとか、母を追い抜いてしまった娘の心情とか、重大なポイントはいくつもあるでしょ。それと、科学的な説明をしようとするナレーションもまったく余計で、最後なんかは、白髪一本と主人公の表情だけで全部表現できます。中盤のじわじわしたドラマはなかなか強力だったり、現在パートからの極力断片的な回想は慎み深かったりと、その辺は優れていたので、とにかく導入と着地の粗さが何とも残念。 [DVD(字幕)] 6点(2018-06-15 00:29:58) |
869. リーサル・ウェポン
今見ると笑っちゃうような場面も多数あるが、当時はこのコンビは本当に格好良かったのだ。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2018-06-13 03:06:53) |
870. ハムレット(2000)
ハムレットの映画版はすでに何作もあるんだから、今度は舞台を現代のニューヨークに持ってきました・・・という試み自体はいいんだけど、そこで全部が終わってしまっているのです。つまり、設定背景や美術や衣装を現代風にしたというだけであって、やっていることはこれまでの作品と何も変わっていません。もっと思い切って換骨奪胎して、原作の要素で残っているのは残渣くらい、くらいの配分にした方が面白かったと思うけどなあ。せっかくこうするんだったら。 [DVD(字幕)] 3点(2018-06-12 01:25:07) |
871. 荒野のガンマン
ウエスタンのくせしてやたらじめじめしていて、しかも登場人物はそれぞれ行動がまったく一貫していない。あまり前後の整合性とかは考えず、撮りたいシーンをとにかく撮っていって強引につなげていったのでしょう。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2018-06-11 02:31:07) |
872. 今そこにある危機
これだけ登場人物がいて、整理も描き分けもまったくできていないのですから、面白くなるわけがありません。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2018-06-10 00:55:10) |
873. から騒ぎ
《ネタバレ》 ドタバタ恋愛劇なんだからみんながそれぞれ大騒ぎしていたらそれなりの形になるはずなんだけど、それでも何かかみ合わない印象を与えるのは、ブラナーが自分の出番を増やしすぎて、バランスが崩れちゃったからでしょうね。エマ・トンプソンの舞台系台詞言い回しはなかなか新鮮。最後の長回しには、ちょっとびっくりしました。 [DVD(字幕)] 5点(2018-06-09 20:47:08) |
874. スラップ・ショット
アイスホッケーを扱った映画は初めて見るので、その限りでは新鮮だったが、それ以上のものはなかった。大体、ラフプレーそのものを正面から賛美してしまうのは、スポーツの描写として何かが間違っている気がする。全体のテンポもあまりよくない。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2018-06-07 23:44:23) |
875. パトリオット・ゲーム
ストーリーとしても単に「ワルをやっつけました」というだけで面白みも何もないのだが、そこに変にいろんな登場人物を入れてやりとりを盛り込もうとしているため、かえってスピード感が削がれていっそうつまらなくなっている。危険を前にした真剣みがまったく伝わってきません。点数はアン・アーチャーの分。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2018-06-06 00:09:07) |
876. ハムレット(1996)
4時間超えでこの戯曲を再現しようとしたケネス・ブラナーの根性は大したものですが、根性だけではやはり中身は伴わないわけで。まず、自分で主演してしまったのは失敗でしょう、全部先回りして考えているように見えてしまい、迷っているようにも悩んでいるようにも見えません。豪華に並べられた役者陣も、形を整えるのに精一杯で、芝居の本領発揮にはおよそ至っていません。まあ、ケイト・ウィンスレットの舞台風芝居が見られるのは、今となっては貴重でしょうか。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2018-06-04 23:54:22) |
877. トゥルー・ロマンス
やっぱり、せっかくのタランティーノ脚本が、監督が別の(そして一般人の感性を持った)人がやっているため、角が取れている感が漂っているのです。バイオレンス描写とかは別としても、根本のところで、登場人物がみんな分かりやすく一直線なのです。あと、肝心のクリスチャン・スレーターが、真面目で純朴な雰囲気がどうやっても醸し出されていて、作品の感覚と合ってないのだな・・・。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2018-05-31 01:32:31)(良:1票) |
878. エド・ウッド
《ネタバレ》 こんな変な人の人生を、全力で真面目に描写しているところが良い。主人公がやっていることは滅茶苦茶なのですが、芸術で大事なことは、周囲の視線とか段取りなどは無視した、こういう初期衝動であり、対象への愛情なのです。最後、主人公の周りに集まってきた変な人たちのその後の進路をいちいち説明してくれるオタク魂に笑いました。 [DVD(字幕)] 6点(2018-05-29 02:24:05) |
879. ハムレット(1990)
やっぱりメル・ギブソンにはちょっと無理があったかな-、台詞回しに演技が全然ついていっておらず、ボソボソ喋るだけになってしまっています。グレン・クロースも、登場しただけで五癖も十癖もあるように見えて、流れに翻弄される王妃としての悲しさとか儚さが出てきません。こういった役者の個性を生かす方向で行けば、それはそれで独自の作品にはなったでしょうが、ゼフィレッリはあくまでも路線を外さずに正統的に忠実に作り上げようとする。結果、いろいろ中途半端に終わってしまいました。 [DVD(字幕)] 5点(2018-05-22 02:50:59) |
880. 傷だらけの栄光
《ネタバレ》 前半のチンピラ人生描写が、異様に力が入っておりまして。特に、軍隊で同室メンバーに遊びの外出を断られるくだりなどは、主人公の微妙に苛々した手や筋肉の動きが完璧に表現されていて、ぞわっとします。これ、他害行動が習性化していることの表現なんですよね(その伏線として、冒頭の父親とのシーンが機能していたりも)。ただ、いざボクシングの方向に進んでからは、急速に描写が普通になっているのです。ラストのあっけなさというか、いろんなドラマを放り出して無理矢理まとめている感にもややびっくり。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-05-19 00:59:36) |