1381. そんな彼なら捨てちゃえば?
登場人物のほとんど全員が、要するに、自分のことしか考えていない。なのに勝手に話が進んでいくから、説得力もないし、ドラマにもなっていないし、制作側の都合だけで結論が出ることになってしまっているのです。このシーンだけ入れておけば見る側は満足するんだろう的な、制作側の発想の底の浅さすら透けて見えます。この程度の出来の作品に、これだけ豪華キャストが集まっているのも何とも不思議。 [CS・衛星(字幕)] 2点(2014-08-03 03:56:56) |
1382. ザ・バンク -堕ちた巨像-
《ネタバレ》 せっかく巨大銀行との対決という設定なのに、知能戦の側面がほとんど感じられないのがマイナス。登場人物の描写も、敵側・味方側ともに、類型的で平坦で面白くない。あと、世界各地を飛び回っているのが、さしたる必然性が感じられず、移動のための移動に見えてしまったのだが。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2014-08-01 03:20:53) |
1383. セックス・アンド・ザ・シティ
《ネタバレ》 この4人組は、仲間の友情がどうのこうのという風を装っていながら、実際に頭の中にあるのは、その場をどう楽しく乗り切るかという刹那的・享楽的発想か、あるいは、仲間を気遣ってあげられる私ってかっこいいという自己満足思考のいずれかにすぎない。互いに何を共感し、共有しているのかという部分がまったく存在しないので、そもそもこれを友情とは言わないのです。登場人物が揃いも揃って中身空っぽである以上に、その辺のタチの悪さの方が大問題。ところで、4人組の1人が、他人の生誕に関する呪詛の言葉を吐いた直後に、まさに自分が生誕の当事者となるのであるが、あれは結局どう処理されたのだろうか。一度吐いた言葉は、残るんですよ。 [CS・衛星(吹替)] 0点(2014-07-24 02:58:59) |
1384. 告白(1981)
デニーロとデュバルのぶつかり合いであれば、もっとスリリングな演技合戦を期待していたのですが・・・何か、最後まで、どこかのんびりした空気のまま、演技の軸足が見えないまま終わってしまいました。 [DVD(字幕)] 4点(2014-07-10 21:03:22) |
1385. ヴェラクルス
展開がすごく適当だし、話を大きくしたいのか小さくしたいのかも中途半端。照準があっちこっちに飛んでいるので、何を主題としたいのかが分からないのです。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-07-05 03:59:43) |
1386. ケイン号の叛乱
《ネタバレ》 もしこれが現在の作品だったら、いきなり艦上に乗り込んでいくところから始まるんだろうな(あるいは、それこそ裁判の場面から始まって、艦上のシーンはすべて回想で展開されるとか)。とにかく、導入部分がやたら時間を遣ってのんびりしていて、せっかくのサスペンスの威力を大きく削いでしまっている。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2014-06-30 00:56:54) |
1387. アパッチ(1954)
《ネタバレ》 戦闘を捨てて安定した生活に目覚める最後の戦士、みたいなのをテーマにしたそうなのは窺えるんだけど、前提としての追いつめられぶりにしても、いったん重心がシフトしてからの農作業の苦労やディテールにしても、ほとんどすっ飛ばされています。なので、無事にコーンが育っても、少しもめでたく見えません。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-06-29 21:32:55) |
1388. バーレスク
《ネタバレ》 例えばこの劇場は、経営難で資金繰りに苦しんでいるという設定なんだけど、それが反映されるのは、数回映される督促状と、シェールの台詞だけ。そもそも、前半部分でもそこそこお客さんは入っているように見えるし、スタッフの数は結構多いし、何よりも「寂れている感」が全然ない。なので、後半いくらお客さんが入って盛り上がったという体を取っても、説得力がないのです。一事が万事その調子で、背景や人格の設定がないのを、楽曲群の挿入でごまかしているだけ。あ、シェールも大分衰えましたね。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-06-26 04:02:30) |
1389. ラスベガスをぶっつぶせ
《ネタバレ》 もっともらしい頭脳戦の体をとっていながら、肝心の頭脳戦がまったく描写されていない。席に着いたときの思考回路のプロセス、ディーラーとの心理戦、監視側がそれを見破る知識や技術といったものがことごとくすっとばされ、ただ勝って喜び、見破られて慌てているだけ。しかも、冷静な頭脳戦の粋を集めてこそ登場人物が格好良くなるはずなのに、お約束のように酔っ払って暴走するメンバーは出てくるし、中途半端な恋愛沙汰で技術の切れが止まっているし、最後は全部をぶち壊すようなださい追いかけっこだし。 [CS・衛星(字幕)] 2点(2014-06-25 00:59:56) |
1390. マイケル・ジャクソン/THIS IS IT
巨大ポップ・スターのマイケルといえど、パッケージ化されたステージがすでにどこかに存在しているわけではなく、またお膳立てされた上でただ歌って踊っているだけでもなく、自ら綿密な準備とリハーサルを重ねてステージを完成させている。そのことを明確に伝えただけでも、この作品は意味がある。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-06-16 01:01:39) |
1391. こわれゆく女
怖いですよ怖いですよどうです怖いでしょおおおおと制作側が語りながら作ってしまっているから、逆に何も怖くない。そうすると、ただ同じやりとりを繰り返す長いだけの作品にしかならないのです。 [DVD(字幕)] 3点(2014-06-15 00:43:19)(笑:1票) |
1392. 天国の門
異常に頑張りまくった美術や撮影関係とか、湯水のように果てしなく湧いて出てくるエキストラ群とか、とてつもないパワーだけは嫌というほど感じられるのですが、まあそれにしても、長すぎですね。しかもその割に、各登場人物のキャラクターは、びっくりするほど底が浅く、作り込まれていない。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2014-06-12 01:10:27)(良:1票) |
1393. L.A.大捜査線/狼たちの街
何かこう、これまでとちょっと違ったオシャレでスタイリッシュな刑事物を作ってやるぞうという意図は見えるのだが、脚本や演出が全然それについていっておらず、輪をかけて今聴くと脳天気なだけの音楽が邪魔をしまくっているという、悲しい作品。まさにこのダサさは85年ならでは。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-06-08 02:09:14) |
1394. 地平線から来た男
前作と比べると、変な方向に安定してしまって、ギャグの部分の切れ味があまりにも緩い。結果、あってもなくてもいいようなシーンが積み重ねられるだけになっているのです。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-06-04 00:01:36)(良:1票) |
1395. ジーザス・クライスト・スーパースター
《ネタバレ》 オルガンやパーカッションやホーン・セクションの使い方など、バリバリの初期70'sサウンド炸裂の楽曲群でまずKOなのですが、それらにヴォーカルの分担やコーラスなどのアレンジを施すことによって、きちんとミュージカルの表現手段として機能しているのが素晴らしい。また、不毛の荒野をどこまでも撮りきっていく映像の迫力も十分です。宮清め事件はまるでヤクザの殴り込み、他方最後の晩餐は意表を突いてフォーキーな音楽を施したハイキングのランチ風味など、主要な場面に演出のこだわりがあるのも嬉しい。プールサイド(?)のデブオヤジは余計だったと思いますが。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-05-31 02:09:36) |
1396. 夕陽に立つ保安官
《ネタバレ》 鉄格子も扉もない独房という超絶的なシュールさと、それを作中で正面から堂々と使用してしまう素晴らしさ!そんな美味しいネタを後々まできちんと引っ張ってくれる懇切さ!もうこの作品はここだけでOKです。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-05-28 03:21:18) |
1397. 大西部への道
《ネタバレ》 全体の構造としては、ひたすら幌馬車隊が西に向かって行っているだけ。それはそれで1つの軸を通してはいるのだが、絞首シーンなどいくつかを除けば、そんなにドラマの上下動があるわけではないので、時折単調に感じてしまう。また、ダグラス・ミッチャム・ウィドマークの3本柱も、もうちょっと個性を立たせるなり、絡ませてぶつからせるなり、使い方はあったと思うけどな。それにしても、実はこれ目当てで見た若き日のサリー・フィールドは、何とも初々しく、この人がそうだと言われなければ絶対に分からない。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2014-05-17 04:25:35) |
1398. 真昼の死闘
やっぱりイーストウッドにこんなコメディ路線は合わんなあ~。1つ1つの場面が妙に重たく、もっさりしている。本人も撮っていてそれを感じたのか、その後この方向に歩まなかったのは正解だ。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-05-13 01:44:58) |
1399. 刑事マディガン
《ネタバレ》 冒頭のいかにも60's~な雰囲気は、これぞ刑事モノの王道と期待させるに十分だったのですが、その後がいかん。あのマディガンの妻のワガママっぷり(+不倫未遂!!)は、およそ刑事モノの刑事の妻としてあってはならんでしょう。そのくせ最後にいっちょまえに悲しまれても、何じゃそりゃ?と思うだけです。ヘンリー・フォンダのまわりにいろいろごちゃごちゃ起こってくるのも余計。こういうのは、格好良い刑事が、格好良い上司と組んで、格好良い悪役を追いつめればそれでいいんです。ウィドマークは渋味全開で適役だっただけに、さらに残念。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2014-05-09 00:52:30) |
1400. マンハッタン
話としてはまあまあ面白いと思いますが、どうしてこの登場人物達は、揃いも揃って、演技をする前にしゃべり出すのでしょうか?頭が痛くなりました。ただし、このクセの強い演出をものともしないメリル・ストリープの強靱な存在感は、やはり凄い。 [DVD(字幕)] 5点(2014-05-02 00:06:31) |