1461. セレナ
《ネタバレ》 何よりも、大量のエキストラの動員、各楽曲のほぼフルコーラスでの使用など、ライブシーンをきちんと再現しようという大きな努力があるのがよい。主人公はステージ上でこそ最も輝いていたわけで、そのイメージをありのままに映し出そうという誠実で真摯な姿勢は、必ず見る側の共感を呼ぶのです。ステージ部分に比べて私生活の部分は、描写が通り一遍で人間性の探究にまでは至っていないという気はしますが、基本のところがしっかりと押さえられているので、作品としての印象は良いです。対象に対する愛情を感じます。最後は一足飛びに記録映像が入ってきてちょっと驚きますが、あのシーンはスタッフたちも悲しさのあまり作ることができなかったんでしょうね。 [DVD(字幕)] 7点(2008-10-31 02:58:46) |
1462. ゴシカ
ただ暗いだけの虚仮威し映像が延々と続くだけで、一体何がやりたかったの?という感じ。ペネロペ・クルスの使い方もひどいね。 [DVD(字幕)] 3点(2008-10-29 23:58:14) |
1463. ザナドゥ
見事なくらい中身がまったくありません。というか、これはもうサントラ盤「ザナドゥ」のプロモ映像といった方が正確ですね。せっかくオリヴィア姫を出しておきながら、照明をちゃんと当ててあげようとか綺麗に撮ってあげようとかほとんど考えた形跡がないのも凄い。しかし、ELOの全盛期のセンスが炸裂し、サー・クリフ・リチャードまで必殺の甘口トロケ声で参戦してしまう楽曲群は、今聴いても、そこだけは身を乗り出させてしまう力があります。そっちの方に4点。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-10-27 01:43:05)(良:1票) |
1464. ライフ・オブ・デビッド・ゲイル
《ネタバレ》 どうみても「羊たちの沈黙」+「デッドマン・ウォーキング」じゃないですか・・・。それはまだいいとしても、ゲイルにケヴィン・スペイシーを充ててしまったのは最大の失敗だと思う。こんな役をこの人がやっていたら、主題そっちのけでこの話の裏は何だろうという方に気をとられるに決まってるわけで、この役はもっと誠実な一般人っぽい人にやらせるべきでした。また、ケイト・ウィンスレットも、こんなストレートな役柄では演技力の発揮のしようがありません。 [DVD(字幕)] 5点(2008-10-27 01:33:19) |
1465. P.S. アイラヴユー
《ネタバレ》 ヒラリー・スワンクにこんなラブストーリーは似合わんだろ・・・と思っていたのですが、やはりこの人の演技は一級品でした。夫を亡くしたヒロインの情念というか、執念というか、そういう深いところでの感情を存分にスクリーン上に表現しています。どろどろしてます。そうかと思えば、カラオケバーでくるくる踊りながら歌っちゃうというのもびっくりしました(しかも選曲がプリンスの"Gett Off"!)。ストーリー自体は、手紙のとおりにやっていったらいろいろ解決しました、というストレートなものですが、スワンクの存在感が他の類作とは一線を画しています。冒頭の10分間の夫婦の会話ですべてを見せ切るシークエンスが何とも強力。 [映画館(字幕)] 6点(2008-10-22 02:38:09) |
1466. 夜を楽しく
設定はオシャレで面白そうなのに、同じようなやりとりの同じようなシーンが繰り返されて、何となく何も起こらないままに終わってしまったような感じ。大体、主演の2人がそもそもそんなに魅力的に見えないのですが・・・。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-10-22 02:24:53) |
1467. イン・ザ・カット
内容にはほとんど意味がなく、主人公の精神錯乱ぶりをひたすら追い続けるだけの作品。ここまで破綻していると逆にある意味清々しいので、4点。出てくる男性陣がみんな少しも格好良くないのも、妙な徹底ぶりを感じさせる。 [DVD(字幕)] 4点(2008-10-16 03:21:14) |
1468. 最後の初恋
《ネタバレ》 これは思いっきり期待はずれでした。2人の会話のやりとりは説明台詞ばかりだし、それぞれの背景についても、どこにでもあるような安直な設定でしかありません。ダイアン・レインも、最初は生活に疲れたおばさんだったのがどこかで恋に目覚めて美しく変身・・・みたいなのを期待していたら、何と最後までそのまんまでした。何となく冴えないというか演技が手抜きっぽいギアも含めて、もう賞味期限過ぎちゃったのかな・・・。この2人を投入しておいて何でこんなになるんだろう、という感じです。 [映画館(字幕)] 3点(2008-10-07 01:52:07) |
1469. 真夜中のサバナ
ジョン・キューザックとイーストウッドなんて全然合わないんじゃないかと思って見始めたら、まったくそのとおりでした。彼はやはり、ひねくれた役とか裏がある役とか性格が歪んでいる役とかの方が合ってますよ。ケビン・スペイシーもそれは同じ。そもそも、法廷サスペンスを軸にしようとしている割には突然わけのわからない描写があったりして、作品として何が表現したかったのかもよく分かりません。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2008-10-06 02:35:17) |
1470. リアリティ・バイツ
終始ダラダラうじうじイライラしている登場人物たちには、見ているこっちの方がイライラしてしまうのだが、後で考えるとそのダラダラしたところが印象に残っているという困った作品。しかし、青春のうじうじを表現するからこそ、表現そのものまでうじうじになってはいけないと思うけどな・・・。当時FMで嫌というほどかかりまくっていた"Stay (I Missed You)"に5点。 [DVD(字幕)] 5点(2008-10-03 03:10:20) |
1471. モディリアーニ 真実の愛
やたらとダラダラしていて盛り上がりにも欠けていて、見ていて疲れました。モデルの知名度やエピソードに寄りかかりすぎたのが敗因ではないでしょうか。いくら主人公が重要人物であっても、それを支えるサブキャラがきちんとしていなければその存在も光りません。 [DVD(字幕)] 4点(2008-10-02 03:45:59) |
1472. クイズ・ショウ
何よりも、要の2人のジョン・タトゥーロとロブ・モローの個性が薄いのが痛い。レイフ・ファインズと比べても、キャラクターの方向性というものがほとんど見えません。枠組自体は地味で、しかも実話であればひねりようもないのだから、この辺がしっかりしていないと楽しみようがないのです。類作の先例の「ネットワーク」や「ブロードキャスト・ニュース」と比較すると、何が足りないのかがよく分かります。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-09-30 03:50:34) |
1473. ジーザス・クライスト・スーパースター
《ネタバレ》 オルガンやパーカッションやホーン・セクションの使い方など、バリバリの初期70'sサウンド炸裂の楽曲群でまずKOなのですが、それらにヴォーカルの分担やコーラスなどのアレンジを施すことによって、きちんとミュージカルの表現手段として機能しているのが素晴らしい。また、不毛の荒野をどこまでも撮りきっていく映像の迫力も十分です。宮清め事件はまるでヤクザの殴り込み、他方最後の晩餐は意表を突いてフォーキーな音楽を施したハイキングのランチ風味など、主要な場面に演出のこだわりがあるのも嬉しい。プールサイド(?)のデブオヤジは余計だったと思いますが。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2008-09-22 02:34:56) |
1474. アニー(1982)
肝心のアニーが、全然可愛くもなければ魅力的でもないんですが・・・。こういう単純ほのぼの系の作品でこの種の欠陥は致命的。金持ちの爺さんも人間的魅力がなく単に「いかにも強欲っぽい富豪」を演じようとしているだけで、どこでどう変化したのかも分からない。終盤はアクション映画のノリになっちゃってるし。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-09-22 02:20:39) |
1475. グリーン・カード
《ネタバレ》 切なさと可笑しさがほどよくブレンドされた好作品ラブコメでした。必要に迫られてとはいえお互いの過去や日常をさらけ出し合い、それに伴って2人の感情が動いていく過程が(構図としては単純とはいえ)見る側を引き込みます。余韻のあるラストもキュートですね。あの後2人がどうなったのかを考えるのも楽しい。また、各場面の表現の焦点を絞ったピーター・ウィアーの的確な演出も強力です。 [DVD(字幕)] 9点(2008-09-21 01:18:58)(良:1票) |
1476. ウィズ
《ネタバレ》 オリジナル・ストーリーの素朴な世界観やミュージカルとしての細かい手法など無視して、ブラック・ミュージックのパワー炸裂!!という欲望をこれでもかと詰め込みまくっているのが良い。途中はちょっとだれちゃうんですけどね。最後、女神が暑苦しく歌うだけ歌ってあっさり終わるのも面白い。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-09-18 14:53:48) |
1477. イン・ザ・ベッドルーム
この徹底したローテンションな雰囲気は嫌いではありません。ラストのさりげなく閉じられるインパクトもなかなか強烈です。が、貧乏くさそうなカメラとすぐ暗転したがる編集には苛々させられて、せっかくの素材をこねくり回しているうちに質を落としてしまったという感じでした。尺ももっと短くできたはず。 [DVD(字幕)] 6点(2008-09-16 00:16:21) |
1478. チップス先生さようなら(1969)
《ネタバレ》 主役2人のキャラの強さで大分得をしていますね。これだけでつまらない作品にはならないという感じ。ただし、せっかくその2人が躍動しようとしても、テンポの悪さによって間延び感を感じさせる結果になっている。110分くらいでもまとめられたんじゃない?最後の通知が来たときの一連のシーンでの「間」は強力でした。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-09-12 02:38:00) |
1479. ウォルター少年と、夏の休日
《ネタバレ》 爺さん2人がやたらアグレッシブなのを除けば、ほとんど設定から想像できるとおりの内容で、新鮮味は何もない。オスメント君も、中途半端な変声と中途半端な体型で、人とのやりとりで何かを学ぶべき「少年」には見えなかった。一度特定のイメージがついてしまうと、子役はその後大変だね。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-09-02 03:36:21) |
1480. 乙女の祈り
空想シーンがあまりにも色も雰囲気もベタベタしすぎで、幻想性のかけらも感じられませんでした。おまけに主人公2人自体に謎めいた雰囲気が全然なくて、単なるファンタジーオタクのアホ高校生じゃないですか。これは期待はずれです。それにしても、この不細工+ギャーギャーうるさいウィンスレットからは、後の名女優の姿はまったく予想できませんね。 [DVD(字幕)] 4点(2008-08-28 03:46:11) |