1621. 地球が静止する日
《ネタバレ》 前半は、「そんなに悪い内容か?」と思いながら見ていたのですよ。問答無用で科学者を集めるシークエンスの迫力はなかなかだし、脱出を助けるくだりはドラマの拡がりを予感させるし、ノアの方舟云々は、「ここから壮大な思想的背景が大展開?」と期待させるし。ところが、そこから後に見事に何も起こらなかったので、まさに唖然呆然でした。輪をかけて、キャシー・ベイツが人のよい小母さんっぽくてミスキャストなのと、子供がわーわーうざいだけなのは、ほかの方々がおっしゃるとおり。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-09-10 21:10:31) |
1622. スナッチ
見事なくらい雰囲気だけで流れてしまっていて、登場人物の行動の焦点も絞られていなければ、それを補うほどの演出センスがあるわけでもありません。各シーンが、この上ない「小手先感」に満ちており、それが最後までつながってしまっています。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2015-08-29 01:57:23) |
1623. J・エドガー
インビクタスもジャージー・ボーイズもそうだったんだけど、実在の人物や著名な人物を対象とすると、イーストウッドの演出はとたんにつまらなくなる。逆に、ミスティック・リバー以降の一連の作品に顕著なように、架空の人物を好き勝手に造形させた方が、よほど伸び伸びと創作が機能している。この作品も、そもそも何で対象がこの人だったのか、さっぱり分かりません。それから、ディカプリオはモノマネは頑張って行っていますが、演技はしていません。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-08-01 12:56:36) |
1624. 消されたヘッドライン
《ネタバレ》 無駄にキャスティングが豪華なんだけど、それがちょっとずつずれてるんだよなー。クロウとアフレックの息の合わなさは脚本の陳腐さのせいにするとしても、ヘレン・ミレンはどこかで英国王室の凜とした威厳を発揮するかと思っていたら最後までそのままだし、レイチェル・マクアダムスは、最初から凄く頭の良い子にに見えてしまって、何であんな馬鹿っぽいリアクションをするのかと違和感を持ってしまう。まあ、ミスリードもひっくり返しもあれだけ安直でしょぼかったら、役者陣も頑張りようがないんですけど。大体、置き引きの少年が射殺される下りって、関係性が判明した後は完全にオマケ扱いで、あれなら入り口を二本柱にした意味がないじゃん。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-07-27 03:19:19) |
1625. 野郎どもと女たち
しかし長かった・・・。色彩感覚と楽しげな雰囲気は悪くないのですが、まったく同じようなやりとりが延々と2時間半も続けられると、何がしたい作品なのか分からなくなってくるのです。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-07-25 13:13:22)(良:1票) |
1626. ニュー・ワールド
むしろ、イメージ映像っぽいもっともらしい風景だけで最後まで押し通した方が、マリックらしさを発揮できたと思うのですが。中途半端な恋愛沙汰を入れたせいで、かえって勢いを足止めしてしまいました。というか、主人公の男女が絡むシーン、ほとんど同じことしかしてないんだけど。 [DVD(字幕)] 4点(2015-07-08 23:40:30) |
1627. スタンピード
《ネタバレ》 導入部こそなかなか手際よく進んでいるのだが、中盤からは何か登場人物のテンションがみんな下がっていき、結局収束部は平和に穏やかに終わってしまいました。牛一頭を延々と運んでいくという、ほとんどワン・アイディアものの世界なのですが、それであれば脚本上よほどのネタを投下することが必要です。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-06-25 00:16:03) |
1628. ミネソタ大強盗団
《ネタバレ》 このタイトル(原題含む)と設定からして、個性あふれる強盗団がいろいろ敵を乗り越えて大活躍、という光景を勝手に想像していたのですが…何か最後までチマチマジメジメした感じで、なぜこの素材を選択したのか分かりませんでした。野球のシーンはちょっと面白いけど、長すぎ。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-06-21 21:33:05) |
1629. ネゴシエーター
主人公も悪役も、際立った何かを持っているわけではなく、ただシナリオ通りに動いているだけなので、面白くなるわけがない。エディ・マーフィの演技も、小手先でかわしているのがミエミエ(もっとも、それを発揮させる場を与えられなかった演出側にも問題があるが)。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-06-19 01:57:47) |
1630. ロング・グッドバイ
冒頭の「ただ単に買い物に行くだけ」のシーンを延々引っ張るセンスには惹かれましたが、その後は、事件の起こり方も主人公の巻き込まれ方も中途半端で、結果、悪い方にダラダラしたまま終わってしまいました。もっとも、原作もそんなに好きではないのですが。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-06-06 00:08:55) |
1631. 永遠の僕たち
まったくの勝手な推測だが、ガス・ヴァン・サントは、前の「ミルク」が実在の人物を素材とする直球勝負作品という彼にとっては珍しいタイプのものだったため、その反動で、初期のような浮遊感(それとある種の虚無感)あふれる静謐な作品を作りたくなったんじゃないだろうか。しかし、漠然と死に近い人たちというイメージしか形成されておらず、各人物の核となるべき部分が確立されていないので、いくらそれっぽく作っても、後にドラマが残らない。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-06-01 00:50:11) |
1632. ザ・インタープリター
こんなどこにでもあるような内容の作品で、主演にこの2人を投入しているというのが最大の謎。大体、主人公が通訳という設定がほとんど生かされていないのだが。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-06-01 00:21:11) |
1633. 狩人の夜
《ネタバレ》 あの前半に出てくるオバハンと母親は、映画史上に残るバカなんじゃないだろうか。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-05-28 00:48:14) |
1634. 血と怒りの河
とにかく主人公がじめじめうだうだしていて、逆に周りの人たちが何でテンションが上がるのかが分かりません。敵側についても、兄弟それぞれの違いをどうのこうのとしたかったであろうことは想像がつきますが、人格設定があまりできていないので、いろいろ場面を設けても生きてないんだよな。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-05-03 21:27:03) |
1635. ミスター・ベースボール
中身については何も見るべきところはなくて、むしろゲイリー・ロスの黒歴史といってもいいくらいの出来なのだが、手間を惜しまずにエキストラをきちんと使っているところと、練習にしても試合にしても「打っているところ(瞬間)」をきちんと撮っているところだけは評価したい。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-04-05 02:24:38)(良:1票) |
1636. スパルタカス(1960)
《ネタバレ》 前半は、構造として単純とはいえ、奴隷の鬱屈とそこから湧き出る造反という流れが、無理なく描かれていて良かったのです(バリニアとの切ないロマンス風味も)。カーク・ダグラスの面構えが不敵すぎて、奴隷っぽく見えない、という点を除いては。ところが、後半にいろいろな人がごちゃごちゃと出てきていろいろなことをやり出してからは、前提の未整理ぶりがもろに出てしまって、後は筋を追うだけで手一杯になってしまっているのです。そうすると、映像面を派手に決めれば決めるほど、空疎感が出てきてしまうのです。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-03-14 21:28:06) |
1637. ワイルド・ビル(1995)
これだけの豪華キャストでありながら国内未公開とは不可解な、と思いながら見始めたのですが、見てやはり納得。華やかな一代記を予想させる設定でありながら、これでウエスタンを名乗らせてしまっていいのかと思うくらい、地味で鬱々とした雰囲気のシーンが続きます。むしろ、ウエスタンに対する嫌がらせが制作動機だったのではないかと疑ってしまうくらいです。それで最後まで通してしまう一貫ぶりは、それはそれで見事かもしれませんが。エレン・バーキンも、せっかく引っ張ってきていながら、全然上手く使われていないなー。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-01-31 03:16:58) |
1638. プロフェッショナル(1966)
設定からもキャスティングからも期待が高まってしまうのに、誰がどういう個性があるのか不明、敵がどういう存在でどう脅威なのかも不明、盛り上がるべき場面もなくとっとと進んでしまう。これでは面白いわけがありません。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-01-29 23:23:14) |
1639. ホビット/思いがけない冒険
《ネタバレ》 ただ単に「危機が起こる」→「何か助けが入る」(または、「逃げ切る」)の繰り返しがあるだけで、表現や発展が何もありません。LOTRとの関連性の部分は喜ぶ人は喜ぶのでしょうが、それだけで作品が一本成り立つわけではないです。 [CS・衛星(吹替)] 4点(2015-01-06 02:48:50) |
1640. ジュリエットからの手紙
アマンダ・セイフライドって、脇役のときはそこそこいい感じの存在感を放つのに、主演を張るほどの技量はまだまだというところが割れてしまいましたね。しかし、大女優レッドグレーヴとこれほどいろんな場面で共演したのは、彼女にとってもよい勉強になったことでしょう。それにしてもレッドグレーヴ、骨太の鋼線のような存在感は相変わらずで、彼女が一声発するだけで、ほかの役者もみんな気が呑まれているのまで分かってしまいます。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-01-05 02:31:50) |