161. ボディ・バッグス<TVM>
《ネタバレ》 3話からなるオムニバスっていうかテレビ映画だそうですが、出ている人たちがみんなB級ホラーの旗手という感じの人たちばかりなので、そういう意味でもうれしくなってしまいます。 93年製作の割には役者陣が「あの人は今」状態のようですが。こちらはリアルタイム世代ではないので何とも言えないのですが。唯一マーク・ハミルに関しては「こんなのに出てるんだ(笑)」といった感じです(近年某星間戦争映画でまたスクリーンに大々的にカムバックしましたが)。 話自体はこうしたオムニバス形式においてありきたりと感じますが、時間も適度に短く、ちゃんと盛り上がるように作られており、なおかつしっかりとゴア描写も入っているので飽きずに観ることができると思います。 今ではこうした作品も多くなり、表現もより過激になっていたり演出面も色々と工夫されているのでこの作品が特出しているか、と言われるとそうでもないのですが、すでに鬼籍に入ってしまった監督たちの動く姿が拝める貴重な作品だと思うので、点数は7点ということで。 [ビデオ(字幕)] 7点(2021-06-01 20:23:52) |
162. エイリアン3/完全版
《ネタバレ》 ほぼ別作品、という感じのする作品です。 劇場版の「そういえばアイツってどうしたん?」という状況や、「なんでリプリー襲われなかったん?」という疑問点がほぼ解消されているので、より納得のいく作りになっています。 が、個人的には劇場版はあれで好きなので正直「長くね?」と思ってしまいました。 あとまあ牛から生まれるエイリアンも設定上はあれで辻褄というか、そういうのが合うんですが、なにぶん何回も劇場版観てるとその改変すら「違和感」に感じられてしまうので、どうしてもスムーズに受け入れられなかった、というところがあります。それなので、劇場版から結構なマイナス点。 [DVD(字幕)] 7点(2021-05-31 22:01:02) |
163. エイリアン/ディレクターズ・カット
《ネタバレ》 もとの作品が面白いので大幅な点数が下がりようないんですが、実際、ディレクtっラーズカット、と謳われても、オリジナルとどこが違うの?感が一番強い作品だと思います。 もちろん、オリジナルとは違うんですけど、個人的に終盤「アレ」を発見するシーンは、ちょっと蛇足かなと感じてしまったので、元の点数から1点マイナスの8点ということで。 [DVD(字幕)] 8点(2021-05-31 21:49:27) |
164. エクソダス:神と王
《ネタバレ》 十の災いがこれが奇跡だ!と言わんばかりの描写ではなくあくまで「天(天災)が味方しれくれた」という描き方だったり、紅海が割れる場面も引き潮によるものだったという描写。十戒を授かる場面もあくまでモーゼの中の“神”のお告げ(と思わせるような描写)によって自分で彫るなど、出エジプト記をというストーリーを変な幻想物語ではなくあくまで史実といった感じで描いていたところには好感が持てる。 ただ、歴史スペクタクルが観たい僕は、どうしても大移動の場面が死人の行列のように淡々としたものに見えてしまったり、件の紅海の場面でもいまいちインパクトに欠けてしまった。 何より終始「神様、俺にどーしろっちゅーねん!?」とボヤいてるモーゼなんか見たくないんですよ。 もうひと押し、何かインパクトが欲しかったなと思う。 [映画館(字幕)] 6点(2015-01-31 20:27:27) |
165. 死霊のはらわた(2013)
《ネタバレ》 オリジナルの「死霊のはらわた」は僕のオールタイム・ベストですからリメイクされると聞いた瞬間から期待なんぞしてませんでした。 と言ったら言い過ぎですが、反面コメントでブルースが「観終わった後にボクに謝りに来るだろうね!」と豪語するからには、やはりそれ相応の期待もあったわけです。 で、結論としては、↓あにやんさんの言うとおり、最近の勘違いホラーに多い「とにかく残虐に」「とにかくシリアスに」という点のみを追求したただのスプラッタになってたわけです。 もちろん、本家の「一人ずつ順番に連れてくゾ~」というシェリルのエフェクトのかかった声を引用したり、いつの間にかネクロノミコンに仕立て上げられてしまった死者の書がちゃんと「ナトラム・デモント」に戻ってたり、例の車やソードオフの2連ショットガン(しかも律儀に左撃ち)が出てきたり… と本家ファンを喜ばす仕掛けは多々あるんです。 しかし、このオリジナルの持ち味は残虐表現のほかに笑いと恐怖のあいまいな境界線や16ミリの粗い画像からにじみ出る何とも言えない淀んだ雰囲気、おどろおどろしさだったはずなのに、きれいな画像と、「麻薬治療」なんてストーリーを複雑にしたせいで持ち味が台無しなうえに本家以上に突っ込みどころ満載な作品になってしまっています。 しかし、リメイクといえどこの作品をスクリーンで観ることができたことはうれしいことですし、何よりラストのアレはオリジナル信者にとっては反則技です(笑)あれですべてが許せてしまいました。 それなので、本来はもう少し低くつけたいのですが、今回は6点ということで。 [映画館(字幕)] 6点(2013-05-04 21:04:27)(良:1票) |
166. X-MEN:ファースト・ジェネレーション
《ネタバレ》 これまでのシリーズがまるでなかったことになってしまうくらいに良くできた作品だと思います。 ストーリーは、のちのXメンに続いていくために半ば判り切っているので、本作ではどのように二人が袂を分かっていくかが描かれますが、それ以上に見せ方が上手く感じます。 冒頭、エリックが自身の力に目覚め、それを利用されるくだりの感情の爆発と能力開放の描写、次々に仲間ミュータントを見つけ出すくだり、圧倒的な力を持つ敵に完膚なきまでに叩きのめされ、そこから皆で這いあがっていく描写(まるでドラゴンボールのサイヤ人が襲来した時のような感じ・笑)や、リズミカルにさえ感じる訓練シーン等々。店舗が非常によく、また場面やストーリー展開の盛り上げ方を良くわきまえてると思います。 他の方も仰っていますが、エリックが巨大アンテナを動かす場面はなかなか熱いものを感じられると思います。 その他、戦闘場面は勿論大迫力ですし、今までのシリーズにはない物語の重みも感じられるので、時間を忘れて楽しむことができました。 [映画館(字幕)] 7点(2011-07-11 03:50:10) |
167. エルム街の悪夢3/惨劇の館
《ネタバレ》 脚本にフランク・ダラホンが参加していたり、メイクにマッド・ジョージ、出演でローレンス・フィッシュバーンに主題歌ドッケンというやたらと濃いメンツ。 フレディ出生の秘密という、シリーズのキーとなる設定もさることながら、1作目のヒロイン・ナンシー&親父が再登場と云うことで一応これが正式に続いている作品なんでしょう。 中盤までは少々かったるい展開でしたが、後半の夢の世界でのギミックや現実世界での骸骨フレディとの対決など、なかなか楽しい展開があるので結構楽しめました。 [ビデオ(字幕)] 6点(2011-07-11 02:47:04) |
168. ファイナル・デッドサーキット 3D
《ネタバレ》 このシリーズの十八番というか設定上、夢オチが使えるので登場人物以上に死者数が多いです。更に本作では夢オチが2度もあるのでとにかく主人公たちが死にまくります。 ストーリーは、もうここまで来ると死神様もやっつけ仕事になったのでしょう。以前は空港やハイウェイなど比較的身近な、あるいは使用頻度の高いであろう場所で地獄絵図が繰り広げられたのに対し、今回はサーキット場と、人によっては一生縁のない場所になってますので、偶然感かあまり感じられません。 そして、助けたいんだか殺したいんだかわからない死神様のヒントもうざいだけです。 まあ殺したいんでしょうけど。 殺しのギミックは多彩ですが、ここまで来ると、職人の仕事や建物の耐久度ってこんなに雑なのかよッ!?と思えてしまい、もはや恐怖なんぞ期待できない作品になってしまいました。 [DVD(字幕)] 5点(2011-07-11 02:21:58) |
169. MAY -メイ-
《ネタバレ》 DVDのジャケットは結構暗そうな雰囲気を醸し出していますが、実際に観てみると中盤までは、不思議ちゃんの恋愛奮闘記、にもなり得そうな設定や展開。 後半、ついにメイの精神が崩壊して殺戮に至りますが、殺戮方法と云い精神崩壊のタイミングと云い微妙にインパクトに欠け、実に中途半端なイメージでした。根暗ちゃんからだんだん女の子の顔になっていくメイの変化がなかなか良かったため、後半の展開がむしろ邪魔に思えてしまった何とも消化不良な作品でした。 [DVD(字幕)] 5点(2011-07-11 01:59:49) |
170. 肉の蝋人形 (1953)
《ネタバレ》 中盤の身意味に長い呼び込み師の場面は3D作品として作られた故のものでしょうが、あそこだけ妙に浮き出て不自然に感じられます。 まあ、あとは、弱そうに見えて実はやたらと強くて元気な人形師等々、設定やストーリーは33年のオリジナルとほぼ一緒ですが、若干ストーリーをシンプルにして入り込みやすくしているので結構見やすいです。 まあ、面白さで言えばどっこいどっこいなんですが、こちらの方が、どうして人形師が蝋人形に死体を埋め込むようになったのか、という心理描写が若干明確にされているので、オリジナルの点数にプラスして6点と云うことで。 [DVD(字幕)] 6点(2011-07-11 01:42:31) |
171. 肉の蝋人形 (1933)
《ネタバレ》 幾度もリメイクされている作品のオリジナル。 現代風にアレンジされた蝋人形の館は残虐描写がなかなかすさまじいですが、さすがに本作は80年近く前の作品であるためそんな残虐描写があるわけもなく…古き良きゴシックホラーの趣で進んでいきます。 が、実際にホラー色を感じられるのは冒頭と終盤のみ。あとは結構ノーテンキ、そして結構複雑に進んでいきます。 まあ、上映時間も77分と短く、人形師の造詣もなかなか気合が入っていたり、結構タフで一人で警官隊十数人を相手にするアクションシーンもあり、幾分フランケンシュタインを彷彿とさせるギミックもあったりするので色々と楽しめる面もあるのですが、展開が遅い割にはちょっと場面転換が忙しすぎな気もするので、この点数で。 [DVD(字幕)] 5点(2011-07-11 01:34:24) |
172. ザ・ライト -エクソシストの真実-
《ネタバレ》 エクソシストの真実~…ということでこうした実話ものがどれほど“実話”に忠実に描かれているのか怪しいものですが、本作はホラー映画というよりは宗教映画に通ずるものがあると思います。 勿論、恐怖描写はホラー映画のそれですし、終盤のA・ホプキンスの変容および悪魔祓いの描写なども迫力があるのですが、本作はまず“キリスト教の神&悪魔ありき”の状態で話が始まりますから、信者ならまだしも聖書もろくに知らない我々にとっては恐怖の対象にはなりえないからです。 まあ、同じ“実話を基にした”という触れ込みの「エクソシスト・トゥルーストーリー」よりは画面的にも栄えるので、そちらよりは観ていて面白いですが…。 [映画館(字幕)] 6点(2011-06-11 17:19:49) |
173. REC:レック/ザ・クアランティン
《ネタバレ》 ほぼオリジナルに準じたストーリー展開。 ですが上映時間が長い分、やや冗長に感じてしまいます。 そして、事の顛末も、オリジナルではウィルスか、悪魔憑きかという微妙なラインで止めておいたのに対し、本作ではほぼ「ハルマゲドンウィルス」というバイオテロを彷彿とさせるものに置き換えられているので、鑑賞後の余韻があまりありませんでした。 [DVD(字幕)] 5点(2011-06-11 16:51:42) |
174. パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉
《ネタバレ》 奇人、変人、常人何でもございのジョニー・デップに舞台出身の実力派ジェフリー・ッラッシュ、世界最強の不良オヤジことキース・リチャーズに怏々しいBGMでは信頼のハンス・ジマーの楽曲と、個性豊かな面々が揃っているにもかかわらず物語にあんまり起伏が感じられませんでした。 冒頭の裁判所、および王宮脱出シーンなど、見せ場と思われるシーンでも、盛り上がる場面のはずなのに画面の“タメ”が一切ないため、どうしても盛り上がれませんでした。 初登場の女海賊アンジェリカも、綺麗ですが妖艶とまではいかず、また他の方も仰ってますが親玉の黒ひげのキャラクターがどうしても前作までのアクの強い敵役に負けている気がします…というよりバルボッサに完全に食われてます。 本作、唯一心躍った場面が、バルボッサが心中を語る場面、そしてラストの黒ひげの剣を掲げ帽子を被る場面…完全においしいところを持っていっています。 前作の大団円の後、心機一転とばかり設定をリセットして作られたのはいいですが、この作品群独特の、ゆるっとした描写に、そろそろ飽きてきました…といいつつ、バルボッサ船長の健在と、キースが見られたということでおまけして6点。 [映画館(字幕)] 6点(2011-06-11 16:40:12) |
175. アンダーワールド:ビギンズ
《ネタバレ》 ベッキンセール主演ではないため、一瞬モックバスターと間違われそうですがれっきとした続編で安心。 …ですが、内容自体は、だからどーした?といった感じです。 ライカンたちの脱出場面やそれぞれの戦闘シーンは見ごたえありですが、このシリーズの宿命というか、どうしてこれを「狼男」と「吸血鬼」でやるかが疑問です。 ライカンは百歩譲るとして、吸血鬼たちは闘うにしても殆ど剣やボウガンやらを使っての闘い。途中思い出したかのようにビクターがちょっと本気出しましたがそれ以外は殆ど人間と描写が変わらず、「別にこの題材なら人間対狼男でいんじゃね?」と思えてくる始末です。というか太陽光で死んで初めて「あぁ、こいつも吸血鬼だったのね」なんて気付くことも…。 前日談としては上手く出来ていると思いますが、どうしてもそこが(初代から)引っかかっているので5点。 [DVD(字幕)] 5点(2011-03-31 19:38:49) |
176. 蝿男の逆襲
《ネタバレ》 前作がカラーだったのに対し本作が白黒という時点でもはやトホホな線が有力になってくるわけですが…。 強引なこじつけですが確かに前作の続編、ということは間違いないんですが、娯楽要素に走りすぎたのか聊か質が落ちています。 皆様仰るとおり蝿の特撮だけはパワーアップしているのですが、ここぞという時に登場させていた前作違いほぼ出ずっぱり、そして自分を陥れた連中を殺しにうろつくって「蝿男の恐怖」の続編というブランドネームがなければ本当にただのB級ホラー映画です。 そう考えると、わざわざ物質転送機に蝿を入れたのはもはやこじつけとしか思えません。 [DVD(字幕)] 5点(2011-03-30 04:20:14) |
177. 蝿男の恐怖
《ネタバレ》 蝿の頭は今見るとやはりどうしてもそこらの玩具屋で買ってきたかのような安っぽさが拭えませんが、問題の蝿男が終盤まで殆ど画面に映らないとことであまり気になりません。 むしろ、蝿男のもたらす恐怖ではなく実験の失敗によって自分の身に起きた異変に対する脅威、恐怖という設定、そして冒頭で物語の結末を提示し、そこから何が起きたかを究明していくミステリーの手法共々、特殊メイクによって阿鼻叫喚の変身シーンを見せ付けたクローネンバーグ版とはまた違ったスリルがあります。 そして、人間の頭に摩り替わった蝿が叫ぶラストも、冷静に観れば滑稽ですが、なんともいえない余韻を残します。 古きよき怪奇ホラーに7点。 [DVD(字幕)] 7点(2011-03-30 04:13:43)(良:1票) |
178. アイランド(2005)
《ネタバレ》 冒頭の“近未来”の造形は無機質でなかなか素晴らしく、クローンは人間か否かというテーマや派手なアクションなど、見応え充分な作品ではあるのですが、前半部分が少々情報過多になっている気がして、“生存者の正体”や虫の発見、“アイランドの事実”と云った印象的であろう場面がどんどん過ぎ去っていく気がします。 まあアクションが売りの映画+予告で半分ネタばれしているような作品だったらしいので突っ込んでも仕方ないのでしょうが。 打って変わって中盤以降の逃走劇は少しくどいかなぁと思ったり。ただ後半になるにつれてまたスリルが増してきて巻き返し、と云った感じですが、何故彼女を捕獲した時点で身体検査をしなかったのか等、雑な部分もチラホラ。 終盤の余韻がよかっただけに、あと一歩と云ったところでしょうか。 [DVD(字幕)] 6点(2011-03-22 02:24:50) |
179. 狼男アメリカン
《ネタバレ》 同年に公開された「ハウリング」と何かと比較されがちですが、とにかく、リック・ベイカーによる狼変身シーンは圧巻。 近年では「ウルフマン」でも仕事をしていますが、この時代の特殊メイクが自分には肌に合っているようで…。 物語は、冒頭は正統派ゴシックホラーの趣ですが、舞台をロンドンに移してからはどちらかといえばブラックユーモアを交えた作風になります。 登場する度に腐敗が進んでいく友人や、主人公に殺され、亡霊となってこの世をさ迷う羽目になった犠牲者たちが一堂に会す場面はなんともいえない場面です。 全般的に、それ程じめじめしない物ですが、テーマは結構陰気、そしてラストシークエンス(ロンドン市内でのクラッシュは結構見ごたえあり)で一気に現実に突き戻されるように唐突に終わるので、もう少し余韻を大事にしてほしかったですねぇ。 [DVD(字幕)] 6点(2011-03-20 02:33:55) |
180. ゴースト・ハウス(2007)
《ネタバレ》 皆さん仰るとおり、邦題ゴースト・ハウスに対しこの原題ですので観る前に半分ネタばらしをされているようなものです。 編集が平坦、というより、(モノクロのクレジットではなく)冒頭から超常現象が起こったり音響で驚かせる手法をところどころ使っているので、いざそういった場面になっても緊張感がまったく感じられません。 鳥やらポルターガイストやら、色々とオマージュしたであろう場面が出てきますが、それ程見所になってはいません。 まあ、ひまわり畑と、ジョセフ・ロドゥカの牧歌的な音響はそれなりに効果を発揮してはいましたが。 [DVD(字幕)] 5点(2011-03-20 01:49:07) |