1. 砂塵
無法者(が牛耳る)町、ボトルネックで繰り広げられるジェームス・スチュワート主演の西部劇ですが、これでもかこれでもかと、しつこく繰り返されるお約束シーン、お約束セリフがクセになる映画です。元飲んだくれの保安官に、後夫(後妻の反対)に入ったロシア人、牧場を取り上げられるおっちゃんなどなど、もう変な(魅力ある)キャラが出てきては、コミカルな動き(バカな行動)で楽しませてくれます。バカで温かい人間模様、無法者を許さないという意志がバランスよく組み合わさって、単純かつ爽快なお話を楽しめました。 [DVD(字幕)] 8点(2007-12-13 15:12:26) |
2. バイオハザードIII
《ネタバレ》 この潔さが好きです。ミラがカッコよければ、あとはご自由にという潔さが大好きです。説教くささを一切排除。ゾンビに襲われたことを黙っている人がいても、それを非難するでもなく、落ち込むわけでもなく、ただ淡々と“ゾンビ化”した元人間を撃つ。この潔さに前作から「5年」という年月をリアルに感じられます。「ゾンビに襲われたことを黙っている?そんなの何回見てきたかわからないね。だからどーした?」という、鈍感さがいいんです。現時点で生き残っているのが、女子供ばっかり…っていう作り物感と、絶望しすぎてわけがわからないリアル感。そのバランスが最高です。 [映画館(字幕)] 8点(2007-11-28 18:03:59) |
3. レミーのおいしいレストラン
だいたい男(の子?)がウザイ。へなへなナヨナヨしていて、「しゃんと歩かんかいっ!」と喝を入れたくなる。女の子ならまだしも、こんな男は、私の視界に入らないでいてほしい(これって性差かしらん?)。 [映画館(字幕)] 3点(2007-09-02 09:37:31) |
4. カルメン(1948)
王族になった女優…といえば、モナコ大公妃のグレース・ケリーがあまりにも有名ですが、ハリウッド女優が王族に招かれた一番乗りはリタ・ヘイワースでした。1949年、インドのアリ・カーン王子と彼女自身3度目の (詳細はブログにて)[DVD(字幕)] 5点(2007-08-29 21:01:34) |
5. 渚にて
《ネタバレ》 アステアが出演していなければ、観るのがだいぶ遅れたであろう映画です。そういう意味で、アステア出演というのは、かなりズルイ! (詳細はブログにて)[DVD(字幕)] 4点(2007-08-24 11:06:07) |
6. 少佐と少女
たしか『恋愛手帖』でも、ジンジャー・ロジャースは少女役を演じていたよーな(笑)。あれから数年、年もさらに重ねたはずなのに、前作よりもさらに若い役を演じてしまう彼女は凄い。DVDで見たんですが、どうも彼女は『教授と美女』のオファーを断ってまで、この少女役を選んだとか。美女より少女…意味はないけれど、笑える。ていうか、自分的にビックリしたのが、エンドロールをみるまで、「えらくジンジャー・ロジャースに似たヒロインだなぁ」と思いながら観ていました。私の目は節穴? なんてどーでもいいんですが、私の感じるこの映画の面白さは、彼女が12歳(正確には来週12歳になる設定)で通用するのか!ってことに尽きます。ええ~!? それでも信じるの~?といった場面であっさり、12歳がまかりとおったりする肩透かし度がよいです。即興でいろんな寸劇(だますためだったり、口裏を合わせるためだったりするのだけれど)がはじまったりして、飽きることのない展開に、充分満足させてもらいました。レイ・ミランドが片目を閉じて(斜視だから)彼女を見ている顔が、とみにおかしい。同じ(ような)ネタが、いやらしくなく散りばめられているのが、ワイルダーテイストですかね?(ちょっと超えたら、ウザクなりそうな、その按配が絶妙です) [DVD(字幕)] 7点(2007-08-15 16:13:16) |
7. 九月になれば
久々の投稿がコレですか…(自嘲)。ロック・ハドソンの白い歯(DVDのパッケージデザイン)に魅入られ購入しました。↓放浪紳士チャーリーさんも書かれているように、青い空、青い海、花が咲き乱れるリッチな建物と、これぞリゾートって感じ。あんなところでバカンスとかできたら、かなり幸せな気分になれそうです。当初の設定、主人に黙って別荘をホテル営業してしまういいかげんな感じが、イタリアのおおらかさとマッチして、すごぶるいい感じなんですが、「最初はいいけれど尻すぼみ感」は拭えず。大金持ちのロック・ハドゾンが、ボビー・ダーリンたち貧乏学生と一緒になって、スクーター競争なんて庶民の遊びに興じるのは、不思議な光景ながらも、そこそこ面白かったです。ただ意地の張り合いは中途半端でしたねぇ。どうせなら、もっとバカになればいいのに。貧乏学生=テントでキャンプって構図に、ある種の懐かしさを覚えたりもします。 [DVD(字幕)] 5点(2007-08-11 16:04:15) |
8. イルマーレ(2006)
《ネタバレ》 くたびれた感じのキアヌがよい。最近、キアヌの好青年ぶりが好きになりました。どーでもいいことですが、アメリカ人ってホント、建築家好きですねぇー。そんなにいいか?っていうくらい建築家崇拝されているよーな。妙ちきりんな家を好きになる、へんてこな趣味の人同士で惹かれあうってのは、わかるよーな気がしますが、「私のことをわかってくれる人」と思って、一緒に生活をするのは危険な気もします。その後、「極限状態で出合った二人は続かない」(by『スピード2』サンドラ)とならないといいのですが… [映画館(字幕)] 5点(2007-01-27 22:42:22) |
9. チャーリーとチョコレート工場
《ネタバレ》 ハッピーエンドがとにかくイヤ。ヴァンカの生い立ちが描かれているのも、なんとなくイヤ。フツーやん!って感じ。ブラックなのに結局、家族は大事!絆が大事!ってコト?そんなの超越しよーよ。変な説教くささにご用心。 [映画館(字幕)] 4点(2007-01-27 19:52:21)(良:2票) |
10. ナイト・オン・ザ・プラネット
哀しいお話ですよね…オムニバスのストーリーが移り、進むごとに哀しくなってくる。 [DVD(字幕)] 6点(2007-01-27 19:32:45) |
11. パーフェクト・マン ウソからはじまる運命の恋
ホント、どーでもいいことですが、傷ひとつない、まっさらなステンレスの厨房を見ると「パーフェクト……マンだ……」と思ってしまうよーになりました。花をプレゼントするための仕込みのシーンがなかなか楽しいです。 [DVD(字幕)] 6点(2007-01-27 19:13:35) |
12. エリザベスタウン
《ネタバレ》 予告編でオーランド・ブルームが「はじめて(映画で)現代の青年役をやります」と話していたのを見て、なんか興味を持った映画。オーランド・ブルームだったからかどうかはわからないけれど、現代の出来事を描いているのに、なんとなくレトロな雰囲気(田舎町だからか?)が漂い、ちょっとおとぎ話のような雰囲気もある。それが、寓話的でオーランド・ブルームとキルティン・ダンストのやりとりも、どこかでいつかあった話的に観られたと思う。一晩中、電話でおしゃべりをし、翌朝に我慢ができずお互い会いに出る。若さっていいなぁ、すごいなぁ。その後一人旅をして、また出会うというじらし方もいい。普通はつい一緒に旅をしてしまいラブラブの押し売りになるというのが、映画でも現実でもありがちなんですがね。あんな旅、誰かプロデュースしてくれないものか。あの、人のよさそうな南部の人たち(親戚や父ちゃんの友達、クレア、新郎新婦たち含む)が、ちょっとうざったいと思うのは、心がささくれている証拠かもしれない。音楽と映像が気持ちよかった。 [DVD(字幕)] 7点(2006-08-16 13:30:24) |
13. マタ・ハリ(1931)
《ネタバレ》 美貌を武器にした女スパイから、恋する女への変貌。ちょっと不可解なシーンやエピソードから彼女の本気度がわかる。あのまま恋をしなければ、ずっとスパイを続けていたであろう彼女は、連行されるにもかかわらず清清しく凛とした表情をみせる。看守たちの思いやりのある態度に心が洗われる。時代も場所も異なるが、まるで源義経が平泉でやられず、モンゴルに逃れチンギス=ハンになった伝説が作られたように、マタ・ハリもまた(不可能であっても)どこかに逃れたのではないか(逃れていてほしい)という気持ちにさせる。ちょうど『明日に向かって撃て!』のような余韻が残る。 [DVD(字幕)] 7点(2006-08-15 13:21:08) |
14. 夜も昼も
音楽家の伝記ものに外れなしと思い、期待を込めてみた『五線譜のラブレター』がイマイチだったので、その理由を考えてみた。これはきっと、コール・ポーターがヤな奴だからだろうと思い、「主人公が生きているうちに映画化された『夜も昼も』なら、だいぶ脚色されていていいかも」と思い、手を出した作品。比較すれば、なんとかいい奴風に描かれているが(というか陰気なのは相変わらずだが)、どうあがいても、コール・ポーター自体がヤな奴なのは変わりなく、イマイチのれなかった。彼の曲自体についても、好き嫌いな曲がはっきりと分かれているので、「ビギン・ザ・ビギン」とか「ナイト・アンド・デイ」とかいった好きな曲のときはいいけれど、他の暗めな曲が流れているときは、なにげに苦痛だったり。まっ、好き嫌いの問題なんですがね。どーでもいいことなんですが、「ビギン・ザ・ビギン」のレビューで歌っている男性歌手、船越英一郎に似ていて、なんか笑けてきました。 [DVD(字幕)] 4点(2006-08-05 16:46:00) |
15. うわさの名医
恋に躊躇するケイリー・グラントという、珍しいものがみられます。なんで彼が彼女を好きになったのかは謎ですが、いろいろと問題を起こされて(授業中失神+自殺未遂+病院抜け出し)気になって気になってしょーがなかったんでしょうねぇ。改めて彼女の行動を、こう文字にしてしまうと、とてつもなく変で暗い女って感じですが、そんなことはありません。美人で快活で…タマに感情が激してしまうけれど、素敵な女性です。まっ、その二人がどういうふうにくっつくか? それがすごくかわいいんですね。まず、ノア(ケイリー・グラント)がデボラ(ジーン・クレイン)に「どうしてそんな態度なのか」詰め寄るとチーズの作り方を一生懸命説明する。そして今度は逆に、デボラがノアに「なんでウチに来たの?」と詰め寄ると、ノアがチーズのほうに話をもっていく。いい大人がそんなことをするのです。それまでジリジリしていただけに、結婚が決まったら展開はすんごく早いんですがね。とはいいながら、この映画、実は恋愛映画っていうわけじゃなくって、同僚から嫉妬を受ける医大教授の話なんですよね。そっちのストーリーも笑えるというか(失笑の場面があったり、クスリと笑えたり)。ドラマの中にユーモアが混じり、ちょっとハートフルだったりしてとても楽しい映画でした。何度か繰り返して観ると、さらに味が広がります。 [DVD(字幕)] 7点(2006-07-25 20:32:04) |
16. スモーク(1995)
この映画、一般的にとても評判いいのに、世の喫煙に対するイメージはどんどん悪くなっていくばかりですね…。なんでだろう?画面からは「匂い・臭い」や「煙たさ」が感じられないからか…。もうちょっとスマートに吸えたら、ちょっとはもりかえすかもしれませんが。さて、本題。この映画には、さりげなく何気ないように、日常の中にいろんな事件がちりばめられています。事件といっても当人にはとても大きなことのはずなのに、実はたいしたことないんじゃないかという大きな気持ちにさせてくれるのです。おじさんの何事にも動じないところに安心感があるのかもしれません。そして、タバコとカメラという、少し前のレトロな感じもいいのでしょう。スピードがゆったりで、そこには人と人とのつながりが(あやふやなものではなく)確固とした形となって現れる。そして何事も継続することの力と、人を思いやれることの素晴らしさ。今の時代、いろんなものがあふれて、いろんな選択肢があって、いろんな娯楽がある。ひとつのことを阿呆のように続けていくことの凄さと難しさ、そしてなにげないことこそが庶民の素晴らしい力だったりするわけで。何でも発受信できて、モノや情報に囲まれている今の暮らしにはない(かといってその生活に戻るのはとても勇気がいる)、おとぎ話が描かれていました。 [DVD(字幕)] 7点(2006-07-25 13:36:27) |
17. ダイヤモンド・イン・パラダイス
鑑賞後の感想は、タイトルどおりベタな80年代風映画だなぁって感じでしょうか。お姉ちゃん(けっこう年いっているが)のセクシーポーズがいっぱい出てくるわりには、乳首などは出さない健全?な映画であり、ちょっとフェロモン系っぽい主人公がリッチに暮らしてみたり…コメディの古さ、中途半端さも80年代の香りがプンプン漂ってきます。(盗みの手口もなかなかレトロですし…笑)もしや、レオン(という雑誌)の“ちょいワルおやじ”は、こーゆーをめざしているのかもしれません。どーなの?一応、映画の中に『泥棒成金』のDVDが出てきているので、オマージュってるのかな?リゾート地そして泥棒の優雅で素敵な生活を演出しているのかもしれませんが、ケイリー・グラントとグレース・ケリーの美しさと比べられるので、これはある意味すんごいチャレンジャーです。(けちょんけちょんにけなしてますが、これはこれで癒されました) [映画館(字幕)] 4点(2006-07-23 13:46:14) |
18. ミュージック・イン・マイ・ハート
青観さん、お気になさらず。書いていただけるととても嬉しいです。ていうか、自分で登録要望しておきながら、こちらの作品はむちゃくちゃオススメというわけではありません(汗)。実際、何度か途中で眠ったこともありますし。なんていうか途中がダレルんですよね。でも、お金持ちと国外退去を命じられた貧乏舞台歌手の間で揺れ動き、「私は非現実的に生きることにしたのっ!」と貧乏歌手を選んだり、インチキ新聞を見るまでの肩透かし具合とさりげなさ、チャールズ3世のくだりなどいいかげん+ベタながら収まりはけっこう良かったりします。 [DVD(字幕)] 5点(2006-07-23 13:29:34) |
19. 怒りの河
「追跡モノ」というジャンルがあるとすれば、私が今までに見た映画の中で最も素晴らしいのは『明日に向かって撃て!』ですが、この『怒りの河』もなかなかです。前者が、徐々に追い詰められる緊張感とどこか抜けた雰囲気が味わえる微妙なバランスが見事なのに対し、ゴールドラッシュでべらぼうに高くなった食糧を無事、山奥の開拓地に届けられるか?そもそもこれを運んでいるジミーは善玉なのかそれとも裏切ってしまうのか…そして一緒にいるやつは?という緊張感が味わえます。普通に考えて、ジミーが悪者のはずはないように思うでしょう。彼が信じられないのは、人としてどうよ?的な見方もあるかもしれませんが、そんな常識を疑ってしまうわけのわからなさがあります。またこれまでの話とは全然違いますが、ロック・ハドソンのいいかげんさも好きだったりして。 [DVD(字幕)] 7点(2006-07-16 03:40:53) |
20. ララミーから来た男
決して茶化しているわけではないんですが、なぜかこの『ララミーから来た男』のタイトルと音楽を思い出すと、きまって「魔法使サリー」の♪魔法の国からやってきた サリー、サリー~♪の歌がまわってしまいます。♪ラ~ラミー~♪のところと♪サ~リー~♪のところが重なるんでしょうね。さらに「来た男」と「やってきた」の部分もかぶる。超がつく自分勝手なつながりなんですがね。さてさて本題に入りますが、この映画のジミーは西部劇の主人公らしくちゃんと強い。塩田を牛耳っている悪モノにまったくひけをとらないのですが、それでもアンソニー・マンとのコンビだけあって、ジミーは楽をさせてもらえず、悩みを抱えているわけです。そんなところに妙に安心感を覚えるってどういうこと?と思いますが、それが彼のキャラなんだからしょーがないですよね。 [DVD(字幕)] 7点(2006-07-16 03:09:03) |