1. レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦―
「三国志」の映画化としてパート1を観て肩透かしを食らったクチですので、本作に関しては正史や演義とは切り離して鑑賞したのですが…。アクション映画としては単調で、陸上戦はパート1とかわりばえせずワンパターンだし、肝心の水上戦も思ったほど迫力がなくて短いのには参りました。ここだけは楽しみにしていたのに…。一方、人間ドラマとして見ても薄っぺらいし、こんな稚拙な内容で友情や愛とか言われてもピンとこないです。とにかく中途半端で、パート1と通じて無駄に長いとしか言いようがないですね。観終わったあと、ケースの袋に「三国志の決定版完結!」とシールが貼ってあるのに目が止まりましたが、失笑するしかありませんでした。 [DVD(字幕)] 4点(2009-08-08 09:38:10)(良:1票) |
2. レッドクリフ Part I
う~ん、序章だけで一本の映画にした感じかなぁ。努力は感じられるのですが、何だか物語が平板で、三国志演義を読んだときのワクワク感がないんですよ。そもそも、周瑜を主役にしたのが間違いではないでしょうか。確かに史実における「赤壁の戦い」の真の主役は彼でしょうが、やはり孔明、曹操、劉備と比べると役者が違うと思うんです。少なくとも三国志ファンはそういう千両役者たちの活躍がみたいわけで、それが脇役に追いやられているのは何ともストレスが溜まります。ともあれ、パート2に期待しますが… [DVD(字幕)] 5点(2009-03-28 03:25:01) |
3. 激突!<TVM>
《ネタバレ》 原作はリチャード・マシスンが実体験をベースにして書いたといわれている。しかし、マシスンは「奇妙な味」の作品を生む作家として筆達者なためか、原作にはあざとい描写が散見され、リアリティが薄れている感がある。ところがこの映画に関しては、後年のスピルバーグからは考えられない抑えた演出のおかげで、観ている者も主人公と同化して追い込まれていくような恐怖感覚を味わうことができる。原作者が再現しきれなかったリアリティを引き出すことに成功した、下手なパニックムービーなど足元に及ばない傑作だとおもう。 [ビデオ(字幕)] 9点(2007-09-20 23:16:15)(良:1票) |
4. ダーティハリー
ワルサーP38を日本の若者に知らしめたのがルパン三世なら、本作は44マグナムの存在を現在のオジサン世代にアピールした作品だったと思います(そういえば、ルパンのCVだった故・山田康雄さんはイーストウッドの吹き替えもされていましたねぇ…)。ということで、ガンマニアにはお勧めですが、普通に観ても面白い作品です。ハリーはダーティというより危ない刑事だけどカッコいいし、犯人のクズ野郎っぷりも徹底していて良いです。スカッとしたあと、ほろ苦くなるラストがまた良い。 [ビデオ(字幕)] 9点(2007-05-26 13:46:06) |
5. トロイ(2004)
これからこの作品を観ようとする方に注意を促したいのは、本作には神話の筋立てを変えているところが随所にあるということです。エディプス・コンプレックス等、神話上の固有名詞が心理学用語に使われたりするのも、普遍的な共通認識があるという前提に立っているからと思うのです。映画化する以上、エピソードの取捨選択、圧縮などを否定するつもりはありませんが、それにしても程度というものがあります。本作はその点で、はっきり言って「無茶苦茶」です。 [地上波(吹替)] 3点(2007-05-01 23:45:14) |
6. キル・ビル Vol.1(日本版)
周りから「馬鹿馬鹿しい」と聞いていましたが、自分的には大いにウケました、この作品。とにかく、変なキャラが出てくる映画が好きなもので(お気に入りはGOGO夕張とプリティー・リキ)。「こりゃマニア向けで一般受けはせんな」と思いつつこのコーナーに向かったのですが、意外に評価が高いのは驚きです。 8点(2004-05-09 23:55:34) |
7. ミクロの決死圏
子供の頃に観て大好きになった作品なのですが、記憶にかなり補正が入っていたようで、後年LDを購入して観たときには少々ガッカリしたというのが正直なところです。映像重視の人はここでの評価を若干差し引いた方がよいでしょう。とか言いながら、やっぱり好きなのでこの点数です。 7点(2004-04-30 23:26:34) |
8. エイリアン3
映像はチープだし、脚本・演出もズサンな駄作としか思えませんが、それ以前にシリーズものとしての存在価値に重大な疑問があります。1と2にこれが加わることで何か膨らみが出るとでも思って製作したのでしょうか?私にはやっつけ仕事としか感じられませんでした。 0点(2004-04-30 22:39:30) |
9. ロボコップ(1987)
日本の特撮ヒーローのパクリではあるが、ロボコップのキャラクターは非常によく出来ている。残酷シーン連発なので万人受けはしないだろうが、個人的にはバッチリ決まるラストのおかげで以外に後味は悪くなかった。 7点(2004-04-03 17:50:07) |
10. ターミネーター2
あらゆる面で1よりパワーアップしているのは判るし、面白かったのですが、1ほど何回も観てみようとはおもわない。私はスピルバーグの作品と肌が合わないところがあるのですが、本作には同じにおいを感じてしまった。というか、キャメロン作品では1作目の方が例外的だったということでしょうか。 6点(2004-04-03 16:37:40) |
11. ターミネーター
シュワルツェネッガーの「皮をかぶった」ターミネーターのハマリぶりと、「メカ剥き出し」ターミネーターの素晴らしいデザインがこの作品の評価の7割方を占めていると言っても過言ではないでしょう。映像がチープだろうが、設定が無茶だろうが、そんなことはどうでもよいとおもわせる、B級SFの面白さここに極まれり、という作品だ。 8点(2004-04-03 16:09:00) |
12. 刑事コロンボ/忘れられたスター<TVM>
いつものコロンボによる犯人追い込みを期待する作品ではないです。その点、物足りないところもあるのですが、ラストの犯人を庇うダイヤモンド氏とコロンボのやりとりは胸に迫るものがあります。 6点(2004-03-28 21:49:58) |
13. スターシップ・トゥルーパーズ
これは軍事国家アメリカの痛烈なパロディでしょう。よく「虫けらのように殺す」などと表現しますが、この作品中の敵はまさに「虫けら」。それが人間によって大量虐殺され、人間側も大勢殺されていく。あげく、主人公の前線兵士までがそれを肯定するようなセリフを吐くときた。ここまで徹底すると逆に感心してしまいますね。ただ、CGは良く出来ているのですが、宇宙船やバグのデザインに新味がなく全く印象に残らないのはSF映画としては大きなマイナスです(「ロボコップ」とはえらい違いだ)。 5点(2004-03-28 21:04:50) |
14. パルプ・フィクション
ストーリーに明確な起承転結がなく寄せ集め的なのだが、演出のセンスで引き込まれた感じ。まあ、そこがこの作品の狙いなんでしょう。でも私、恥ずかしながら、最初ミアとファビアンの区別が付かず、かなり混乱してしまいました(←バカ?)。 8点(2004-03-21 02:45:47) |
15. 2001年宇宙の旅
例えば、謎解きゲームで最後まで答えが判らず、一人取り残されたときの悔しさみたいなものを感じる作品。何回か観ているのですが、正直、未だによく判らんのです。タルコフスキー作品みたいに判らんなりにも面白いと感じる映画もあるのですが、本作はいつも睡魔との戦いになってしまいます。なお、ここでの幾つかのコメントは大変参考になりましたので、折りをみて再鑑賞してみようかな。 5点(2004-02-08 00:14:01) |
16. エイリアン2
前作を大傑作と評価していたので、本作にはあまり興味がなかったのですが、友人があまりに奨めるので観た経緯があります。多くの方が仰るようにガラリと作風を変えたのは正解でしょう。娯楽性は格段にアップしています。あとは人それぞれの好みの問題でしょうが、これはこれで傑作だとおもいます。 7点(2004-02-07 22:49:13) |
17. 刑事コロンボ/美食の報酬<TVM>
《ネタバレ》 本作に苦言をひとつ。フグ毒「テトロドトキシン」には作中のような即効性はありません。毒殺シーンに関しては内外を問わず考証の足りないものが多く(神経毒なのに吐血して死んだりとか)、いつも不満に思ってしまうのですが、本作も例外ではなかったわけです。日本の描写があいかわらず中国とごっちゃになっているのはご愛嬌としますが(笑)。 5点(2004-02-07 13:33:48) |
18. チャイナ・シンドローム
私にとっては、鬼気迫る内容でした。私は原発とはまったく違いますが、安全性管理の規制を受けている業界に勤めていたことがあります。そこで外部委託先がインチキをしていたことが判明してかなりヘビーな状況に陥った経験があり、その当時の緊迫感がよみがえりました。この作品は勿論フィクションですが、同様の事が日常茶飯であることはその手の業界人なら皆判っていることなのに、責任感がないのか、想像力が貧困なのか、軽く考えている人があまりにも多すぎます。原発の問題という見方だけではなく、もっと広く安全管理の問題を描いている、いつの時代にも通用する作品ではないでしょうか。 9点(2004-01-31 05:07:07)(良:1票) |
19. エイリアン
ギーガーのデザインしたエイリアンが衝撃的。顔に貼り付く下等生物のようなシロモノから人間型に変態していく様が不気味である。恐怖の盛り上げ方も秀逸な、SFホラーの大傑作。満点! 10点(2004-01-26 01:44:55) |
20. 禁断の惑星
遥か昔に観たときですら、すでに古典SFの傑作と言われていた作品ですが、確かに着想が素晴しく、デザインもいい。古いSF作品を今の目で観る時は、脳内補正しまくりで辛いことがあったりしますが、本作なんかは素直に楽しめるのではないでしょうか。 8点(2004-01-26 01:11:48) |