1. プロメテウス
全体にただよういかがわしい感じのムード、サディスティックな医療マシン、そして遺跡の顔の像、これが凄いストレートで、なんかそういうところも未来惑星ザルドスみたいないかがわしい70年代SFの雰囲気があっていいんだ、という点などツボが多い映画なんだよね。エイリアン一作目への目配り、というか船内の食事するテーブルのデザインとか、ヒロインが最後逃げながら宇宙服を着るあたりのカメラアングルとか、火炎放射器とか、いろいろニヤリとする。(余談:そういう意味ではキャメロンの”エイリアン2”での1作目への気遣いはすごいよ、あらためて見直すとオープニング、スラコ号船内描写とかほんと細かいから!)あとね、主演のノオミ・ラパスは凄くよかったよ!この微妙に美人じゃない感じが映画のいかがわしい感じにぴったり!スコット監督らしいキャスティングだね。一作目のベロニカ・カートライトの微妙さに通じる、絶妙な微妙さ(笑)!!!!シガーニ・ウィーバーも絶世の美女的には撮られていなかった事を考えると、すばらしくはまっているよねえ!ないす!そしてアンドロイド役のマイケル・ファスベンダーの所作もすばらしい!!!しばらくこの映画のことばかり考えてしまいそう。 いろいろ考えてしまう映画ってのは良い映画だよ!というわけで大満足!!! [映画館(字幕)] 8点(2012-09-06 08:36:15) |
2. ゾンビランド
《ネタバレ》 ソーシャルネットワークの続編として見るとなお面白い。パーカー着てるし。この映画もコミュニケーションがテーマだしね。ビル・マーレイには本当に笑わせてもらった。 [DVD(字幕)] 7点(2011-03-21 10:10:21) |
3. ソーシャル・ネットワーク
ゴッドファーザー的な面白さだ。ゼア・ウィル・ビー・ブラッドにも通じる。冒頭の会話シーンが秀逸。アスペルガー的なキャラクターがよく表現されている上に、全ての発端となる重要なシーンだなー。幾度となくこういう物語は語られて来たけど、永遠のテーマなんだな。 [映画館(字幕)] 9点(2011-02-10 12:12:32)(良:1票) |
4. ベスト・キッド(2010)
《ネタバレ》 原題はカラテキッドなのに邦題がこうなっている。当時、日本人向けの邦題のはずなのになぜ分かりやすいカラテという言葉をわざわざ変えたのか謎だと思ったのだが今回はそもそもカラテじゃなくてクンフーになってるので逆に原題が謎になってる(笑)さて今回のリメイクだけど、良く出来てる。オリジナル版は84年ということで、80年代の青春映画にありがちなんだけど、”今見るとアレ”な感じが満載なんだよ。マッチオはかわいくて明るくポジティヴで女の子にもモテる男の子で、今の感覚でいうと、お前みたいな奴がいじめられる訳が無い、という謎のキャラクターに写る。いじめられる奴がクラス一のかわいこちゃんにモテる筈が無い。モテるかいじめられるかどっちかにしろ!って思うんだ。その辺、今回のリメイクも同じなのにちょっと現実味がある。ジェイデン・スミスの達者な演技による、いい感じにしょぼくれていていじめられそうな表情(父親ゆずりのハの字眉)がはまってる。さらに設定が中国に移住という事になっているので異国からきた黒人少年という輝きを持っている。なのでかわいこちゃんが興味を持つという点においてもそんなに不自然じゃない。あと、オリジナルの日本人カラテ師匠、ノリユキ・パット・モリタも良かったが、今回のジャッキー・チェンが抜群に良い。あまり表情を出さない押さえた演技がいい。パブリックイメージとしてあるコミカル演技はやらないんだ。で、前半 集団でリンチに合いそうなジェイデンを助けるときのカンフー技は彼のお家芸。ここがめちゃくちゃエキサイトするんだよなあ!ただ同じストーリーなのに上映時間がずっと長い。テンポがかなりゆっくりだ。これは修行シーンが長い(万里の長城とかいったりする)のが主な理由かな。ラストへの伏線にもなってるけど、映画的必然というよりは中国の景色をたくさん見せるためだろうなあ。全体的にただよう、”中国よいとこ一度はおいで”なムード。実に時代を反映しているじゃありませんか。80年代、自動車産業や精密機械で飛ぶ鳥を落とす勢いだった日本を題材にしたベスト・キッド、今や興味の対象は日本には無くイケイケの中国に乗り換えだ。 娯楽映画といえど、映画はその時代を映す鏡だな、とつくづく感じる一本だ。 [DVD(字幕)] 7点(2011-01-20 06:54:43)(良:3票) |
5. キック・アス
《ネタバレ》 いやー面白すぎる。暴力描写に遠慮がないのもとても必然性がある。前半のボンクラ描写に物凄く共感していた俺としては、血しぶき満載のバイオレンス開花にはもの凄くあがった。あと、キスしたらまずオッパイ触ってみる、というのもリアルでいい。あとニックケイジの演技にはひたすら笑わせてもらったし、やっぱりなんといってもヒットガールの歪めた唇にはハートをわしづかみにされた。俺も若ければ童貞守りたくなった。 [映画館(字幕)] 10点(2011-01-01 18:35:57)(笑:2票) (良:2票) |
6. バイオハザードIV アフターライフ
《ネタバレ》 さすが"ダメな方の"ポールアンダーソン。しっかりダメな映画になってた。シエンナ目当てで見たのに、やっぱあれか。次回作はたくさんでるということなんだろうが、シエンナの魅力だけではどうにもならないクオリティになりそうだなー。 [映画館(吹替)] 2点(2010-10-06 12:48:34) |
7. シャーロック・ホームズ(2009)
《ネタバレ》 延々と予告編が続くようなちゃかちゃかした演出。主演の二人の演技はとてもいいのにそれを感じさせない”タメ”や“間”のない演出。イギリス人のくせにイギリス的なユーモアが生きてないなあ。”悪い奴との対決は高いところで”というセオリーがまた復活していて吹いてしまった。 [映画館(字幕)] 6点(2010-04-03 21:44:06) |
8. レスラー
泣き死にするかと思った。ドキュメンタリーのような撮影はリアルすぎ。ため息、ボイラーの音など生活感を感じさせる一つ一つを丁寧に披露音響は見事。十分良い女だがあえて年齢を感じさせるように撮られたマリサ・トメイも良い。そして何よりぼこぼこの顔、不器用そうな指、体のパーツ全てで役を表現しきったミッキー・ロークには感服。傑作。 [DVD(字幕)] 10点(2010-01-24 01:15:10) |
9. ゾディアック(2007)
個人的にはフィンチャー監督の最高傑作だと思う。ややコケオドシ的な安っぽさがどこかにある監督だと思ってたのだが、ここまで重厚な映画を作れる力量があるとは思わなんだ。ロバート・ダウニー・Jrの演技は素晴らしく、彼をはじめ、出演者が良く時代の雰囲気を出している(衣装も良い)。俳優たちの声がみんないい。 [DVD(字幕)] 9点(2010-01-16 02:41:02) |
10. 2012(2009)
《ネタバレ》 しょぼい映画だ。話がしょぼすぎる。前半の車で逃げ回るシーンは馬鹿馬鹿しくて大笑いしながらみていたけどね。あんだけ大風呂敷広げておいてラストのクライマックスが”なんかドアにはさまって閉まらない”とは。目を疑うちっさい話。あんだけでっかい船なのに。ドラマ部分はみなさん遠慮なく昼寝していいですよ、くらいにゆるい。ただロシアの金持ちがいかにも悪いやつなのにやや人間性も描かれているあたりが微妙な味わいではある。 [映画館(字幕)] 7点(2010-01-08 07:33:55) |
11. アバター(2009)
《ネタバレ》 ストーリーはヘボい。っつーかダンス・ウィズ・ウルヴス的なもので誰でも想像できる凡庸なもの。だけど、この映像体験は・・・・。凄すぎる。絶対に映画館で見なければならない映画であることは間違いない。とにかく明日にでも見に行っとけ!と問答無用でオススメできるエンタテイメント作品。ストーリーもヘボいといいつつ、キャメロンつながりで言えばエイリアン目線での”エイリアン2”といった味わいもあるのでそういう見方をすればなお面白い。 [映画館(字幕)] 8点(2009-12-26 01:40:17) |
12. 3時10分、決断のとき
《ネタバレ》 クリスチャン・ベイルが出ていることもあってか、”ダークナイト”の西部劇版みたいだった。ラッセル・クロウがジョーカーね。彼は偽善が嫌いで、正義感を振りかざす人間をなるべく直接手を下さずに破滅に陥れるのが生きがい。ベイルには敗北を認めるが、有能だが無粋にも殺しまくる部下たちを皆殺し。ラスト、口笛で馬を呼び、軽々と脱走するのを暗示させる。次なる正義漢に挑戦するのだろう。 [DVD(字幕)] 8点(2009-12-15 00:54:24) |
13. カールじいさんの空飛ぶ家
凄く良かったと思います。完全に大人向けな冒頭は涙を誘うし、犬らしさを擬人化したギャグの数々は大いに笑う。ただ物語の焦点がややバラけてしまっていて妻への思い、少年との関係、あこがれの冒険家との関係、などそれぞれがやや中途半端かなあ。もっと少年との心のふれあいをもっと深く描いてほしかったな。無声映画的演出、動物の擬人化のおもしろさ、大きい乗り物、などウォーリーなど過去の作品で得たテクニックで作った、という感じもして、そういうこなれた感じがマイナスに感じられはするものの、とても高水準の作品だと思います。ピクサー作品を愛する人達が厳しいことを言うのも分りますが、一般的に考えれば十分お勧めに値する作品です。 [映画館(吹替)] 8点(2009-12-05 20:53:58) |
14. 007/慰めの報酬
アクションはすごいけど。とにかく人を殺しまくるボンド。シガーなみの殺人鬼。Mに”また人殺して!ダメだって言ったでしょう!”と怒られてふてくされるボンド。バカなボンド。バカボンド。悪役のグリーンが阿部サダヲに見えてしょうがなかった。 [DVD(字幕)] 6点(2009-07-04 21:03:21)(笑:1票) |
15. ターミネーター4
《ネタバレ》 これは酷い。マイケル・ベイの映画かと思った。派手なCGアクションと陳腐なストーリー。確かにこれでもかというくらいの怒涛のアクションはそれだけで十分見もので料金分は楽しませてくれるが、ストーリーはありえないくらい酷い。語るものが何も無い。評判の悪い”3”だって目標を失ったジョン・コナーがダメ人間になっているって設定が印象的で、人類への批判的メッセージが見え隠れしていたのに。大体スカイネットってなんでこんなまどろっこしいことしてんだか。コンピュータって頭悪いな。いや、人間とただ戦争ごっこしたいだけなんじゃないか、とも思う。進化して”戦争する楽しみ”まで覚えてしまったスカイネットが人間をいい遊び相手と認識した、とかそういう話にすればよかったのに。この映画は設定とロボットで遊んでるだけのバカ映画ですよ。 [映画館(字幕)] 4点(2009-06-21 07:26:04)(良:2票) |
16. 片腕マシンガール
みなさん褒めてる割に点数低いですよ。好きなら好きで高得点にしましょう(笑)。全くダレない、志の高い映画です! [DVD(邦画)] 8点(2009-02-20 23:33:40)(笑:1票) |
17. ハプニング
《ネタバレ》 ぼくはなんだかシャマランの今の心境を映し出しているような気がしてなりませんでした。 もう映画は当たらないし、契約も切られるし。いっそはちゃめちゃやってやろうか、いや、俺自身が自殺したい気分なんだよ!っていう心の叫びのような悪趣味な自殺オンパレード。 やっとたどり着いた民家の老婆が理不尽ってのもなんだか意味深。これはプロデューサーかな。自分をサポートしてくれるのかと思ったらこんな脚本はクソだ!といきなりダメだしされた、なんなんだ、この理解できない行動は!そういう気持ちがこの老婆に投影されてるんじゃないか。 そしてもう絶対絶命、ってところで自然と助かっちゃった、ってのが希望的観測。きっとこの映画も成功して、何事もなかったかのように俺はもてはやされるよ。 ラストでは別の国で同じ現象が!!今もてはやされてる外国人監督よ、次はお前らの番だからな!ってことで。痛々しいですな。でも思ったよりはつまんなくなかった。 [DVD(字幕)] 6点(2009-01-27 07:34:00)(笑:1票) (良:1票) |
18. トロピック・サンダー/史上最低の作戦
《ネタバレ》 冒頭のトレイラーから笑えるし、配給会社のロゴもばっちり出てきて(しかも映画の内容と会社のキャラクターがうまくマッチしている)すごい。 全体的にはちゃめちゃでありながらも一切の手抜きがないところが、笑うというより感心してしまった。 プラトーンや地獄の黙示録、といった戦争映画をパロディにしつつ根幹のストーリーは”オズの魔法使い”的なオーソドックスなもの。ただキャラクター設定に映画界への痛烈な皮肉や批判を織り込み、コメディでありながら物凄いメッセージ性の強い映画になっていて内容はかなり濃いものであります。R・ダウニー・Jrのラッセル・クロウのパロディと思われるメソッド俳優のパロディはマジにオスカー級の演技だと思う。 [映画館(邦画)] 9点(2008-11-29 17:19:51) |
19. ミスト
《ネタバレ》 スティーヴン・キングものということで、雰囲気的には”ドリームキャッチャー”に似てなくもないですね。 密室の中における心理劇、という側面も強く出しています。特に、最初変人扱いされていた狂信的なユダヤ教信者の女が異常な状況の中で恐怖を煽ることにより台等していく、という様をかなり力を入れて描いていています。これはおそらくこのスーパーマーケットの中を”国家”とかそういうものに見立てているのでしょう。ブッシュへの 支持(ダラボンの政治観はわかりませんが)とか、もっと古くは”赤狩り”とか、KKKとか、そういう恐怖とか怒りを煽られることにより冷静な判断とか正気を失いやすい民衆というものを象徴してるんですね。そういうところがこの映画を単なるモンスター映画と一線を画するものであり、やはりさすが”ショーシャンクの空に”のダラボン監督の描きたかったものである、と言いたいところですが。しかし!!ダラボン監督といえば”ブロブ”とか”ザ・フライ2”とかの脚本を書いてた人ですよ、なんだかんだ言ってモンスター映画が好きに決まってるんですよ、やりたかったに違いないんですね。”ショーシャンク”しかイメージが無い人にとっては意外に感じる映画かもしれませんが、むしろ本質に近いんです。だからB級まるだしのクリーチャーを嬉しそうにだしてるんですよ。冒頭、主人公の部屋には書き上げた”遊星からの物体X”のポスターなんかがあることから”密室モンスター映画”へのオマージュが感じられますし。その後の展開も暗示してますね。あと、ダイハード2で全裸で踊ってたスチュアート大佐ことW・サドラーが汚いおっさんになって出てきてびっくりしましたなあ。老けたなあ。 [DVD(字幕)] 7点(2008-10-02 23:18:43) |
20. ダイ・ハード4.0
《ネタバレ》 どちらかというと”ターミネーター”シリーズに近い。マットがジョン・コナーに見える。それにしても”ジョンソン”が出てきたのには吹いた!!!よっぽど”1”が好きな人にしかわからんギャグじゃねえの? [映画館(字幕)] 8点(2007-08-13 09:36:46) |