1. サウンド・オブ・サンダー
トリュフォーが映画化した「華氏451」で名高いブラッドベリの原作を 傑作「カプリコン・1」のピーター・ハイアムズが映画化。 ハットンのセリフ:「…火星のブルベイカー」とはまさしく、 「カプリコン・1」のチャールズ・ブルベイカー飛行士のことであり、 「カプリコン・1」を知っている人にしかわからないギャグとして 仕込んでいる。 過去に及ぼした影響により起こっているタイムパラドックスを 現在に修正反映させるタイムウェイブという考え方が面白く、 それを津波のように視覚的に見せるアイデアも素晴らしい。 内容的には、特に秀作とは思えないが、それでも、普通に入り込んで 観られれば楽しめる作品だと思う。 [DVD(字幕)] 5点(2006-10-01 02:15:02) |
2. 靴をなくした天使
姑息でぐうたらな駄目男が、たまたま遭遇した飛行機墜落事故で、魔が刺して人名救助してしまったために巻き起こるハートフルコメディ。 通常ならば、そこから、男が善に支配されて、そのサクセスストーリーを見守り、観客はそんな男に感情移入して感動を。。。というような形態も取れなくないのだが、本作は、決してそういう方向性で話を進めていかない。 主人公は、決して悪い人間ではないのだが、徹底してぐうたらで姑息。その駄目主人公と、やはり微妙に姑息なホームレスと、主人公に徹底して懐疑的なニュースキャスター。 この三者を絡めて対比させながら、どうにも憎みきれない主人公とホームレスの行動を滑稽に描写しつつ、更に、ある種の違和感をはらみつつ、物語は展開していく。 違う側面で姑息な二人の男の行動が果たしてどう収束するのか、見ている間の観客の違和感がどう解決されるのか、全く想像ができないだけに、ハラハラとした心持で観客はこの三人を見守っていくことになる。 しかし、作品は、シナリオが破綻することなく、うまい具合に話を着地させているのだ。 主人公に投げかけるキャスターの最後の一言が全ての違和感を払拭してハッピーエンドにしてしまう。 うまい、シナリオです。 [地上波(字幕)] 8点(2006-01-20 01:39:17) |
3. ウィラード(2003)
学生運動をテーマにした「いちご白書」のブルース・デーヴィソン主演で作られた、同名映画のリメイク。 主演は、バック・トゥ・ザ・フューチャーの第1作のみで降板させられた、父親ジョージ・マクフライ役のクリスピン・グローバー。本作では、オリジナル作へのオマージュが随所にみられ、劇中では、幼少の頃のマイケル・ジャクソンが歌うオリジナル作「ウィラード」の続編「ベン」のテーマ曲も使用されている。 動物パニック作品として作られた「ウィラード」と動物と少年との友情に重点を置いた続編の「ベン」では、 作風が異なるため、しっとりと哀愁のこもった主題歌「ベンのテーマ」は本作には不釣合いな はずなのだけど、リメイク作では、うまい使い方をしていると思った。 また、劇中で登場する主人公ウィラードの亡き父親のポートレイト写真は、オリジナル作の主演俳優ブルース・デーヴィソンその人である。 リメイク作品としては、珍しく秀作なのではないだろうか。 [DVD(字幕)] 8点(2006-01-20 01:24:20) |
4. M:I-2
監督にジョン・ウーを起用し、前作に輪をかけるどころか、もはやアクション面のみを売りにした作品と 化したシリーズ第2弾。 オリジナルである米TVドラマ:スパイ大作戦の持ち味であるチーム頭脳プレイの醍醐味は もはや皆無で、こうなると、数あるアクション作品の亜流と言った印象である。 ジョン・ウーの独特のスタントアクションは、本作に魅力を与えるどころか、邪魔な存在以外の何物でもなく、 脚本的にも中途半端なシロモノとしか言いようが無い。 ジョン・ウーを監督に据えた本作で、ボロボロになった感のある、シリーズ。 トム・クルーズは、性懲りもなく、3を製作し、そろそろ公開するようだが、その出来や如何に。 果たして、幾分、軌道修正した内容となっているのだろうか? 少しの興味と期待を捨て去って見守ろうと思う。 [DVD(字幕)] 3点(2006-01-20 01:11:46) |
5. ミッション:インポッシブル
元々、ミッション・インポッシブル(邦題:スパイ大作戦)シリーズは、チームリーダー:フェルプス氏の元、 ある技術に特化したメンバー達がチーム連携し、各々の特技を駆使して指令を秘密裏に遂行していくという、 頭脳戦を主軸においたサスペンスドラマなのだが、トム・クルーズは、これをアクション・ドラマに仕立ててしまった。 そういう意味で、オリジナルのスパイ大作戦を念頭において見てしまうと、その醍醐味は、あまり得られない。 それでも、まだ初作である本作には、オリジナルへのオマージュが垣間見られ、本来あるべき 「ミッション・インポッシブル」としての娯楽性をまだうっすら残している。 MI2に至っては、もはやその影も形も吹き飛んでしまい、「ミッション・インポッシブル」とは名ばかりの 別物に醜く変異している。 話を本作に戻すと、導入部とクライマックスはひたすら格好良い。 「燃えよドラゴン」のテーマ曲も書いたラロ・シフリンによる原曲は、ダニー・エルフマンのアレンジで、 重厚感が増し、よりインパクトのある楽曲となっていて、素敵だ。 監督は、デ・パルマであるため、その雰囲気から、推理サスペンスモノとして見ると逆に失敗する。 また、癖のあるデ・パルマの編集を見慣れていないと少し取り違えてしまうのではないかと思うシーンも見受けられる。 しかし、デ・パルマがクライマックスのアクション・シーンをここまで見せられるとは、少し意外な気もする。 [映画館(字幕)] 8点(2006-01-20 01:04:50)(良:1票) |
6. ショーシャンクの空に
《ネタバレ》 スティーブン・キングの原作を読んだこともなければ、予備知識もなかったため、 最初に見た時は、衝撃的だった。 冒頭で、主人公の刑が確定し、刑務所に収監され、刑務所生活を送り始める頃、主人公が本当に殺人を犯したのか、あるいは冤罪なのかという問題自体はほとんど大筋から除外された状況で話が進められていく。 それに加え、語り部が、主人公ではなく、レッドの視点であるため、観客はレッドと同じ視点から、「女房殺しのエリート銀行員」という肩書きの主人公に対し、ミステリアスな人物としてその行動を見守ることになる。 そして話は、彼の時折見せるヒューマンな一面を切り出して積み重ねられて行き、刑務所生活での彼の適応を中心に描かれて行く。 この時点で、主人公が冤罪かどうかは既に話の中心から掻き消えていて、刑務所を背景にしたヒューマンドラマの様相を呈している。「辛い状況下でも自分でいろいろと工夫して光を見出し、刑務所の中でも有意義に生きていく人物を描いた」ヒューマンドラマという刷り込みが行われ、既に、観客はどっぷりと、その物語に浸っているのではないだろうか? ところがある若者が刑務所に入所してきた事をきっかけに、物語は何やら怪しげな 方向へ様変わりしていく。 彼が、本当に無実の罪で収監されていることが、刑務所仲間や、観客達に明白に露呈し、突然、ストーリーの中心に据えられるのだ。 そこから、物語の色合いは、サスペンス性を帯び始め、話は一体どこへ帰結するのか? ストーリーが進めば進むほど、観客はそのランディングポイントを見失っていく。 だがそこには、予想もしなかった痛快なクライマックスが待ち構えているのだ。 初見は感動と、最高のカタルシスを得た。 [映画館(字幕)] 10点(2006-01-11 23:58:26)(良:8票) |
7. スター・ウォーズ/帝国の逆襲
「エピソードⅤ:THE EMPIRE STRIKES BACK」は、言わずと知れたスターウォーズ劇場シリーズの第2弾。 第一作目である前作「エピソードⅣ:A NEW HOPE」で反乱軍は、帝国軍の移動要塞「デススター」を破壊したが、その後の、帝国軍の掃討作戦の前に反乱軍は、どんどん追い詰められていく。 劇中では、プロデューサー:ゲーリー・カーツが予算を割き過ぎてシリーズの名シーンのひとつと成り得た冒頭の「氷の惑星ホスでの雪上戦」からその様相が描かれていく。 本作は、あまりにも細部に至る作りこみのきめ細かさが素晴らしくて、簡単な言葉で表現するには、語りつくせないものがある。(SFXの質がどうとかという話ではない) これは、前作からのプロデューサーで本作で首を切られたゲーリー・カーツと、映画学校時代のルーカスの恩師である監督:アーヴィン・カーシュナーの手腕以外の何物でもない。 それが証拠に、旧シリーズの最終章である「エピソードⅥ:RETURN OF THE JEDI」から新シリーズへと、プロデューサーがリック・マッカラムになった途端、シーンに対する作りこみが大雑把になっていく。 劇場で本作を見た後、「エピソードⅥ:RETURN OF THE JEDI」まで、3年待たされたのは、非常に辛かったが、本作はシリーズ中の最高傑作である。 [映画館(字幕)] 10点(2006-01-11 23:40:17)(良:1票) |
8. フォーガットン
《ネタバレ》 アメリカ映画では何かにつけて、いつも悪役のNSA(国家安全保障局)。 今作でも例外なく、罪もない主人公達につきまとい、追い詰め、車に横から突っ込むは、無関係なタクシーを蹴散らすはで、安全保障局は、国民を危険にさらすのであった(笑) 本作、某レンタルショップのジャンル分けでは、ミステリー分類だったのだけど、 話の始め頃から、冗談で「きっとエイリアンが絡んでるに違いないぞ」と、 家族の非難を浴びながらも、うだうだ言って見ていたら、本当にそういう筋書きだったので、変に納得した。 だって、そうでないと、収集が付けられない話の設定なんだからしょうがないなと。 ここで、コケた人は、ご愁傷様。 だいたい、政治的にも戦略的にも意味がなさげなレベルの飛行機事故の事実関係や情報操作に国家当局が絡んでいる点、しかも、その内容が個人レベルでの子供がいただのいなかっただのっとこで、既にミステリーにしては、おかしすぎる。しかも、そんだけ大風呂敷広げたら、後はもう、正体不明の力に頼るしかありません。 この手の話は個人的に嫌いではないので、なんだかんだ言いながら、最後まで楽しんだのだけど。 でも、NSAは何でいつも悪役なんだろうね? [DVD(字幕)] 5点(2005-11-04 03:57:40) |
9. レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語
原作はベストセラーらしい。児童書なのでしょうね、総じて子供向けの色合いが強く、細かい理屈のアナボコはたくさんあります。 けれど要素はブラックコメディです。 映画の始まり方と最後の「刑」には吹き出してしまいました。 本がたくさん出てるらしいので、シリーズで映画化するのかな? 私的には続編が出ても、今度は観たいとは思わないと思う。暇つぶし程度なら別だけど。 面白いのは、脇役にメリル・ストリープやら、ダスティン・ホフマンなんて名優を配置しているとこかな? シルエットとタイピングする手元くらいしか見えない語り部のレモニー・スニケットがジュード・ロウだったのもエンドロールのクレジットで知った。 ダスティン・ホフマンはカメオ出演らしく、脇役ってより、むしろエキストラじゃないかというくらいのチョイ出。 劇中で認識できたものの、エンドロールでのクレジットすらなかったと思う。 サニー役(ダブルキャスト)の双子カラ&シェルビー・ホフマンはダズの孫なのだろうか? 近年、シリアス路線が目だっていたコメディアン:ジム・キャリーが、持ち前のオーバーアクション演技を披露していたのには嬉しかった。 [DVD(字幕)] 6点(2005-09-29 12:12:53) |
10. ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク
映画「ジュラシック・パーク」の成功によって、続編の映像化を視野に入れて書かれたと思われる原作「ロストワールド」は、原作「ジュラシックパーク」の流れを汲んではいない。 クライトンは、映画「ジュラシック・パーク」のクライマックスを原作とは微妙に異なるシナリオで書いたため、「ロストワールド」では、原作のクライマックスから話を派生させられなかったのだろう。 続編として順当に書くならば、施設外で孵化して島から本土へ渡ったと思われる恐竜達のその後のエピソードを描くべきであるし、そちらの広がりの方が話としては興味深かった。 原作「ロストワールド」も、作品的に佳作の域から出ていなかったのだけど、映画の方は、さらに、切れもなく、だらだらとした作りとなっている。 ILMの映像技術は更に向上し、前作を凌ぐCG造詣となっているが、シナリオ的にもストーリーがあまり整理されているとは思えず、整合性の取れていない箇所もチラホラと目立つ。劇場鑑賞直後の感想は、前作のショックには及ばないどころか、作品としても駄作の感が強かった。 [映画館(字幕)] 6点(2005-09-20 13:39:23) |
11. ジュラシック・パーク
スピルバーグがクライトンを映画化するってんで、未読だった「ジュラシック・パーク」を読んだ。 その原作の面白いことったら!と同時に、え?こんなの映画化できるのか!?いや、どう考えても無理なんじゃないの? 劇場でびっくり仰天してしまった。 小説を読んで頭でイメージしていた映像の大半が、その通りの映像として展開されているのだから。 口はあんぐりあいて、「へぇ~。ほぇ~」などと、馬鹿みたいに感嘆しっぱなしだった。 今は、美麗なCGが当たり前みたいになってるけど、本作は20世紀中の作品で最も映像ショックを受けた作品である。 公開当時にこれを劇場で観て感動を得られたことを嬉しく思う。 [映画館(字幕)] 9点(2005-09-17 21:26:43)(良:1票) |
12. リトル・ダーリング
あんまり、ラブストーリーとか青春映画ってのをわざわざ観に行ったりしないので、この作品は、観たかった作品との併映だったと思う。何だったか忘れたけど。 それでも観ているとストーリーにはまって行くものだ。 この手のアイドル系作品てのは、もはや出来だの理屈だので見るのではなく、雰囲気やエピソードを楽しむものと割り切って観るのが肝心だ。 テイタム・オニールは、はっきり言ってタイプではなかったので、どうでも良かったが、クリスティ・マクニコルのキュートさと、後、誰だかわかんないが、脇役の女の子達の一人が良かった。 今、もう一度観てみたい。当時の感慨が甦る気がするから。 [映画館(字幕)] 5点(2005-09-14 18:25:33) |
13. 未来世紀ブラジル
奇才集団モンティ・パイソンのテリー・ギリアムが作るシュールな世界に憧れて観にいった。 見た当時も「なんか良かったなぁ」などと一緒に行った友人と話していた気もするが本当に俺達、理解できていたのか甚だ疑わしい。 DVDでも見直したのだけど、どこに感慨を持ったかがわかった気がする。 彼の作り出す映像と、その世界観なのだ。 だけど、彼が本当に表現したかった部分を理解できているかというと今も自分が疑わしい。 「バロン」辺りが、分かりやすくて、俺には合っているのかも。 [映画館(字幕)] 6点(2005-09-14 18:13:04) |
14. 炎の少女チャーリー(1984)
E.T.のドリュー・バリモアが主演てことと、派手なアクションシーンが目を引いたためについつい劇場に観にいった作品。 ガーティーも大きくなったねぇと思いつつ、でかい火の塊をボンボンと発生させては、飛ばすシーンには、当時としては結構楽しめました。 映画の影響でか、似たような内容の国内ドラマもあった気がするが、何だったかは覚えてない。 [映画館(字幕)] 7点(2005-09-14 18:02:04) |
15. 狼男アメリカン
「狼男、水で割ったらアメリカン」。ブランデーのCMかなんかと掛けて、 映画パンフレットにもそんなイラストが描かれていた。 当時、ホラーは突き詰めるとコメディになってしまうという事に気づいていたのは、 おそらく、「死霊のはらわた」で仕掛けて「キャプテン・スーパーマーケット」で実証したサム・ライミ監督と 「ケンタッキー・フライド・ムービー」や「ブルース・ブラザース」等のコメディ作品を撮っていた ジョン・ランディスくらいなものではないだろうか? だから、「狼男」をジョン・ランディスが撮るとこういう風になるのも自然だし、作品のアプローチとしてもとても面白い。 狼に食い殺された友達が夜な夜な主人公の所にやってくる度、体の腐敗度が進行していくなんて、 ブラックジョーク以外の何物でもない。 この作品は要所要所でバージョン違いの「ブルームーン」という曲を効果的に使っているのだが、 エンディングではスパッと終わったと同時に雰囲気にそぐわない能天気なバージョンの「ブルームーン」 が流れるというアンバランスさが巧みである。 彼にかかると全て予定調和なのだ。 やはり、名作です。 [映画館(字幕)] 10点(2005-09-14 17:40:07)(良:1票) |
16. E.T. 20周年アニバーサリー特別版
1982年のオリジナルと比較すると、これはかなり改悪された作品だと思う。 CG化することで映像面を向上させたいのも分かるが、向上させたつもりが 甚だ、風合いをつぶしているシーンも少なくない。例えば冒頭と最後の宇宙船の 発光具合。噴射口の光がオリジナルでは、風合いのある直線系のライトであった のが、ぼやっとした明滅に変わっていて、オリジナルの持つ光の風合いを損なった。 また、オリジナルではセリフや効果音の特に微細な音に独特の強調感を持たせていたのだが、音質面でも変更されてしまっていて、これが変に自然というか普通になってしまった。そのため、以前持っていた音の特色を失ってしまっている。 決定的にダメなのは、本作で一番カタルシスが得られていたシーンである、 エリオット達が警官達に追い詰められるシーン。 警官の持つ銃が無線機に差し替えられてしまったために、彼らの絶体絶命の度合い、絶望的な状況が半減してしまっている。警官の銃をカメラが抜いて、それを目にしたであろうエリオットが目を固く閉じるという一連のシーンの意味合いが全くかき消されているのだ。 これによって、その直後に続くシーンでのカタルシスが半減してしまった。 スピルバーグは一番、この「銃」の修正をやりたかったらしいが、流れやシーンを 変えずに「モノ」だけを変えたために、作品の微妙な整合性に影響を与えてしまい、 面白み自体を落してしまった。 そんなにこの「銃」に嫌悪を抱くのなら、手直しなんてやらずに、自作品としては封印してしまえば良かったのだ。 未見の方には、1982年のオリジナル版をお薦めします。 [映画館(字幕)] 7点(2005-09-14 16:53:30) |
17. ナショナル・トレジャー
「コン・エアー」でも書いたが、主役の「冴えないおっさん」の主演作品には、全く触手が伸びない俺は、それでも、「内容が面白そうだ」という家族どもの意見を尊重してレンタル屋でDVDを。 俺:「さぁ!観るぞ、みんな!どうせ主役は冴えないおっさんだが、なんか活躍してそうだ!準備はいいか?『ゲハゲハ・トレジャー』再生だ!」 息子:「これ、『ゲハゲハ・トレジャー』って言うの?」 妻:「違うよ!タイトル覚えてないんでしょ?」 俺:「おう!『なんたらトレジャー』だ。いいんだよ、適当で。どうせ、主役は冴えないおっさんなんだから、ゲハゲハでもスカスカでも」 俺:「うぉ?!なんじゃ?!!ニコラス・ケイジ!!髪の毛、増えてないか?!」 妻:「植毛したんじゃないの?」 俺:「お、恐るべし、ニコラス!冴えないおっさんから、イメチェンするつもりか?」 内容、結構面白かったですよ。 [DVD(字幕)] 6点(2005-09-14 05:39:18) |
18. カンフーハッスル
「少林サッカー」も楽しめましたが、本作の方が面白かった。 昔のジャッキー・チェン作品等にありがちだった、苦難を乗り越え強くなってという筋書きを取っ払って、センチメンタルさもカラっと転じさせている作品作りに好感が持てる。 コミカルと破天荒な色合いはチャウ・シンチーの持ち味なのでしょう。 これからも、ハチャメチャな作品を作って頂きたい。 [DVD(字幕)] 8点(2005-09-14 05:05:26) |
19. スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
《ネタバレ》 日本では1978年~2005年という、27年間にも渡ったシリーズ6作品の公開が とうとう完遂された。 当初の1977年製作のSTAR WARS (EPISODE Ⅳ - A NEW HOPE-) から 全9作を2001年までに製作公開するという構想からは大きく予定が変更されたものの それでも6作品を27年間に渡り公開仕切ったという本シリーズは、映画界にも 類を観ない長大な大河作品となった。 内容については、技術面が進化したとはいえ、旧シリーズの勢いや、作品作りの面から 比較すると新シリーズは旧シリーズほどの魅力がなく、メガホンをルーカス自身が 取り続けたこともあり失速感が顕著だ。 それでも、この本作はそういう新シリーズにあって、おそらく一番見所のある作品と なっていると思う。 旧シリーズにつながる本作であることから、全作通して出演しているC-3POやR2-D2とは別に、旧シリーズのキャラクターが若干ここで登場してくる。 イアン・マクダーミッド扮する最高議長であったパルパティーンは、本作で銀河皇帝の 容姿を現し、旧シリーズのレギュラー、ピーター・メイヒュー扮するチューバッカも 登場。そして、アナキンから変異したダースベイダーの声は、ジェームズ・アール・ ジョーンズ。 エンディングでタトゥイーンの二つの太陽を望むオーウェンの姿は、EPISODE Ⅳの冒頭 近くにあるルークの姿とダブる。 このシーンがもっとも、心に来ると共に、最高の悲劇作品として完結する本作を、 既知のEPISODE Ⅳに完全リンクさせて希望で終わらせる役目となっている。 本作の性格上、クライマックスでカタルシスを得られない作品であることは分かっているだけに、このシーンで終わらせた判断は、最高に素晴らしいと思う。 ともあれ、長きに渡るスターウォーズの幻想はこれで終幕する。 お疲れ様でした。 [映画館(字幕)] 8点(2005-08-11 02:19:29)(良:1票) |
20. ビッグ・フィッシュ
《ネタバレ》 玉手箱から出てくるいろんなお話の数々、観ていて素直に楽しい。 それぞれのエピソードの画作りがティム・バートンらしく、それぞれに雰囲気を持っている。 この辺りは、「シザーハンズ」を想起させる。 人は、時にエピソードをそれなりにデフォルメして語ることがある。 主人公の父は正にそのタイプの人間だ。 少し、話を誇張して息子や周りの人達を楽しませようとするサービス精神旺盛な人物なのだ。 そして、観客は、最後にエピソードの数々が、決して真っ赤な嘘の羅列ではないことを、目の当たりにする。 彼は少しだけ、尾ひれを付けたり誇張しているだけなのだと言うことを。 ただ大嘘も中には含まれていて、主人公が生まれたときのエピソードもその一つ。 けれども医者が語る本当のエピソードの方が、実は、感動的であったりする所が心憎い。 素敵な大人のファンタジーでした。 [DVD(字幕)] 8点(2004-12-14 00:25:29)(良:1票) |