1. デッドプール&ウルヴァリン
《ネタバレ》 非常に楽しかった映画です。 一方で「映画として評価」した場合、これは割と駄作なんじゃないか?というモヤモヤした気持ちも抱えながら見ていました。 この映画には思い出補正がかなり重要です。本来の意味での思い出補正とは違うのですが、どれだけFOXシリーズのマーベル映画に対して思い出があるか、その補正値が重要となります。逆に言えば思い出がない人は多分いまいちです。 なんか宣伝では「この映画には予習は必要ない」とか言ってたらしいですが(自分は未確認)、必要なのは予習ではなく思い出だとどなたかが言ってたのが非常にしっくりと来ています。 クリス・エヴァンスを活用したキャップと思わせといてからのヒューマントーチでしたというネタや、懐かしの旧ジャガーノート、ウェズリー・スナイプスのブレイドやエレクトラなど懐かしい面々、企画倒れのチャニング・テイタムのガンビットなどのマニアックなネタ等、そういうネタを楽しむ人向け映画ですね。 一方で最近の詰まらないMCUにうんざりしてた人に対してもフォローしており、マルチバースつまんないよねという批判(そしてこの映画自体がマルチバースネタを活用しているという皮肉)、ギャラ等のネタなど、ほぼほぼメタ表現ばかりに振り切っていましたね。 そこらへんを許せるかどうかが本作の評価の分かれ目かと思います。 ディズニー自体もマルチバースネタは失敗だったと認めており、つい先日カーンをヴィランとしたMCUの方向性を修正し、まさかのドクタードゥームにヴィラン変え、しかも俳優はロバートダウニーJrというびっくりネタをぶっこんできましたからね。これも割と劇薬だなぁ。サプライズではあるものの、素直に乗り切れないサプライズですわ。みんな納得してるのかな? そういう「MCUの背景」も込みで笑いをとる映画なので、映画単体としてどーなのよそれ?ってなりますよね。今はウケるけど、将来的に時代背景を知らない人が増えてきたら評価されない映画になるかと思います。 んで肝心の映画内容ですが、ストーリー自体はほんとしょーもない。 懐かしキャラネタをやりたいがために物語がおざなりになりすぎていて、デッドプールって所詮はこんなもんだよね?ということで納得させるしかなかったです。 デッドプールとウルヴァリンとのイチャイチャという感じのバトルについては非常に楽しかったし、カサンドラ・ノヴァの拠点に乗り込んでからのバトルは各ヒーローに各々の特色を生かした戦いが披露されて楽しかったんだけど、不要だったのがデッドプール軍団とのバトル。これまじでつまんないよね。デッドプールとウルヴァリンの特色を生かした共闘というわけではなく、単に強すぎるデッドプールとウルヴァリンが横スクロールアクションとして無双してるだけという。敵のデッドプール軍団の強さもよくわからないし、そもそも敵対する意味もわからないし、最後にピーターが出てきてみんなワッショイして戦闘終了の意味もわからないし。こういうしょうもないギャグでそれまで戦ってたことが一気に沈静化するってのは僕は一番嫌いなやつだなぁ。 バトルの一番の盛り上がりがカサンドラ・ノヴァの拠点なので、以降の蛇足感がかなりありましたね。犬ネタもしつこいし。 ボスであるカサンドラ・ノヴァについてはほんと決着のつけ方が盛り上がらない。能力がチート過ぎたしその対策も中盤でやっちゃったので、最終的なオチのつけ方はあれしかないんだろうけど・・・ 原作では相当チートキャラらしいですけどね。原作はどんな奴なんだろうと気になって、フェーズ4以降見ていなかったしゃべんじゃーずの動画を久々に見ちゃったよ。ただカサンドラ・ノヴァ自体がつまらないのか、原作がつまらないのか、解説が下手なのかわからんけど、解説聞いてて「このキャラ原作の方がもっとしょーもない奴だな」ってなりましたね。 一応カサンドラのセリフにあった「子宮内でへその緒でプロフェッサーXをころしそこねた」という話は原作にあるらしいですが、まあどうでもいいか。 ネタが多いので語れる内容は非常に多いし、ソーと違ってギャグが楽しかったのは良かったので個人的な満足度は高いのですが、減点ポイントも非常に多い、そんな感じです。 思い出補正+2でこの点数。 [映画館(字幕)] 7点(2024-07-31 11:41:06) |
2. エクスペンダブルズ ニューブラッド
《ネタバレ》 本国では爆死。ネットの評価もいまいち。 そんな情報を仕入れてハードルを思いっきり下げて鑑賞するのが良いかと思いました。 大御所アクション俳優はシルベスター・スタローン、ジェイソンステイサムぐらいか。 新規アクション俳優としてはイコ・ウワイスやトニー・ジャーなどの優れたアクション俳優が参戦しており、アクション面に関してはそれほど不満はない。バイクにマシンガン?アサルトライフル?が追加されて、バイクで銃撃しながらのアクションが割と楽しかったかな。あトニー・ジャーはキレてるアクションしててよかった。 実質ラスボスのイコ・ウワイスとのバトルはもうちょっと各殴り合いの合間にタメを作った方が良かったのかな。あとトンファーやくたってなかったね。 アンディ・ガルシアについては、最初見たとき「誰だっけこれ・・・アルパチーノ?違うなぁ・・・デニーロ??違うなぁ・・・」という感じで、終盤まで思い出せなかったのが悔しい。 活躍してるのがほぼステイサムじゃねーか!ってのはまあ確かに同意なんだけど、思ったよりは他の俳優も頑張ってたし、まあいいんじゃないかなと思いました。エクスペンダブルズの意味は・・・などと高尚な(?)ことは考えず、その辺の脳筋アクションぐらいと思ってみていると、割と楽しいと思います。 なんか褒めてないなw MMAオタクとしてはクートゥアが続投してて、懐かしいなとほっこりしたものの、あまりにも懐かしすぎてありがたみもなくなったなぁと思いました。どうせならコナー・マクレガーが出てたら「おお!」ってなったんだろうけど。マクレガーもそろそろそういう立場の選手だよね。ま、こいつの場合は素行が悪くて無理なのかもしれんけど。 超久々に作ったものの大爆死ということで、次回作は無しかなぁ。 ワイルドスピードみたいにみんなが出たがるコンテンツに成長できなかったのが残念ですね。 実現しないだろうけど、もし次があって、声を掛けたら集まってくれるような状況だったとしたら、 00年以降のアクションを頑張ってた ・マットデイモン ・マークウォールバーグ ・リーアム・ニーソン ・キアヌ・リーヴス ・デンゼル・ワシントン 等に加えて、裁判沙汰で被害を被ったジョニー・デップなども出られたら・・・ いやまあいくら予算があっても足らないな。どう考えても無理やな [映画館(字幕)] 6点(2024-01-16 16:28:32) |
3. ナポレオン(2023)
《ネタバレ》 リドリー・スコットお得意の美術や合戦の迫力は非常に素晴らしかったですが、物語については他の方も書いているように、恋愛を主軸にしたいのか、ナポレオンの歴史を追いかけたいのかあやふやなところがいまいちでしたね。 ナポレオンの人生のところどころをかいつまんだ作品として、非常に飛び飛びだなぁと感じました。 歴史の授業には良いかもしれませんね。 カットされた戦いなども多々あるので、恋愛物語を短くして、そちらも含めてもっと「なぜナポレオンは勝ちまくったのか」をじっくりと戦術とか丁寧に紹介しながら戦闘シーンを増やしてもらった方が個人的に好みだなぁ。もちろんそんなことしたら製作費はえらいことになるんでしょうけどねw [映画館(字幕)] 6点(2023-12-18 14:30:08) |
4. ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り
《ネタバレ》 こういうのでいいんだよ、こういうので。 原作のテーブルトークRPGはさっぱり知りません。そういう世代だったのか、家庭の事情によりそういうゲームは遊べなかったのか。 なので劇中の専門用語は「これなんだっけ?」ってなりましたが、まあこまけえ事はいいんだよ!単純に楽しもうぜ!というノリで楽しく見られました。 近年、この手の作品で避けて通れないのがポリコレ問題なんですが、ちゃんとファンタジー要素でポリコレ問題回避をしつつ、違和感なくファンタジーの世界観に落とし込んでいると思います。見ていて違和感無く見れるって大事だな。 まさにRPGという感じで、目的のためのアイテム探し、そこで起きる怪物との対決という映像的にワクワクさせるものがちゃんと提供されており、この映画がそんなに話題作にならないってのは非常に残念でありました。Twitter上では割と高評価だったのですが、やはり世間一般には響かないのか・・・ 個人的にはしつこく追っかけてくるデブドラゴンの辺りが楽しかったですね。途中だけ加入する有能イケメンの活躍もカッコよかった。途中だけ参加して途中からパーティから去っちゃうのは、FF4とかでもそういう仲間が多かったので、昔やった別作品を思い出しましたね。 お話としては特に驚きのシナリオとかそういうのはなく、ありきたりな筋書き、ありきたりなオチではあるのですが、定食屋に行ってちゃんとうまい魚定食が出てきたわ~って感じで、食べたいものがちゃんと出てきたので満足です。 昔の日曜ロードショーで放送されてそうな、お気軽ファンタジーアクション。 最近辛気臭い映画を見ることが多かったので、久々にこういう明るく楽しいノリの映画を見れてよかったです。 [映画館(字幕)] 7点(2023-05-22 17:22:16) |
5. ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー
《ネタバレ》 面白かったですよ。普通に面白かったです。ただまあみんな言ってることだけど、それ以上でもなくという感じではあります。 自分はスーファミまでのマリオしか知らず、64は持っていなかった、そしてその時期から格ゲー勢になった為、以降のマリオは一切触っておりません。3DSのマリオも何か買ったんだけど、あんまりやらずに終わったなぁ。やはり2Dで遊びたいおっさんなんですね。 話の展開があまりにも爆速すぎるのと、クッパの歌にあんまりノレなかったんだけど、そこ以外はゲームのネタが各所に散りばめられてた為見ていて楽しかったです。 ただ、マリオじゃなければ楽しかったか?といわれると、うーんて感じ。超お子様向けのCGアニメって感じで。 ピーチが戦う女性を演じるってのもまあ悪くは無いかな。ピーチの昔のゲームとのキャラ変については色々思う所はあるけど、それ以外にポリコレ臭がしなかったし、気持ちよく見ることができたと思います。こういうのでいいんだよ、こういうので。 [映画館(吹替)] 6点(2023-05-22 10:54:41) |
6. 聖闘士星矢 The Beginning
《ネタバレ》 Twitter上ではやたらと高評価だった本作ですが、見てみると単純に駄作。 行ってることがホッカイロレンと被っちゃうんだけど、どこに80億円も製作費をかけたの?っていうくらいチープ感が酷い。話によると原作者がクロスのデザインについて、元々原作に寄せていたものを改変したらどうかという意見を言ったがために、CGで作り直しとなって、結果製作費は高騰し、見た目が変わりすぎたことで事前の評判が最悪という泥沼に。 序盤の地下闘技場の格闘シーンと、秘書のマーク・ダカスコスの格闘シーンが見ごたえがあって、クロスを装着した後の戦いが微妙なのはあまりにも「それってどうなの?」って感じである。クロス装着後の格闘シーンについてはDC映画のスーパーマン系でも思ったんだけど、あまりにも早すぎる急加速での激突バトルはなんかいまいち面白みに欠けるんだよなぁ。最後も不完全燃焼決着のままだし。 また、言葉でダラダラ説明するシーン、単調すぎて面白みのない修行シーン、アテナの弁当?を落とした後にマリンさんが崖からダイブした事の伏線?回収が無いなど、色々脚本に不満点がある。 話の展開がダラダラしすぎてて、アクションも尻すぼみに悪くなっていく。正直何が高評価なのか、僕はさっぱり理解ができませんでした。真面目にやっている分おもしろいツッコミどころが無くなってしまったので、楽しいツッコミができる分ドラゴンボールエボリューションの方が楽しかったです。 原作の設定を忠実に守っているという意見も見受けられたのですが、アテナの髪の色以外に原作リスペクトを感じる部分がありませんでしたね。この辺も僕には正直さっぱり理解ができませんでした。 ちなみに原作は漫画のみで、アニメは一切見ておりません。スピンオフ関連も見ておりません。話も「なんでブロンズセイント同士で戦ってたんだっけ?」ってぐらい、あんまり覚えていない、思い入れの少ない作品ではありましたが。なので、熱烈なファンからしたら「原作に忠実」と思える・・・のかなぁ?まじでよくわかんないや。 大赤字確定なのでまた漫画・アニメ原作の悲しき実写化が生まれてしまったという印象。 そういやエヴァンゲリオンのハリウッド実写化はどこいったんだよー?ルーシー・リューの綾波レイというあまりにもあんまりな噂話はどこいったんだよー? [映画館(吹替)] 3点(2023-05-22 10:35:01)(良:1票) |
7. ザ・メニュー
《ネタバレ》 正直に言えば、微妙だった。 風刺、ブラックユーモア満載の本作は、予告編からもわかる通り、一見ただの高級レストランのようで徐々に不穏な事が起こっていくというミステリに分類される話ではあるんだが、そのミステリの部分の落とし前、落ちの付け方が非常に面白くない。 確かに支配者階級への批判、その象徴となる人間たちを最後には燃やして作品として完結させるというのはそれはそれで面白いんだが、そういう社会的メッセージだけの部分を高評価する「批評家」には本作はとても良いんだろうけど、僕は生粋のミステリ読者、それも社会的メッセージなどどうでもよい、驚きの部分に特化した「本格推理派」上がりの人間なので、サイコなミステリとして始まった本作をどのような驚き、どんでん返しを用意するかを楽しみにしていたが、その部分は面白みのない終わり方になって残念。 投げっぱなしの伏線(コテージにあった扉と同じ形のレストランにある扉の中は何なのか、シェフのコテージ内の過去の写真とか、放置しっぱなしの母親とか、コテージで襲ってきた女性従業員のセリフ(指示されていない、代わりになる気はない、等)が多く、それらが解明されてズバッと全てが繋がるカタルシスが欲しいんですよね。そこが不満点です。 あと、「食材」となる対象者がシェフの気まぐれ選定で(出身大学と奨学金の有無だけで食材になるなら、ほとんどのジャパニーズは食材対象になっちゃうなぁw)、かつシェフのその行動に至った心情の変化も多くは語られず、「なんでそんなことやったの?」という事について納得感があまりない。 本作が言いたいこと、やりたかったことはよくわかるし、主人公だけが最後解放されるのもよくわかるんだけど、僕の思てたんと違う!って感じで、そのずれが「微妙」という感覚に陥った。 良い点を挙げるとすると、単に社会的メッセージ、風刺のみで楽しむのであれば、本作は非常に面白い。シェフの気まぐれで集められたかわいそうな上流階級人間達だけでなく、彼らを「料理」する側のシェフや従業員たちもまたエゴイストの塊で、押し付けの部分がとても強い。料理の食べ方、客が欲するものを提供しない、従業員から客に対して罵倒を浴びせる等、どっちもどっちという感じではある。 が、それらを纏めて焼却処分とするのだから、ある意味平等、対等な終わり方ではある。消費する支配者階級の人間への批判も、また提供する側のエゴもまとめて描いている。 本作を今年のベスト映画の候補に挙げる人もいるのもわかるくらいだ。 あと、画作りがとても良い。島の風景や料理を提供する時の映像、撮り方がとても良かった。序盤の高級料理?との対比で作られたチーズバーガーなんか最高でしたね。 また役者の演技力も最高である。特に主人公を連れてきた、グルメ通の青年のグルメに対する狂気の執着心とそれを公開の場で晒刑にされてしまった時の彼の演技は素晴らしいものがある。一番印象に残るキャラじゃないかな? 主人公の演技もシェフの演技もとても良かったけど。 とまあ良い点も結構あり、この映画をみてどこに満足を得られるかで評価が大幅に変わるかなと思ってます。 僕はチーズバーガーな感じの、ありきたりなどんでん返しがあった方が面白かったかなと。支配者階級の人間も含めて全てシェフ側の人間で、ハメられているのはグルメ家きどりの相方で、たまたま巻き込まれた主人公によって計画が狂っていくとか、そういうのでも良かったんだよなぁ。 [映画館(字幕)] 6点(2022-11-28 16:33:11) |
8. ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー
《ネタバレ》 大失墜となったマイティ・ソーに比べると大幅に持ち直した内容だなとは思います。 敵も序盤の橋の上での襲撃など印象的なシーンは多いのですが、いかんせん船の上での決戦が見せ方が悪いのかいまいちだなと感じました。特に戦いの途中で場面がちょいちょい変わるので、今誰と誰が戦っていてどうなっているかがちょっとわかりにくかった。ジェットリーの映画「ブラックダイヤモンド」の時に、地下闘技場でのバトルとバギーのシーンが交互に映し出される演出について当時大分不評だったが、その文句を言ってる人の気持ちが理解できた。映画全体が長いのもあり結局集中力が途切れちゃって、橋の上でイキってて舐めプしてた将軍がいつ倒されたのか思い出せないレベル。 お話は中盤が中だるみ感がまあまああるものの、それほど時間を感じさせずきちっと締めたのは良かったかなと。 面白いかどうかといえばまあ普通、あるある展開ばかりだねという感じではあるが、妹がブラックパンサーを引き継ぐまでの成長過程をちゃんと描こうとした流れはそんなに悪くなかった。 先代のブラックパンサーの追悼の意味合いもあるので、ジョークが少なめだったのも良かったかな。 ただ、話のテーマが新興勢力の海底王国との衝突ばかりで終わってしまったのが個人的には残念。せっかく冒頭でアメリカやフランスが出てきてるんだから、どちらかというと「他国が持っていない技術・資源を持つ小国を狙う大国とどう戦うのか、どう折り合いをつけるのか」をテーマにした政治劇強めの話の方が面白かったと思う。ウインターソルジャーみたいな感じで。ワカンダってそういうテーマにぴったりの舞台設定じゃないですか。僕はそういう骨太は物語の方が好みなので、勿体ないなぁと感じておりました。 ネイモア軍団の行動もよくわからんことが多くて。一々橋の上で襲撃しなくても、ちゃんと当初の予定通り交渉すればよかったじゃないですか。そのうえで交渉を断られたら襲撃すればいいだけで。アイアンマンもどきのお披露目もCIAとの追っかけっこで十分できてるし。将軍とオコエの対決の伏線を貼りたかったのかもしれないけど、それは街襲撃とかで作れたしなぁ。 あとネイモア軍の不死身の理由も結局語られないまま終わってない?ネイモア自身は肌が乾燥したら弱くなるというのはあったけど、一般兵も不死身レベルなのがよくわからんかった。ソーの時もそうなんだけど、細かいことは投げっぱなしなのが最近目立つ気がする。 あとサノスの後で地球で新たな未知の力を持つ強豪が現れると、「君ら指パッチンの時なにしてたん?」ってなっちゃうね。エターナルズもそうなんだけど(エターナルズは苦しい言い訳をしてましたがw)。タロカン帝国だって半分ぐらいは人減ってるだろうにw ただ、冒頭の無音のマーベルロゴのシーンと、最後の喪服を燃やすシーンはベタながらぐっとくるものがありましたね。僕は泣いてないけど。 もし邦画だと、あそこは主人公が大泣きしてるんだろうなぁ。 やはり本作のように、静かに雰囲気だけで語るシーンは好きなんだよね。ここだけで+1点はある。 しかしフェーズ4もこれで終了ですか。 正直何してるフェーズなのかわかんなかったな。サノスという大災害のあとのその後を描いているだけで、MCUというシーンにおいてはスパイダーマンの退場劇とドクターストレンジの覚醒およびマルチバース世界の説明のみで、他は新キャラがちょこっとお披露目しただけで、全体的な話は特に進展なし。シリーズにおいて一番面白みに欠けるフェーズではありました。 アントマンから始まるフェーズ5からは面白くなることを期待してますよ。 [映画館(字幕)] 7点(2022-11-25 10:40:45) |
9. ソー:ラブ&サンダー
《ネタバレ》 シャンチーの時に僕は「MCUは一定水準は必ずクリアしてくる」と評価してましたが、本作はその一定水準未満でした。 あまりにもあんまりだ。 冗談抜きに、グリーンランタンのほうがおもしろくないか?これ 巷で評判が悪いことをあらかじめ目にしていたので、思いっきり、ものすごく思いっきりハードルを下げて鑑賞しましたよ。 それでもそのハードルにも躓いてコケた映画だなぁというのが正直な感想。 まじで褒めるところが無い。 ギャグが多すぎてバランスが悪いのは確かにそうだし、ギャグが寒いというのも確かにそうで。個人的には手榴弾に見せかけた音楽再生機の件がクッソ寒かったな。あそこでリズムに合わせて首を動かす仕草が「うわ・・・やば・・・」ってなったな。ゼウスのスカート持ってお茶目装ってるシーンもひどかったし。ラッセルクロウ、お前はそれでいいのか? マットデイモンのシーンも長すぎる。くどい。 ただ、じゃあギャグが滑らなければよかったのか?ギャグが減っていればよかったのか?と言われると全くそんなことは無く。お話が全然面白くない。 冒頭の闇落ちのエピソードを描いていたところは良かった気がするけど、それ以降は味のしないラーメンを食ってる感じで、ボケーっと見てた。 ガーディアンズとの共闘も別に共闘感が無いし・・・ そういや予告編にあった「ガーディアンズと一緒に戦っているけど戦うのを止める」シーンはどこいった?予告だと「戦うのが嫌になった」的な表現してたよなぁ?あれ、作り直して「無い事」にしたのか? これ書いてて上記の事にふと気づいてしまったんだけど、脚本がこんだけグダグダなのは、作り直したとかあるのかもしれんなぁ。 それくらいグダグダ脚本がひどかった。 ゼウスの件の全然要らないし、ゼウスの武器だって別に他の品物で代用できるレベルの代物じゃないですか。マジで次回予告のヘラクレスがやりたかっただけの場面で、正直いらなかったなぁ。 スターウォーズのEP8の無意味な寄り道を思い出したよ。 子供たちをさらって結局ソーの戦力になる流れも、ゴアは何がしたかったのかさっぱりわからん。子供たちをあれだけの数だけさらう必然性がどこにもないしな。自分の子供が死んだから、その苦しみをアズガルド住民にも分け与えてやる的なことだって、ころすのならわかるがさらうという行動に結びつかんしかなぁ。まあディズニーだから子供が傷つくシーンは撮れないし。 だったらストレートに大人の神だけやってしまえばよかったのに。 ゴアがいる影の星だっけ?あそこのシーンもダラダラ続くし、子供たちをさらってあそこに逃げたのもストームブレイカーが欲しいだけってのもなんだかなぁ。 ストームブレイカーが願いをかなえる場所の鍵となるというのも「なんでゴアはわかったの?」と唐突に説明されててね。だったら最初からガーディアンズもろともソーを襲いに行けばよかったじゃん。他の神殺しもする必要がないじゃん。 展開の必然性が何も無いのよね。 ゴアの見た目も三流ヴィランて感じで、デザインが詰まんなかったな。これだったらダークナイトの時のブルース・ウェインみたいなパリっとした恰好で剣をふるった方がカッコよかったんじゃないか?ヴィランがカッコよくないと絵的に締まらないぞ? そういう恰好でも圧倒的ヴィラン感を出すことができるのが、クリスチャンベールじゃないのか?チャンベールをなめとんのか? あと、もう子供たちが戦力に加わった時点で誰も傷つかないぬるま湯展開が想像されて、その時点で冷めちゃったんだよなぁ。家族も楽しくみられるMCUだから子供たちが大活躍するシーンがあってもいいんだろうけど・・・ソーがその役割かぁ。こういう扱いになるのか、ソーは。 ソーは前作のラグナロクも微妙なんだけど、正直単体作品が軒並み微妙なんで扱いが雑でかわいそうですね。ダークなんちゃらも個人的には楽しめたけど、話は全く記憶にないしな。 んでエンドロール中間映像で予告編出してるし。予告編を見て「もういいよ・・・」ってなったのは初めてです。 正直シャンチーの方が面白かった。シャンチー以下やぞ。しっかりせい。 書いてて段々腹立ってきた。昨日の時点ではそこまで腹立ってなくて、ただがっかりしたなぁという印象なんだけど、原因を文字に起こすとより不満が理解されてきて、怒りに変わってきたね。 [映画館(字幕)] 3点(2022-07-15 10:55:17)(良:1票) |
10. トップガン マーヴェリック
《ネタバレ》 前日に前作を復習してから鑑賞しました。 結果、前日に前作を見直したのは大正解。 冒頭から感じる前作と同じ光景にテンションが上がってきて、いい感じで映画にのめりこむことに成功。 やっぱ映画は楽しんだもん勝ちですからね。 その後ももはやなつかしさも感じるレベルの物語展開に、90年代以前の映画を見ている時のノリを思い出してきて、そのノリのまま鑑賞し終わった。 敵の基地にF14がある!って説明されたときにはそりゃーもうトム乗るよね?絶対乗るよね?乗るよね・・・乗ったー!! って感じですよ。 先の見える脚本、ありきたりなご都合主義脚本、それがどうした、ぼくとっぷがん。て感じですよ。 後からCG無しと聞いて驚愕しましたが、とにかく臨場感が半端ないまま童心に帰って楽しめました。 この映画に関しては細かいことを考えず、楽しんだ者の勝ちですね。 個人的には第五世代戦闘機と第四世代の力量差がよくわからないので、その力量差がわかるような場面が欲しかったなぁ。デモンストレーションで第四世代と第五世代が戦う、とか。 [映画館(字幕)] 8点(2022-06-27 17:22:03)(笑:1票) |
11. ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス
《ネタバレ》 本作については、この映画を見るうえで押さえておかなければならない前提条件に「ディズニープラス限定のものを押さえておかなければならない」というやり方について、かなりの批判が発生している。 MCUのファンであれば「押さえておいて当然、何を言ってんだ?」という話になるが、MCUファンではないがマーベル映画を楽しみにしていた「映画ファン」としては、ディズニー専門のサブスクに加入する気はないけど映画は劇場で全て見たいという人も一定数いるだろう。そうした人らは、冒頭でなぜワンダがいきなりキレまくってんのか、子供に固執してるのかわけがわからないだろう。 映画館だけで映画を楽しむ人もいるだろうし、映画という形態では追う事ができても、ドラマとなるとどうしても途中でだれてしまって見なくなる体質の人もいるだろう。私は後者の人間である。 既にアマプラに入っており、一時期ネトフリにも加入しているが、そもそも両者ともほぼ活用していなかった。映画館には積極的に通えるが、サブスクには金を払ってもほぼ見ない(他の趣味で忙しい)。 よって、ディズニープラスという限定的な作品しか見れないサブスクにわざわざ金を払うことは無いのである。 それでも、これまではそういうドラマの設定や展開などは「イースターエッグ」として楽しめるレベルであった。 映画だけを追っかけていても問題なかったのである。 それがここにきて、ついにディズニープラスを追いかけていないと映画を理解する権利無しという状況に追い込まれてきた。 この「振るい」が今後のビジネスとにどう影響するか。ディズニープラスの加入者が増えてディズニーがウハウハと思うなら、今後もこの流れが続くだろう。 そして映画館の顔を立てるべく、金の掛けた映画は劇場公開する。映画館側は怒らないし、ディズニープラス加入者が増えるしで両者WINWINの状態になるのだろう。なるのかな? この商法にキレて「もうMCUを追うのは止める」という人は自分の周りにもまあまあいるし、他にもたくさんいるのではないか。 個人的にはこの商法は悪手だったんじゃないかなと思う。 今後、どのような商法を続けるのかは興味がある。 さて、そんな感じでドラマ「ワンダビジョン」を見ていないと話がわけわからんということで、自分の場合は「シナリオのネタバレ解説サイト」を読んで予習することで乗り切った。 今後も加入する気はないが映画は追いたいのでこのスタンスを続けるつもりだが、今回のドクターストレンジ2に関してはこの手法でも問題なかった。 映画自体はまあまあの出来で、そんなにベタ褒めする程でもないけど最近の量産型ディズニーヒーロー物に比べると楽しめたのは事実だ。 サムライミの映画にはそれほど思い入れがないので、サムライミ演出がめちゃくちゃ楽しめたかというと別にそうでもないなぁという感じだが、新鮮味があったのは事実。ただ思っていたより怖くなかったしグロくもなかった。 冒頭から大暴れするスカーレットウィッチに「どうすんねんこれ」と驚愕しつつ、別次元でのイルミナティの連中の無能っぷりに笑いつつ、なんだかんだ一番楽しかったアクションが別次元のキャプテンマーベルとスカーレットの戦いだったなぁという感じ。 今回特に残念だったのが、前作での万華鏡の中で戦っているような独自のバトル演出がほぼ無くて、手をかざしたらなんか飛んで行ってぶつけ合うバトルに、ストレンジらしさが消えていたのが非常に残念。 音符バトルは確かに新鮮なんだけど、別に音符である必要は無いよね?って思っちゃったら最後、あまり面白みがないバトルだなと感じてしまった。 ゾンビストレンジも最初の登場シーンは面白かったけど・・・ ゾンビストレンジに対して「アメリカの力を使うしかない!」って言われたときは、ちょっとあまりにもベタ展開すぎませんかね?ってなっちゃった。 なんか批判だらけになっちゃったけど、割と楽しかったのは事実です。 十分楽しめたが、どうしても映画の評価に商法の批判が入ってきて素直に楽しめなかったのも事実なので、この点数。 今後のファンタスティックフォーやX-MENの動向も気になるし、期待感を持たせてくれましたので、今後の展開も楽しみにしてはいます。 なのでMCUの映画自体は追いかけるつもりですが、あこぎな商売に付き合う気はないので、ネタバレサイトをうまく活用しながら自分なりのスタンスで楽しんでいこうと思います。ネタバレサイトが規制されてしまったら、どうすっかなぁ・・・ [映画館(字幕)] 5点(2022-05-10 14:01:54)(良:2票) |
12. THE BATMAN-ザ・バットマン-
《ネタバレ》 近年の明るく楽しいマーベルヒーロー映画になれていたので、久々にこのようなダークな映画はとても新鮮に感じた。 終始画面が暗く、陰鬱な雰囲気の中で展開される地味な操作は、バットマンが別にバットマンである必要性を感じさせないくらいの地味な展開だが、今作のリドラーの得体のしれない嫌な空気感がとても良かった。 特によかったのは首に爆弾を仕込まれた男の場面。市長の葬儀の場面で外では悲鳴、しばらく何も絵的には起こらず、何が起こったのかわからない一定の間が合った後での車の突進、そしてバットマン登場。 この後のなぞなぞのやり取りはもうちょっとなぞなぞの答えを考える時間をくれても良かったのでは?と思うぐらいテンポが良かったが、何せなぞなぞすぐ答えるマンのバットマン、爆速で回答をしていく。あまりの回答の速さに、クイズ王か何かなのかな?とちょっと一人でウケていた。 そのあとも両親殺害の件で二転三転する話や、あっさり捕まった後で仕込んだ爆弾や信奉者らの展開など、中々先が予測できない展開が続く。 まあ一旦捕まるのは予告にもあったからなんとなく想像はついたけど、思ったより早くてそこは以外だったかな。 とまあ全般的に雰囲気や展開がとても好みで終始楽しく見られました。 3時間を感じさせないのはとても良かった。 また終始引きこもりなブルースウエインという新しいイメージも、これはこれで良かった気がする。 ただ、終盤のアクションシーンでバットマンを助けたキャットウーマン(クレジットにはキャットウーマンの文字はないけどね。ここは正直要らん配慮だなぁとは思うけど)とキスをしてたら残ってた信奉者に襲われるというベタベタな展開はちょっとイラっとしたなぁw 最後のキャットウーマンとのバイクでの並走は良かった。 とても良いシーン。 最後のT路地で無言で分かれる場面も良かったですね。 ダークナイトと比較されがちな本作ですが、あちらに比べると映画としてのバランスは確かに悪く、ダークナイトは超えられなかったのではと思う反面、作品の方向性が違うからしょうがないのかなと。僕はこういうバットマンも好きだよと。 好き嫌いだけの評価であれば、どちらも10点付けたいぐらいですね。 映画としてどうだった?と評価を求められれば、ダークナイトには及ばなかったけど、という回答。 色々書いたけど、久々にどす黒いヒーロー物を見れてとても良かったです。 冒頭にも書いたけど、最近の明るく楽しいヒーロー物ばかりだったので、ちょっと飽きてたところにこういう映画はとてもおいしく感じられました。 ラーメンで例えると、マーベルはとてもよくできたあっさり塩ラーメン、こちらは濃い味の家系ラーメンという感じ。決して具だくさんの二郎系ではない。 家系ラーメンといえば、TOHOシネマズ上野の近くにあるジェネリック家系ラーメンの店で昼飯を食べたら腹を壊した。 みなさんもTOHOシネマズ上野で映画を見た後で飯を食べる場合は注意してください。 [映画館(字幕)] 9点(2022-03-25 17:33:13)(良:1票) |
13. スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
《ネタバレ》 この映画を見終わった時の素直な感想は「ズルいなぁ・・・」でした。 スパイダーマンのシリーズ物としてみず、映画単体評価としてみると正直微妙なんですよね。5~6点が妥当な評価。 薄っぺらい幼稚な正義感で事態を混乱に陥れるピーター・パーカーの序盤の行動は、「馬鹿が騒ぎを起こして事態が混乱する展開」そのもの。俺の嫌いなタイプの展開なんですよね。まじ、序盤は「あー辛い、はやく終わんねーかな」ぐらいの気分で見てました。つくづく馬鹿の出る映画が嫌いなんだな(最終絶叫計画のような、おバカムービーは除く)。 しかもそれに加担するストレンジもアホである。ノリノリで魔術に加担するわ、制約条件をあらかじめピーターに伝えておかないのもアホ丸出しである。追加でピーターが条件を追加していくやりとりも割とイラっとしながら見てましたね。ピーターも適当だけど、そりゃ慌ててしまってそうなっちゃうもんだから、ストレンジも悪い。ていうか、マルチバースをやりたいという事が先行しすぎてて、それありきで物語が展開するのでそれまでの展開があまりも雑すぎてみててしんどい。 とはいえ、その後のマルチバース開始により過去敵が出てきた際、「即返すのが正しい」というストレンジの主張は真っ当すぎて、ピーターの偽善的な救済の行動にはな~んにもノレなかったんですわ。 ということで前半は特にイライラしながら見てましたが、中盤になると手のひら返し状態でテンションが上がってしまう。 やはりオクトパスとのハイウェイでのバトルも良い。スパイダーマンらしい「一般人を助けながらの戦闘」もきちっと入っている。ヒーロー物はこういうシーンがなきゃいけませんからね。 中盤にはグリーンゴブリンが本性を発揮。デフォーはやっぱり良い役者だなぁ。ノリノリの演技が見ていて楽しかった。 そして「ズルい」という思いで映画にのめりこみ始めるのが、後半のマルチバースからきたスパイダーマン集合。これはほんとテンションが上がった。思わず声が出たよ。 その後はスパイダーマンシリーズを見てきたファン向けの激熱展開が出まくり。 過去にできず悔やんでいた事を達成していく昔のスパイダーマン達(MJ助けられて良かったね)、ウェブシューターの有無のやり取り、3人での「お前はどういう状況なの?」という近況報告会など、とにかくソニースパイダーマン視聴者の胸を熱くする演出・展開が目白押し。 こりゃズルいぞ。 ヴィランもヴィランで過去シリーズのヴィランが同じ俳優で出てくるのでとにかく熱い。ジェイミーフォックスもよく来たなぁ。てかこんなに自信満々キャラだったっけ? 同窓会といえば同窓会なんだけど、とても熱い同窓会なんだよね。その点はマトリックスより大分良い同窓会でしたね。 そしてピーターパーカーの記憶が消された後のやり取りの切なさ。これはグッときましたね。MJとの別れ、一人暮らしを始めるくだり等、お祭り騒ぎの終わりの余韻がとても良い。 とにかく導入部のあまりの雑さで無理やりマルチバース展開にした本作ですが、中盤から非常に見ごたえありになってきたのでなんだかんだいって良かったです。 作品単体としては微妙でも、スパイダーマンシリーズの力で+2点加算で8点となります。 劇中では盲目の弁護士(デアデビルだよね?)も出てくるし、今後マイルス・モラレスが出てくるのではと予感させるようなセリフも出てくるし、わかる人にはわかるネタがたんまりと盛り込まれてましたね。 あとエンドクレジットの前半に差し込まれるヴェノムも良かったかな。結局スパイディとは会わずかいw ただエンドクレジット最後に入ったドクターストレンジの実質的な予告編は、「良いんだけど長いな」と思いました。 さて、このシリーズは一旦終わるのか、どうなのか。ピーター・パーカーの正体を知ってしまったらまたマルチバース時空が出てきてしまうのでピーター・パーカーはMCUには出せないものの、スパイダーマンはマイルス・モラレスで出せるから権利関係さえなんとかなればなんとかなるのか・・・?とか。MCUファンには今後のスパイダーマンの動向をやきもきさせる状況ですね。 特に最後出てくる文字が、やきもきさせますね・・・トム・ホランドはもう出てこないのかな・・・ 「ドクターストレンジ”は”帰ってくる」 [映画館(字幕)] 8点(2022-01-13 09:29:53) |
14. マトリックス レザレクションズ
《ネタバレ》 本作は金を掛けたマトリックス公式同人誌、同窓会、ファン限定感謝祭みたいなものである。 マトリックス作品を少なくとも劇場版は全てみたうえで、その上思い入れが無いと厳しいかと思う。 自分は初代だけ物凄く好きで、リローデットは物足りないなぁ、レボリューションズは求めていたものと違うなぁという感じで終わったものの、初代への思い入れはまあまああるので、ある程度最初に書いたものなんだろうなという認識のもと鑑賞。 感想を書くのは遅くなってるけど、見に行ったのは初週だったと思う。 せっかくなのでパンフレットも両方購入。 作品としてはやはり前半のメタ的なシーンを楽しめるかどうかが肝となる。 ここが楽しくなかったらほぼ満足度は少ない状態での帰宅となるだろう。 逆にここが楽しければ、後の展開が楽しくなくても「まあこれが本当に監督がやりたかったことなんだろうな」とか思って満足が行くかは置いといて、納得がいく帰宅になっただろう。 正直観客が求めている物と全く違う物を見せ続ける監督の胆力はまあまあすごいなと思うし、よくこんな内容で撮らせてOKが出たなと。監督が好きにやらないと降りると言ってたんかな。 個人的にはここのシーンは実は結構好き。ゆえに点数は高めとした。 後半からはマトリックスという感じのアクションシーン連続展開になるが、まあこれがまた緊張感がない。 初代とリローデットでも大分アクションに爽快感が違いすぎたなと思ってたが、それは緊張感の有無かなと思ってる。初代は負けたら終わり、助かるには電話から脱出するしかないという緊張感があったからこそ、一般兵には無双する爽快感、そしてエージェントが出てきた時の緊迫感が生まれていたのだが、リローデット以降は「まあなんかスタイリッシュなアクションをして勝つんでしょ」という感じで見てしまってて、高速道路でバトルに爽快感が足りない。 その緊迫感を生み出す要因として、僕は「電話からの脱出」を挙げる。リローデットって、電話から現実世界に逃げ戻るというシーンがほぼ無いのよね。唯一あるのがスミスに追い込まれた人間がスミスに取り込まれ、現実にスミスがやってくる場面。 それ以外はとりあえず戦って、凌いだらネオが助けて終わりという。 この「ゴールがはっきりしているかどうか」が緊張感に結びついていると思う。 本作はどうしても固定電話という概念が無い為、それの代用品に選んだのが鑑。初代でも鑑は印象的なシーンで使われたが、それを出入り口として使うとは。鑑から出てくるシーンは印象的ではあるが、入り口としては良いが出口としてはいまいちな設定。 そして緊張感がない最大のポイントとして、ほぼセリフで語られるトリニティと接続するための機械都市への侵入劇。「ここが一番難しい」と語っている侵入劇を全て語りながらサクサクっとトラブルもなく見せてしまう。一番難しいところじゃないんかい。 まあ人間VS機械で機械のフィールドで戦うため人間側が超不利というのが緊張感のポイントでもあったが、機械側が味方に付くとほんと緊張感が薄れてしまうね。 その後のアクションもカンフーや銃撃戦よりも、ほぼ救世主能力の弾止めATフィールドばかりで面白みがない。ボットの墜落演出も、SFというよりゾンビ物だなという印象。求めていたものと違う感が半端ない。 あと過去作と今作の違いとして、マトリックス内に侵入した人間の表情がめちゃくちゃ豊になってるんだよね。ここは大きな違和感を感じるポイントかなと。過去作は基本的に能面だからこそ、ここぞというときに勘定が強く出るととても感情的に、印象深くなるんだよね。それが常に他の映画、通常の世界と変わらないので、感情的な奴はただの変な奴になってしまう。 その弊害が、モーフィアスかな。まあこのモーフィアスもキャラは良いんだけど・・・ちょっとウザいよねw とまあ辛口批評をしてきましたが、後半はほぼCMで流れていたシーンばかりなものの見どころはきちんとあって決してつまらない映画でない。 あとは前半が楽しめれば5点は超えると思います。前半のメタシーンが楽しめなければ5点以下になるかな。 でもまあ過去作の出演者が元気そうにやってるのを見ると、ほっこりしましたね。出演したがっていたローレンスフィッシュバーン、なんで出してあげなかったんや・・・ [映画館(字幕)] 7点(2022-01-11 08:54:55)(良:1票) |
15. レミニセンス
《ネタバレ》 かなり期待していたのが仇になった感じ。 ノーラン弟が絡んでいるのでそういう意味でも脚本的に面白みがあり、また設定的にも新しい見たことが無いものを見せてくれると期待していったが、残念ながら映像面でもそんなに新しい感じはなく(水に沈みかけている都市の映像は綺麗だったが)、記憶潜入捜査も映像を見てるだけ、物語もそんなに斬新な話ではないミステリで、アクションも取ってつけたようなアクション(銃撃シーンは本当に必要だったか?)、何より致命的なのが水位が上がって沈みかけているという未来の設定がほとんど意味をなしていない点。物語がこの水位上昇が無くても完全に成立してしまうのが良くない。過去にすがって記憶を体験できる~ってのは別に水位である必要性がないしね。ここが非常に残念。 最後の記憶とリンクした会話は素晴らしかったが、このシーン以外に良いなと思うシーンが移動シーンだけってのが残念過ぎた。 脚本が超ご都合主義で、まず主人公がヒロインに惚れなければ話が進まない無茶っぷり。 この力推し、ダークナイトライジングを思い出すな。あとはアマルフィかな? 他にもツッコミどころがあまりにも多すぎて、途中で話に集中できなくなった。 ツッコミどころがあるのは映画としては当然あるものなので多少は良いのだけど、あまりにもレベルの低いツッコミどころ、多すぎる点はダメなんだなぁと認識させられました。 ヒュー・ジャックマンがかっこいいのが良い。キャスティングは非常に良かったかなと思いますね。 まじもったいない [映画館(字幕)] 5点(2021-09-24 17:40:28)(良:1票) |
16. シャン・チー/テン・リングスの伝説
《ネタバレ》 マーベルの最近の映画は必要最低限のクオリティが担保されてるため、最低ラインの楽しみは味わえる安心感がある。 一方で決してそのラインを超えない映画も多々あることは確かである。 本作もその一つで、キャラクター紹介ムービーとなっており、Wikipediaを読んでいるのと大差ないレベルの内容である。 キャプテンアメリカよりはクオリティが上がったかなという感じではあるが、似たような感じで、「次のアベンジャーズに向けての準備」がメインとなりすぎていて、映画単体で見ると面白みに欠ける。 みなさんも書いているように、シャン・チー自身にそこまでの魅力は感じられず、どちらかというとお父さんの方に魅力があって困る。 トニーレオンかっこよいですね。 1000年も裏の組織を牛耳ってきてた割にはおかあちゃんと出会って妙に人間臭くなるなど、ツッコミどころはあるもののキャラクターの魅力としてはええやんええやんって思いながら見てました。 ディズニーらしい軽口ジョークを沢山取り入れて、幅広い年齢層向けの映画に仕立てているのは最近のディズニーマーベルらしさ全開なんだけど、一時期は面白く見れた軽口ジョークも最近はなんの映画でも出てくるので食べすぎ、胸やけ感が強くなってしまった。 そういう意味で、ちょっとマーベル映画に冷めてきたのかな? アベンジャーズの3シーズンまでは全てサノスという共通の敵がいる状態でそれに向けての物語で軸が進んでいたため、単体作品がいまいちでもそちらにどうつながるのかという観点で興味を失わずに見れたけど、今作はまだ次の本命ヴィラン、次の軸となるものがみえてないので、まだ乗れてない状態。 はやく軸となるヴィランが何なのか、知りたいところですね。それが出てきてようやくマーベル映画の熱も戻ってくる・・・かもね。 で、この映画単体のツッコミどころはみんなも書いてる点が多いので今現在で書かれていないツッコミを上げると・・・ おかあちゃん「あなたには竜の心があるのよ」 シャン・チー、竜の心を思い出す → 本物の竜が出てくる ってことで、竜の心ってそういう意味じゃねーだろ!ってツッコミですかね。 いつのまに7つの玉を集めたのかな???(最後彼女にかめはめ波って言われてるし) [映画館(字幕)] 6点(2021-09-24 17:30:54) |
17. ゴジラvsコング
《ネタバレ》 やはり映画レビューといえばここを盛り上げねば、ということで、本日3連投目。 モンハン、モーコンと来て、脳みそとろけそうな映画のトリロジーを締めくくる映画としてゴジラVSコングをレビューするよ。 このシリーズ、最後の最後に出てくるのがゴジラとコングの直接対決ということなんだけど、ゴジラの方が出番は1作品分多いのが気になっている。 コングの2作目も作らないのかなと。 オープニングでトーナメント表みたいになってて、最後にゴジラVSコングとなっているけど、明らかにゴジラ側がデスブロックでしょう。コングが倒したのは変なトカゲだけだし。 まあそれは良いとして。 もう最初から爆笑の展開。「髑髏島のどこか」といってるのに、すぐここはモナークの研究施設であると判明。髑髏島に建てたのか、そもそも別の島なのか、謎。ていうか、未開の島だった髑髏島にわざわざこんな研究施設を建てるの?と冒頭から話の整合性がついているのかついていないのかさっぱりわからない展開。 ここからもうジェットコースター式に話が進んでいき、「え?え?」の連続。 他の人も書いてたけど、テーマパークのライド系のアトラクションみたいな話だよね。なんでこのライドに乗って移動するのか、そんなものは適当でいい、ただただアトラクション(本映画ではゴジラとコングの殴り合い)を楽しもうぜという展開。 だからこそ、余計に中盤の中だるみが気になった。 そもそも本編は1時間程がっつり削除された話という事を知り合いから聞かされたが(ソースは調べてません)、削除されても中だるみがあるのがすごいなと。 地底探検の下りがわりと中だるみ。あと基地潜入。 もうずっと怪獣の登場シーンだけでよいのでは。 アメリカから香港への一直線海底トンネルも爆笑もの。すげーなおい。あと地底から地上に戻るルートがゴジラの熱戦で開通した穴とかさぁ。これ、空想科学読本を作成した空想科学研究所が喜んで分析したがる案件じゃないですか。早く分析してほしいですね。まあ地球が滅亡する結論になるのは目に見えているけど。 そして我らが小栗旬。芹沢博士の息子?のはずが、悪役のパイロットとして登場しており、なんでそうなってんの?が何もなくてもう笑うしかない。 バッサリカットされたところにそういう話はあるんだろうけど、誰も興味が無いんだろうね。 最終的には小栗旬は白目向いてアヘ顔さらして終わりという。なんじゃそりゃ。まじでいてもいなくてもどうでもよいなw あと悪役企業の娘も死亡フラグを立ててから5秒後に回収という効率の良さを発揮していて、まじこれいなくても関係ないキャラやなという雑なお話。 で、ツッコミどころしかない人間ドラマは置いといて、怪獣バトルの方になりますが、他の方が述べているようにやはりゴジラが思ったより俊敏で驚きだったけど、概ねバトルは良好だったのでは。 派手さが売り、というかそれしかない映画だけど、それでよい。 メカゴジラも予告に一切登場しておらず、そのサプライズっぷりはとても良かった。よくぞここまで隠してたなと。大体日本の予告はいらんネタバレをしてしょうもないことになる事が多いので。 キングコング対ゴジラとは逆にゴジラが圧勝し、コングも復活からのゴジラ援護で少年漫画みたいなノリで終了に、体は大人頭脳は子供な我々も大歓喜。 レジェンダリー映画らしく決勝戦の舞台が中国で、ほぼ中国企業だなぁという感じではありましたが、中国人俳優がほとんど出ておらず、そこがとても意外でした。もしかして中国国内向けではカットされていないシーンとかがあるのかな? [映画館(字幕)] 7点(2021-07-20 13:38:26) |
18. モータルコンバット(2021)
《ネタバレ》 前の映画は見てません。ゲームもやってません。キャラはなんとなーく知ってますが設定などはさっぱりです。 全世界でもトップクラスの売り上げを誇る格ゲー「モータルコンバット」の実写版。 当然ながら日本では売れてません。最新作は確か販売もしてません(輸入盤でプレーすることになる)。 とにかくサブゼロがかっこいい。主人公が割と空気。 サブゼロアクションを堪能するための映画となっちゃってます。でもいいシーンは大体予告で使われちゃってるんだよなぁ。 敵陣営がライデンの拠点に攻め込んで来て一旦敗走するものの、すぐにリベンジ戦になるときの勢いの良さがすさまじい。 「1対1で戦えば勝機はある!」って、さっきそれで負けてなかったっけ? しかも1対1の場面を作るのが、ライデンのワープ能力。敵も味方もワープさせてないか?展開の移行の仕方が雑すぎてもはや何が何だか。 そんな物語性皆無のお話で、展開も読めまくりですが、サブゼロとのバトルが点数を大幅に引き上げて6点。サブゼロのアクションが弱けりゃ3ぐらいだよ。 あと魔界の神?とやらがさえないおっさんにしか見えなくて、威厳もなんもねぇ。 魔界の神の玉座、壁も天井も無いので環境劣悪だな。クラウドファンディングでもっと良いところに住めるようにがんばれよ、とか思ってた。 おバカなノリのノー天気アクション映画。最近こういうのが続くね。逆に新鮮だわw [映画館(字幕)] 6点(2021-07-20 10:50:09) |
19. モンスターハンター
《ネタバレ》 こちらに久しく投稿していなかったが、思い立ったように投稿。 ツイッターに連投で感想が投げ終わっていたため。こちらのサイトはSNSと比べると若干面倒ですので、投稿する時は気合入れなきゃですね。 さてさて、復帰の投稿作品がモンスターハンターですよ。監督と主演からもう大体の映画内容が察せられるのが素晴らしい映画。期待値?んなもんねぇよ。 元々モンハンはそれなりにやりこんでいて、ワールドではガチでやりまくってました。アイスボーンになってからは仕様がいまいち好きになれなくて、さらにプロハン(プロレベルの腕間のプレーヤー)仕様のDPSチェック(一定時間内に一定ダメージを与えないと即死するたいして面白くもない足かせ仕様)の乱発に不満が募り、最後に出てきた一般プレーヤーお断りのプロハン向けのモンスター「ミラボレアス」が出てきてついに愛想が尽きたという、プロハンにはなれないが通常プレーヤーとしては割と動けるプレーヤーという感じです。 予想通りのジョボビッチアクション、ジョボビッチ演技。気絶してるところから急に目が覚めて、「ハァー!」って目を見開くジョボビッチは毎度のこと。この監督の映画、いつもこんな事を嫁さんにさせてるけど、そういうプレーなのか??? しかしモンスターが強い。原作でもこんなに強くはない。ディアボロス亜種もやばいけど、ネルスキュラとか存在を忘れてるレベルで、そんなに強いイメージが無いんですよねぇ。 そしてモンハンといえば、リオレウス。これが強い強い。近代兵器が一切効かないやばさ。この怪獣映画感がとても良いね。こんなん、モンハン世界のボウガンでどうやって狩れるんだろうか。 原作再現といえば、モンハンワールドでのメンバーが登場してたり、ジョボビッチがゲーム中でも愛用しているという双剣を使ってるときは鬼神化のモーションをやってたりと原作再現をそれなりに頑張ろうという意気込みは良かった。 まあモンスター対近代兵器、対ハンターのシーンの面白さはとても素晴らしいんだが、それ以外のシーンがつまらない。ジョボビッチとトニー・ジャーとの喧嘩とか、全く持って中身のない人間ドラマとか。こんなに人間ドラマが意味のない映画、久々に見た気がするなぁ。90年代のハリウッド映画!って感じで。潔い。 あとカット割りがごちゃごちゃしてて、非常に見づらかった。こんなにカット割りがごちゃってる監督だっけ? ただ、モンハンワールドの受付嬢が吹っ飛ばされるシーンは爆笑した。モンハン世界の女キャラで双眼鏡のようなものを使ってたキャラは、モンハンの世界ではおなじみの、クエストを受注する窓口である「受付嬢」という役職のキャラなんだが、モンハンワールドではなぜかヒロイン面してずけずけと物語に入ってくるうえにいてもいなくてもどうでもよい割には感情的になっててプレーヤーの神経を逆なでする存在。かつ見た目が微妙と、救いがない(販促イベントでのコスプレイヤーがこのキャラのコスプレをしたやつはめちゃめちゃ可愛かった)。見た目を変える着せ替えシステムで、みんな受付嬢をバイオハザードのタイラントに変えてしまう始末。 そんな不人気?キャラが気持ちよく吹っ飛ばされるだけでも、モンハン勢は見る価値があるかもしれぬ。 あと、モンハンのテーマ曲が吹き替え版の吹き替えキャストのスタッフロール時のみに流れると聞いて、吹き替え版で見ました。ほんと、わずかしか流れませんね。 サイレントヒルの実写版では日本以外はサイレントヒルの音楽がスタッフロール中にガンガン流れたのに、モンハンもそうすりゃいいのにね。 とまあ、不満点はありますが、もともとのハードルが非常に低かったので、そこそこ満足。モンハン勢向けのネタにもなったしね(主に受付嬢)。 この後モータルコンバットとか、ゴジラVSコングとか物語性がほぼゼロな映画のレビューが続くので、頑張ってレビューするぞ! [映画館(吹替)] 5点(2021-07-20 10:29:18) |
20. TENET テネット
《ネタバレ》 大分前に2テネット済ですが、感想書く暇がなかったためこのタイミングでの記載に。 1回目を見たときはノーラン映画をこれから見るというのに、上映前の時間つぶしに喫茶店に入ってしまいアイスコーヒーを飲むという愚行を犯したせいで、爆弾が爆発するのが先か膀胱が爆発するのが先かみたいな状況で見たため、非常に理解が追い付かなく苦戦しました。 が、1回目を鑑賞したあとでパンフレットや解説サイトなどで流れを把握してから鑑賞すると、すんなりと理解が追い付きました。 解説サイトで疑問点に上がっていたことも、そこを意識してみると大体理解できたので、そうなるととても楽しく感じられる映画でしたね。 親子で時間に関わるタイムマシン的なものが出てくる映画に出演しているのはなかなか感慨深い。デジャヴも単純な終盤トンデモ映画と見せかけて実は奥が深いループ物(ループ物と気づいていない人も多いけど)でしたが、こちらもある種のループ物。 ループ物に外れ無しという原則に当てはまった映画でしたね。 この映画、理解するのに何テネット必要なのかなと最初は思ってましたが、解説サイトというカンニング?したとはいえ2テネット目で大体疑問点が解消されましたし、そこまで難しい映画ではなかったなという印象(カンニングしたけど)。 ただ、ノーラン、見せ方が親切じゃないのは確かである。 冒頭でのテロの時にも誰が何をしていてそれが見つかり救出を演出したテロなのか、とか細かいところが解説されないし、なんのためのシーンなのかがよくわからん場面(冒頭の風車の中でのトレーニングなど。あれ無くても直接陸に戻れるよね?)などがあるが、あまりそういう整合性に気を配らないのはダークナイトライジングなどでも明らか。意図があるのは明確だが、なんの意図があるかはちゃんと示してくれない。 また終盤のアルゴリズムの奪回の件。さらっと映している為「え?セイター死んじゃったけど大丈夫?」となるが、セイターが死んだ時点で解体が完了しているのがあの演出だとわからない。だからみんなそこで混乱してしまう。アルゴリズムの完成形をきちんと表現していないのがまず不親切。たいていの映画だと、ああいう全てをひっくり返す兵器が出てきたら、それが完成したらドーンと完成形を見せるじゃないですか。もしくは未完成の場合も「ここにこの部品が入れば完成形!」というのをじっくり見せるのが普通。なのにそれをあえてしていない。 さらによくある映画だと、解体するシーンをもっと手元とか細かく見せて、セイターが死ぬシーンと交互に移しながら「解体タイミングが間に合うか!?」というところをスローなりフラッシュバック的な演出なりでわかりやすくするんだけど、そこは勢いでやっちゃってるのよね。インセプションだとそこはきちんと表現してたんだけど・・・ ちなみに爆弾爆発前に奪還することに意味があり、あそこに爆発とともにアルゴリズムが埋められてしまう(アルゴリズムが完成した状態で取り出せなくなる状況)と未来人がアルゴリズムを起動するから敗北という解釈があったが、それだとセイターが死ぬタイミングはいつでもよかった(電話で勝利宣言している間にさっさと撃ち殺してもなんの問題もない)ことになるため、辻褄が合わない。セイターの死ぬタイミング以外は筋が通るので良い解釈だとは思うけど・・・なのであの時点で解体が完了し、アルゴリズムが起動できなくなっているという話じゃないと辻褄が合わないのよね。まあ単にテネット側が勘違いしている可能性もあるんだけど、それを言ったら整合性とかどうでもよくなってしまう。ユーチューブのアクセス数と収入欲しさにダークソウルのトンデモ解釈を垂れ流して、公式に否定されたのに「公式が否定してもそういう解釈があるはずだ!」として取り下げない連中と同じになってしまう。 なので今回の作品はあえてなのかわからんけど、わかりにくい題材を猶更わかりにくく作っているノーランが悪いのです。それが意図的だったとはいえ、わからん=不満という意見が噴出するのも仕方ない。 とはいえ、わかるとそれなりにスッキリするので、複数回鑑賞は必須です。複数回鑑賞を必須とさせる時点で作品としてどうなのか?という話も当然ながらありますけどね。 しかしまあニールと主人公の関係性はエモいよね。女性人気が高まっているとのことで。映画館で映画を鑑賞できない体質の嫁さんのためにも、早くDVDを買って見させてあげたいなぁ。DVD早く出ないかなぁ ちなみにマックス=ニール説は俺も反対です。そのほうがエモさが増えるのでそっちを推したいのもわからんではないけどね。 [インターネット(字幕)] 8点(2020-10-16 11:15:56) |