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プロフィール
コメント数 186
性別 男性
ホームページ http://vanitas.cocolog-nifty.com/blog/
自己紹介 半年レビュー書き込みがないまま放置でした。忙しかった。でも映画は見てたんです。だから、ぼちぼち再開します。

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1.  夏の夜は三たび微笑む 《ネタバレ》 
軽いベルイマンの代名詞的作品でしょう。というか、ベルイマンて、この手の軽さが魅力なんだと思う。『ファニーとアレクサンデル』ですら、軽さが支配している世界だとも思うんだ。中期過ぎの、やや息苦しいベルイマンが違うのではないかと。 この映画はずいぶん前に一度見たはずなのに記憶の中からすっかりストーリーが抜けてしまっていたのに驚いた。軽すぎて印象が残らなかったのかな。それはそれでこの映画に関してはほめ言葉かな。かすかにウディ・アレンの原点を見つけた!って喜びは覚えているけど。ウディ・アレンはこの映画に対する『サマーナイト』や『81/2』に対する『スターダストメモリー』といった具合に、ほんとにオマージュ映画を作るのがうまいやね。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2007-10-01 23:54:23)
2.  魔術師 《ネタバレ》 
うん。軽く楽しめるベルイマンだ。でもホント言うと、最後の最後に救われないような展開ならもっとよかったなって思ってしまった。ブラックユーモアで終わってほしかった。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-10-01 23:47:45)
3.  第七の封印 《ネタバレ》 
始めてみたときは、何か暗くてよくわからん映画だと思ったものだけど、二度目は(リマスターされた映像なのかな?)すごくシャープな映像で、シュールな展開で、一気に引き込まれた。結構笑える映画だということもわかった。 中世のヨーロッパは、ペストの流行で死が常態化していて、人間の驕りを矯めるために「死を思え」という言葉が一種の警句のように繰り返され、死の舞踏が描かれ、狂乱的なパフォーマンスにすら発展していった。演劇さえも「死」とか「信仰」などの抽象的なキャラクターを登場させる――そういう死と隣り合わせの中、主人公の騎士が、まさに「死」を相手に、自分の生死を賭してチェスをするなんて、これはとてもシュールな展開。最後には勝負をあきらめ、「死」を受け入れることで神の存在を見極めようとする。深い…。ちょっとついていけないくらい、深い。 超自然的存在が見えてしまう旅芸人の夫は、後のアレクサンデルを予見している? というか、共通のテーマを抱えてるってことか。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2007-09-29 06:32:30)
4.  ファニーとアレクサンデル 《ネタバレ》 
もうこれは見る前から点数が決まっている。もう何度目かの鑑賞だから、評価が揺るぐこともない。若きアレクサンデルの、死との対話。その何とも美しく、俗っぽく、且つまた示唆に富んだものであることか。それ自体がベルイマン版『ハムレット』、父の死によって全ての転落が始まるという設定が全く同じなんだね。父親が最後に言い残す、『これで亡霊が演じられる』というせりふの含みの大きさよ。この換骨奪胎振りに、ひたすら感服。 でも今回は3時間バージョンでの鑑賞。ずいぶん重要なエピソードが落ちているなあ、という印象。何より最初のひたすら無駄に長い(これほめ言葉)饗宴場面が切り捨てられるのは痛い。養父の娘たちの亡霊たちの登場がないと、いろいろ説明がつかないんじゃないかな。『ハムレット』が父親の死によって上演中断されたあと、落ち目になった劇団が『十二夜』を上演している場面もカット。『ハムレット』と『十二夜』って、シェイクスピアのキャリアの中でも執筆時期が隣接していると推測されている。その結びつきはベルイマンの中では結構重要だったはず。 とか何とか文句は言ったが、3時間版でも十分魅力は楽しめる。でも、やっぱりこれは、5時間でないと。(といいつつ、今回みたいに忙しいと、きっと3時間の方をまた選んでみてしまったりするんだろうな。)
[CS・衛星(邦画)] 10点(2007-09-29 00:12:22)(良:3票)
5.  鏡の中の女 《ネタバレ》 
評価が難しいなあ。決してつまらなかったわけじゃなく、むしろ飽きることなく見られたのだけど、でも、テーマ的に重すぎた。圧巻はラストの娘との対面や、祖父母との対話。深すぎる。 ひたすらカメラの視線に役者を晒し、極限まで役者を試す。演出とカメラと俳優の三位一体の業。『ある結婚の風景』もそうだったけど、これは、ほんと息苦しいまでの閉塞感で役者を試している。個人的にはユーモアとか諧謔に走るベルイマンのほうが好きなのだけど、この映画の力業は、それはそれで評価したい。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-01-30 22:57:21)
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