1. 過去のない男
台詞や演技よりも画面に映っている絵で物語を理解させる作りは好感が持てる。 みんなタバコ吸い過ぎです。空調の効かない金庫室の中で吸うのだけは遠慮して欲しかった。 過去のない男を何とか拘留しようとする警察に法律を空(そら)で唱えて言い負かす弁護人が一番かっこいい。そして、救世軍の淡谷のり子が毎夜夢に出てきてブルースを切なく歌う。思い出すとまた今夜も眠れない。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2005-05-15 08:27:55) |
2. WATARIDORI
鳥の動きを予測していたかの如くのカメラ位置、逆にカメラに合わせた動きをする鳥たちなど、対自然との千載一遇の一瞬のチャンスを捉えるために何時間も何日間も狙い続けた結果の賜物がこの美しい映像集の醍醐味だと最初は感動の心で魅入っていたのだが、見慣れてくると見せ方に凝りすぎたあまり次第に狙い通りに造られたヤラセ映像なのだと気付く。人間に近づくと鳥達には不幸が訪れるというとってつけたように見えるメッセージは成功していると思う。決してドキュメンタリーとしてではなく渡り鳥を使ってどれだけ斬新で奇抜な絵を作り上げたかを楽しんで鑑賞出来る映画として観るなら10点です。あとこれを観た夜は自分も自由に空を飛んでいる夢を必ず見ます。 8点(2005-02-16 22:35:05) |
3. ダンサー・イン・ザ・ダーク
手持ち風で揺れる画面は最初違和感があったけど、固定画面になる歌のシーンとのメリハリに慣れて次第にそれなりの効果を感じてくる。特に鉄橋でのダンスシーンがとても素晴らしい。移動する貨車とカメラの視点の細かな変化で表現する斬新な映像に目が釘付けになった。これらセルマの空想の中の出来事であるダンスシーンが終わるたびに現実はどんどん悪い方向へ進んでいく一連の展開方法はなかなかうまく作られている。セルマは裁判でなぜあれほどまで頑なに”沈黙”を守ったのだろうか。このときもっと事実を主張していれば金は自分のものだと認めさせられたし、殺人についても死刑は免れる事も可能であったであろうに。戦え!もっと生きろ!と思うけれど、無駄に抵抗せずに流れのままに受け入れるセルマの気持ちが不思議と良く判る。ラストの絞首刑に向かう所からはこのドキュメンタリーのような撮り方が見事に成功して背中がぞくぞくするほどのリアリティを感じ、観る者を主人公と同じ死の恐怖に陥れる悲劇の秀作。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2004-05-30 21:04:09) |
4. ターミネーター3
悪いと言う評判を聞いてから観たので予想していたよりも面白かったと感じました。冒頭のカーチェイスはすごいですね。やっぱり体を張って実際にスタントでやっているから見応えが充分ですな。こんなに町をぶっ壊しちゃって大丈夫なの?って心配します。ただ次第にVFX(って言うんですか、最近は)を使った場面が増えてからは驚きもなくつまらなくなるのは最近の映画の常ならん。ラストも「えっ、こんな終わり方?」という感じ。途中にシリーズを通しての謎解きのような部分がありこの作品の存在意義を辛うじて示しているものの、この3作目の役割を何とかこなして次作に最終的な責任を丸投げをしたように思えます。 7点(2004-03-28 22:44:46) |
5. 戦場のピアニスト
何の躊躇もなく人を撃ち殺していくシーンに心が締め付けられる思いの連続でした。ドイツ人が悪いのではなく戦争状態での狂気が人間を変えてしまったのでしょう。かつて日本も同じ事をしていていたことは若い人たちにも知って欲しい。途中からは逃げ続ける主人公ばかりに目が向けられ、運良くというかあまり苦労せずに周りの人々に助けられて行く姿に嫌悪感を持ちました。事実なんだから仕方ないと言えばそれまでだが、最後にドイツ人将校に見逃してもらう場面は特に。たくさんの賞を獲っていますが高い評価に疑問です。 6点(2004-01-11 12:35:33) |
6. バーティカル・リミット
そんなうまいこと行くかぁ、その状況でなんで助かるのっていう場面が多すぎて映画に入って行けませんでした。何でもっと広い場所にヘリを着けないいんだとか、救出場所で使うにしてはニトロの爆発が大きすぎるんじゃなあいとか疑問は多いが、でも最後は納得できる終わり方でよかったと思います。撮影は大変だったろうなと感心しますし、映像もとても綺麗ですのでハラハラドキドキを楽しみたい方にはお勧めできます。 6点(2003-10-05 22:42:00) |