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プロフィール
コメント数 60
性別 男性
ホームページ http://members.jcom.home.ne.jp/varus9/respect.allen.html
自己紹介 「アニーホール」のパンフレットを電車内で広げて見ていた。
ふと視線を移すと、真正面に座った外国人の女性がパンフを指差していた。続けて彼女は親指だけを突き出し、おもむろに軽くウインクをした。
嬉しかった。

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1.  ボウリング・フォー・コロンバイン 《ネタバレ》 
「自由」とは、どこまでも魅力的で、果てしなく尊いものであると思う。しかし、少しでもその意味を履き違えると、救いがたい状況を作り出してしまう。今、その悪例を端的に示しているのが、United States of America.大アメリカ帝国だ。もはやその誤った認識は、国内のみならず海を越え、山を越え、大陸を越えて世界中へと伝播させようとしている。ラストシーンでNRA会長のチャールトン・ヘストンが亡くなった6歳の少女の写真をしっかりと見つめ、ひと言、お悔やみの言葉を述べてくれたらと思ったが、やはり無理だった。それはそうだろう。彼の考える「自由」の恩恵が、あのビバリーヒルズの大豪邸であり、その引き換えとしてあるのが年間10000人を超す犠牲者たちだ。彼の冷酷なあの背中が「自由」を履き違えた今のアメリカを端的に物語っていた。ドキュメンタリー映画の評価基準をどう定めるのか、正直言ってよくわからない。題材なのか?編集方法なのか?それとも構成の仕方なのか?ライブ映像ではない以上、どうしたって不公平性は残るだろう。自身の意見に沿うよう都合よく編集を重ねたのかもしれない。しかし、本作が提起した事象は紛れもなく現実に起きた、あるいは今起きていることなのだ。アメリカだけに全責任を押し付けても始まらないが、その一端を背負ってるのもまた事実だ。「やらせだ!」「悪意がある!」「偏見だ!」と都合よく目を背けてきたツケと言い換えてもいい。マイケル・ムーアが正義の味方で、100%の善人だとは思わないけれど、それでもまだ彼のような存在があることが、そしてこのような作品にアカデミー賞という極めてポピュラリティある賞を与えたことが、アメリカに残された数少ない「救いの目」であると思う。社会を告発し、権力に物申す姿勢もまた「Free Country」の証明を意味するものだと思うから。
7点(2004-06-24 21:16:48)(良:1票)
2.  シカゴ(2002)
浅利慶太も、宮本亜門もきっと一生懸命勉強して「日本人でもできるはずだ!」って思ってるんだろうけど、こういうのを見せられるとミュージカルって、やっぱり英語圏の専売特許であると痛感させられる。完全なる土俵違いで「そりゃ日本人には無理だよ」と、民族的な卑下ではなく、「畑違い」という観点からそう思う。その意味ではタモリに全面賛同する。「All that JAZZ」の日本語訳の歌詞なんて想像しただけでゾッとするもんなぁ。(実は昔、草笛光子がヴェルマ役を舞台版でやっていたという悲しい過去アリ。草笛光子って・・・) さて、映画としての本作の評価だが、やはり舞台向きというのが率直な感想で、映像ならではの演出も見られたが「舞台でこそ」の印象が強い。ギア様の踊りは陳腐でこっけいだし、レニーゼルウィガーも、ガンバッタのはワカルヨ、でも彼女がこなせる役ではなかった。唯一サマになっていたのはゼタの姉貴で「この野郎、つくづく強欲な女だぜ」臭を出していてカッコよかった。まったく勝ち気な太モモだ!(ご愁傷様です、マイケル)よって作品のストーリーは抜群に面白いけれど、映画向きではない、またギアとレニーが力不足、付け焼刃だったということで7点。うん、妥当な数字
7点(2004-06-12 12:05:54)
3.  スコルピオンの恋まじない
「ロマンティック・コメディ」というジャンルをよく耳にするが、本当に「ロマンティック」な雰囲気をかもし出している作品というのは意外と少ない。かつてのアレン作品にあった「アク」や「クセ」は消えたが、本作は素敵な音楽と相まって真の意味で「ロマンティック」な一本だ。物語は淡々と進んで行き、オチも途中から分かってしまうが、むしろその予定調和ぶりが心地いい。しかし、観客の中には極めてシンプルな作りだけに「物足りない」と感じる方も出てくるだろう。だがそれは、今の映画がいたずらに複雑だったり、不必要に凝った作りをすることが「良作だ」とする傾向に慣れてしまった、現代人の感覚の方が麻痺してしまったせいではないだろうか。ムダを排し、ぜい肉を落とした「スコルピオンの恋まじない」。シンプルであればあるほど、“ロマンティック”はよりいっそうの輝きを放つ。
8点(2003-11-24 22:13:11)(良:2票)
4.  スモーク(1995)
毎日、抱えきれないないほどのドラマを抱えた人々を受け止めてくれるのが都会の美点というものだ。ときに優しく、ときに厳しく。それはNYだけに限らないだろう。ロンドンでも、パリでも、そしてTOKYOでも。誰しもが泣いたり、怒ったりしながら毎日を生きている。きっと明日も、そんな日常を街は包みこんでくれるはず。「都会の魅力」がギッシリ詰った一本だ。
8点(2003-11-18 01:12:28)
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