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1.  あん 《ネタバレ》 
先ごろ亡くなった樹木希林の主演映画。どら焼き屋の雇われ店長をしている千太郎(永瀬正敏)とそこに現れたあん作り歴50年という徳江(樹木希林)。この二人を中心にした物語で、とくに前半はこの二人やどら焼き屋にやってくる女子高生を中心としたお客さんたちとの交流を交えて、どら焼き屋が繁盛していくまでを描いている。小豆一粒一粒に愛情を持って接し、小豆に話しかけながら丁寧にあんを作っていく徳江の優しいまなざしはとても印象的だし、そのあん作りのシーンもまるでドキュメンタリーでも見ているかのように丁寧にじっくりと描かれているのが好感が持てるし、そんな苦労して作ったどら焼きをおいしそうにほおばるお客さんたちをみてこっちまでどら焼きが食べたくなってしまう。しかし、徳江がハンセン病患者であったことが露呈するあたりから空気は一変する。後半は重い内容だが、ハンセン病患者たちの思いや辛さというものがひしひしと伝わってくる。そして、亡くなった徳江が千太郎とワカナ(内田伽羅)に残したメッセージは今になって見ると実際の樹木希林ともオーバーラップするところがあって、吉井徳江という役柄と樹木希林という役者が本当に分からなくなって涙なくして見ることができなかった。千太郎が桜が満開の中、笑顔でどら焼きを売るラストシーン、それまでどこかやる気のなさげだった彼は徳江との出会いで変われた。また徳江もずっと隔離されていて、最後のほうになって社会とかかわることができた、これを思った時、否応なしに感動してしまった。ほぼ予備知識なしで見た映画だったのだが、本当に見て良かった映画だったと思う。そして、樹木希林さん、この人のような役者はもう二度と出てこないと本気で思う名女優のひとりで、亡くなられてしまったのは本当に残念でさびしい。心よりご冥福をお祈りします。
[DVD(邦画)] 8点(2018-10-10 00:48:11)(良:3票)
2.  ラッシュアワー3 《ネタバレ》 
シリーズ第3作。1作目や2作目を見たのがもう10年以上前(ジャッキー・チェンの主演映画を見るのも10年ぶりくらい。)で今更見るのもどうかと思ったが、そんなにつまらなくはなかった。相変わらずジャッキーとクリス・タッカーのコンビのやりとりは見ていて楽しい(ただ、クリス・タッカーは山寺宏一の吹き替えも相まってやたらうるさく感じるのがやはり気になる。)し、50代を迎えたジャッキーのアクションも衰えをあまり感じさせないのがうれしい。今回は悪役で真田広之が出ていて、明らかに80年代にジャッキーや真田広之のアクションに魅了された世代が主なターゲットといった印象だが、ジャッキーはともかく今の真田広之はアクション俳優というイメージよりも演技派俳優のイメージが強いせいか、この共演は個人的にはイマイチ盛り上がらず、せめて真田広之がJACにいたころに実現していたほうがよかったのではと思ってしまった。工藤夕貴の使い方もなんかもったいない。でも、この二人の吹き替えが別人なのは思ったよりも気にならなかった。このシリーズ、4作目はもうないだろうな。
[DVD(吹替)] 5点(2013-08-30 21:48:34)
3.  M:i:III 《ネタバレ》 
同じ評価点ではあるが、ジョン・ウー印のトム・クルーズのPVと化してしまった感のある2作目よりはストーリーの面白さで魅せる構成となっていて、前作よりははるかに面白かったと言える。でも、やっぱり派手な見せ場シーンが多く、一作目ほど緊張感がないので印象としては可もなく不可もなくといったところ。一作目からちょうど10年後に作られた作品で、冒頭の婚約パーティーのシーンにおける「この仕事を始めて10年だ。」というイーサンのセリフが妙に印象的。トム・クルーズはかなりこのシリーズに愛着があるのだろう。3作目までほぼ間をおかずに見て、少々飽きてきた気もするが、ここまで来たら残る1本も見てみよう。
[DVD(字幕)] 5点(2012-11-13 01:32:06)
4.  アイ,ロボット 《ネタバレ》 
近未来が舞台の映画なので荒唐無稽なのかなと思っていたら、案外そうではなく現実の世界でも起こりうるようなストーリーだったのでけっこう面白く見られた。でも最後のほうで普通のアクション映画になってしまったのがちょっと残念。これは余談だが、ジェームズ・クロムウェル演じる博士の声を日本語版で演じているのは大木民夫。だから彼の「コンピューターの中にゴーストがいる。」云々のセリフが「攻殻機動隊」の荒巻が言っているようにしか聞こえなかった。
[ビデオ(吹替)] 7点(2005-08-24 02:21:47)(良:1票)
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