1. M:i:III
どこをほめてよいのかも、どこをけなしてよいのかも判断に難しい感想書くのに非常に困る作品。明らかにスパイ映画としてもアクション映画としても一定のレベル以上のものを提供できているのに何なんだろう、この鑑賞中に漂う眠気は。そもそも娯楽映画って言葉の基準は何なんでしょうね。頭を使わずにというか思考を停止させて全くの受身の姿勢で観て楽しいなあと思える作品?お金を存分に使って製作者の技術の粋を見せつけて観客にすごいなあと思わせてくれる作品?見た後でテーマ性を深く考えさせられたり後味の悪さを残されることもなく、僕らの後の人生観にとって毒にも薬にもならない作品?何か最近「娯楽映画だから」「娯楽映画として」っていう考え方がよく分からなくなってきた自分にとって解釈が苦しい作品でした。まあ、個人的な本能に従って率直な感想を出すと「別に観なくても何ら差し支えなかった作品」なんですが、それは映画好きとして映画を愛してるといえないんじゃないか、映画に対する真摯な姿勢を放棄してんじゃないかとか思えるわけで。まあ、要するにもっと映画見て視野と感性を広げろってことですかね。 [映画館(字幕)] 5点(2006-08-06 21:58:01) |
2. ボーン・スプレマシー
前作で気に入らなかった部分がさっぱりなくなって純粋に質の高いアクションシーンとスパイムービーらしい敵勢力との頭脳戦の応酬を楽しめるようになったので、ずいぶん観れる作品に。前作も今作のための「振り」として考えれば十分許容範囲な気がしてくる。 [ビデオ(字幕)] 6点(2006-05-15 23:48:06) |
3. ボーン・アイデンティティー
今時そりゃねーだろって感じの任務失敗のエピソードや、取ってつけた感丸出しのヒロインとの恋愛劇など、主人公ボーンの内面描写が全てをぶち壊している。せっかく面白くなりそうな雰囲気を終始出し続けていたのに、結局テンションが上がりきらないまま終わってしまいました。 [ビデオ(字幕)] 4点(2006-05-15 23:37:46) |
4. 白バラの祈り/ゾフィー・ショル、最期の日々
《ネタバレ》 事実の再現ってことなら仕方ないことなのかもしれませんが、ビラまき行動の無計画さといい、主人公達のやってることがなんだかヘッポコなのであまり同情できません。鉤十字に×印をつけてまわるとか当時の状況ならとんでもなく大胆な行動なのは分かりますけど、やってること自体の程度が低すぎるというか…子供のイタズラかよ。他のナチスを扱った作品内などで組織の非道さを表す小話として「こんなこともあったんだ」程度に扱われるであろうネタをわざわざ取り上げて一作品にしたという感じで、ストーリーに広がりがなく、悪い方向でばかりスケールの小ささが目立っていたと思います。いや、だってほら、ナチスによる言論の自由に対する著しい抑圧なんて、僕等はだいたいプロトタイプなナチス像としてイメージできちゃうじゃないですか。別にあらすじ以上のサプライズがあるわけでもないので、冷めた目で見ると「ああ、今更こんなの作品にするんだ(自分は原作の存在知りませんでしたが)」って感じてしまうワケで、これがアカデミー外国語映画賞ノミネートって言われてもピンと来ないんですね。別に目新しさやスペクタクルな展開を求める作品じゃないってのも分かるけどさ。まあ、多分映画館での予告CMを見てなければ過度の期待もしなかったんでしょうけどね。「(裁判を強引に短期間で終わらせてまで)ナチスが隠し通したかった事実とは?!」なんて思わせぶりな宣伝してるもんだから、つい話にもう一捻りあるのかと思えば、最初に捕まり、それから刑が執行されるまでの流れを追ってくだけで終わっちゃいましたからね。 [映画館(字幕)] 3点(2006-05-15 21:35:06) |
5. クラッシュ(2004)
「部分的に面白かったシーンはけっこうあるけど全体的に面白かったかといわれるとそうでもない」。いや、本当はこういう一括りにしたような言い方大嫌いなんですが、実際思ってしまったので仕様がない。なんか言葉にできない消化不良感が。致命的なのが僕ら日本人にとって人種問題ってものがイマイチ肌感覚で分かっていないってことでしょうか。この映画のそれは「差別」を通り越して「憎悪」なんですよね。創作物としてオーバーに描いているのか、生々しいリアルを描いているのか分からんのです。分からない以上は評価を下すべきではないと思うのですが、まあこれは一個人の「感想」ということで。 [映画館(字幕)] 5点(2006-05-01 18:51:43) |
6. ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア
カッコ良すぎ。これ以上本当に何の言葉も語りたくなくなるほどの映画。いや、ストーリーについてはちょっとズルイなあ、って思うんですけどね。思いついたもん勝ちじゃないですか、あんなの。センスというかフィーリングに訴えかける作品なので評価は割れると思いますが、絶対一見はしておいてほしい映画。 [DVD(字幕)] 9点(2006-04-16 12:53:52) |