1. マイケル・コリンズ
《ネタバレ》 「麦の穂を揺らす風」を鑑賞した後だったので、それとついつい較べてしまうのですが、貧しい農村ではなく都会(ダブリン?)が舞台の中心だし登場人物も独立のリーダーとして地位を確立している人たちがメインのストーリーなので、虐げられたアイルランドの悲惨さがいまひとつ胸に響いてきませんでした。(コリンズったら豪華にホテル住まいなんかしちゃっているし・・・)そういう意味でこの映画はアイルランドの苦悩というよりは、独立の英雄コリンズの姿を描きたかったということなのでしょうね。だったら彼を英雄たらしめたその戦術とか、政治家としては老練ではなかったため不首尾に終わったイギリスとの交渉の過程なんぞをもうちょっと丁寧に描いてくれるとよりよかった気がします。DVDに付録されているドキュメンタリーを観てなんとなくコリンズの全体像が浮かび上がったという感じでしたから、映画単体だけで理解するのはちょっと厳しいかも。それにしても私が鑑賞したのは180分以上の特別版なのですが、それでも尚描ききれないってどういうことなんでしょうね。恋愛や三角関係云々は削ってもっと硬派な仕上がりにすべきだったですよね。最後にストーリーには関係ないんですが、アラン・リックマンってホントいい。本作鑑賞しながら、彼がスクリーンに出てくる度になんだか嬉しくなる自分を発見した次第です・・・ [DVD(字幕)] 7点(2008-01-18 17:20:56) |