1. 親切なクムジャさん
《ネタバレ》 作戦は13年前から始まっていた。真っ白な人生をと言う意味で贈られる出所時の豆腐を「余計なお世話です」と拒否して、13年分の復讐心で立派に育った悪魔が世に放たれた。そして強い執念を持って見事に(?)目的は達成されたのだが、クムジャさんの魂が救われることはなかった。やり遂げて初めて気づいてしまった。きれいな心の持ち主の娘を前に、あの時豆腐を食べておけば良かったと13年分の後悔が襲ったのだろう。 構成が凝っていて、時々寓話的で分かりにくいところもあるけど、多分この作品はストーリーを追うものではなく、概念の羅列のようなものなんじゃないかなと思ったりもした。 [インターネット(字幕)] 6点(2024-04-16 12:21:34) |
2. 殺人の追憶
《ネタバレ》 当時まだ未解決だった連続猟奇的殺人事件を映画化する監督の本気と覚悟を感じるかなりヤバい作品。ずさんな捜査や暴力や捏造を厭わない取り調べ、その描き方は間違いなく警察当局への当て擦りであり、狡猾な真犯人が画面の隅っこでほくそ笑んでいる様を想像してしまう。不気味である。柔らかい手をした被疑者が浮かび上がった時には、やっぱりこんな風貌のヤサ男が真犯人だったか想像通りだと言わんばかりに、見ているこっちは何とかコイツの尻尾を掴んでくれと熱くなる。だが実際の残忍な連続殺人事件が未だ解決していないわけで、真犯人がまんまと逃げおうせているという不気味さと苛立ちだけを残す。思考停止、行き止まり、絶望。で、あの問題のラストシーン。スゴ過ぎる。衝撃的に後味の悪いラストを敢えて用意し、真犯人への憎しみはボコボコと煮えたぎるように増殖していきます。絶望、怒り、恐怖、そういった人間が抱く負の感情を総動員させられる恐ろしいラスト。 [インターネット(字幕)] 8点(2022-12-08 16:14:52) |
3. 愛してる、愛してない(2011)
こちらの評価が高いので観ましたが、何も始まらない雰囲気系ドラマで、きっと最後まで見たらこの面白さが分かるんだろう、何かが起こるんだろうと辛抱強く、本当に辛抱強く最後まで見ました。で、え??ってなりまして、確認したところ、同じ方題の全く違う作品でした・・・(泣)。時間返せ!間違えた自分が悪いのですが、間違えて観てしまっても掘り出し物だった、とかたまにありますが、びっくりするほど面白くなかった! [インターネット(字幕)] 0点(2022-04-21 18:39:46) |
4. 母なる証明
「母」とはどうしてこうも愚かな生き物なのだろうかというステレオタイプなテーマではあるが、これを観て確信した。言い方は良くないが「母」とは一種の病気なのだと。はらみ産み落とした後に女が患う病。この病気には個人差があり、過干渉、過保護、過剰愛、逆にその重責から現実逃避思考に陥るニグレクト。それぞれどうかしてると思うが、仕方がないのだ。母という病を患っているのだから。かといって許されることではないという事は、言うまでもない。 [映画館(字幕)] 7点(2015-03-19 14:43:40)(良:1票) |
5. ブラザーフッド(2004)
朝鮮戦争の凄まじさは伝わるし、韓国映画の気合の入った映画作りも伝わる。チャンドンゴンとウォンビンの演技も凄く良いし、兄弟愛の絆の強さも涙を誘う。でも何か物足りない。残酷な戦争と兄弟の絆、そこだけをクローズアップさせ過ぎた結果、この戦争が持つ同民族同士の熾烈な戦いという切ない部分や、朝鮮半島が二分されたことに対する虚しさというか不本意さみたいなものが伝わってこないしあまり表現されていないのが難点。 [地上波(字幕)] 6点(2009-04-25 16:09:10) |
6. オルガミ ~罠~
韓国映画はほとんど見ないのですが、不覚にも「冬ソナ」にはハマってしまい、そしてこの作品を見ることになったわけですが…。なかなかおもしろかったです。嫁姑バトルはこのくらいの時間(100分)で十分です。うまくまとまってる。「いいかげんにせぇ~!」と思い始めたころに終わってくれたし。「冬ソナ」みたいに長かったらぜったい見ないよ。 [地上波(字幕)] 5点(2005-05-24 13:09:19) |