Menu
 > レビュワー
 > よしのぶ さん
よしのぶさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 823
性別

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作国 : イラン 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1
投稿日付順1
変更日付順1
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  ダンス・オブ・ダスト 《ネタバレ》 
字幕が無いので想像で。日干し煉瓦工場で働く少年イリアと少女リムアの淡い心の交流を描く。イリアは祖父と二人暮らし。仕事は辛い上、井戸汲みや裁縫などの主婦業もこなす毎日。年老いた祖父はコーランを放さず、信仰の虫だ。淋しくなると村はずれの、石を置いただけの両親の墓に詣でて涙を流す。ある日、季節労働者の少女と出会う。最初は微笑みあうだけだったが、次第に打ち解け、お互いの声を遠くから呼びあったりするようになる。それでも言葉は交わさない。煉瓦を焼き、出荷が済むと休暇だ。村中が町に繰り出し、カフェでお茶を飲んだり、水煙草を喫したり、会話に興じるたりと、寛ぎ、日頃の鬱憤を晴らす。そしてアクセサリーや日用品を買う。金属の腕環は護符でもあり、貯金代わりでもある。少女は少年に自分の手形を押した煉瓦をあげる。これはファティマの手だ。ファティマは預言者モハメッドの娘で、貧しい人にも手を差し伸べたことから彼女の手が護符となった。金属の手形を吊るした廃屋があるが、あれも同様で、廃屋はモスク代わり。少女の母は煉瓦手形を井戸に捨てる。イスラムでは自由恋愛は禁止。少女は高熱でうなされるようになる。心を痛めた少年は雨が降り、気温が下がるよう願う。ファティマが祈ると雨が降ったという故事から、ファティマの手は雨乞いの護符でもある。そこで少年は金属手形を土に埋め、雨乞いの踊りをする。雨が降り、少女は癒えた。一方で、雨は雨季と冬の到来を意味し、以降日干し煉瓦は作れなくなる。少女一家は帰郷の途へつく。少年は金属手形を線路に置いて、少女に托した。井戸から手形煉瓦を無事回収する。仕事から開放された少年は学校に行けるようになった。祖父のコーランを持ち学校に行くが、その日は休みだった。心にぽっかりと穴が開いた少年は、帰途コーランを読むが心は満たされない。矢も楯もたまらなくなり、丘の頂上に駈け登り、言葉にならない思いを大声にして叫んだ。谺が返ってくる。少年は、自分の思いが神に通じたこと、少女にも通じたことを悟る。同時に谺しか返らない寂しさも覚えた。一歩成長したのだ。風の音が少年の心情を語る。不安になったり落ち込んだときには、荒々しく吹きすさぶ。四つん這いの女性が煉瓦を背中に載せるのは出産の痛みを和らげる習慣。赤子は夭折したようだ。「手」は働くことの象徴。厳しさ故に生命が輝く。映像と音で綴る映像詩、映画作りの原点を見た。
[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2013-09-24 13:48:23)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS