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1.  さらば箱舟 《ネタバレ》 
前近代的、土俗的因習の残る「村」が舞台。村全体が本家・分家の疑似家族で、本家により価値観と時間が一元支配される。支配の象徴が柱時計で村崩壊と共に時計は止る。冥界に通じる「穴」は「村の死」の表徴で、村の瓦解と共に巨大化。死は否定的ではなく、生も死もおおらか。村崩壊の原因は隣町(近代社会の象徴)から流入する物や人。鋳掛屋、写真屋、時計売り、電柱・電話、偽家族、旅芸人等。◆近親相姦の禁忌に触れたため、いとこの捨吉と結婚したスエは髪(女性性の象徴)を切られ、貞操帯を着けられる。大作と捨吉は対極の関係。大作は本家の嫡男で、女を自由に抱ける。捨吉は分家で、妻さえも抱けない。不満の爆発した捨吉が大作を刺殺。本家の世嗣を失い村の崩壊は加速する。捨吉は逃走するが元の家に還る。彼自身が村の掟という呪縛(価値観)の囚人で、無意識に「ものを忘れる」ことで自らを罰する。大作の亡霊が見えるのは罪意識の所為。「俺」の札を首にかけた捨吉は自己喪失の象徴で、消えゆく村の予兆。捨吉と村は一如。彼が柱時計を持つと掟破りの罪で村人に殺される。彼が死んでスエの貞操帯は外れる。長髪を付け(女性性の回復)、ダイ(本家の偽跡取り)と性交するが、終ると古い家は消えた。全員村を去るが、捨吉を棄てられないスエは留まり、隣町の存在を否定。百年経たないと強い絆で結びついた村(箱舟)の本当の価値はわからないと予言し、花嫁姿で「穴」に身投げする。百年後。村人の子孫は都市に住むが、集合写真を撮る程度の絆は残る。写真は百年前の姿に一変。人間の本質は何も変わらない。生き代わり、死に代わりして、命脈を繋げる人間の逞しさ、いとおしさ。監督の死生観の表明。美と醜、原色と白黒、猥雑と神秘、エロスとタナトス、現実と虚構の交錯する独自の映像詩に瞠目。◆木等に縛った布は村の戒めの象徴。随所挿入の老婆は時の流れを客観的に見守る神(監督)。浮遊石は神への信仰心の象徴で徐々に地に落ち、めり込む。チグサは神秘の象徴。人と神が未分化の状態で、エロスと死の女神。神の戒めを解く力があるが不用意に近づけば死ぬ。黄の花弁はあの世とこの世の境界の象徴。ダイが「穴」に落ちて成長したのは、「穴」が成長を促したから。よそ者ダイの成長は村の死を早めることになる。村人の火の踊りは絆の象徴で、村として最後の光芒。竃の火は家の象徴。金貨は村の財産の象徴だが、村が消滅していては活かされない。
[DVD(邦画)] 9点(2012-08-12 19:34:32)(良:1票)
2.  さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅 《ネタバレ》 
鉄郎が再び銀河鉄道に乗り旅にでるが、その目的も目的地も不明のまま。受け身で出発する。で、それは敵の罠だった。機械化人を創り出したプルメシウム(メーテルの母)と黒騎士(鉄郎の父)の策略。で、何のために?これが分りづらい。鉄郎は放っておけば地球でくたばる宿命。彼に特殊な能力が備わっていて、それを恐れるというような秘密があるわけじゃなし。わざわざ呼び出して、父と子で殺し合って、何がしたいのか?結果は前作と同じで、ハーロックとエメラルダスが助っ人にやってきて、メーテルが母を殺し、星一個無くなる。魔女サイレンの重力に飲み込まれたわけだが、主要人物の葛藤や戦いが延々描かれた挙句に、第三者が登場して決着がつくという展開は素っ気もない。自分たちの力で決着をつけてこそ感情移入できるというもの。ところで肝心な部分、どうして人間と機械化人が戦争をするのかという、この動機部分が描かれていない。機械化人の方が人間を圧倒している状況だが、機械化人にとって補充エネルギーは人間の命。人間を滅亡させてしまっては元も子もない。それに機械化人だって元々は人間、同胞です。人間にとっても機械化人がいた方が便利ということもある。現に銀河鉄道は機械化人により運行されている。あたかも人間と機械が戦っているように見えるが、そうではないわけです。前作では母の復讐をする為に、機械の体を求めて旅をする話。主題は愛と永遠の命で、話に深みがありました。本作では、単なる戦闘ものになっている。常に銃をぶっ放す戦士になってしまった鉄郎に魅力はない。銀河鉄道999は愛の物語ではなかったか。戦闘シーンのオンパレードで、命を大切にしない映画だ。鉄郎が銀河鉄道に乗るためだけでも何人もの命が失われている。まるで西部劇。ところで、メーテルとエメラルダスは、若者にしか見えない時の流れの中を旅する時の旅人、青春の幻影で旅に終りはないという。神秘的ですね。二人が双子という察しはついているのですが。
[DVD(邦画)] 5点(2012-07-11 03:37:29)
3.  三匹の侍 《ネタバレ》 
今ではもう観かけることのめったにない泥くさい時代劇の佳作。なんといっても浪人のキャラの個性が際立っているのが魅力。ヒューマニズム溢れる浪人、田舎者丸出しの槍の名人、ニヒリズムの剣客。なかなか揃わない三人が揃ってからの勇躍ぶりは期待を裏切らない。◆随所に映像美が光るのも魅力。百姓が倒れた後の花のアップ。裏切りの浪人が倒れた後の簪のアップ。障子の影で見せる闘争シーン。監督の美学が炸裂。◆プロットは単純だが、三人の侍に女性を絡ませて人間ドラマを深めている。浪人との触れ合いによって成長する代官の娘、夫殺しの浪人と逃避行を試みる百姓の未亡人、剣客と恋に落ちる女郎屋の女将。残念なのは女性の悲劇が映画の主題と必ずしも一致しないということ。代官の娘は百姓より侍の方に向いているし、未亡人は裏切って村を捨てようとするし、女将は百姓の遊女を打擲する。哀れさは出ているが、主題と一致しない。少なくとも剣客が恋仲になるのは女将ではなく、自害する百姓の遊女すればよかった。そうすれば剣客が百姓に味方する理由も明確になる。◆主題は百姓が藩主の籠に強訴を試みるも失敗するというもの。首謀の三人が殺されると誰も強訴しないのだ。誰も命がほしい。虚しさだけが残るラストだが、百姓の難儀ぶりは最低限にしか描かれていないので、心に残るものが少ない。尺を長くして、罪のない代官の娘を拉致した罪に見合うだけのもの、百姓の生活苦や犠牲などをもっと描くべきだったろう。侍に較べて百姓に魅力がない。三人の侍をいかに恰好よく描き、三人の女性をいかに悲劇的に描くかに腐心して、百姓の方にまで神経が行き渡らなかった印象がある。◆クライマックスだが、浪人達の相手は悪代官ではなく、藩の役人になっている。敵役が入れ替わってしまったのでは気が削がれる。藩の役人は悪代官の元締めであることを強調すべきだったろう。ラスボスがあっけなくやられるもの残念な点だ。剣の名人の設定にして、もっと三人を危機に陥らせるべきだろう。◆他に疑問点もある。いくらなんでも編み笠の簪には気づくだろうとか、代官はどうして剣客に刺客を放ったのかとか。◆いろいろと不満を述べたが、百姓が浅くしか描けていないことに目を瞑れば、まったく無駄のない見事な剣術活劇になっていることを強調したい。隠れた名作ともいえるべき、おすすめ作品である。
[DVD(邦画)] 8点(2011-08-31 09:02:11)(良:1票)
4.  三大怪獣地球最大の決戦 《ネタバレ》 
謎と怪異を前面に押し出して趣向を凝らす前半部分が秀抜だ。 地球規模で異変が起こっている。日本は記録的な暖冬で、宇宙からの怪電波が入り乱れ、夜には流星雨が甚だしい。ある日巨大隕石が黒部渓谷に落下する。隕石は時折磁性味を帯び、徐々に大きくなる。他国の王女が極秘来日のため飛行機に乗っていると、内なる声が聞こえ、飛び降りろという。飛び降りた直後、飛行機は爆発する。王女は日本に現れ、自ら金星人と名乗り、ゴジラ、ラドン、キングギドラの襲来を予言する。来日していたモスラの友人の謎の小美人は、王女の予言を信じ、ゴジラ奇襲による船の撃沈事故から免れることができた。 これらの大風呂敷を広げた謎の解明部分だけでも咀嚼玩味の妙趣がある。実は金星は五千年前にギドラによって滅ぼされ、一部の金星人は地球に逃れ、人類と同化したのだった。王女は先祖の金星人の記憶と能力を継受している。王女は国内の政治紛争の巻き添えになり、暗殺団に追われている。その暗殺団は怪獣によって撃退される。このように物語を交錯させているのが上手い。 加えて、女王と彼女を警固する刑事の恋物語の要素もある。刑事の妹の記者はお転婆でかわいい。脚本に無駄がない。最大の見世物は、最兇の宇宙怪獣キングギドラだろう。ビルを融通無碍になぎ倒す破壊光線の暴威は凄烈で、観る者を震駭させる。形態の美しさには誰も瞠目するところだろう。 さて言うまでもなく、最も括目すべきは三大怪獣とギドラの決戦場面だ。その為の映画といって過言ではない。しかし、期待ははかなくも裏切られた。怪獣を擬人化して、モスラが説得するのでは怖さが失われる。理屈ではなく、有無を言わさず巻き込まれればよいのだ。戦闘特撮は何とか及第点の水準には達しているものの、プロレスごっこの域を出ず、胸がすくような大激突、快哉を叫ぶような破壊活動が見られない。ビル街での決戦であればぐっと迫力が増したはずだ。ビルが破壊されることによって観客は怪獣の破壊力の激烈さを実感できる。自衛隊が参戦しないのは理解に苦しむ。たとえ咬ませ犬であっても、爆撃機の編隊飛行やミサイルの火力で、視覚的聴覚的に大いに盛り上がったはずだ。また人間と怪獣が協力して宇宙怪獣を追い払うところに意義があるのではないか。 脚本はゴジラ映画の中では最上級。キングギドラが初登場した歴史的作品。キングギドラの単品作品が見たい。
[ビデオ(邦画)] 8点(2010-10-15 23:24:49)(良:1票)
5.  サウスバウンド 《ネタバレ》 
◆「日本は法治国家だから無条件にそれに従う義務がある」という常識に捕らわれない一風変わった家族の物語。 ◆父親は80年代に活躍した過激派の活動家でアナーキスト。税金や年金を払わない。日本に住んだまま国籍を離脱するなどと言い出す。執筆業。豪胆で頑固だが、さばさばしている一面もある。笑顔が多い。 ◆母親は夫の信奉者。学生時代に活動を行い、ジャンヌダルクとも呼ばれた。裏切った仲間をナイフで刺して、刑務所暮らしも経験。お金持ちの実家と絶縁状態、実母と20年会っていない。原作では長女と夫とは血縁関係がない。近所で喫茶店経営。 ◆小6の長男が暴力事件を起こす。不良からカツアゲされ、いいカモにされている友達をかばったため。学校、教育委員会、被害者の家族などから責められ、父親のふるさとの西表島へ移住を決意。 ◆先祖から受け継ぐ土地に住み込んだが、そこは他人の土地だった。リゾート開発目的で東京の会社が地元の建設会社を介して二束三文で購入していた。立退きを頑固拒否。強制退去執行。抵抗して捕まる。脱出して南の島へ向かう。題名(船が南へ向かうの意)もここから来ている。アナーキストにとっては日本は住みにくい? ◆多くは子供目線で語られる。このような両親をもつことは子供にとって大変なストレス。それでもくじけないたくましさを持っている。校長先生がいい人で本当に良かった。 ◆「汚い大人になるな」「違うと思ったら闘え。負けるとわかっていても闘え」「人と違ってもいい。孤独を恐れるな」「理解者は必ずいる」これらがメッセージ。内容はともかくも、心は純粋。修学旅行の学校と業者の癒着の件など正しかったこともある。 ◆子供を残して逃避行しても何の解決にもならないが、いい経験にはなるだろう。気の済むまで突っ走らないと気が済まない夫婦だ。子供のたくましさを信じているから置き去りにしたのだろう。親子間に信頼関係があり、お互い認め合っている。 ◆日本脱出のラストシーンで観客がカタルシスを得られるかどうかで作品の成否が決まる。感情移入した人は拍手喝采するだろう。そういう人は少数と思う。夫に従順すぎる母親の人物像が描けていないし、子供が不憫に思えるから。自由奔放な生き方は羨ましいが、何をやりたいのかがよくわからないし、幸福になれそうもないのだ。いい年をして、自分探しの旅に出たのだろうか。
[DVD(邦画)] 5点(2010-06-20 03:57:57)(良:1票)
6.  ザ・マジックアワー 《ネタバレ》 
【コメディパート】町の名が守加護(シカゴ?)。町の入口の塑像がドナルドダックもどき。わざと映画のセットっぽい建物で、それを映画内でフォローしている。ビンゴ(妻夫木)がダサイ下着。ヤクザなのに妙に昔のマフィア風。リーゼント、鳥打帽、セメント詰め、大げさな機関銃など。キャバレーの名が「赤い靴」。映画中映画が「黒い101人の女」(本当は「黒い10人の女」)で、本物の市川崑が登場。人気俳優の名前が「ゆべし」「亀」。ホテルの女主人が変すぎ。化粧が濃く、妙に姉御肌で、髪型と服装がすぐに変わる。サービスは最低で、役者にサインを大量にねだる。小さな醤油瓶が倒れ、その容積の何倍もの醤油が流れる。マリが弾き語りの札をせこく盗む。村田(佐藤浩市)が休憩中にたばこではなく飴をなめる。ボスと中ボスが最後まで芝居に気づかない。【感動パート】売れない役者が一連の騒動を通じて、映画を愛する役者としての自分の原点を再確認し、再出発を決意。自己中心的でころころ心変わりする女マリが、本気で人を愛することを覚える。「死ぬのは怖くない。怖いのは誇りを失ったまま生き続けることだ」「マジックアワーを逃したときの対処法は明日を待つこと」「スクリーンの中の私が堂々と見えるのはスタッフのおかげ」「次のマジックアワーを待っている。この歳になってもいまだに」「俺に会いたかったら映画館に来な」など名言あり。【感想】良く練られた脚本。笑える。小ネタが多いので得した気分になる。メインの役者の演技はうまい。二段落ちのラストはお見事。意外な人物が本物ベラ。「ありえない」ところはあるが、コメディなのでスルー。監督もきっと計算済み。マジックアワーは人生の黄金期の象徴でもある。それをまだ見つけられない無名の役者。無名故に嘘映画の主役に抜擢される悲哀。生き生きと演じる様子は笑えるが、後で思うとせつない。ラッシュを見て引退を決意。尊敬する先輩役者との邂逅で自分を再発見。芝居が不完全燃焼だったので引退を撤回。この感動パートがやや弱い。ここで泣けるのなら名作となった。マリのキャラは最後まで薄っぺら。「ベラ富樫」の由来はドラキュラ俳優「ベラ・ルゴシ」と「LAコンフィデンシャル」の謎の殺し屋「ロロ・トマシ」から。銃をドンパチ撃ちながら誰も死なない。どこまでも人を食ってる。こんな監督他に見当たらない。著名俳優が大勢友情出演するのは人柄なのでしょうね。
[DVD(邦画)] 7点(2010-06-19 20:29:21)(良:1票)
7.  サマーウォーズ 《ネタバレ》 
エンターテインメントとして優れているアニメです。ネットのヴァーチャル世界と現実の対比、都会と田舎、陣内家の歴史(徳川家との対決)、甲子園、男衆と女衆の対比、曽祖母と妾の子、夏希と健二の恋などの多要素を上手く取り込んで、盛り上がる作品になっています。最後の危機又危機の展開はうまいと思いました。子供たなら感動できたと思います。大人目線でつっこみを:①IDを奪われたら世界中のコンピュータシステムが暴走するという設定が幼稚。②混乱しても、電話、ネット、電力、ガス、水道などは正常なのはどうして。電話なんか真っ先につながらなくなると思う。③セキュリティが甘すぎる。一晩で50人も解ける。④健二は暗号を解いてないのに、翌日テレビで犯人扱いされたのは何故?⑤あの数字の暗号って何なの?最初解くのに何時間もかかったのに、最後は暗算で数分で解いた。⑥曾祖母を死なせちゃだめ。AIハッカーとの花札対決は曾祖母にさせるべきだった。花札好きという伏線は描かれていた。逆に夏樹は侘助に負けている。曾祖母の死で一族の結束を高めるのは安っぽい。曽祖母の知恵と経験を生かして、コンピュータと戦う展開なら痛快だったはず。⑦格闘技ゲーム名人のキングカズが一族にいたのは許す。が、AIハッカーの開発者も同時にいるのは許せない。又開発者では何でもできてしまう。単にコンピューター好きにすればよかったのだ。⑧侘助は東大出なのに、なぜぐれてしまったのだろう。AIハッカーを退治して、米軍からお金もらったのかな。というか、米軍がこの映画観たら怒るでしょうね。⑨花札のコイコイって何?ルールわかりません。⑩ネーミングがしょぼい。サマーウォーズ、ラブマシーン、侘助。 ⑪ヒット30本打たれたら勝てません。⑫夏を強調しているわりには、夏の暑さが表現されていなかった。⑬夏希は学校中の憧れの存在なのだからもっと魅力的に描かないと。⑭健二の家族が出てこず、人物の掘り下げ不足。
[映画館(邦画)] 7点(2009-10-05 20:55:58)(笑:1票)
8.   《ネタバレ》 
わかりにくい映画です。幽霊と会話ができたり、触れたりできる時点でホラーとしてはダメ。幽霊の顔も美しすぎます。役所が老けていて小西と恋人には見えず。ちょっと整理してみます。半年前、吉岡(役所)刑事は恋人の春奈(小西)を殺害。原因は、赤い服の幽霊(葉月)の呪いのせい。殺害方法は海水を張った洗面器に顔をつけての溺死。これは彼が箪笥の上に古いポリバケツ(海水を運んだ)を発見したり、遺体のある部屋に洗面器があることから予想可能。吉岡にその記憶はなく、隣室の死体も見えない。春奈(幽霊)も以前と変わらずやってきます。これは春奈の優しさのせいでしょうか。現代になり赤い服の女が湾岸で溺死させられます。このシーンでトリックが二つ。一つは赤い服の女が後にでてくる幽霊(葉月)と同一人物と思わせること。もう一つは長髪の犯人が吉岡に似ていることです。このトリックは成功しています。続いて、同じ手口の殺人が二件起り、連続殺人とも思われたのですが、犯人は別人であることは観客に示されています。赤い服の女の現場に吉岡が犯人と思わせるもの(爪の指紋、ボタン、黄色いワイヤー)があり、吉岡は自分が犯人ではないかと悩みますが、これは春奈を殺したことによる罪悪感の深層心理のなせるわざとも解釈可能。吉岡は幽霊に悩まされるのですが、幽霊との会話等により原因がわかります。彼女は療養施設で虐待を受けており、深い孤独感の中で窓から見える船の乗客と眼が合ったとき心の中で助けを求めたのでした。だがそれが通じず、海水を張った洗面器に顔をつけられる罰を受けて死亡。船の乗客を逆恨みし、乗客に取り憑き、「邪魔な人を殺して人生をリセットしたい」という願望を抱かせ、殺人を犯させるのです。それがどうして15年経ってから表面化したかについては不明。海の埋め立てや建替えなどで周囲がうるさくなったためでしょうか。疑問点1.春奈失踪の調査がされないの?2.長髪の犯人は女の身元が判明した後でも何故母親に金をせびりにきたの?3.犯人の女を逃がしたままでいいの?4.カウンセラーはどうして長髪で、幽霊話に過激に反応したの?5.別の刑事は何故あの世に連れて行かれたの?6.赤い服の幽霊の出現方法が多様であり、行動も色々であるのか?(ドア、壁、空飛ぶ、泣く)7.吉岡は最後どこへ行こうとしているのか?遺骨はどうした?8.ラストシーンが春奈の怖い泣き顔なのはどうして?
[DVD(邦画)] 6点(2009-03-01 05:01:54)(良:1票)
9.  三本木農業高校、馬術部 ~盲目の馬と少女の実話~ 《ネタバレ》 
農業高校の生態がわかり、興味深かったです。 後楽園球場の何倍もの敷地があるなんて知りませんでした。 実録ものなので、感動シーンの連続というわけにはいきませんが、 心を爽やかにさせてくれる程度の感動はありました。 ラストのコスモの演技シーンは予想を見事に裏切ってくれました。 邦画としてはまずまずの出来です。
[映画館(邦画)] 6点(2008-12-13 22:57:57)
10.  催眠 《ネタバレ》 
あれっ、署長と女刑事と門番の警察官はどうなったのかな? ネズミもどうしてあんなことをしているのか不明だ。 どういう暗示をかけられたのか? 多重人格者に暗示をかけていたぶっていると、催眠術キャラがでてきて、 逆に暗示をかけられてしまったというパターン。 稲垣吾郎など助けようとしたいのに暗示にかけられちゃって、かわいそ。 女と寝た罰だろうか。 最初の20分くらいは謎の提示で、いいかんじだったんだけど…。 登場人物のほとんどが感情的で不自然。 菅野はどうして天井に逆さになって登場するんだろう。 あそこにずっと隠れてたの? とっととサインを使って吾郎を成敗すればいいのに。
[DVD(邦画)] 4点(2008-03-13 15:14:34)
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