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1.  龍の子太郎 《ネタバレ》 
原作は数々の民話を紡いで一つの長編物語として完成させたもの。三年寝太郎、天狗、赤鬼、黒鬼、龍、雪女、山んば、にわとり長者、空飛ぶ白馬など民話の人気登場人物が勢ぞろいで、子供なら充分満喫できる。 物語は龍の子太郎が龍になった母を探す冒険部分と、彼が世の中を知り、他人の為に何かしたいと考えるようになる成長部分とで構成されている。母が子供の食糧として両目を差し出したり、子供の願いを叶えるために我が身も顧みず、死にもの狂いで岩山に体当たりする激烈な母情の発露の部分は非凡で感動を覚える。本作品の最大の魅力となっている。一方で彼が人間として成長していく様子は尋常一様、常識的で、これといって見るべきものはない。民話が孕む怖さ、不思議さ、思いがけなさといったものがなく、予定調和的、教育的で、「飼いならされた民話」に堕している。民話に教訓めいたものなどいらない。背景画は墨絵風でたいそう風情あるが、セル画はこじんまりとまとまっているだけで迫力がないのが残念だ。画面から飛び出すくらいのが躍動感が欲しかった。 天狗が太郎に「百人力」を授けるのは、もっぱら太郎が自分と同じで相撲が好きだからにすぎない。本来太郎が特別な能力を得るには努力や犠牲が必要で、それがあってこそ能力を使いこなすことができるのだ。それを省略しているので、人物に深みが出ない。また天狗が、百人力は他人のために使うときにだけ力が発揮されると説明するが、それこそ無用、無粋というものだ。そのことを太郎が身を持って体験してこそ真の成長があるのだから。その後天狗が登場しなくなるのも欠点だ。 母は利己主義で村の掟を破ったため龍の姿となり、最後は他人の為に身を賭して働いたので人間の姿に戻ることができた。この部分は筋が通っている。一方太郎は旅で見聞を広げ、故郷の山村の人々の貧しさを知り、彼等の為に何をしたいと思った。しかし彼が湖の水を落して水田を造成したのは他郷である。このため物語の納まりが悪い。そこでみんなは幸せに暮らしました、で物語が終るが、では故郷の人はどうなったのか?太郎は、あれだけ優しかったおばあさんのことを忘れてしまったのか?おばさんにお米を食べさせたいという感情が太郎の成長の端緒だったのに。彼が故郷の人々を救って終るのが本来の筋だ。絵も筋も骨太にすればするほど輝く、そんな原作だ。
[ビデオ(邦画)] 7点(2014-06-29 23:08:48)
2.  大魔神逆襲 《ネタバレ》 
不出来である。脚本の荒さ、甘さが目立つ。戦国時代の殿様が地獄谷の硫黄を採掘して火薬を作り、武器弾薬を準備して隣国を平らげようと野心を抱く。それはいいがどうして隣国の樵達を拘引して、強制労働させる必要があるのか?総労働者数はたいして数でもなく、自国の民を徴用すれば済む話である。それもたった数日働かせるだけである。それに十数人もの人を拉致すれば、すぐにばれてしまうではないか?又樵に間道を問い質したりするが、自国の樵に聞けば済むと思う。更に言えば、雪の季節に他国に攻め入るのは無謀である。◆子供達が捕まった親族を助けるために独断で出かけるが、どうやって助けるつもりなのか?そこを描いてないので、稚戯で無謀な試みにしか見えない。生命にかかわるほどの危険な冒険な筈だが、画面からそれは伝わってこない。子供たちのこなれていない演技が鼻に付くだけだ。きれいな標準語を話すのも気になる。◆埴輪神像が怒って荒ぶる神に変身するが、さて何に対して怒っているのか?雑兵が神の使いである鷹を殺したからか?それなら雑兵だけを殺せばよいし、雑兵は既に鷹と刺し違えている。殿様が樵を拉致して強制労働させていることに怒っているのだろうが、この殿様だけが特別悪いわけではなく、人間のやる行為としては普通であり、神には関わりが無い筈である。少年が身を捧げたからその願いを受け入れたのだろうが、その前に鷹が少年を助けている。どうして?神域を荒らす者は神の罰を受ける設定の筈なのに。また殿様らに神像を傷つけられた事実もなく、はなはだ不自然である。少年の自己犠牲の精神が尊いといっても、過去のシリーズと比較して、神を動かすほどではないと思える。荒ぶる神だからこそ恐怖を感じるのであり、勧善懲悪の神なら凡庸で水戸黄門と変わらない。◆さて肝心のスペクタクル、大魔神対武士の戦闘だが、武士が弱すぎて話にならない。人数が少ないし、戦略も無きに等しい。あの近距離で大砲が一発も当らないのはどうしたわけか?◆以上のような理由で魔神が怖くないし、魔神が殿様を退治してもすっきりしないのだ。営業的に赤字で、続く予定だったシリーズを終了させたのも納得できる。
[DVD(邦画)] 5点(2011-11-14 04:53:06)(良:3票)
3.  大怪獣ガメラ 《ネタバレ》 
ガメラの生態を科学的に推定していく仮定は無理が無く、好感が持てる。第1回遭遇でちどり丸を破壊。第2回遭遇で灯台を破壊するも、少年を助ける。第3回遭遇で自衛隊の秘密兵器冷凍爆弾と発破でひっくり返ってしまうが、手足を引っ込めてジェット噴流を噴射、回転ジェットで空の彼方へ飛び立つ。第4回遭遇で東京タワー倒壊、石油コンビナート破壊。なかなかテンポがよろしい。そして最後に世界中の科学者の頭脳を結集したというZ計画を発動。Z計画実行のための大島へのガメラおびき寄せ作戦も、海上にガソリンで火の回廊をつくる、大島手前で台風の風により鎮火、人工火事を起こす、雨で鎮火、三原山噴火など段階的な盛り上げに成功している。そしてなかなか全貌が語られないZ計画に観客の関心を集中させるように工夫されている。 【少年とガメラ】母親を失い、父の職業が灯台守という関係で転勤が多く、孤独がちな性格になってしまった少年は亀を唯一の心の友としていた。が、あまりに亀を愛慕し、学校にまで持ってくるので先生に注意される始末。父と姉に諭され、少年は亀を捨てるが、実は海岸に匿っていた。そこへガメラ登場。灯台からの転落するところをガメラに助けられた少年は亀がガメラになったのではないかと思う。少年が東京に引っ越すとガメラも東京に出現。少年はガメラは悪い生き物ではないとして大人たちに度々意見をするが聞き入れてはもらえない。何度もガメラに接近を試みる。ガメラを火星に逃がすZ計画には賛同、大人になったら宇宙科学者になってガメラに会いに行くのだという。けなげな少年ですが、ストーリーにあまり絡まないのが難点。ガメラとの心の交流をもっと描き、少年のアドバイスによって計画が成功するような展開にすればよかったのに。少年の活躍にも関わらず、結局ガメラは悪者で終わってしまいました。 【今回判明した事】 ①ガメラはエスキモーの伝承にあった。②北極はかつてアトランティス大陸のあった場所。③ガメラは氷の中で眠っていた。④国籍不明の原爆搭載機の墜落により原発が爆発したために目覚めた。⑤火、原爆、ウラン、高圧電流などのエネルギーを餌とする。 【疑問点】北極圏を東に飛行する国籍不明の原爆搭載機の正体は?電波撹乱塗料は既にあったの?
[地上波(邦画)] 6点(2011-09-17 19:38:04)
4.  丹下左膳(1952) 《ネタバレ》 
百万両のありかと示す地図が入っている壺を三者が奪い合う話。細かいことには目をつむって楽しむべき痛快時代劇だが、あまりにゆるい脚本のため楽しめないが残念。つっこみどころは満載だ。 せっかく苦労して箱を奪ったのに、誰も箱を開けて壺を見ようともしのは不自然さ。真っ先に地図を確認したいのが人情の筈。それからみんな今壺がどこにあるかを知っているという不思議さ。どうやって知ったのか。最低限のリアリティは守ってほしいものだ。 最終的には地図はガセネタであったことが判明。 代わりに前領主の隠し子を認知する手紙が入っていた。が、その子供は藩主家に入るのを拒否。 丹下左善夫婦との擬似家族の方を選ぶ。何よりも愛情が第一ということで、めでたし、めでたし、とはいえないエンディング。なにしろドタバタ劇なのに多くの人が死んでいるのだ。だからおめでたい気分にはなれない。 結局丹下左善が何者かはよくわからないまま終了した印象がある。 腕の立つ浪人者で、妻の家に居候、気っ風が能く、元住んでいた長屋の人たちに優しい。それくらいしかわからない。片目、片腕を失ったいきさつはなんだろうか。 
[DVD(邦画)] 5点(2011-09-05 02:00:46)
5.  大巨獣ガッパ 《ネタバレ》 
ガッパの子は何を食べて毎日50㎝も成長するのか。何も食べないと言っていたけど。気になるのは、あの檻(研究所の施設)からどうやって出したのかということ。巨大化した子ガッパが通れる出口は無いはずである。壁を壊して出せても運ぶのはもっと大変。子ガッパは暴れず、おとなしく従ったようだね。ヘリ2機で子ガッパを輸送するとは自衛隊も捨てたものじゃない。体が帯電しているのによく作業が出来たと思う。それと鳥に帰巣本能はあっても、自分の所在地を遠隔地の仲間に知らせる能力はないだろうと思うけど。羽はあるけど、ほとんど羽ばたかないで飛行するのは凄い。熱線も吐くし、常識を超えた生物だ。 ◆母ガッパは茹ダコを加えていたが、子供にやるためだとしても、まだ子供が見つかってもいないのに、気が早すぎるではないか。茹でるのには熱線を利用したのだろうが、戦車をも簡単に溶かしてしまうほどの超高温である。まともに当てたら焦げてしまう。タコに直接当てず、周囲の水を沸騰させたのだな。芸が細かいではないか。意外と繊細なところがあるね。目は怖いけど。飛べるのに熱海に上陸したときは海からだった。きっと大ダコを採っていたんだね。 ◆子ガッパのテレパシーを受信して日本にやって来たのに、子ガッパの居場所が分らないのはどうしたことか。羽田に連れて行っても子ガッパの声を拡張機で流させなければ気づかなかった。良くわからないね。音には敏感らしいけど、石油コンビナートを踏みつけて爆発させならが移動しても音や火は全然気にしてないね。 ◆オベリスク島の住民はあの結末で良かったのだろうか。3匹のガッパを島で引き取ることになるのだが。しかも火山活動は大層活発である。地震はガッパのせいではなく、火山性地震だろう。危険すぎる。その割に火山灰などはひとつも見当たらないのは不思議だが。それに米潜水艦が助けた島民は少年だけ?他の人どうなったの。 ◆「ここは一度見たことがある。プレイメイトランドの模型にそっくりだ」という発言があったけど、単なる偶然?何故そっくりなの。 ◆プレイメイト社だけど、将来はないな。国民が真実を知ったら非難の嵐でしょう。税関を無視して未知の生物を持ち込んでいるし。記事を発表したとき問題にならなかったのが不思議。でも社長は改めて親子の愛を知ったので、得るものがあった?
[地上波(邦画)] 3点(2011-02-10 06:44:20)
6.  大魔神怒る 《ネタバレ》 
◆御子柴国は山中で民の生活は苦しく、湖のある豊かな千草国への逃散が後を絶たない。領主弾正は千草征服を決意、五千の兵で乱入。不意を襲われた千草は為すすべなく降伏。領主十郎は辛くも分家の八雲国へ逃亡。十郎を追った弾正は勢いにまかせ八雲をも征服。領主を殺し、若殿を幽閉。十郎を差し出せと命じる。皆が余りにも神之島の神像を崇拝するので、見せしめに爆破。十郎は神之島に漂流。結局捉えられ、若殿とその妹で十郎の婚約者さゆり姫と処刑されそうになる。姫の頬に涙が光ると大魔神登場。悪を踏み潰す。◆悪逆非道の悪者がいて、それを大魔神が懲らしめるのが筋。当然悪逆非道ぶりを際立たせないと成功しないが、そこが弱い。前作の悪者は若くて憎々しかったが、本作は老けていて頼りない。殺す場面もインパクトなし。淡々として、どこかお芝居っぽい。残虐性が薄いので、大魔神が登場してもカタルシスが得られない。◆大魔神の登場シーンは華々しく賞賛に値するが、大暴れシーンは物足りない。兵の損傷がほとんど無い。武将が大岩の下敷きで死ぬシーンがあるが、お粗末な出来だ。弾正があきれるほどあちこち逃げ回って、その度に兵が犠牲になり、とうとう一人になり船で逃げ出すという演出が欲しかった。大魔神の前では人間は虫けらの如き存在でしかない筈。◆弾正は火矢のようなもので船ごと炎上死するが、これも物足りない。火には浄化のイメージがあり死に方として優しすぎる。手でひねりつぶすとか、短剣で刺すなどの原始的なものがふさわしい。残虐性があるからこそ、大魔神を恐れ敬う心が強く刻まれるのだ。◆大魔神は暴れ出したら止められないという前作の方針はどこへやら。礼儀正しく姫を救い、横たえるが、それではダメ!「善悪」よりも「怒りの爆発」が見どころの筈。神像が爆破されても登場しないのに、姫の涙で登場するのも理屈に合わない。「飼いならされた大魔神」は魅力半減。◆神像は早々に爆破され、その後いくつかの怪異が見られ、最終的に大魔神が登場する。この間が悪い。「爆破されて怪異が次々起り、遂に大魔神登場」としないとテンポが生まれない。神像破壊はもっと後の方にすべきだった。【気になった点】①鐘は重要な意味をもつが、何故が屋根がなく、雨ざらし。②国を争う数千人規模の戦闘なのに戦闘があっさり。③子供が若殿を救うのはリアリティがなく減点。④婚約中の二人が愛し合っているシーンが必要。
[ビデオ(邦画)] 6点(2010-09-29 22:48:22)
7.  立喰師列伝 《ネタバレ》 
饒舌すぎるナレーションにうんざり。屁理屈なんか聞きたくない。写真絵にあきあき。センスがないよ。空想の「立喰師」に魅力なし。「タダ喰い」のことだよね。職業になるわけがない。文字通り「死ぬほど退屈」でした。すべて妄想の賜物であり観る価値なし。
[DVD(邦画)] 1点(2010-06-18 00:38:48)
8.  大魔神 《ネタバレ》 
特撮映画の傑作。怖がらせることにかけては随一の作品。前半の魔人封じの祭は迫力があった。老巫女の演技も良い。中だるみがあるが、後半25分は圧巻で怒濤の展開。大魔神は雷や雲を操り、火玉となり飛ぶことができ、火を一瞬にして消す念力も持つ。まさに神である。応戦する側も、鉄砲、くさり、投石、火攻めと工夫があり、退屈しない。特撮がよく出来ていて、構図がビシビシ決まる。音楽も素晴らしい、ほとんど神の領域。ただいくつか気になるところがあった。①謀反のとき若君と姫が一緒に寝ていたが、あれはありえない。武士なら子供でも男女が一緒に寝ることはない。②若君と小源太の活躍が少ないのが欠点。10年経っても花房の残党達と連絡もとってないとはどういうことか?城に向かった小源太はすぐに捕まり。それを助ける若君も工夫なく罠にはまる。このような二人で城を取り戻し、お家再興がなるわけがない。花房の残党も無能揃いだ。③悪ボス左馬之助の悪逆非道ぶりがゆるい。低予算のためか、彼の京都に登ろうという武将としての活躍ぶりは省略。結局殺すのは小源太を逃がした男と、巫女の二人だけ。農民を使役する場面はそこそこ描かれている。④巫女の話を聞くために城の中にまで上げているが、これはありえない。⑤竹坊の母が死ぬが、その場面がない。冒頭シーンで顔を出しているのに。これを出すことで話に厚みがでるのだが。⑥磔の二人の綱がゆるゆる。⑦大魔神は阿羅羯磨である。過去に暴れだして悪さをしたようだ。それを封じる守り神が、武人像。だから神(武人像)と大魔神は本来別のもの。しかし両者一体となっているのはどういうことか?⑧大魔神は光玉となって飛んできた。だが去るときは光が飛んでいって、武人像が残った。ここにも矛盾がある。光玉は神なのか、大魔神なのか?⑨神が怒ったのは、眉間に鏨(たがね)を打ちこまれたから。参加した者は全員雷や地割れで死んだ。大魔神が動いたのは、乙女の祈りと涙と捨て身の心による。大魔神が去ったのも同じ。乙女の願いは、兄と小源太を助けてくれということで、悪ボスを成敗してくれとは言っていない。大魔神は、自らの復讐ために城に向かったのだろうか。兄と小源太を助けたのは結果論?
[DVD(邦画)] 8点(2010-05-31 17:51:32)(良:1票)
9.  太陽の王子 ホルスの大冒険 《ネタバレ》 
公開当時全く売れなかった作品。作柄が暗いためだろう。美少女ヒルダは悪魔の妹。歌で人間を無気力にさせる力をもっている。「いのちの珠」をもっているため不死であるという。ホルスが「君なら人間になれる」というが、意味は不明。ヒルダは不死でありたいが故に、悪魔の手先となり、村に入り、人々の弱い心につけ込み、疑心暗鬼を起こさせ、団結する力を奪う。目的のためにホルスまで殺そうとするが、動物や子供達には優しい。天使と悪魔の両方の心を持っているのだ。ヒルダの葛藤が物語に深みを持たせているのだが、子供達には退屈だろう。太陽の剣とは何だろう?岩男の肩に刺さっていた挿話が不明だ。これは説明不足だろう。岩男には抜けず、ホルスに抜けたのは何故?一人では鍛えられないが、皆で団結すれば鍛えられる。鍛えた剣は悪魔を滅ぼす力を持っている。このあたりはありきたりの設定です。岩男は村人の味方となり、悪魔と戦ってくれた。岩男が現れたのは太陽の剣が完成したのを知ったからだが、もともと悪魔とは敵対関係にあったらしい。岩男と氷マンモスの闘いがあっさりしすぎていて残念。最大の見せ所なのに。悪魔が弱すぎるのも残念。単純に火に弱く、太陽の光に負けるなんて。それに顔がとても貧相。小動物はとても愛らしく魅力的で、雪狼の造形もすばらしいのに、肝心の大ボスがこれじゃ…。ヒルダにホルスを殺すように命令するが、自分がやればいいのに。悪魔は雪に関係するらしいが、手下は狼、ネズミ、鴉、怪魚など統一性がない。すべて雪や氷に関係するものにすればよかったのだ。そうすれば太陽対雪という構図が際立つ。「いのちの珠」を持つと飛べるらしいが、どうしてヒルダはその能力を使わなかったのだろうか。ヒルダが死ななかったのは人間の心を取り戻したからだが、人間になったのだろうか?ホルスは迷いの森でさまよっていたが、団結の力が大切だと気づいたとき出口が見えた。心の迷いを反映させる森だったのだろう。そのとき岩男が太陽の剣をかざしている姿が映る。どういうことだろうか?岩男の参戦がなければ戦いに勝てたかどうか疑問だが、肝心の岩男のキャラがはっきりしない。その後、ホルスは太陽の王子と呼ばれるようになったらしいが、なぜ太陽の王なのか?よくわからないところもありますね。まあ、大人が見れば、退屈はしない映画です。
[DVD(邦画)] 7点(2009-08-10 19:38:17)
10.  大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス 《ネタバレ》 
お子様向けの怪獣映画と割り切れば、そこそこ見れます。特撮の出来が芳しくないのが最大の欠点です。ピアノ線がよく見えました。さてストーリーです。怪獣の対決は三度。最初はガメラが腕を切られて負け、二度目はギャオスが足を噛み千切られて負け(と思いきや足は再生)、三度目は超音波攻撃から逃げるすべを学んだガメラの圧勝。もう一つの人間とギャオスの戦いは二度。回転作戦はうまくいきかけたが発電所が火災を起し、失敗。山火事作戦はギャオスの消火粉末で失敗に終わりそうだったものの、ガメラをうまく誘い出すことに成功し、勝利。結局人間の知恵がギャオスに勝ったということです。ここで問題なのは、なぜガメラが人間の味方なのかということです。登場人物のだれもがガメラを味方だと信じて疑いませんね。(シリーズの前の作品であるのかもしれませんが)その説明がないのが最大の欠点です。が、全体としてはよくでている脚本と思います。人間側のストーリーは、高速道路の賠償金がらみで村人と村長はお金を吊上げる目的で反対をしていたが、純粋な子供の心に打たれ、村長は対ギャオス作戦として自分の山を焼いてくれと申し出ます。泣ける話じゃありませんか。コース変更と思っていた高速道路も変更なしとわかり、村人も安堵します。人間のストーリーも対ギャオス作戦も一人の子供を中心になされていることは注目に値します。他のこのような怪獣映画はないのではないでしょうか。意欲作といってもいいでしょう。ところでこの映画の最大の見所はギャオスという怪獣でしょう。凶悪そうな顔や姿の造形もよく、高い飛行能力を備え、超音波光線という飛び道具があり、苦手な火事などのために消化粉末を持っています。また高い再生能力もあります。普通に考えればガメラは太刀打ちできそうにありませんね。ただ紫外線に弱いという設定は安直すぎます。能力の一部が弱まる程度にしておけばよかったのです。ところで気になったのは逃げ出した牧場の動物たちの行方です。てっきりギャオスの仕業と思っていたのですが、そうでもなさそうです。
[DVD(邦画)] 6点(2009-04-01 14:28:42)
11.  ダンボール・ハウスガール 《ネタバレ》 
アメリカへ渡るのに貯金を全部下ろす必要はないですね。クレジットカードがありますから。五百万円をドルに変えてもっていくつもりだったのでしょうか?それを盗まれたとしても、それとその月の給与と退職金が翌月に入るでしょう。全財産を無くしたわけではないと思います。それに空き巣に入られるというのは浅はかな設定と思います。なんらかのミスで無一文になるというようにしないと感情移入できかねます。また一緒に行くはずの恋人に女がいて妊娠していることが発覚、というのもとってつけたような展開です。脚本が練られていないですね。ホームレスとなった女性が、ホームレスの共同体との人間関係を築きながら人間性を取り戻す物語です。が、日本を捨ててアメリカに渡るという結末はどうでしょうか?結局日本を捨てるとか、という違和感がありますね。彼女が立ち直るきっかけとなるのが、かつての教え子?の家庭教師に納まったことですが、そもそも二人がどういう関係だったのかが不明確です。あの女の子も中途半端に終わった印象があります。よかったのはPJの音楽(ブルース)ですが、内容とさほど関係がありません。英語の歌とマッチしてないと思います。米倉涼子はがんばってますが、はじけきれてはいません。
[DVD(邦画)] 5点(2009-03-11 12:30:20)
12.  太陽を盗んだ男 《ネタバレ》 
なんじゃあのバスジャック犯は! プルトニウムをそんなに簡単に盗めるか! プルトニウムの近くにいたら被爆で5分で死んでしまうだろ! ストーンズが来るはずがなく、先が読めてしまう! 警視庁から簡単に原爆を奪うな! とはいいつつも、いいところがたくさんあります。 生きる目的がわからず、エネルギーをもてあました虚無的な若者がよく描けています。 原爆を作ってから要求を考えるところは目新しい。 ラジオ放送とからめたのもストーリーをふくらませています。 ビルの屋上から札束をばらまくのはすばらしいアイデア。 ビルから二人が落ちる場面も迫力があった。 音楽もよかった。 残念なのは爆弾を奪い返してから何も要求をしなかったこと。 あの状況でストーンズ公演ネタはもう終わりになっているはず。 わざわざ犯人が来るわけない。 自分は死ぬつもりで30分後に時限爆弾をセットしておいて、 犯人は刑事に何を要求したかったのか? 恨み言のひとつでもいいたかったのか? 「警察のいつものきたないやり方」と非難していたが、これは 「大人たちのいつものきたないやり方」と読み解けそう。 夢がほしかったんだけど、夢を抱けるような世の中じゃなかったってことだね。 個人で原爆を作るというアイデア(原作)の勝利です。 1970年代のしらけ世代のザラザラした現実が見えてきます。   
[ビデオ(邦画)] 7点(2008-04-15 21:08:38)
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